平成5664日目

2004/07/11

【第20回参院選】

年金制度改革とイラクでの自衛隊の多国籍軍参加を2大争点とする第20回参議院選挙が11日投開票された。自民党は目標とした改選51議席(欠員の鹿児島選挙区を含む)を割り込み敗北したが、小泉首相は同日夜、衆参両院での与党の過半数維持を理由に、続投する考えを明言した。ただ年金とイラクという政権の「実績」に対する批判票が噴出する展開で、民主党は改選議席から大幅に上積みして50議席台に乗せて躍進、獲得議席で自民党を上回った。改選議席の獲得数で野党が「第1党」となったのは、89年の社会党(当時)以来。政権の求心力低下は避けられず「小泉構造改革」は減速しかねない。公明党は改選議席を上回った。共産党は大きく議席を減らし、社民党も低迷、昨年秋の総選挙に続いて二大政党化が進んだ。投票率(選挙区)は朝日新聞社の集計によると56.57%で、前回01年(56.44%)並みだった。

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今回の参院選は定数減により、選挙区73と比例区48の121議席をめぐって争われた。

自民党は選挙区、比例区とも民主党の攻勢を受け、苦戦した。

27ある1人区では、秋田、奈良、岡山、高知、長崎、大分、宮崎で現職が相次ぎ敗れるなどして、推薦候補も含め14勝13敗と不振。前回01年の25勝2敗と比べ、大きく後退した。公明党が最終盤にてこ入れをした八つの1人区での勝敗は3勝5敗だった。20の複数改選区では、改選数2の群馬、新潟、静岡の3選挙区で公認候補を2人立てたが、いずれも議席独占がならなかった。

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民主党は改選議席の38を大きく上回る議席を得て躍進した。選挙区では過去の参院選で議席を得られず勝敗のカギを握ると見ていた1人区で、相次ぎ当選を決めた。複数区では東京、神奈川、愛知で2議席を獲得。野党第1党が獲得議席で自民党を上回ったのは89年の社会党(当時)が46議席を獲得し、自民(36議席)を上回った時以来だ。

公明党は選挙区の公認候補を埼玉、東京、大阪の3人に絞り、全員当選を果たした。「1千万票」獲得を掲げた比例区では、8議席を得た。

共産党は神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫で現職が落選し、選挙区で59年以来45年ぶりの議席ゼロとなり、比例区で4議席を得るにとどまった。

社民党は選挙区で前回に続き公認候補が議席を得られず低迷。比例区では福島党首が当選を決めるなど2議席を得た。

比例区だけ候補者を立てたみどりの会議は、議席を獲得できなかった。

選挙区で当選した無所属候補5人のうち4人は民主党の推薦を得ている。 《朝日新聞》

有権者は「小泉政治」にけん制球を投げた。11日の参院選で、自民党は改選議席に届かなかった。年金法案の強行採決、イラク多国籍軍への自衛隊参加の独断、「人生いろいろ」に象徴される荒れた答弁。小泉純一郎首相は「ダメージはない」と強弁したが、3年前、改革を掲げ熱狂的に迎えられた人気は色あせた。

大躍進の民主党は候補者名に次々とピンク色のバラが咲き、岡田克也代表は「小泉政権に国民がノーと言った」と自信を深めた。《共同通信》




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【自民・竹中平蔵氏】比例で初当選

郵政民営化の旗振り役をつとめるなど小泉改革を象徴する閣僚ながら、国会に議席がないことをしばしば揶揄(やゆ)されてきた竹中平蔵経済財政・金融相(53)が早々と初当選を果たした。

再三の出馬要請を固辞してきたが、選挙前、首相自らの説得に応じて立候補。選挙戦に入ってからは弁舌をふるって、野党批判を連発した。当選を決め、「小泉改革が一定の評価を受けたと認識している。改革の方向に変わりはない」と語った。《朝日新聞》

【自民・荻原健司氏】比例で初当選

ノルディックスキー複合団体の五輪金メダリスト、自民の荻原健司氏(34)が比例区で初当選した。長野市のホテルの会場で、「細かい政策より、わかりやすい政治、スポーツマンシップが必要だと訴えた成果だと思う」と勝利宣言。「スポーツ振興に軸足を置き、福祉や国際貢献などについても早急に政策を作る努力をしたい」と語った。《朝日新聞》

【民主・蓮舫氏】東京選挙区で初当選

東京選挙区で民主党新顔の報道キャスター、蓮舫氏が初当選を果たした。88年、芸能界への登竜門と言われる「クラリオンガール」に選ばれ、テレビキャスターなどで活躍。「母として起(た)つ」と、母親としての視点をアピールし、少子化対策と子育て支援策を訴えた。《朝日新聞》

【プロ野球オールスター第2戦】

全パ(王貞治監督)2−1全セ(岡田彰布監督)

2004年プロ野球サンヨーオールスターゲーム第2戦、全パシフィックー全セントラルは11日、南長野運動公園野球場で行われ、全パが2−1で全セに競り勝ち2連勝した。

最終週選手賞は新庄(日本ハム)が阪神時代の99年以来2度目の選出で、落合(ロッテ、巨人)清原(西武、巨人)に次いで史上3人目の両リーグ受賞を果たした。

全パは三回に二塁打で出塁した新庄が、二死三塁から本盗を決めて先制。五回は二死から新庄が右翼線二塁打、続く代打谷(オリックス)が右前打して2点目を挙げた。

全セも六回、高橋由(巨人)が左越えに代打ソロ本塁打したが、全パの5投手の前にわずか3安打で終わった。《共同通信》

【この日の民主党】

55議席、2100万票で政権交代へ足場築く

■比例で400万票差つける

年金、自衛隊の多国籍軍参加、小泉改革の是非を争点とした第20回参議院選挙の投開票が11日行われ、民主党は公認50(選挙区31、比例区19)、推薦4、県連支援1の計55議席を獲得。改選議席では第1党となった。また比例代表では2100万票を獲得、自民党に400万票もの差をつけ、昨年の総選挙に続いて第1党となった。

■1人区でも互角

民主党は農林水産業政策を重点として打ち出すなど、自民党の地盤とされた1人区でも推薦等を含め13勝14敗と互角の戦いを展開。また、敗れはしたものの、自民党の基盤と言われた山形、徳島、香川、山口で新人女性候補が大健闘した。また、群馬では自民党の議席独占を打ち破った。

■東京、神奈川、愛知で2人当選

政権交代へのステップと位置付けた今回の選挙で民主党は、北海道、埼玉、東京、神奈川、静岡、愛知で2人を公認。東京、神奈川、愛知で2人を当選させ、それ以外でも確実に1人を当選させた。

岡田克也代表は、今回の結果について「政権交代への重い責任を負った」と述べ、政権交代へ邁進する決意を新たにするとともに、まず年金改悪の撤回法案を国会に提出する意向を明らかにした。《民主党ニュース》



7月11日 その日のできごと(何の日)