平成5633日目

2004/06/10

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】主要国首脳会議第3日

平成16年6月10日、主要国首脳会議の3日目の会議に先立ち、小泉総理はドイツのシュレーダー首相との首脳会談に臨みました。会談で両首脳は、国連安保理改革を推進するため両国間で協力していく方針で一致しました。また、イラク復興支援について、国際協調の下で進めることが重要、との認識で一致しました。さらに、シュレーダー首相は、なるべく早い時期に訪日したい、との意向を表明し、小泉総理も歓迎の意をあらわしました。

この日の午前の首脳会議は、開発に関する討議や総括討議が行われ、経済援助に絡む開発途上国の腐敗防止に向け、「G8宣言:腐敗との戦いと透明性の向上」などが採択されました。

午後、3日間の討議をまとめた議長総括が発表され、シーアイランド・サミットが閉幕しました。

議長総括では、北朝鮮問題について、六者協議を支持し、北朝鮮の核問題や拉致問題などについて、外交的な手段により包括的解決を達成するためのすべての関係者の努力を支持する、と明記しました。また、イラクの主権移譲に向けて国連安保理が全会一致で採択した新決議を歓迎し、一致してイラク暫定政権を支援すること、アラブ・イスラエル紛争の解決の支援、大量破壊兵器不拡散の取組の強化、などが盛り込まれています。

この日の夜、小泉総理は記者会見に臨みました。会見の中で小泉総理は、イラクの主権移譲に関する新たな国連安保理決議を受けて、「多国籍軍が形成されると思うが、その中で日本としてできること、人道支援、復興支援を継続していく方向で検討していく。」と述べました。また、北朝鮮問題について、「今回の訪朝で、北朝鮮は拉致問題について、再調査に応じた。日本としても、拉致、核、ミサイルの問題を総合的に取り上げて日朝国交正常化に結び付けていきたい。」と述べました。

翌11日午前(日本時間11日夜)、小泉総理は政府専用機で帰国の途につきました。

小泉純一郎首相は10日夜、サバナで記者会見し、イラク主権移譲後に国連安全保障理事会決議に基づいて編成される多国籍軍について「その中で日本としてできる人道復興支援を継続していく方向で検討したい」と述べ、自衛隊の多国籍軍参加を公式に表明、帰国後に与党側と具体的な対応を協議する考えを示した。《共同通信》

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【警視庁】元北海道沖縄開発庁長官ら6人を逮捕

稲垣実男元北海道・沖縄開発庁長官(76)が社長を務めていた投資顧問会社「キャピタルインベストジャパン」(東京都新宿区)による出資法違反事件で、警視庁生活経済課と四谷署は10日、出資法違反(預かり金の禁止)の疑いで稲垣元長官ら6人を逮捕した。

6人の中には、キャピタル社の役員として運営にかかわった暴力団関係者らが含まれており、警視庁は不正な集金の手口など事件の全容解明を目指す。

これまでの調べでは、稲垣容疑者は2000年6月の衆院選に落選した後、02年1月に事実上倒産していた同社の社長に就任。社名を変更して投資コンサルタント業務を掲げ、お年寄りら200人以上から約7億円を集めたとされる。

稲垣容疑者は愛知県出身で、1977年に初当選。96年11月、第二次橋本内閣で北海道・沖縄開発庁長官に就任したが、2000年6月の衆院選で落選、昨年11月の衆院選には出馬しなかった。《共同通信》

【三菱自動車】元社長ら6人逮捕

山口県で2002年、三菱自動車製大型車のクラッチ系統の欠陥により男性運転手=当時(39)=が死亡した事故で、神奈川、山口両県警の共同捜査本部は10日、業務上過失致死の疑いで、同社元社長のK容疑者(67)ら元役員6人を逮捕した。同社製大型車の欠陥をめぐっては先月、欠陥ハブによるタイヤ脱落事故で、業務上過失致死傷や道路運送車両法違反(虚偽報告)の罪で元役員ら5人が起訴されている。捜査本部は、死亡事故について元社長らの刑事責任を厳しく追及、会社ぐるみの欠陥隠ぺいの全容解明を目指す。

捜査本部は、同社が1996年にクラッチ系統の欠陥を認識し、少なくとも2000年のクレーム隠し発覚の時点でリコール(無料の回収・修理)などの適切な対応をしていれば、死亡事故は防げたと判断した。《東京新聞》

【イオン】シャープとの全取引を停止

大手スーパーのイオンは10日、家電大手のシャープとの取引を全面的に中止すると発表した。シャープが同日、イオンが販売している液晶テレビの製造技術が台湾の大手メーカー「東元電機」グループに特許を侵害されたとして、グループの日本法人に液晶テレビの販売停止を求める仮処分を東京地裁に申請したことを明らかにしたため。取引中止期間は未定としている。《共同通信》

【レイ・チャールズさん】死去

「アイ・ゴット・ア・ウーマン」、「我が心のジョージア」などで知られ、ポップス音楽界に多大な影響を与えた米国のソウル・ミュージシャン、レイ・チャールズさんが10日午前(日本時間11日未明)、米カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で肝臓疾患に伴う合併症のため死去した。73歳だった。

ジョージア州生まれ。7歳のころまでに視力を失って盲学校に入り、点字で作曲・編曲を学び、ピアノやサックスの腕を磨いた。15歳で学校を出て、ダンスホールなどでプロとしての音楽活動を始めた。

ゴスペルとブルースをミックスした独特の音楽を作り上げ、「アイ・ゴット・ア・ウーマン」(1955年)のヒットでブレーク。以後、「ホワッド・アイ・セイ」(59年)、「我が心のジョージア」(60年)など全米1位曲を連発した。

89年にはサザンオールスターズの「いとしのエリー」のカバー曲「エリー・マイ・ラブ」をヒットさせ話題を呼んだ。《読売新聞》

【この日の民主党】

農林漁業再生プラン説明会を開催

民主党農林漁業の再生を考える運動本部(菅直人本部長)は10日、党本部で農林漁業再生プラン説明会を開催。農林水産団体関係者、地方自治体関係者、報道関係者など70名以上が参加した。

運動本部を代表して挨拶に立った鹿野道彦副本部長(『次の内閣』ネクスト農林水産大臣)は、農林漁業再生プラン作成までの精力的な作業ぶりを紹介しつつ、民主党の農林漁業再生に向けた取り組みの意義を強調した。

篠原孝事務局次長(党農林水産団体局長)からの再生プランの詳細な説明に続き、質疑応答が行われた。会場からは、政府・自民党の農業政策との相違、自給率向上と国内消費の関係、集落機能の重要性など、様々な問題について次々と質問が出され、鹿野副本部長、山田正彦事務局長(ネクスト農林水産総括副大臣)、篠原事務局次長、平野達男事務局次長が、それらの質問に丁寧に答えた。

最後に、鹿野副本部長が再び挨拶に立ち、わが国の農林漁業の再生にかける思いを力強く述べて説明会を締めくくった。

「小泉内閣は国民・国家の将来にマイナス」藤井幹事長

民主党の藤井裕久幹事長は10日、定例の記者会見を開き、合計特殊出生率が政府の想定を下回って政府による「年金改革」の破綻が明白になったこと、およびサミットに出席している首相がイラクに派遣される多国籍軍への参加を独断で表明していることなどを批判。「小泉内閣の政治がいかに国民・国家の将来にマイナスになっているかが明らかになっている」として、15日に内閣不信任案を提出する方向であることを表明した。

藤井幹事長は、政府が10日に発表した合計特殊出生率(1.29)が先に成立した年金法における想定(1.32)を下回ったことについて、「マクロ経済スライドがこの法律の本質。仕組みの根幹から狂っている。もう破綻している」と厳しく指摘。さらに、年金法を強引に成立させた後で出生率が発表されたことについて、「閣僚の年金未納や保険料の下限=16900円という説明が違っていることも、衆議院で法案が通過するまで隠していた。今回も同じ。やり方が姑息で、許し難い手法だ」と強く批判した。

また小泉首相が、新たな国連安保理決議に基づいて編成される多国籍軍に参加する意向をブッシュ米大統領に表明したことについては、「まだ決議の内容も正式に発表されていない。フランスは決議には賛成したが、多国籍軍には参加しない意向だ。(参加するなら)少なくとも、イラク特措法とは別の新しい法体系が必要だ」と語った。

戦後強制抑留者法案を衆院に提出

民主党は10日、「戦後強制抑留者に対する特別給付金の支給に関する法律案(戦後強制抑留者法案)」を衆院に提出し、法案提出者の長妻昭、鳩山由紀夫、赤松広隆、石毛えい子各衆院議員が国会内で会見した。シベリア立法推進会議代表・全国抑留者補償協議会会長の寺内良雄氏はじめ30名近い会員も同席した。

第2次大戦後、シベリアやモンゴル等に抑留され、旧ソ連軍の捕虜として強制労働を強いられた人たちは、1956年の日ソ共同宣言で両国が賠償請求権を相互に放棄し、旧ソ連が抑留者に「労働証明書」を出さなかったため強制労働はなかったものと見なされており、日本政府から「労賃」は支払われていない。

法案は「戦後、酷寒の地で強制労働に従事させられたにもかかわらず、対価が支払われていないことの特別の事情にかんがみ、その労苦を慰労するため、特別給付金を支給すること必要がある」とし、帰国時期に応じて30万円~200万円の特別給付金を交付するとしている。

長妻議員は「会期末の法案提出であるが、継続審議となり、次の国会でも審議されるよう力を尽くしていく」と表明。寺内氏は「金額の問題でなく、国が私たちの存在を認めてくれることが重要」とし、民主党に謝意を示した。シベリア抑留問題に関する法律案が国会で扱われるのは88年5月以来の16年ぶり。

[総合選対本部]参院選へ詰めの態勢固める

民主党は10日午後、国会内で総合選挙対策本部を開き、選挙用宣伝物、役員遊説スケジュールなど、目前に迫った参議院選挙対策の細部を議論・決定した。

あいさつに立った岡田克也代表(選挙対策本部本部長)は、「投票日まで後31日。日は少ない。力を合わせて議席を確保していく。改選議席で自民党を上回る議席をとる。意欲的な議論をいただきたい」として、改めて自民党を上回る議席獲得を目標とする考えを強調した。《民主党ニュース》



6月10日 その日のできごと(何の日)