平成5612日目
2004/05/20
この日のできごと(何の日)
【陳水扁氏】中華民国第11代総統に就任
3月の台湾総統選で再選された民主進歩党の陳水扁氏(53)は20日、台北市の総統府で開かれた就任式で宣誓し「中華民国第11代総統」に就任した。
支持者ら20万人を前に就任演説で2期目4年間の施政方針を表明、「両岸(中台)関係を望む」と述べ、中国に関係改善を呼び掛けた。一方で現行憲法は実情に合っておらず、憲法改造委員会をつくり、任期中の2008年までに新憲法を制定すると述べた。
中台関係のこう着状態を打開し、和解のきっかけをつかめるかどうかが政権2期目の当面の課題となるが、陳氏が演説で新憲法制定について具体的に言及したことで、中国は反発を強めそうだ。
総統選前日の銃撃事件で負傷した陳氏には同情票が集まり、野党統一候補の連戦・国民党主席を小差で破った。連氏は当選無効訴訟を起こし票再集計が行われたが、結果公表には至っておらず、連氏はこの日、同市内の国父記念館で集会を開き、陳氏就任に抗議した。
銃撃事件を受け、陳氏の演説舞台の周りには防弾ガラスを設置。陳氏は憲政改革について、「統一か独立か」といった主権問題とは無関係との考えを示し、中国当局の疑念払しょくを図った。
「『台湾独立』を宣言せず、『国名』を変えない」など5つのノーの原則は繰り返さないが、中国を刺激しないよう「一辺一国(中台は別々の国)」との表現も避けた。
中国の胡錦濤政権が各国と友好関係を築きながら国際社会での地位向上を目指す「平和的な台頭」戦略を掲げていることに応じる形で、平和で安定した中台交流の枠組みづくりを呼び掛けた。《共同通信》
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【大相撲】
大相撲夏場所12日目(20日・両国国技館)1敗の平幕北勝力は小結琴光喜を押し出し、単独トップを守った。横綱朝青龍は関脇若の里を押し出して2敗を堅持した。大関陣は千代大海が関脇旭天鵬を突き落として勝ち越しを決めたが、魁皇は玉乃島に、武双山は黒海にともに敗れてそれぞれ4敗、6敗となった。玉乃島は白星を2けたに乗せた。旭天鵬は負け越し。1敗の北勝力を2敗で朝青龍、玉乃島が追い、3敗には新入幕の白鵬ら3人の平幕が続く。十両は時天空が連敗で2敗目を喫したが依然トップ。《共同通信》
【宇都宮立てこもり事件】組員と女性が自殺
宇都宮市のマンションで、暴力団組員、H容疑者(41)が神奈川県警の捜査員に向けて発砲し、知人女性(22)宅に立てこもった事件で、栃木県警は警視庁の応援を受けて20日午前5時26分、マンションのドアを壊して室内へ突入した。捜査員は拳銃で頭を撃ち抜いたH容疑者と女性を発見、病院に運んだが死亡が確認された。
栃木県警は、突入の際に銃声がしたことや、女性のバッグから遺書とみられるメモが見つかったことから、自殺とみて司法解剖し、詳しい死因を調べる。H容疑者を銃刀法違反と殺人未遂などの容疑で、被疑者死亡で書類送検する方針。事件は発生から約44時間で終結したが、2人は捜査員の強行突入時に自殺したとみられ、突入時期や方法など、同県警の判断に誤りがなかったかどうか問われそうだ。《毎日新聞》
【三菱ふそうトラック・バス】違法改修でリコール隠し
三菱製トラックで新たな欠陥が見つかった問題で、三菱ふそうトラック・バスは20日、都内で記者会見し、エンジンの回転を後輪に伝える「プロペラシャフト」が脱落する欠陥について、1996年にリコールの必要性を認識しながら放置、違法な「裏改修」でリコールを隠していたことを認めた。
三菱ふそうによると、クラッチハウジングの亀裂、破損に起因するシャフト脱落などのトラブルは把握できているだけで92年以降、昨年9月まで約70件発生。うち約30件に達した96年5月、三菱自動車が対策会議を開き、リコールの可否を検討。欠陥が原因で事故が起こる可能性を認識しながら、ひそかに販売店を通じて修理する違法な「指示改修」で済ますことを決めた。
ビルフリート・ポート社長は「本来ならば96年にリコールする必要があったのは明白。当時からの隠ぺい体質の結果だ。(欠陥が)2002年に山口県内で起きた死亡事故につながった可能性がある」と述べ、遺族に陳謝した。
山口県の事故を受け、山口、神奈川両県警はこの日、部品の欠陥が事故の原因だった可能性があるとみて、業務上過失致死などの疑いで合同捜査することを決めた。《共同通信》
【ベーカー駐日米大使】元米兵の特例的な扱いは困難
ベーカー駐日米大使は20日、北朝鮮による拉致被害者家族のうち、曽我ひとみさんの夫で米国が訴追する可能性がある元米兵ジェンキンスさんの処遇に関し「脱走兵という事実は今も変わらない。米国に戻るか、米国の管理下に入れば、、軍紀に沿って取り扱われるだろう。わたしは、それ以上の情報を持っていない」と述べ、特例的な扱いは困難との認識を示した。同時に、ジェンキンスさんと家族に対し「人道的な見地から同情している」と指摘した。国会内で記者団に語った。
これに先立ちベーカー氏は講演し、22日の小泉純一郎首相の訪朝について「ブッシュ大統領もパウエル国務長官も強く支持している」と強調。北朝鮮の核開発問題に触れ「外交的手段で解決することが必要だが、圧力もかけ続けなければならない」と述べた。《共同通信》
【民主党】岡田体制が発足
民主党は20日午後、党本部で両院議員総会を開き、藤井裕久幹事長を中心とした執行部人事を了承、岡田克也代表を支える新体制が発足した。
当面は年金制度改革関連法案の廃案を目指し政府、与党との対決姿勢を強める構え。国民年金未加入問題で小泉純一郎首相の責任を問うとともに、与野党で相次ぐ未納、未加入問題を踏まえ現行制度の不備をただす方針だ。
年金法案を審議中の参院の民主党は、与党との3党合意に基づいた修正部分を含め政府案に反対する方針を示している。岡田氏も19日の民法番組で「与党が本気でないなら白紙に戻さないといけない」と、合意破棄をちらちかせて年金制度一元化への取り組み姿勢をアピールし始めた。
ただ廃案は目指すものの、直ちに合意破棄しないことには「分かりにくさ」が伴う。国民にどう理解してもらうかがポイントになりそうだ。《共同通信》
【陸上自衛隊】東ティモールの任務終了
国連東ティモール支援団(UNMISET)に参加していた陸上自衛隊の施設部隊が東ティモールでの約2年2カ月に及ぶ復興支援活動を終え、首都ディリの宿営地で20日、任務終了式を行った。
第4次派遣施設群(第4次隊)の隊員405人は撤退作業を進め、6月末までに帰国する。
第4次隊の分隊長を務めた成合光治二等陸曹(38)は「暑さで脱水症状になる者もいた。どこに行っても地元住民からは声援があった」と感想を述べた。
終了式では隊員約150人を前に、浜田靖一防衛副長官が訓示で、任務遂行について「この若い国の発展の礎となり、アジア太平洋地域の平和と安定に大きく寄与する」と述べた。
自衛隊の部隊は、2002年3月に国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)に約690人が派遣され、同年5月の東ティモール独立に伴うUNMISET発足後も部隊派遣を続けてきた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は20日、シアトルでのオリオールズ戦で2号本塁打など5打数3安打3打点。日米通算2000安打まであと2とした。試合は11-0で完勝。
ヤンキースの松井秀喜外野手はエンゼルス戦で4打数2安打2打点。四回に中越え6号2ラン、八回には左前打を放ち、チームも6-2で勝った。
カージナルスの田口壮外野手はメッツ戦でメジャー初の4安打と大当たり。松井稼頭央内野手は4打数1安打だった。
ドジャースの石井一久投手は4失点で3敗目。エクスポズの大家友和投手は7回2失点で勝敗は付かなかった。《共同通信》
【この日の民主党】
[衆院本会議]民主党主導で修正の有事7法案を可決
衆議院本会議で20日、民主、自民、公明3党による修正を含む有事関連7法案が賛成多数で可決された。
民主党は、どのような緊急事態にあっても、国会による民主的統制と基本的人権を確保しつつ、超法規的行為が取られないよう法体制を整備しておくことが重要との観点から、政府提出の「国民保護法案」および「特定公共施設法案」への修正案を提案していたが、これをベースに、政府案を大幅に修正することで自民、公明両党との合意が成立。3党共同での修正案提出にこぎつけた。
修正7法案への賛成討論に立った民主党の細野豪志議員は、「あらゆる緊急事態において、国民の被害を最小限にするためには政府による迅速かつ強力な対応が必要」と主張。その上で「政府案で空白となっていた部分に対して国民の立場に立った主張を国会審議で明確にするため与党との修正協議に真摯に臨んだ」として修正内容に言及した。
修正案は、(1)政府は「国民保護法案」の中で「緊急対処事態」概念を創設して大規模テロに対処しようとした点を昨年成立した武力攻撃事態法に盛り込む(2)緊急対処措置の終了について総理の認定によるだけでなく国会が議決できるようにする(3)現地レベルでの迅速かつ機動的な対応を可能とするため該当地域に国の対策本部の事務の一部を行う現地対策本部を置くことができるようにする――などが主な内容。
さらに細野議員は「民主党が必要性を主張してきた緊急事態基本法については、来年の通常国会中に成立を図ることを3党間で合意した」と述べるとともに、民主党が昨年来創設を主張していた危機管理庁について一定の前進があったとして、「基本法の策定過程で国民の保護を実行する上で不可欠な、新たな機関の創設を強く求めていく」と主張した。
新任の幹事長、政調会長、国対委員長がそろって会見
民主党の藤井裕久新幹事長、仙谷由人新政調会長、川端達夫新国対委員長がそろって、20日党本部で就任の記者会見を行った。
藤井幹事長は「選挙は国民にとって政党に対する終局の判断。政党にとっては生命を問われる場。選挙に勝ちぬいていく」と述べ、当面する参議院選挙に全力を挙げることを表明した。また、勝敗ラインを問われ「言わないのが常識だが、自民党の6年前の51議席を減らすことは十分にできるし、やらなければしょうがない」とした。
仙谷政調会長は「かつては52人の民主党の政調会長だったが、今度は約5倍の国会議員を持つ政党の政調会長として、政権交代を成し遂げることを依頼された。政策を分かりやすい、面白い、楽しいメッセージとして発信できるようにしたい」と抱負を述べた。
川端国対委員長は「全力で頑張る。元々エンジニアなので曲がったことは大嫌い。生真面目にまっすぐな論陣を張った野田さんの路線を引き継ぎながら、成果が上がるようにしたい」と国会対策の心構えの一端を披露。年金法案廃案への策を聞かれ「ここでは具体的には言えない。年金改革推進本部の中の国会対応チームが作戦本部になる」と答えた。
民主、自民、公明3党、緊急事態基本法についての覚書に調印
民主、自民、公明3党の幹事長は20日夕、緊急事態基本法についての覚書に調印し、昨年より民主党が強く制定を求めてきた同法の骨子に関する合意を確認した。
合意された骨子は、1.緊急事態の定義、2.緊急事態における基本的人権の尊重、3.緊急事態における国、地方公共団体の責務及び国民の役割、4.緊急事態における国会の関与、5.緊急事態における内閣総理大臣の権限、6.緊急事態における体制の整備、の6項目からなる。中でも、「大規模な自然災害等」を含む形での緊急事態の定義、「危機管理庁」を想定した「組織」の整備を盛り込んだ体制整備など、ほとんどの項目で民主党の主張が反映された内容になっている。
今後は、「この骨子をもとに、3党による協議会で今年一杯くらいかけて基本法の中身を詰め、来年の通常国会での成立をめざす」(前原誠司『次の内閣』ネクスト外相)ことになる。
[両院議員総会]新執行部、『次の内閣』閣僚を承認
民主党の両院議員総会が20日夕、党本部で開かれ、幹事長以下の役員、執行部と、民主党『次の内閣』閣僚が承認された。また、伊藤忠治両院議員総会長、田村秀昭同代理に代わり、新たに長谷川清参議院議員が両院議員総会長に、佐藤謙一郎衆議院議員が同代理に選出された。
両院議員総会では冒頭、枝野幸男前政調会長から有事関連法案の修正合意と、緊急事態基本法の骨子について基本合意の報告があり、了承された。
続いて岡田克也代表から、幹事長以下の役員と民主党『次の内閣』閣僚が提案され、拍手で承認された。さらに、藤井裕久新幹事長が「日本の大きな岐路が問われている。全力で働かせていただく」と挨拶したあと、年金改革推進本部に国会対応チームを設置し、政府案の廃案に向けて強化すること、日歯連疑惑追及本部を自民党ヤミ献金解明本部に変更することを提案、了承された。《民主党ニュース》