平成5452日目

2003/12/12

この日のできごと(何の日)

【日本・ASEAN首脳会議】閉幕

日本・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議は12日、東京・元赤坂の迎賓館で開いた2日目の全体会議で「東アジア共同体」構築に向け、経済分野に加えて政治・安全保障分野での協力策を打ち出した「日本とASEANのパートナーシップのための東京宣言」を採択、各国首脳が署名した。


https://www.kantei.go.jp/

同時にまとめられた「行動計画」には、人材育成とメコン川流域開発にそれぞれ3年間で約15億ドルずつを拠出することなど、約120の具体的措置が盛り込まれた。

ASEANの基本条約である東南アジア友好協力条約(TAC)に日本が加盟することを明記した文書にも、川口順子外相が署名。日本のASEAN重視の姿勢をアピールした。

東京宣言は、政治・安全保障分野に関し「協力とパートナーシップをすべてのレベルにおいて強化する」と表明。その上で、将来、ASEANと日本、中国、韓国が中心となった「東アジア共同体の構築を求める」と明記した。また「人権と基本的自由の擁護および促進」などの「共通のビジョン、原則を醸成する」ことも確認した。《共同通信》

会議閉幕後の記者会見で小泉純一郎首相は北朝鮮の核開発問題をめぐる次回6カ国協議について「年内が無理なら来年できるだけ早く開催した方がいい」と述べ、越年もやむを得ないとの認識を示した。また、イラクへの自衛隊派遣についてASEAN側の理解は得られたと強調した。《共同通信》

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【皇太子妃雅子殿下】春まで療養

宮内庁は12日、皇太子妃雅子さま(40)が来年春ごろまで公務を休み、静養に専念されると発表した。23日の天皇誕生日に伴う行事、新年一般参賀や歌開始など年始の宮中恒例行事も欠席する。

長女愛子さま(2つ)の妊娠、出産時を除き、雅子さまがこれほど長期間公式の場に出ないのは、1993年の結婚以来初めて。《共同通信》

【今年の漢字】「虎」

2003年の世相を反映する「今年の漢字」に「虎」が決まり、日本漢字能力検定協会(京都市)が12日、京都市東山区の清水寺で発表した。

プロ野球セ・リーグで18年ぶりに優勝した阪神タイガースの活躍を反映した結果で、全国から公募した約8万7000票のうち約20%を占め、2位の「戦」に約1万5000票の大差をつけた。

「虎」を選んだ理由は、不況で閉塞感が漂う中で「ダメ虎が猛虎に変わったように日本も強く変わってほしい」「元気をもらった」などの声が多かった。一方で自衛隊のイラク派遣に絡め「穴に入る」「虎の尾を踏む」とした声もあった。

発表後、清水寺の森清範貫主が和紙に筆で「虎」の字を揮ごう。自らも阪神ファンという森貫主は「“虎の子”という言葉があるように、虎は子を大切にする。戦争や虐待で子どもが傷つかないように、愛情を大事にしてほしい」と話した。

3位はイラク戦争の連想から「乱」、4位は冷夏の「冷」、5位は総選挙の「選」だった。《共同通信》

【埼玉県行田市】ゴミ処理場から3400万円

12日午前9時50分ごろ、埼玉県行田市小針の市営粗大ごみ処理場で、ごみの中に大量の紙幣が交じっているのを男性作業員(33)が見つけ、行田署に届けた。同署が集計した結果、原形をとどめた1万円札が3020枚、5000円札が160枚で、計3100万円分だった。ほかにもちぎれた紙幣が相当あり、引き換え可能なものだけで200万-300万円分あった。11日から12日朝にかけて家具などに紛れて持ち込まれたとみられ、半年たっても所有者が判明しない場合は行田市に納められる。《共同通信》

【万葉線】新車両が到着

高岡市と新湊市を結ぶ第三セクターの路面電車「万葉線」で1月から運行する超低床車両が12日早朝、高岡市米島の万葉線株式会社に到着した。車両の接続や部品の取り付けを終え、同日夜に試運転を行う。新車両は、新潟県の鉄道車両メーカー製の「ニイガタ100%低車両」(2両編成)で、丸みを帯びた欧風の車体と、高齢者らに配慮した地上30センチの超低床が特徴。情熱と元気を表現する鮮やかな赤色を基調としたデザインになっている。

11日夜に、新潟県内の工場をトラックに積まれて出発した新車両2両は、12日午前4時ごろに万葉線株式会社に到着した。待ちかねた電車ファンがカメラを構える中、1両ずつ、クレーンで引き上げられて敷地内のレール上に乗せられた。

12日は通常ダイヤ終了後、新湊市越の潟まで試運転する。営業運転は、来年1月21日からとなっている。《北國新聞》

【政界談話室】

○・・・民主党の岡田克也幹事長は12日の記者会見で、党の機構改革で新人研修担当を設置したことに触れ、「日常活動不足で、風頼り、支援団体頼りの候補者がかなりあることは、私自身も感じている」とぼやくことしきり。「来年を攻めの年」にすると意気込んでいるだけに「今日や明日、東京でうろうろしている新人議員がいたら、だいぶ感覚が違うんじゃないか、と言わなければいけない」と苦言を呈したが、数が増えれば増えたで心配の種も尽きないようだ。《共同通信》

【イラク情勢】

イラク駐留米軍などによると、首都バグダッドや西方約100キロのラマディで11日午後から12日未明にかけて、反米武装勢力によるとみられる米軍への攻撃が続いた。

ラマディの米軍基地付近では11日午後、爆弾を積んだ車による自爆攻撃があり、米兵1人が死亡、14人が重軽傷を負った。現場は米第82空挺師団の駐屯基地付近で、負傷者のうち11人は手当てを受けた後、任務に戻ったという。

一方、イラクを占領統治する米軍主導の連合軍暫定当局(CPA)によると、12日午前0時15分ごろ、バグダッド中心部の「グリーンゾーン」と呼ばれる米軍管理区域付近に迫撃弾のようなもの2発が着弾した。CPAに負傷者や建物損壊の報告は入っていないという。

米軍基地を標的にした自爆攻撃としては、今月9日に北部モスル西方のタラファルにある第101空挺師団の基地が車爆弾で攻撃を受け、計61人が負傷している。《共同通信》

【EU首脳会議】開幕

欧州連合(EU)首脳会議が12日、ブリュッセルで2日間の日程で始まった。各国首脳は、来年5月に25カ国体制に拡大するEUの基本法となる「欧州憲法」の最終合意を目指す。

合意に至れば、拡大EUの「設計図」が完成し、人口4億5000万人の「大欧州」の土台が固まる。しかし、EUの法令や政策を決める閣僚理事会の意思決定方式などをめぐる協議の難航で、会期延長や合意先送りの可能性も出ており、議長国イタリアがぎりぎりの調整を進めている。

首脳会議は、大量破壊兵器の拡散防止などを目的とした欧州安保戦略や、将来のEUの安保政策をまとめた欧州安全保障防衛政策なども承認する見通し。「EU大統領」や「EU外相」の創設で既に合意している憲法案は、積み残しの意思決定方式に関し「加盟国の過半数の賛成に加え、賛成国の人口合計がEU全体の60%を超える」ことを可決の要件と規定している。この方式では、各国の人口比がより正確に票に反映される。

これに対し、各国の人口や国力などに基づいて国別に「持ち票」を割り当てた現行方式は、人口がドイツの約半分のスペインやポーランドもドイツとほぼ同数の「持ち票」を与えられているため、「特権」を奪われる形のスペインなどが憲法案に強く反対している。

欧州憲法を論議している政府間協議(IGC)では「憲法案の意思決定方式導入を2014年まで延期」「08年ごろまで議論を棚上げし、その後、決める」などの妥協案が提示されているもようだ。《共同通信》

【サッカー】

U−20(20歳以下)によるサッカー世界ユース選手権は12日、準々決勝4試合を行い、日本はブラジルに1−5で大敗して4強進出を逃した。アラブ首長国連邦(UAE)で世界に挑んだ5試合。日本サッカーの将来を担う選手たちは、収穫と課題を手にした。

1次リーグ突破が懸かったエジプト戦は、猛攻を耐えて少ないチャンスを生かした。決勝トーナメント1回戦の韓国戦では1点を守りに入ったライバルを逆転。堅守を基本に、最終ラインから攻撃を組み立てるスタイルを確立した。

一方でブラジル、1−4で敗れたコロンビアの南米勢にはもろさを露呈した。失点から崩れ、修正が効かなかった。「声の大切さを学んだ。ブラジルは周りへの要求がすごい」と主将の今野(札幌)は話した。窮地でいかにコミュニケーションを取り、試合中に自力で立て直すかという課題を突きつけられた。

4得点と決定力が光った坂田(横浜M)、MF今野、徳永(早大)、DF菊地(磐田)角田(京都)、GK川島(大宮)らはアテネ五輪を狙うU−22(22歳以下)の代表にも呼ばれそうだ。大型FW平山(長崎・国見高)にもチャンスはある。大熊監督は「これからなので、この選手たちは」と期待を込める。世界を感じた経験と、見えてきた課題こそが財産。五輪アジア最終予選は来年3月、同じUAEで始まる。《共同通信》

【この日の民主党】

「民主党の考えと仏・独、相当の部分で共通」岡田幹事長

民主党の岡田克也幹事長は12日、前原誠司ネクスト外務相とともに在日本フランス大使館、同ドイツ大使館を訪れて両国の大使・公使と会い、イラク復興支援のあり方をめぐって意見を交換した。

党本部に戻り記者会見に臨んだ岡田幹事長は、「民主党の考え方と相当の部分で共通するものがあると感じた。今われわれがなすべきは、自衛隊を出すことではなく、国連中心で国際協調のなかでイラクの復興支援が実現するような枠組みを作っていくこと、そこに日本の外交力を全力を挙げて集中することだ。それが日本の国益にも資するし、イラク国民のためにもなる」とあらためて表明した。

岡田幹事長はまた、「小泉首相は日米同盟と国際協調の両立と言うが、中東までが当然のように日米同盟の対象となり、その米国は先制攻撃論を掲げ、国連憲章との矛盾も高まってくる。国連憲章の枠内での日米同盟と位置づけないと、乖離が大きくなり、日米同盟自体が維持できなくなる」と指摘した。

菅代表・岡田幹事長の体制がスタートして10日で1年が経過したことにも触れ、「当時は党の支持率が5%を切り、国民からの信頼もなく、党のまとまりも欠く状態だった。それから1年で党に若い力も入り、政権交代への足場ができたことは、感慨深い。これからは政権交代に向かって攻めの1年にしたい」と表明した。《民主党ニュース》



12月12日 その日のできごと(何の日)