平成5414日目

2003/11/04

この日のできごと(何の日)

【民主党】閣僚候補を発表

民主党の菅直人代表は4日夜、都内のホテルで記者会見し、田中康夫長野県知事の地方分権(地方主権)担当相起用など総選挙で政権獲得した場合の主要閣僚候補6氏を発表、菅氏は「脱官僚、脱集権、脱腐敗の政権をつくる最強のチームとなった」と強調した。

党外からは田中氏のほか、財務相に旧大蔵省財務官の榊原英資慶大教授、国土交通相に元ゴールドマンサックス投信社長山崎養世氏の民間人2人。党内からは小沢一郎旧自由党党首を外交、行革担当の副総理、鳩山由紀夫前代表を文部科学相、岡田克也幹事長は国会対策担当の無任所相に充てる、とした。

田中氏は知事のまま「閣僚就任」を受諾したことについて記者会見で「兼務を禁じた明文規定はない。テレビ会議や電子署名を用いることは十分可能だ」と指摘。「地方から国の制度、仕組みをつくり変えることが私に課せられている期待だ」と抱負を語った。

榊原氏は「このままでは日本は5年、10年で沈没する、アジア、世界の孤児になるという危機感を菅さん、小沢さんと共有している。政権交代なくして真の構造改革はできない」と強調。就任時に(1)予算決定のプロセスの透明化(2)大幅な人事異動と若手、民間人の起用(3)各省の官房機能の強化−を行うと表明した。

民主党が閣僚候補を発表したのは、無党派層の多くが投票態度を決める衆院選の最終盤に向け、政権交代への期待感を高め支持拡大を図る狙いがある。

福田康夫官房長官は4日午後の記者会見で、民主党の政権獲得時の閣僚名簿について「仮想政権ですか。まあご自由に、というところじゃないですか」と述べ、現実味がない、と突き放してみせた。

田中康夫長野県知事の入閣については「そういうことを考えるだけでも何か危なっかしい感じがする。(知事と閣僚の)どっちに重心を置いているのか。両方できるような方ですか」と批判。枝野幸男政調会長の「官房長官」に関しては「うーん、悪くないよ」と余裕の口ぶりだった。

また、田中真紀子外相が北朝鮮による拉致被害者家族の帰国は難しいと発言したことについては「候補者についてわたしがいろいろ意見を言うのは選挙中だからやめたほうがいい」とコメントを避けた。

公明党の神崎武法代表は4日夜、民主党の主要閣僚候補発表について都内で記者団に「政権交代の可能性がないのに、組閣人事をおもちゃにしてもしょうがない」と厳しく批判した。田中康夫長野県知事が「入閣」したことについても「民主党政権下の知事は暇なのか、大臣が暇なのか」と指摘。その上で「現実性がない案にいちいちコメントする必要はない。政権の枠組みも示せない政党に閣僚を語る資格はない」と強調した。《共同通信》

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【プロ野球】

プロ野球のダイエー球団が小久保裕紀選手を巨人に無償でトレードすると発表して1日たった4日、ファンから抗議の電話が球団に殺到した。

球団事務所と福岡ドームでは約10人の職員が電話の対応に追われた。電話を受けた職員によると「多いときで1時間に100件以上」の電話があり、夕方までに500件以上の電話がかかってきたという。

ほとんどが「ちゃんと説明して下さい」と不可解な無償でのトレードに疑問を投げかけたり、中内正オーナーや高塚猛オーナー代行の退陣を要求する内容だった。《共同通信》

ヤクルトの高津臣吾投手(34)が4日、2000年に取得していたフリーエージェント(FA)の権利を行使し、大リーグの球団と交渉する用意があることを表明した。

複数年契約を希望した高津は、1月末に1年契約で年俸2億7000万円を提示されたが、大リーグ志向も強く、態度を保留していた。高津は「ヤクルトと契約するのが一番だと思う。ただ、悔いは残したくないので前に出てみようと思った」と説明。今後の交渉について「話があればどの球団でも聞く」と話したものの、メジャーの球団との交渉が不調に終われば、ヤクルトに残留するものとみられる。

高津は今季2勝3敗34セーブで4度目の最優秀救援投手のタイトルを獲得。シーズン中には通算セーブと通算セーブポイントのプロ野球記録も更新した。

今季でFA権を取得した阪神の藪恵壹投手(35)が4日、甲子園球場内の球団事務所で竹田邦夫球団常務、黒田正宏編成部長と話し合い、FA権を行使せずに阪神に残留することを決めた。

約1時間の交渉を終えた藪は「これまでお世話になった阪神に骨をうずめてV2を目指したい」と話し、2200万円増の年俸1億1000万円で契約を更改。来季以降のFA権の行使については「可能性はあると思う」と含みを残した。(金額はいずれも推定)《共同通信》

【スリランカ】議会を2週間停止

コロンボからの報道によると、スリランカのクマラトゥンガ大統領は4日、マーラパネ国防相やアマラトゥンガ内相ら主要3閣僚を更迭し議会を2週間停止した。またコロンボ市内の国営テレビや印刷局などに軍を展開した。

少数派タミル人武装組織タミル・イーラム解放のトラ(LITE)との和交渉をめぐるウィクラマシンハ首相との対立が背景にある。再開の見通しが出てきた和平交渉にも影響を与える可能性が高い。米国訪問中の同首相はワシントンから声明を発表し「大統領の無責任で軽率な行動は国を混乱と無秩序に陥れる」と非難した。

首相支持勢力などによる暴動など不測の事態に備え警戒態勢が敷かれ、大統領は更送について「これ以上の治安状況の悪化を防ぐため熟慮の末、実施した」などとする声明を発表。内閣は緊急閣議を開いたが、7日の首相帰国を待って本格的な対応を協議する。《共同通信》

【イラク情勢】

イラクの首都バグダッド中心部にある駐留米軍の本拠地に向け4日、迫撃砲かロケット弾によるとみられる攻撃があった。米軍当局などによると、何らかの発射物が2発、敷地内に撃ち込まれ、米軍主導の連合軍暫定当局(CPA)に所属する3人を含む4人が負傷した。兵士か文民かなどは不明。

イラク占領の中枢機能である米軍本拠地への攻撃は二夜連続。爆弾テロやヘリ撃墜が相次ぎ米軍が警戒を一層強める中、旧フセイン政権の残存勢力などによる反米活動は大胆さを増している。10月末のラマダン(断食月)入りと同時に、米軍当局はイラク市民への配慮から夜間外出禁止令を解除しており、これを機に昼夜を問わない米軍への攻撃は激化する一方だ。

攻撃があったのは4日午後7時45分ごろ。大きな爆発音が複数回、市内中心部で響いた。直後にCPAが本部とする旧大統領宮殿などの建物が並ぶチグリス川沿いの敷地付近から煙が上がった。CPAの本部建物には損傷はなかった。

バグダッドでは10月26日、ウルフォウィッツ米国防副長官が滞在していたアルラシード・ホテルがロケット弾で攻撃され、翌日には赤十字国際委員会や警察署で連続爆弾テロが発生している。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

パレスチナ自治政府のクレイ首相は4日、ヨルダン川西岸ラマラの議長府で記者団に「来週にもパレスチナ評議会(議会)に新内閣の名簿を提出する」と述べ、緊急内閣の任期が満了する同日以降も首相職にとどまることを表明した。ロイター通信などが報じた。

新内閣が発足すればイスラエルとの和平交渉再開に向けた条件が整うことになり、2005年末までのパレスチナ国家樹立を目指す新和平案(ロードマップ)は再び動き出す可能性がある。

ロシア訪問中のイスラエルのシャロン首相は3日「新内閣が発足すれは、すぐにクレイ首相と和平交渉を再開する」と明言、新内閣に期待を表明した。しかし、組閣作業をめくるクレイ首相とアラファト自治政府議長の対立は依然続いており、新内閣発足の手続きがスムーズに進むかどうかは予断を許さない。《共同通信》

【この日の民主党】

菅代表、北海道、長野などでマニフェスト実現を誓う

民主党の菅直人代表は4日、北海道、新潟、長野の選挙区を遊説し、民主党政権の実現に力を貸してほしいと強く訴えた。

各地での遊説で菅代表は、与党とのマニフェストをめぐる論争に言及。とりわけ高速道路無料化をめぐって「自民党は“できない、できない”というが、現在約9兆円ある道路予算のうち2兆円を債務の償還に充てるという政治決断さえすれば、明日からでも無料化はできる。必要な道路の建設は、あとの7兆円で無駄なくやればいい。自民党が“できない”というのは、1億円でできる道路に3億円かけて、その上前をみんなで分けて、などとやっていたからだ」と厳しく指摘。「民主党は政権をとったら必ずやる。民主党に、菅直人に、一度政権をとらせてほしい」と熱烈に訴え、聴衆から盛んな拍手を受けた。

「閣僚予定者名簿」発表

菅直人代表は4日夜、東京都内で記者会見し、民主党政権樹立時の「閣僚予定者名簿」を発表した。会見には、民間等から登用予定の田中康夫長野県知事、榊原英資慶応大学教授・元大蔵省財務官、山崎養世元ゴールドマン・サックス本社パートナーの3人も同席し、それぞれ抱負を述べた。

菅代表は、「若干時間がかかったが、私としては最高のメンバーで名簿を発表できることをうれしく思う」と前置きしてから、6人の主要閣僚予定者名を読み上げた。

無任所大臣(地方主権担当)予定者に指名された田中知事は、「私の原点はまさに現職の知事であり続けること、多くのまっとうに働く国民の目線に立った改革を帰納法的に実現していくことだ。長野で取り組んでいる30人学級や脱ダムなどの改革を踏まえ、国全体の制度・仕組みを根本から作り替える。これは県民の利益にもつながること」と表明。

財務相予定者に指名された榊原教授は、「日本はこのままでは5~10年で沈没してしまうという大変な危機感を菅代表らと共有している。小泉首相の功績は、もはや自民党では改革はできないということを国民に示したことだ。財務相として、予算決定プロセスの透明化、年功序列やキャリア・ノンキャリアの区別の廃止など大幅な人事改革、各局の権限の大臣官房への集中に取り組む」と表明。

国交相予定者に指名された山崎氏は、「このままでは経済大国日本はナイアガラの滝壺に落ちて滅びる。自民党が一所懸命にボートを漕いでいるかのようだが、オールも持っておらず、客観的には滝壺に向かっている。日本経済を救う手段は、財政出動も金利政策も最早何も残っていない。唯一最後の手段は高速道路無料化だ。この内閣で『地方から豊かになる日本』を作る」と表明した。

「与党は年金問題で統一政策示せ」菅代表

民主党の菅直人代表は4日、遊説先の長野県松本市内で記者会見し、与党とのマニフェストをめぐる論争について触れて「与党が今後も連立を組むというなら、与党として統一マニフェストを提示すべきだ」と指摘。とくに年金問題で自民党と公明党がまったく異なる政策を掲げ、すり合わせもできずにいることを強く批判した。

また菅代表は、与党がイラクへの自衛隊派遣をかたくなに主張していることについて、「戦争状態に逆戻りしているイラクに自衛隊を送ることに対しては、与党支持者の中にも強い懸念がある。これは大きな争点になる」とし、自衛隊派遣に反対する人は、小選挙区ではもっとも当選の可能性が高い野党候補に集中する必要があるという考えを示した。

岡田幹事長、愛知3カ所で遊説

民主党の岡田克也幹事長は4日、民主党公認候補者を応援するため、愛知8区・東海市木庭橋交差点、同13区・刈谷駅北口、同14区・豊川駅前を訪れ、街頭演説のマイクを握った。

このなかで岡田幹事長は、「自民党は極めていいかげんだ。例えば自民党の候補者の中で、小泉さんが唱える郵政民営化について本気で主張している人が、一体何人いるのか。自民党には政権与党たる資格がない」と自民党を厳しく批判。一方民主党は「具体的な政策提案をしており、すべての候補者がマニフェストに署名している。我々が政権をとれば、必ず実行する」。《民主党ニュース》



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