平成5413日目
2003/11/03
この日のできごと(何の日)
【プロ野球】ダイエー・小久保裕紀内野手、巨人へトレード
プロ野球の日本シリーズで阪神を破って日本一になったダイエーの中内正オーナーは3日、福岡ドームで記者会見し、中心選手の小久保裕紀内野手(32)を巨人に無償でトレードすると発表した。交換選手や金銭の代償がないかたちで、看板選手が移籍するのは極めて異例。2日には福岡市内で、ダイエーの優勝パレードが行われたばかりだった。
中内オーナーは「環境を変えてステップアップしたいというので、希望をかなえてあげたいと考えた」と説明。小久保は「環境を変えたいと、ここ1、2年ずっと思っていた」と話した。
同オーナーは先月31日の福岡でのオーナー会議の際に巨人の渡辺恒雄オーナーに移籍を申し入れ、了承を得ていたことを明らかにした。
小久保は1994年、青学大からドラフト2位でダイエーに入団。95年には28本塁打でパ・リーグ本塁打王になるなど、中心打者としてチームを引っ張ってきた。10年目の今季は開幕前に右ひざを痛め、公式戦には1試合も出場しなかった。
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チームの精神的支柱でもあった小久保の突然の移籍は、選手たちにただならぬ衝撃を与えた。今季、選手会長として小久保の不在をカバーした松中は「球団にふざけるなと言いたい。この球団は勝ちたくないんでしょうね」と不満をぶちまけた。さらに「チームのために一生懸命やった人を簡単に放出するなら、この先僕らも同じ目に遭う」と球団への不信感をあらわにした。
この日、FA権を行使する意向を明らかにした村松は「うわさで聞いて、何かあるのかなという感じだった。まさか…」と複雑な表情。
松中は「ファンには申し訳ないけど、来年、連覇したいという気持ちは急激に薄れています」と正直に言った。チームに与えたマイナス面の影響は計り知れない。
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チームの柱を無償で放出−。小久保の電撃トレードは、球界の常識では考えられない不可解なものだった。
中内オーナーは小久保の希望に沿ったことを強調した上で、無償としたのは、小久保が有利な条件で巨人と契約できるようにするためと説明した。功労者を金で売ったと見られたくない思惑もあった。
しかし、交換要員を求めず、代替選手を獲得する資金も要求しなければ、戦力が低下するだけ。王監督は「あしき前例になる」と心配顔だった。
表向きの説明とは別に、背景には球団との対立があった。小久保は「環境を変えたいというのは1、2年前からあった」という。高塚オーナー代行が率いるフロントへの不満はたまっていた。重傷を負った右ひざの米国でのリハビリを自費で行った小久保には、選手を大事にしないチームに映っていた。
井口と村松も、方法は違うが、新天地への関心を示した。日本一になったばかりのチームで主力選手の去就が相次いで注目を集める異常事態は、球団経営に問題がある証一明だろう。
王監督は言う。「村松も井口もいなくなったら、来年の戦いだけでなく、その先を考えてもこの球団は存続しなくなってしまう」。ダイエーを応援するファンは今回の放出を納得できるはずがない。球団にはファンに説明する義務がある。《共同通信》
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【プロ野球】
「来年こそ日本一や」−。プロ野球阪神タイガースの18年ぶりリーグ優勝を祝うバレードが3日行われ、雨の中、大阪市のメーンストリート・御堂筋と神戸市中央区の繁華街に計約65万人(主催者発表)が詰め掛けた。
午前10時半すぎ、星野仙一前監督や選手、コーチら約60人が大阪市北区の市役所前に登場。星野前監督が「最後の縦じま(ユニホーム)姿です」とあいさつすると、悲鳴のようなひときわ大きな歓声がわき起こった。
選手らを乗せた3台のオープンカーは、六甲おろしの歌声の中、約45分かけて約2キロを行進。直前に雨脚が強まったが、沿道を埋めた約40万人が選手と一緒になって万歳を繰り返した。
同日午後2時からは神戸市中央区の繁華街1.3キロをバレード。約25万人が迎えた。《共同通信》
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阪神の八木は3日、今年5月に取得した2度目のFA権を行使せずに、阪神に残留する意向を明らかにした。来年は18年目のシーズンとなる38歳は「生涯阪神? そういうこと。できるところまでやりたい」と意欲を見せた。《共同通信》
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ロッテの新監督に米大リーグ、メッツ前監督のボビー・バレンタイン氏(53)の就任が3日、決まった。この日、東京都内で重光昭夫オーナー代行が交渉し、契約した。契約期間は3年で、2年のオプション付き。年俸は総額10億円で、背番号はメッツ時代の「2」。これで12球団の来季監督が決まった。
1995年以来、9年ぶりにロッテ監督として復帰した同氏は会見で「チームにプライドを植え付け、パ・リーグに興奮を持ち込みたい」と語った。片言の日本語で「戻ってこられてとてもうれしい。ロッテは来年、もっと勝てると信じている」と語った。《共同通信》
【Jリーグ】
サッカーのJリーグ、ヤマザキナビスコ・カップは3日、小雨の東京・国立競技場に約5万2000人の観衆を集めて行われ、浦和が4−0で鹿島に大勝し、初優勝した。浦和はJリーグ発足後の初タイトルを獲得した。
昨年の決勝で鹿島に0−1で敗れている浦和は、サポーターの大声援に押されながら前半13分、MF山崎のゴールで先制。後半にFWのエメルソンと田中が立て続けに得点。終了間際にもエメルソンがダメ押しの4点目を奪った。《共同通信》
【南こうせつさん】蓮池薫さん夫妻をコンサートに招待
北朝鮮による拉致被害者で新潟県柏崎市の蓮池薫さん(46)と祐木子さん(47)夫妻は三日夜、新潟市内で開かれた歌手の南こうせつさんのコンサートを鑑賞した。
北朝鮮でもギターを弾きながら歌っていたというファンの蓮池さんらを、こうせつさんが招待した。夫妻は、こうせつさんが被害者らの早期帰国へ思いを込めた「国境の風」などに聞き入った。《時事通信》
【イラク】テロ続発
ロイター通信などによると、イラク中部のイスラム教シーア派の聖地カルバラで3日夕、イランからの巡礼者が宿泊するホテル付近で爆発があり、少なくとも3人が死亡、多数が負傷した。同派関係者が明らかにした。
北部ティクリットでは、爆発物で米兵1人が死亡、1人が負傷したのをはじめ、各地でロケット弾攻撃や判事殺害などのテロ事件が相次いだ。米軍は2日、大型輸送ヘリコプターを撃墜され、16人の死者を出したばかり。米軍主導の占領統治下で、依然不安定な治安の実態が一層浮き彫りになった。
カルバラの爆発は車爆弾の可能性があるが、別の爆発物との情報もある。犯行グループや背後関係など詳細は分かっていない。《共同通信》
【この日の民主党】
菅代表、滋賀県下で政権公約の実効性を訴える
民主党の菅直人代表は3連休最終日の3日、2区、4区、1区、3区と滋賀県を精力的にまわって街頭演説を行い、民主党がマニフェストに示した持続可能な年金制度改革や高速道路無料化への道筋など、政権公約の実効性を訴えた。
降りしきる雨のなか、街頭演説を一目見ようと詰め掛けた聴衆に菅代表は、政権交代をかけた重要な選挙になると語り、「1党が支配する半分しか実現されていない(未完成の)民主主義の壁を破って、2つの政党が政権交代を繰り返す本物の民主主義を確立する第一歩として、まず民主党政権をつくってほしい」と呼びかけた。
また、イラクへの自衛隊派遣をめぐって菅代表は、地対空ミサイルによるとみられる攻撃を受けて米軍のヘリコプターが撃墜され、15人の米兵が死亡した事件を問題視し、「戦争終結宣言時よりも治安が悪化したというよりも、戦争状態に戻っている」と指摘。そうしたイラクへの自衛隊派遣が本当にイラク、国際社会、そして日本のために意味のあることなのか再考が必要だとする考えを菅代表は示し、イラクへの自衛隊派遣を規定しているイラク特措法については、廃止を含めて見直す必要性があると指摘した。その上で菅代表は、「今回の選挙はイラクへの自衛隊派遣を認めるか否かの選択選挙でもある」として、民主党への理解を求めた。
「民主党政権なら自衛隊派遣はさせない」会見で菅代表
民主党の菅直人代表は3日、京都市内で記者会見し、衆院選で自民党が過半数をうかがう勢いと報道各社が電話調査等に基づき報じている点について、「残された1週間弱の中で、無党派層といわれるみなさんや投票行動をまだ決めていない方々が、今まで通り与党を選ぶのか、それとも政権交代の可能性を生かす野党を選ぶのか。こういったところが判断の分かれ目で今後の結果を左右する」と述べた。
また、「衆院選は自分たち(有権者)が政権を選べる意義のあるお祭りだ。ぜひ、この有意義な祭りに大いに全員が参加してほしい」と述べ、特に20代、30代の人にとって今回の選択は将来の日本のあり方につながっていくことになると語り、投票を呼び掛けた。
イラク情勢に関しては、「民主党中心の政権なら自衛隊は派遣させない」と明言した。
マンガ版民主党政策をモバイルで配信
民主党は3日、政策パンフレット「マンガ版よくわかる民主党政策」のモバイル向け配信を開始した。
「マンガ版よくわかる民主党政策」は、漫画家・やくみつる氏が描いたイラストを中心にして民主党の政策のポイントをわかりやすく解説したパンフレット。携帯サイト「民主党モバイル」では、高速道路、年金、分権などの政策項目ごとに、テキストによるポイント解説に合わせたやく氏のイラストをコマ送りで楽しむことができる。《民主党ニュース》