平成5404日目

2003/10/25

この日のできごと(何の日)

【地村保志さん、富貴恵さん夫妻】拉致問題解決を訴え

小浜市の拉致被害者、地村保志さん、富貴恵さん夫妻=ともに(48)=の北朝鮮に残る3人の子供たちをはじめ、被害者家族の早期帰国を求める集会が25日夜、同市文化会館で開かれた。市内外から1000人が参加。地村さん夫妻は「帰国から1年たった今も子供たちと再会を果たせない。さらなる支援と協力を」と訴えた。

あいさつに立った保志さんは「皆さんの支援と協力がなかったら僕たちは別の存在、別の人生を歩んでいたと言っても過言ではない」と帰国後の1年間を振り返った。「子供たちの帰国は日本政府に頼るしかないが、世論がなかったら動いてくれない。拉致問題を風化させることなく今後とも盛り上げてほしい」とさらなる支援を求めた。

富貴恵さんは「子供たちが帰ってくれば平凡な家庭を築くことができる。でも、その平凡な生活ができるのはいつなのでしょう。当たり前で素朴な願いをかなえてもらえない切なさを隠すことはできない」と胸の内を明かし、「私たちには力強い味方がたくさんいるが、子供たちは不安の中で生活している。素朴な願いが一日も早く実現するよう引き続き応援してください」と呼び掛けた。《福井新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【曽我ひとみさん】母救出を訴え

北朝鮮による拉致被害者で、新漏県真野町(佐渡島)の曽我ひとみさん(44)とともに拉致された母ミヨシさん=失踪当時(46)=の救出を訴える「島民大集会」が25日、佐渡中央文化会館で開かれた。集会後の会見で曽我さんは「私は一人だが、この集会から一人でない。もっと大きな家族がすぐそばにいるんだと実感できた」と話し、母救出の輪の広がりに感謝を述べた。

1300人収容の会場を埋め尽くした参加者を前に曽我さんは涙を浮かべながら、「(准看護師の)戴帽式に母が仕事を休んで来てくれた」とミヨシさんの思い出を語り、「これからしようと思っていた親孝行が今のわたしにはできない」と無念さをにじませた。

曽我さんは拉致の状況に触れ、拉致直後、小舟の中で「どこかおかしい日本語を話す女性がいた」ことを初めて明かした。支援団体の救う会関係者が「工作員同士は日本語で会話しない。小舟の中で(女性工作員がミヨシさんに話し)、ミヨシさんが元気だった証拠だ」と訴えると、会場から拍手がわき起こった。また、曽我さんは北朝鮮で「(母には)娘は勉強しに行ったと言ってある」と聞かされことを明かした。

「お母さんはいつもいいにおいで、お父さんは優しい人」。横田めぐみさんが北朝鮮で曽我ひとみさんに、日本の家族の話をしていたことを曽我さんは集会の中で明らかにした。

曽我さんは拉致後、先に拉致されていためぐみさんとしばらく一緒に暮らした。曽我さんは「初めて会った時、妹ができたように思えた」と振り返った。めぐみさんも5歳上の曽我さんを「お姉さん」と呼んで慕っていたという。

めぐみさんは曽我さんに家族のことを話した。「わたしには双子の弟がいるんだよ」と自慢げに話し、父滋さん(70)と母早紀江さん(67)について「お父さんはすごく優しくて、会社に勤めている。お母さんはいつも香水をつけていて、とてもいいにおいがするんだよ」と語っていた。

曽我さんはめぐみさんから母のにおいを聞いた時、自分の母ミヨシさんの話をしようかどうか迷ったという。「毎日工場から帰ってくれば、油のにおいしかしない母だったからです。でも、わたしにとってはこの母の油のにおいが忘れられない」と曽我さんは語った。《共同通信》

【J1】

Jリーグ1部(J1)第2ステージ第1節第1日(25日・味の素スタジアムほか=6試合)前節首位の東京Vは仙台と0−0で引き分け、勝ち点20で暫定首位を守った。J2降格回避を目指す大分と京都の対戦は、大分が1−0で12試合ぶりの勝利を挙げ、神戸はFW三浦知の史上2人目となるJ1通算130得点目のゴールなどで2−1と鹿島を振り切った。《共同通信》

【瑶子女王殿下】成年皇族に

三笠宮寛仁さま(57)の二女で学習院女子大二年の瑶子さまが25日、20歳の誕生日を迎えられた。東京・元赤坂の寛仁親王邸で初めての記者会見に臨み、「将来は父が力を入れる障害者福祉の手伝いをしたい」と、成年皇族としての抱負を語った。

手元にメモを持たず、笑顔も交えた率直な応答ぶり。「20歳というと大人のイメージがありますが、私はまだまだ未熟ですので…」とはにかんだ。

前夜、寛仁さまが記者会見の練習相手となり想定問答を考えてくれたという。「(ことし8月の)のどのがん手術後、麻酔が覚めるとすぐに書類に目を通したのを見て、すごいと感じた。尊敬できる父です」と話した。《共同通信》

【松下電器】三洋側に警告

日本に昨年進出した中国の家電最大手「海爾(ハイアール)集団」の家電製品に特許を侵害されたとして、松下電器産業がハイアールと包括提携先の三洋電機による合弁会社「三洋ハイアール」(大阪府守口市)に対し、警告書を出していたことが25日、分かった。

両社の提携は、コスト競争力に強みを持つ中国メーカーの初の対日進出として注目された。しかし、中国では特許など知的財産権への意識がまだ低く、急拡大する日中ビジネス提携で「特許」軽視の懸念が表面化した形だ。中国企業を巻き込んだ日本企業間の特許紛争は異例で、三洋電機の責任が問われる可能性もある。《時事通信》

【田中真紀子前外相】「自民党はもう信用できない」

衆院新潟5区から無所属での出馬を予定し、自民党に離党届を提出した田中真紀子前外相(59)が25日、地元の新潟県長岡市で会見し「政界再編を目指す」と述べ、県内外の一部の無所属立候補予定者との連携を模索していることを明らかにした。

また「自民党はもう信用できない」とし、小泉純一郎首相を「派閥に取り込まれ、業界との関係も断ち切れない。骨抜きになっている」と批判。一方で民主党と連携する考えがないことも表明した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグのワールドシリーズ(7回戦制)、ヤンキース(ア・リーグ)ーマーリンズ(ナ・リーグ)第6戦は25日、ニューヨークで行われ、マーリンズが2−0で勝ち、通算4勝2敗で6年ぶり2度目のワールドチャンピオンに輝いた。最優秀選手(MVP)にはマーリンズのジョシュ・ベケット投手が選ばれた。

2試合連続で「4番・左翼」に座った松井外野手は4打数無安打。ワールドシリーズは通算23打数6安打の打率2割6分1厘、1本塁打、4打点で、目標としていた「世界一」には届かずメジャー1年目を終えた。《共同通信》

【この日の民主党】

「平成の維新を京都から」菅代表=京都時局講演会

民主党は25日、京都市内のホールで京都1、3、4区合同時局講演会を開催。立ち見が出るほど会場を埋め尽くした700人の聴衆を前に、菅直人代表、福山哲郎京都府連会長、松井孝治同連選対委員長らが演説した。

松井議員は開口一番、「利権政治家や官僚のために700兆円もの借金を抱える国となってしまった日本が滅んでしまう前に国のしくみを変えなければならない」と力説。民主党がマニフェストに示した脱官僚・脱中央集権の政治を貫き、税金の使い道を変えていくために力を貸して欲しいと聴衆に呼びかけた。松井議員はまた「小泉内閣打倒などといったケチなことではなく、日本を救う、日本を立て直すということだ」と語り、聴衆からは賛同の拍手が続いた。

菅代表は割れんばかりの拍手に迎えられて登場し、京都市下京区の菅原道真邸跡にある菅大臣神社に参拝してきたと報告。「わが家の家紋も菅原家と同じ梅鉢で、菅大臣神社は氏神。衆院選での必勝を祈願してきた」として、衆院選への意気込みを示した。

菅代表は「古い都であると同時に新しいものを生み出す気風のある京都で『平成の維新』を実現してほしい」として衆院選での政権交代の実現に向けた支持を求めると同時に、「平成の維新を実現できるのは民主党の候補者だけだ」と力強く宣言した。

最後に挨拶に立った福山議員は小泉政権の2年半を振り返り、「市民の暮らしは苦しくなり、自民党をぶっ壊すと言いながら、実際にぶっ壊したのは一部の自民党派閥だった」と喝破。その目的も総裁選勝利のために過ぎず、国民の方を向いた改革は何ら行われなかったと断じた。福山議員は自民党にはできない「国民の方を向いた政治」を実現させるため、京都から政権交代の流れをより確実にしていこう呼びかけた。

講演会には衆議院京都1、2、3、4区公認予定候補者も参加した。

「全国知事会の要請に応え、マニフェストに追加したい」菅代表

民主党の菅直人代表は25日、京都市内で記者会見を行い、民主党マニフェストに盛り込んでいる地方公共団体への一括交付金について、その配分基準などを「追加のマニフェスト」で明らかにする考えを示した。

菅代表は冒頭、刺殺された故・石井紘基衆院議員の一周忌に当たり、「闇の政治構造と闘い抜いた石井議員の遺志を継いで取り組んでいく」と表明した。

民主党の提案する「ヒモつき補助金18兆円の廃止」に関し、「改革後の国家公務員の配置を含め具体的な道筋を明らかにするとともに、補助金廃止に伴う12兆円の一括交付金の地方配分基準を明示すべき」と求めた全国知事会の要請については、「追加のマニフェストを準備」することで対応していく考えを明らかにした。

また、民主党マニフェストにある「小学校30人学級の実現」について自民党の安倍幹事長が「日教組の圧力によって教員の雇用増を目指すもの」などと批判している点については、「文部科学省も少人数学級の実現を掲げていたはず。まず自民党は賛成なのか反対なのか、立場をはっきりと政権公約に示してほしい」と牽制した上で、「民主党案は、学力低下が叫ばれる現状の改善策だ」と提案の目的を強調した。

老人党のなだいなださんが民主党にエール

総選挙の公示が間近に迫った25日、民主党の大塚耕平、鈴木寛の両若手参議院議員が、老人党を立ち上げて現在の政治のあり方に鋭い問題提起を行っている、作家で精神科医のなだいなださんを議員会館に迎え、政権交代に向けて民主党に問われる課題などについて話を聞いた。

まず民主党のマニフェストについて感想を求められたなださんは、「マニフェストとは哲学を宣言するもの。細かい字でゴチャゴチャ書かれても老人には読めない。国民が、〈5つの約束、2つの提言〉で言っているようなことが実現されていると感じられないのは何故なのか、そこを訴えるべきだ。まだ言葉に力がない」と注文をつけた。

また、現在の民主党の最大の問題点として、自民党との対立軸をはっきりさせられていない、と指摘。年金問題や外交政策を例にとり、「これから先、年金制度を支えるために税を上げなければならないなら、まず特権的な議員年金の廃止を打ち出したらどうか。そして、アメリカ中毒の小泉首相に対して、一方で財政が苦しいから税を上げると言いながら、他方でイラク支援と称してアメリカに5500億円もの金を出すはおかしい、と訴えれば、国民にも通じる」と提案した。

最後に今回の総選挙の意義についてなださんは、「主権者である私たちは、政府を選ぶ権利を持っている。いずれかの政党のために投票するというのではなく、その政府を選ぶ権利を行使する機会が今回の総選挙だ。そのために、ぜひ選挙に行くべきだ」と語った。《民主党ニュース》



10月25日 その日のできごと(何の日)