平成2027日目

平成6年7月27日(水)

1994/07/27

【佐川事件報道訴訟】毎日新聞が敗訴

佐川急便事件で佐川グループから前新潟県知事K被告(62)=政治資金規正法違反で公判中=陣営へ流れたヤミ献金をめぐる記事により名誉を傷つけられたとして、渡辺秀央前衆院議員が毎日新聞社(本社東京)を相手に5000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。

大橋寛明裁判長は「記事の主要部分が真実であるとの証拠はなく、真実と信じる相当の理由もない」として記事は名誉棄損にあたると判断、毎日新聞社に150万円の支払いを命じた。謝罪広告の請求は棄却した。《共同通信》



【社会党】基本政策転換で最終調整

社会党は27日午前、党本部で久保書記長らによる活動方針起草小委員会を開き、従来の基本政策の転換を盛り込んだ「当面する政局に臨むわが党の基本姿勢」について最終調整した。28日の中央執行委員会で決定、地方組織の論議を求めた上で、9月3日の臨時党大会に諮る。

これまでに明らかになった原案では、自衛隊に関しては、現状の自衛隊を合憲と初めて認めながらも、憲法の精神として「非武装」の理念は堅持する方針を強調。軍縮を推進する姿勢を鮮明にしている。

原発については「脱原発」を将来目標として掲げつつ、代替エネルギー開発まではエネルギーの安定供給のため「原子力政策を進める必要がある」として、容認を打ち出している。日の丸、君が代については、国旗、国歌としての定着を認める一方で、教育現場では強制すべきでないとの独自性を保っている。

原案は村山首相(党委員長)が先の国会で大きく踏み出した基本政策転換を追認する一方で、党独自の方針を理念として掲げる構成となっている。このため起草小委では、首相答弁と党理念の間のギャップをどう埋めるかが焦点なろう。《共同通信》

【サッカー・三浦知良選手】イタリアへ

サッカーJリーグのヴェルディ川崎からセリエA(イタリア1部リーグ)のジェノアにレンタル移籍が決まった三浦知良が27日正午すぎ、成田発のアリタリア航空機でイタリアに向け出発した。

セリエAは世界的なトッププレーヤーが集まる最高峰のリーグ。先のワールドカップ(W杯)米国大会に出場した選手を数多く抱一え、イタリア準優勝の立役者のR・バッジョ(ユベントス)は代表的な存在だ。三浦は日本人として、セリエAの第一号選手となる。契約期間は来年6月31日まで。

三浦はミラノを経由し、チームのホームタウンのジェノバ入り。現地でメディカルチェックを受けた後に正式契約を結び、晴れてセリエAの一員となる。

出発に先立って空港内で記者会見した三浦は「厳しくなるとは思うが、イタリアの環境に一日でも早く慣れて、自分の力を出せるようにしたい。いいニュースを伝えられるよう頑張りたい」と、引き締まった表情で抱負を話した。理佐子夫人も同行した。

三浦の入団発表は28日、ジェノバ市内のビル「コロンブス・テラス」でスピネリ会長同席の下で行われる予定。《共同通信》

日本のサッカー選手として初めてイタリア1部リーグ(セリエA)入りを果たしたJリーグ、ヴェルディ川崎の三浦知良は27日夜、ミラノ経由でジェノバ入りした。28日にはリーグ登録選手に義務付けられている身体検査を受け、入団発表後に北イタリアの高原の町ボルゴバルスガナに向かい、合宿中のチームに合流する。

ジェノバのホテルに到着した三浦は地元の記者に対して「国内スポンサーとの契約はイタリアでプレー中も継続するものがあり、一定の保証はされている。年俸は下がるが、カネよりもセリエAでプレーする名誉を大切にしたい。次のフランスW杯を目指して、さらに力をつけるにはここに来るのが一番いい方法だと思った」とジェノア入りを決断した心境を語り「最近まで試合や日本代表の合宿が続いたので、コンディションはいい」と話した。《共同通信》

【北朝鮮・康明道氏】核爆弾5個、既に保有

韓国に5月末に亡命した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の姜成山首相の娘婿、康明道(カン・ミョンド)氏(35)は27日、ソウルで記者会見し、寧辺の核開発担当の国家安全保衛部責任者が、北朝鮮は1993年に既に核爆弾5個を完成したことを明らかにしたと語った。この責任者は、今年内に計10個の核爆弾を確保した段階でこれを公開する方針だとし「94年を無事に乗り切れば、対米交渉で優位に立てる」と述べたという。

康氏は「長距離核弾頭口ケット(ミサイル)の開発」は93年まで実戦してきており、今年中に実験を成功させた後、(来年から)大量生産に入るだろう」と述べた。

これまで米情報機関などが北朝鮮が既に核爆弾発成させたとの情報を発表したことはあるが、北朝鮮の最高級幹部の身内が明言したのは初めて。康氏の発言は、8月5日にジュネーブで再開される核問題をめぐる米朝高官協議にも影響を与える可能性がある。

康氏は、93年10月に息子の結婚式のため平壌に出てきた保衛部責任者と市内のホテルで食事を共にした際、直接聞いたという。康氏は、核爆弾の保有が対米交渉で有利な立場を確保するためのものであると指摘し、現在の対米交渉、国際原子力機関(IAEA)などとの交渉で北朝鮮は、年内に計10個の核爆弾を保有するため時間稼ぎをし、遅延戦術を使っていると述べた。《共同通信》



7月27日のできごと