平成5318日目
2003/07/31
この日のできごと(何の日)
【民主党、自由党】合併委員会が初会合
民主、自由両党は31日午後、国会内で開いた両党幹事長らによる合併準備委員会の初会合を開き、次期衆院選の候補者調整で、両党の新人同士が出馬予定の小選挙区については独自の世論調査を実施して、候補者を決定することで一致した。
候補者擁立にあたっては(1)全候補者が小選挙区に立候補し、比例代表選にも同一順位で重複立候補(2)小選挙区候補は前回衆院選で当選した現職議員を優先(3)比例代表で復活当選した議員同士が競合する場合は、惜敗率が高い方を優先−などを原則とすることも確認。
両党の選対委員長はこうした考え方に沿って候補者調整を進め、8月上旬をめどに合併準備委員会に報告する。
また、自由党の基本政策を検討した上、民主党のマニフェスト(政権公約)に積極的に盛り込むことや、地方組織の統合などについてワーキングチームを設置することでも合意した。
会合後、記者会見した民主党の岡田克也幹事長は「候補者調整には例外がある。新人候補者同士以外の選挙区でも(世論)調査はありうる」と述べた。《共同通信》
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【東京区検】白装束団体幹部を略式起訴
「パナウェーブ研究所」を名乗る白ずくめの団体が虚偽の自動車登録をしていたとして、東京区検は31日、上部組織「千乃正法会」の関連会社のA取締役(50)を電磁的公正証書原本不実記録・供用の罪で東京簡裁に略式起訴し、罰金50万円を求刑した。
ほかに書類送検された5人の会員については「取締役に頼まれて名前を貸しただけ」などとして起訴猶予処分にした。
起訴状などによると、A取締役は98年6月〜99年12月、団体のキャラバン隊車両調達責任者としてワゴン車など6台を新規登録する際、実際は団体で使うのに、使用者を個人にして岡山などの陸運支局でうその自動車登録をしたとされる。取締役は起訴事実を認めているという。《朝日新聞》
【タイ】日本大使館に駆け込み
タイのバンコクにある日本大使館に31日午前10時35分ごろ、北朝鮮からの脱出住民とみられる男女10人が、公用車の通行で正面ゲートが開いたすきに敷地内に駆け込んだ。
同大使館は子供2人を含む10人を館内で保護した。10んは日本への亡命を希望しているとされるが、大使館側は「今の段階では言えない」として明確な確認を避けた。北朝鮮からの脱出住民だとすれば、中国以外で日本の在外公館へ駆け込んだ初のケースとなる。
大使館によると、10人のほとんどが、保護を求める国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のものとみられる文書の写しを所持。写しはUNHCR地域担当者の署名入りのレターヘッド付きで、英語とタイ語で書かれ、名前や生年月日などが記入されていた。
大使館はUNHCRと連絡をとり、文書が本物か確認するとともに、国籍や日本などへの亡命の意思などについて10人から事情を聴いた。本格的な聴取は1日になる。また、今回の10人が非政府組織(NGO)などの支援を得たのかは不明。
10人は、20−50歳の男女各4人と、10歳以下とみられる男児、女児の2人。家族構成などははっきりしていない。《共同通信》
【北朝鮮による日本人拉致事件】
北朝鮮、拉致家族の帰国打診
北朝鮮による日本人拉致事件をめぐり、北朝鮮側から拉致被害者家族計9人のうち5人を帰国させるとの意向が非公式ルートを通じて日本政府へ伝えられていることが31日、分かった。政府関係者が、複数の非公式ルートで帰国に向けた折衝を続け、最近になって5人に関して前向きな返答があったことを明らかにした。
帰国の打診があったのは蓮池薫さん夫妻の子ども2人と、地村保志さん夫妻の子ども3人。
政府は曽我ひとみさんの夫のジェンキンスさんと2人の子ども、「死亡」が伝えられた横田めぐみさんの娘キム・ヘギョンさんを含めた家族全員の帰国を求めるのが基本方針だが、日本人同士の子どもである5人の帰国を先行させる可能性も模索していた。北朝鮮側は帰国に際しコメ支援などの条件は付けていないとされる。
ただ政府部内にはあくまで9人全員の一括帰国を求める意見も根強い。北朝鮮側の真意などを「慎重に見極める必要がある」(関係筋)との指摘もあり、早期帰国が実現するかどうかは不透明だ。
一方、別の日朝関係筋は今年前半、ジェンキンスさん、ヘギョンさんの帰国打診があり、日本政府が9人の無条件での帰国を求める立場からただちに拒否した経緯があったことも認めた。
日本政府内には核開発問題をめぐる緊張が高まる中で「北朝鮮にとってこのタイミングで家族を帰国させる外交上のメリットは少ないはず」(外務省筋)との見方もある。このため実際に家族を早期に引き渡すかについて引き続き情報確認を進めるなど慎重に対応する構えだ。《共同通信》
安倍晋三官房副長官「拉致解決が最優先課題」
政府は31日午後、首相官邸で日朝国交正常化交渉に関する関係閣僚会議の専門幹事会(座長・安倍晋三官房副長官)の第7回会合を開いた。
冒頭、安倍氏は「拉致被害者家族会の皆さんから、約141万人分の署名を受け取った。一日も早い問題の解決を臨む被害者家族、国民の思いをしかと受け止める必要がある」と述べ、政府一丸となって問題の早期解決に取り組むよう指示した。
同時に「今後の日朝国交正常化交渉では、拉致問題の解決を最優先課題として取り上げる。蓮池薫さんら5人の拉致被害者の家族の帰国は、当面の最優先課題だ」と述べ、政府の基本方針を確認した。
会合で警察庁は、政府が北朝鮮による拉致被害者と正式に認定している10件15人以外の、拉致の可能性が指摘されてい実跡者に関する捜査の状況について説明、現時点で新たな認定者はいないと報告した。
外務省は、日本がさまざまな国際会議で拉致問題を取り上げ、各国から日本の立場を支持する意見が寄せられ、国際的な理解が広がっていることを伝えた。《共同通信》
NGO、子供の手紙持ち帰る
北朝鮮への人道支援をしている非政府組織(NGO)レインボーブリッヂ(東京)が7月下旬に北朝鮮を訪れ、蓮池薫さん(45)と地村保志さん(48)、曽我ひとみさん(44)の拉致被害者3家族の北朝鮮にいる子供たちと面会、手紙と写真を持ち帰ったことが31日、分かった。
政府関係者によると、レインボーブリッヂは、拉致被害者を支援する政府支援室に連絡。蓮池さんらに手紙と写真を渡したいとしている。手紙の中で北朝鮮の子供たちは、近況をつづり、親との再会の希望を述べている。帰国問題には触れていないという。
レインボーブリッヂの小坂浩彰事務局長は29日に帰国。平壌市内で3家族の子供らと面会した。蓮池さんには長女と長男、地村さんには長女と長男、二男がおり、曽我さんには、夫の元米兵ジェンキンスさんと娘2人がいる。
小坂事務局長は31日夕、民放のインタビューに答え、蓮池さんや地村さんらの子供には、両親が拉致された日本人との認識はないようだった、などと話した。
拉致被害者の家族連絡代表の横田滋さん(70)によると、29日夜にレインボーブリッヂから「重大な情報があるので、蓮池さんら3家族に連絡を取りたい」と電話があり、横田さんは「支援室など政府に連絡し内容を伝えるべきだ」と話したという。
小坂事務局長は昨年秋、横田めぐみさん=失踪当時(13)=の娘キム・ヘギョンさん(15)とも面会し写真を撮影して帰国、横田さんに手渡したことがあったという。レインボーブリッヂは8月1日朝、東京都内で記者会見する予定。
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NGOが横田さんに「重大な情報がある」と伝えたことなどに対し31日、家族からは「信じるわけにはいかない」「(交渉は)政府を通して」「NGOが出る問題じゃない」などの懐疑的な反応が相次いだ。蓮池さんの父秀量さん(75)は新潟県柏崎市で「(報道が)事実であればいいと思うが、政府から連絡がないので、信じるわけにはいかない」と話した。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手は31日、アナハイムでのエンゼルス戦に「5番・左翼」で先発し、2打数無安打、3四球で打率は3割となった。松井は二、四回とも四球で、六回は中飛、八回は右飛。十回一死一塁でも四球を選んで好機を広げ、決勝点を呼び込んだ。ヤンキースは延長の末、2−1で勝ち3連勝。
マリナーズのイチロー外野手はタイガース戦に先発し、遊飛、中飛、左飛、一ゴロの4打数無安打で連続試合安打は「8」でストップした。打率は3割4分1厘に下がったが、2位に1分3厘差のリーグトップ。マリナーズは4−0で快勝し3連勝を飾った。《共同通信》
【イラク】統治評議会議長「独立後は米軍認めず」
イラク新政府樹立までの暫定統治機関「統治評議会」のイブラヒム・ウシェイケル初代議長は7月31日、バグダッドで共同通信と会見し、米英軍による占領の終結とイラクの独立回復が統治評議会の最大の目標であると述べ、新憲法に基づく総選挙で民主政府が樹立されれば、統治評議会を解散し、米軍基地も認めないと言明した。
ウシェイケル氏は30日に統治評議会の初代議長に選出されたばかりで、日本の報道機関と単独会見するのは初めて。
イラク戦争の戦闘終結後の5月に採択された国連安全保障理事会決議が米国主導の占領統治を追認していることについて、ウシェイケル氏は変更を求めるため「米国や安保理の常任理事国に働き掛ける」と述べた。
日本に対しては、人道支援も行う自衛隊のイラクへの派遣決定を「高く評価する」と述べ、人道支援は「(国際機関や米国などの)外国を通さずに日本が直接、イラク人に届けてほしい」と強調した。
統治評議会の議長は、同評議会の幹部会メンバー9人が輪番制で務めるため、初代議長の任期は8月の1カ月間だが、ウシェイケル議長はこの間、暫定閣僚の任命や憲法制定会議の創設、治安回復や経済復興など、新生イラクの針路を決める重要政策に取り組む。
ウシェイケル氏は、イラク人の6割以上を占めるイスラム教シーア派の最大政党、アッダワ党の代表で、議長退任後も強い影響力を保持するとみられている。
ウシェイケル氏はイラク戦争に関し「イラク人は戦争を望んだわけではないが、残虐なフセイン政権の打倒を求めていた」と述べ、戦争による政権崩壊を評価。イラクの将来については「石油や農業、工業の基盤もあり、繁栄できる」と述べ、日本の技術や資金の援助に期待を表明した。
◇
イラク統治評議会の初代議長イブラヒム・ウーシェイケル氏は7月31日、共同通信に対し、これまで使ってきた「イブラヒム・ジャファリ」という名前の「ジャファリ」について、フセイン政権の弾圧を逃れるための偽名だったことを明らかにした。《共同通信》
【この日の民主党】
菅代表、高知・四万十川で対話集会
民主党の菅直人代表は31日、高知県を訪れ、高知3区の川添義明予定候補とともに屋形船で清流・四万十川を下りながら、地元の支援者たちと対話集会を行った。
集会の冒頭に挨拶した菅代表は、自由党との合併について、「日本で政権を交代するためには、野党がバラバラではいけない。基本的な方向が一致していれば、思い切って一緒にやろう、という気持ちで決断した」と報告。さらに「四国は自民党が強いと言われるが、川添さんのような、地元にたくさんの仲間を持つ人に立候補してもらって心強い」と述べ、同予定候補へのさらなる支援を訴えた。
参加した約30名の支援者からは、民由合併への期待や支部組織建設の要請のほか、能動的な自然保護活動をサポートする仕組みづくりや地域の実態に即した高齢者福祉の充実などを求める意見などが出され、菅代表も積極的に検討する意志を表明した。
次期総選挙での候補者調整・擁立の基本的考え方を合意
民主党と自由党は31日、第1回の合併準備委員会を開き、次期衆議院総選挙で同一選挙区に現職候補者が競合する場合、他の小選挙区への移動によって調整し、比例名簿単独登載や比例名簿上位登載を認めないことを原則とするなど、候補者調整・擁立の基本的な考え方について合意した。
今後、具体的な調整は両党選挙対策委員長間で行い、合併準備委員会で最終決定するとしている。
合意内容の全文は以下の通り。
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次期衆議院総選挙における候補者調整及び擁立の基本的考え方について
次期衆議院総選挙における小選挙区の候補者擁立及び候補者調整について、以下の基本的考え方に基づいて、両党の協議を進める。
1 次期衆議院総選挙における候補者擁立に関する基本的な考え方
(1)「すべての候補者は、小選挙区に立候補し、同時に比例代表選挙に同一順位で重複立候補する」ことを基本方針とする。
(2)同一選挙区で現職候補者が競合する場合は、小選挙区への移動を図り、原則、比例名簿単独登載及び比例名簿上位登載は認めないものとする。2 次期衆議院総選挙における候補者調整の基本的な考え方
(1)前回の衆議院総選挙における小選挙区の当選者がある場合は、その当選者を優先することを原則とする。
(2)前回の衆議院総選挙において、双方に比例区との重複立候補で当選した者がある場合は惜敗率が高い者を優先することを原則とする。
(3)次期衆議院総選挙に立候補する新人候補者が同一小選挙区で競合する場合など、上記(1)~(2)に該当しない場合については、当選可能性が高いと客観的に認められる者を優先することを原則とする。《民主党ニュース》