平成5193日目
2003/03/28
この日のできごと(何の日)
【情報収集衛星】打ち上げ成功
日本初の偵察衛星となる情報収集衛星2基を搭載した宇宙開発事業団の大型ロケットH2A5号機が28日午前10時27分、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられた。5号機は2つの衛星を分離、打ち上げは成功した。
情報収集衛星は、安全保障と大規模災害時の危機管理などに活用するのが目的。期待通りの性能を発揮すれば、北朝鮮のミサイルや核施設の監視も可能で「平和利用」を原則にしてきた日本の宇宙開発の大きな転換点となる。政府は今夏にも2基を打ち上げ、来年春までに本格稼働開始を目指す。
北朝鮮外務省は「われわれを狙った敵対行為」と打ち上げを強く非難しており、緊張関係がさらに高まりそうだ。
H2A5号機は、順調に飛行し、打ち上げ後約6分で一段目を切り離した。オーストラリア上空を飛ぶ進路をとり、予定通り2基の衛生を順次分離した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【プロ野球】セ・パ同時開幕
プロ野球のセ、パ両リーグが28日、2年連続で同時開幕。日本一を目指す12球団の戦いが始まった。イラク戦争の影響で入場者にボディーチェックも行われるなど、厳戒態勢の東京ドームでは巨人が中日に逆転負け。西武も西武ドームでヒルマン新監督率いる日本ハムに完敗し、昨季の両リーグ優勝チームはともに黒星発進となった。
横浜の山下大輔新監督は横浜スタジアムでの初さい配を白星で飾った。日本球界を代表する強打者だった松井秀喜外野手が巨人から米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースに移籍。スター選手の海外流出が続き人気面の低下という不安を抱える中で、2003年シーズンがスタートした。《共同通信》
【サッカー】
サッカーの国際親善試合、日本−ウルグアイは28日、東京・国立競技場で行われ、日本は2−2で引き分けた。日本は2度追いつく粘りを見せたが、ジーコ監督体制になってから、いずれもホームで2分け1敗。
◇
ウルグアイに先手を取られた日本が、2度追いつき引き分け。圧倒的にボールを支配しながら勝ち越し点は奪えなかった。
先制された日本は前半23分、鈴木が倒されて得たPKを中村が決めて1−1。しかし同25分にはGK川口がレコバのCKのボールをこぼすミスから失点してまたリードを許した。後半は途中出場の三都主が好機を演出。12分、左サイドの三都主から中央の中田英を経由し、ペナルティーエリア外でボールを受けた稲本が同点ゴールを決めた。
ウルグアイは前半21分にフォルランが頭で先制。少ない好機を生かしリードしたが、後半は運動量が落ちた。《共同通信》
【第75回選抜高等学校野球大会】
第75回選抜高等学校野球大会第6日は28日、甲子園球場で3回戦2試合と2回戦1試合を行い、智弁和歌山(和歌山)と徳島商(徳島)が準々決勝へ、鳴門工(徳島)が3回戦へ進んだ。
昨年準優勝の智弁和歌山は6−6の延長十二回、本田が浦和学院(埼玉)の好投手、須永から左へソロ本塁打を放ち、7−6でサヨナラ勝ちした。徳島商(徳島)は四回に5点を先行し、七回にも加点。藤代(茨城)を6−1で下し、38年ぶりにベスト8に進出した。4季連続出場で昨春準優勝の鳴門工は5−0で桐蔭学園(神奈川)に快勝し、3回戦に進んだ。《共同通信》
【東京地検】坂井隆憲衆院議員を起訴
総額約1億6800万円に上る後援企業からの献金を政治資金収支報告書に記載せず隠したとして、東京地検特捜部は28日、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で、衆院議員坂井隆憲容疑者(55)=佐賀1区、自民党除名=を起訴した。
逮捕容疑のヤミ献金は約1億2000万円で、その後の捜査で裏付けられた約4800万円を上積みした。規正法違反だけで国会議員が公判請求されたのは初めて。
共犯として既に起訴した政策秘書A被告(38)についても、訴因(起訴事実)を変更した。今後は坂井被告と後援企業の関係などの解明が進むことになる。
関係者によると、坂井被告は起訴事実を否認。25日に衆院で議員辞職勧告が決議されたが、「辞めるつもりはない」と話しているという。《共同通信》
【2003年度予算】成立
一般会計総額81兆7891億円の2003年度予算は28日の参院本会議で、自民、公明、保守新の与党3党の賛成により可決、成立した。
予算の政策的経費の一般歳出は02年度当初予算比で0.1%増の47兆5922億円で2年ぶりに増加に転じた。ただ高齢化に伴う社会保障関係費の自然増の影響が大きく、公共投資などの主要経費は減額された。
歳入面では景気低迷により税収が41兆7860億円と対前年比10.7%減。新規国債発行は36兆4450億円、このうち赤字国債は30兆250億円でともに過去最高となり、30兆円枠を突破した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】イラク復興支援「国連決議で自衛隊派遣」
小泉純一郎首相は28日午後、2003年度予算成立を受けて首相官邸で記者会見し、イラクの戦後復興支援をめぐり「国連決議に沿って、やらなければならない時は新しい法律が必要だろう」と述べ、国連安保理決議を前提に新法に基づく自衛隊派遣も検討する意向を表明した。
イラク戦争については早期終戦を望んでいると述べるとともに、当面の復興支援は現行法の枠内での協力を先行させる考えを重ねて強調した。《共同通信》
【イラク戦争】首都に最大級空爆
米英軍は28日午前、イラクの首都バグダッドに開戦以来最大級の空爆を実施、政府施設などに激しい攻撃を加えた。地上軍による首都攻略作戦に備えた空爆強化とみられ、ロイター通信によると、英国防筋は同日、米英軍によるバグダッド包囲は「数日以内に」可能との認識を示した。AP通信によると、米軍特殊部隊は28日までに、イラク西部の広範な地域を制圧。既に構築されている南部、北部戦線に加えて西部からも首都に迫る考えだ。
ジャクソン英軍参謀部長は同日、首都防衛線を担うイラクの精鋭部隊、共和国防衛隊との本格的な戦闘が「遠いことではない」と述べ、首都包囲を目指しイラク側の防衛線突破に近く着手する見通しを明らかにした。
一方、イラク軍スポークスマンは同日、イラク軍が首都南方のカルバラ、ナジャフ間の作戦区域で「地上攻勢」を開始したと発表。首都をうかがう米陸軍第3歩兵師団の部隊が約1500人のイラク軍と数時間にわたって激しく交戦した。
バグダッドへの空爆は27日夜から断続的に行われ、これまでに使われた特殊貫通爆弾バンカーバスターの2倍の重量がある2.1トンの爆弾が2発使用された。サハフ情報相はこの空爆で7人が死亡、92人が負傷したと述べた。《共同通信》
◇
イラクのサハフ情報相は28日、首都バグダッド北西部シューラ地区で同日夜、米軍のミサイルがイスラム教の休日で混雑していた市場を直撃、少なくとも市民ら58人が死亡、多数が負傷したと語った。情報相は、死者がさらに増える可能性があると述べ、「民間人への犯罪行為」と米軍を非難した。
カタールの衛星テレビ、アルジャジーラなどアラブ系テレビ局も同様の報道をしたが、米英軍当局は報道を確認しておらず、詳しい状況ははっきりしない。
一方、クウェート市内に29日未明、ミサイルが着弾し、ショッピングセンターの天井やガラスの一部が壊れたほか、国営クウェート通信によると、男性2人が軽傷を負った。クウェート軍当局はイラクの攻撃とみている。クウェートでミサイルによる被害が明らかになったのは初めて。AP通信によると、着弾したのは中国製の対艦ミサイル「シルクワーム」とみられる。
ロイター通信によると、バグダッド中心部では29日未明も空爆が続き、情報省のある地区で大きな爆発があり、上空に白い煙が上がった。
米CNNテレビによると、市場に空爆があったのは28日午後6時ごろ。ロイター通信によると、市内の医師は55体の遺体を確認、子供ら47人以上が負傷したと述べた。バグダッドでは26日にも北部の市場近くへの爆撃で民間人15人が犠牲になり、米英軍の誤爆の可能性が指摘されたばかり。
今回もイラクの主張が事実とすれば、誤爆の可性が強く、民間人の集まる場所への相次ぐ爆撃に内外の批判が高まることは必至。地上戦でイラク側の抵抗に遭っている米英軍はさらに苦しい立場に追い込まれる。《共同通信》
【国連】イラクへ人道支援再開
国連安全保障理事会は28日、イラクへの人道支援のため、開戦直前に事実上中断されていた「石油・食料交換計画」の再開を求める決議案を全会一致で採択した。これにより食料、医薬品など人道物資の援助が、情勢が安定したと判断された地域で再開される。
また国連のフレシェット副事務総長は、イラク市民への人道支援のため22億ドル(約2600億円)が必要とする緊急アピールを同日発表した。《共同通信》
【この日の民主党】
[参院本会議]03年度政府予算が成立–民主党は反対
参議院本会議で28日、03年度政府予算3案が与党の賛成多数で可決・成立した。民主党・新緑風会など野党各会派は、同予算が大幅な増税超過となる税制改正や社会保障の大幅な負担増加を盛り込んでいること、雇用対策や中小企業対策のセーフティーネット整備が不十分であること、甘い税収見積もりに基づく予算であることを理由に、反対した。
採決に先立つ討論では、民主党・新緑風会の辻泰弘議員が反対討論を行った。討論の中で辻議員は、米英のイラクに対する先制武力攻撃に支持を表明した小泉首相について、「米国の行動に無批判なまま、オロオロさまよい歩いた小泉内閣の対応は、まさに理想なき、主体性なき対米追従外交。およそ民主主義国家の総理大臣にはふさわしくない欺瞞に満ちた、極めて無自覚、無定見、無責任、かつ独断的な姿勢だ」と厳しく批判した。
辻議員はまた、「国民生活の実情に真摯に目を向けることなく、国民とともに歩もうとする姿勢をまったく持たず、政策的定見とリーダーシップが欠如した総理のもとでは、景気回復も国民生活の向上も、未来への明るい展望も到底望むべくもない。今の政策運営の継続では国民が不幸だ」とし、小泉内閣の一刻も早い退陣を強く求めた。
この日午前中に行われた参議院予算委員会での締めくくり総括質疑では、齋藤勁議員がイラク攻撃早期終結のために国連総会の「平和のための結集決議」を呼びかけるべきではないか、などと質した。「そのような雰囲気はない。大量破壊兵器の脅威を取り除くことが先決」などと素っ気ない答弁を繰り返す川口外相に、齋藤議員は「世界の人々が何を望んでいるか受け止めてもらわないと困る。本当に悲しくて涙が出て来る」と失望感を強調した。その後も森山法相や石原行革担当相が延々と開き直り答弁。最後に自身の実弟の経営するファミリー企業の公共事業口利き疑惑で「疑惑をはらすためにも契約書・領収証を提出してはどうか」と向けられた小泉首相も、「週刊誌にあることないこと書かれているが、いちいち反論する気もしないし、お答えする必要もない。疑惑はない」と開き直った。齋藤議員は、「小泉首相は退陣して国民の信を問うべきだ」と質問を締めくくった。同委員会の採決時には、郡司彰理事が反対討論を行った。
「テロ対策・人権保護含む有事法制対案を出す」岡田幹事長
民主党の岡田克也幹事長は28日の定例記者会見で、自民党の山崎幹事長が民主党が対案を出さないのは試合放棄と発言していることに触れ「選挙対策の面もある。我々は対案を必ず出す。政府の方が我々の質問に答えてこなかった。政府の法案に盛られていないテロ対策、戦時での人権保護、避難対策をきちんと入れたものを用意する」と反論した。
また、31日に野党の幹事長・書記局長会談を開き「特に健康保険3割負担について、2割に戻す法案が出せないか」を検討するとした。
岡田幹事長が連合座り込み行動を激励
民主党の岡田克也幹事長は28日、連合の「3.28春季生活闘争解決促進・要求実現行動」で、国会を前に座り込みをする600人の参加者らを激励した。《民主党ニュース》