平成5190日目

2003/03/25

この日のできごと(何の日)

【衆院】坂井隆憲議員辞職勧告決議を可決

衆院は25日午後の本会議で、政治資金規正法違反容疑で逮捕された坂井隆憲衆院議員(55)=自民党除名、佐賀1区=に対する議員辞職勧告決議を全会一致で可決した。国会ではこれまで坂井議員を含め衆参12議員に対し辞職勧告決議案が提出されたが、可決はオレンジ共済詐欺事件での1997年の友部達夫元参院議員、2002年の北方四島支援事業疑惑での鈴木宗男衆院議員に次いで3人目。

ただ、決議には法的強制力がない。友部元議員は実刑判決が確定し失職したが、鈴木氏は辞職を拒み、現在も議員のままだ。

決議は、坂井議員に関して「人材派遣会社から5年間で1億2000万円を超える多額の政治資金を受け取りながら、政治資金収支報告書に虚偽の記載をして、いわゆるヤミ献金として処理していたとされる」と指摘。「自ら真実を明らかにしようという真摯な姿勢を全く示さず、院外での言い訳に終始した揚げ句に事実を隠ぺいしようとした姿勢は誠に遺憾」と批判している。《共同通信》

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【イラク戦争】

米英軍は25日、イラクの首都バグダッドの南約80キロのカルバラで、首都の南方防衛線を担うイラク軍の最精鋭部隊の共和国防衛隊メディナ機甲師団に対し、集中的な空爆を実施した。

米海兵隊が南部の要衝ナシリヤを通過、南東からバグダッドに北上しており、米英軍は激しい砂嵐の中、2方向から首都を包囲する態勢を整えている。

作戦を指揮する米中央軍司令部によると、メディナ師団に、攻撃ヘリなどをつかって同日中に1400回にわたる空からの集中的な攻撃を行い、同師団との地上戦の準備を進めた。

イラク戦争は26日、1週間となるが、バグダッド周辺はこの日、開戦以来初めて昼間でも夜間並みの暗さになる砂嵐に見舞われ、イラク南部で米軍の攻撃ヘリ2機が行方不明になった。同司令部の作戦司令官は「悪天候の影響はあるが、作戦は予定通り進んでいる」と強調、既にイラク全土に米英軍が展開していることを明らかにした。

しかし、イラク軍の抵抗は予想外に激しく、ブレア英首相は25日、戦争終結には時間がかかるとの見通しを示し、短期に勝利できるとの楽観論を戒めた。過去2日間にイラク兵500人が死亡したとの情報もある。

ナシリヤでは米海兵隊部隊がフセイン大統領に忠誠を誓う民兵組織サダム・フェダイーンの約400人と激しい銃撃戦の末、ユーフラテス川を渡河。チグリス川に沿ってバグダッドへの進撃を再開した。《共同通信》

米CNNテレビによると、首都バグダッドを目指して北上中の米地上軍部隊が米東部時間の25日午後、首都南方約160キロのナジャフ付近でイラク軍と開戦以来、最大の戦闘を展開、イラク軍兵士150−200人が死亡した。

米軍は首都南方のカルバラ、ヒッラー、クートを突破して北上することで、3つのルートから首都包囲を目指す。間近に予想される首都攻防戦を控え、今後双方に激しい戦闘が予想される。《共同通信》

【スーパー・サイエンス・ハイスクール】研究発表会

文部科学省が理数系の研究開発高校として指定した「スーパー・サイエンス・ハイスクール」(SSH)の研究発表会が25日、東京で始まり、ノーベル賞の小柴昌俊東大名誉教授や島津製作所フェロー、田中耕一さんらが講演、高校生に科学の面白さを伝えた。

ノーベル物理学賞の小柴さんは研究内容を紹介し「自分が興味を持ってやることは、苦労にならない」と呼び掛けた。「いい先生に巡り合うことが大切」とも強調。田中さんに触れて「この人は小学校の高学年でいい理科の先生に会えたけど、私は大学院2年でやっといい先輩に会えた。その差が40代と70代の受賞という違いになった」と話し、会場を笑わせた。

田中さんは同化学賞の対象になった研究について「当時の常識では不可能と考えられていたことに挑戦し、粘り強く実験を繰り返した」と紹介。

宇宙飛行士の毛利衛さんは「苦労を乗り越えると面白いものが見えてくる」と話した。《共同通信》

【関釜裁判】上告棄却

戦時中に従軍慰安婦や女子勤労挺身隊員として強制的に働かされ精神的、肉体的苦痛を受けたとして、韓国人女性10人が国に損害賠償などを求めた「関釜裁判」で、最高裁第三小法廷(上田豊三裁判長)は25日、請求を退けた二審広島地裁判決を不服とする女性側の上告を棄却する決定をした。女性側の敗訴が確定した。

元従軍慰安婦が国家賠償を求めた訴訟は関釜裁判を含め10件、うち最高裁に係属していた4件の中で決定は初めて。一審の山口地裁下関支部は、戦後補償裁判で初めて国に慰謝料の支払いを命じる画期的な判決を言い渡していた。《共同通信》

【東京地裁】迷惑メールで賠償命令

携帯電話のメールサービスの利用契約に反して、大量のあて先不明の迷惑メールを発信したとして、NTTドコモが東京都中野区のメール送信業者に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、請求通り約650万円の支払いを命じた。

ドコモによると、迷惑メール業者に賠償を命じる判決は初めて。

判決によると、ドコモは、迷惑メールの影響を防ぐため、一般のメールとは別の方法で送信できる「特定接続サービス」を設定。業者はこのサービスを申し込んで逆に悪用し、2002年4−5月に405万通近いあて先不明メールを送った。

判決理由で藤原俊二裁判官は「業者は大量のあて先不明メールを送信してはならない規約があることを認識していた」と認定。損害額については、迷惑メールが正規のメールだったとして課すことができる金額が相当との判断を示した。《共同通信》

【古尾谷雅人さん】死去

俳優の古尾谷雅人さん(45)が25日午後、東京都文京区の自宅マンションで首をつっているのを家族が見つけ119番した。東京消防庁の救急隊が現場に駆け付け、死亡を確認した。警視庁大塚署は自殺とみて家族らから事情を聴いている。

古尾谷さんは1977年、映画「女教師」でデビュー。「悪霊島」「丑三つの村」などの映画に出演。「金田一少年の事件簿」の脇役などでも人気を集めていた。《共同通信》

【この日の民主党】

知事選・統一補選候補者らが決意表明

民主党の両院議員懇談会が25日に開かれ、27日告示の知事選挙と4月10日告示の国政統一補欠選挙の候補者らが出馬への決意を表明した。

自由党公認・民主党推薦で衆議院茨城7区補選に出馬する加藤真砂子さんは、自由党の渡辺秀央選対委員長とともに出席し、「医者をして27年になります。ヘルパーの資格もあるので、医療・福祉・介護と力を注ぎます。また、小児科の医者をしているので、少子化対策も緊急に進めたいと思っています」とアピール。民主党公認・自由党推薦で同東京6区補選に出馬する小宮山洋子参議院議員は、「石井紘基さんの『不正を正し、税金の無駄遣いを許さない』という遺志を継いで、何としてもこの議席を守りたいと思います」と決意を述べた。

北海道知事選に出馬する鉢呂吉雄衆議院議員、神奈川知事選に出馬する松沢成文衆議院議員、大分市長選挙に出馬する釘宮磐衆議院議員は、それぞれ地元の同僚議員である三井辨雄議員、岩國哲人議員、松野頼久議員が代理で出馬の決意表明と応援の要請を行った。

民主党結党以来5年にわたってともに国政の場で活動してきた4同僚議員らの果敢な挑戦に、参加者は惜しみない拍手を送り、必勝を誓い合った。

斎藤議員、雇用保険の抜本改革の必要性を指摘

衆議院本会議で25日、内閣提出の雇用保険法等の一部を改正する法律案と民主党提出の雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案の趣旨説明が行われ、民主党・無所属クラブの斎藤淳議員が質問に立った。

斎藤議員は小泉政権が不良債権処理と構造改革を先送りしている間、不況はさらに深刻化していると断じた。その上で斎藤議員は、本来の雇用政策は単なる失業対策ではなく、新しい雇用を創出し、新たな産業を育成するものでなくてはならないと提案。竹中金融・経済財政担当相、坂口厚労相に、新たな雇用創出、産業分野の育成の明確なビジョンを示すよう質した。斎藤議員は、住民が必要としないハコモノにお金をつぎ込む従来型の単純な公的雇用創出ではなく、自然を守るために予算配分するなど、公益の実現に必要な事業を雇用対策の一環として選択すべきだと提案した。

竹中金融・経済財政担当相は「政府はビジョンとしていわゆる改革と展望を作成し、1月には改訂を行った。これに基づき、構造改革を加速することにより、民業の拡大をはかり、職業能力開発の機会を拡充し、民間事業主導の着実な成長と雇用機会の拡大につとめる」と、相変わらずの空虚な答弁を行った。坂口厚労相は「厚労省では雇用創出に向け、都道府県の労働局と経済産業省の経済産業局と連携し、地域の実情を踏まえたミスマッチの解消、雇用創出をめざす新規産業、雇用対策プログラムを実施している」などとした。

斎藤議員は「活力ある個人と社会にとって雇用とセーフティネットは不可欠であり、そこには万一失業しても必ず新しい適職を見出すことのできる能力開発のシステム、その間の生活支援システムが組み込まれていなければならない」と指摘。そうした点を考えると、今回の政府案はあれこれ盛り込んでいるかのように見えて、破綻寸前の保険財政を安易な給付削減によってつじつま合わせしようとしているにすぎないと批判。坂口厚労相に対し、「この小手先の改革案で、雇用保険財政は何年持つか」と質した。同時に民主党案提出者に対し、政府案とのちがいを明確に示すよう求めた。

坂口厚労相は「今後5年間程度は安定的運営が確保できるよう、給付および負担の両面にわたる見直しを行った」と述べた。また、民主党提案者の加藤公一議員は、平成15年度民主党予算案にある通り、民主党は無駄な公共事業削減により捻出した8.8兆円の財源によってグループホームの1万戸増設、学童保育の充実、30人学級を実現することで、100万人の雇用創出を提起していると説明。また、新たな産業を育成する観点から民間の創業を支援するとともに、雇用の受け皿としてNPOの役割を重視し、育成を図ると答弁。民主党案では雇用保険財政の安定を目的とした2兆円規模の失業等給付資金を一般財源から繰り入れており、これにより労使とも負担の増加を強いられることなく雇用保険財政の安定を図っていけると、加藤議員は答弁で述べた。

斎藤議員はまた、「求職者給付の支給を受ける者は、誠実かつ熱心に求職活動を行うことにより、職業に就くように努めなければならない」と明記されている法改正の条文にある「就職への努力」項目について、毎年保険料を上げなければならない見通しの甘さを棚に上げ、わざわざ「正しい失業者像」を条文に書き込む資格など政府にはないと断じるとともに、この条文は単なる給付の厳格化に終る恐れもあるとの見方を示した。

さらに斎藤議員はそもそも政府は国民に負担を押し付ける前に、自らの身を削ってやることがあると指摘。坂口厚労相に、雇用保険三事業の保険料率の引下げ、その分を失業等給付に回すよう事業者に説得するなど、抜本的な改革にメスを入れるよう求めた。

「与党のイラク派兵論は経済失政隠し」菅代表

民主党の菅直人代表は25日、定例の記者会見で、イラク問題に乗じて与党から有事法制や戦後イラクへの部隊派遣などの議論が出ていることについて、「経済失政隠しだ」と批判した。

菅代表は、自民党の山崎幹事長が、終戦後のイラクにおける治安維持のために自衛隊を派遣する案を打ち出していることに触れ、「法的、現実的にどういう形が可能なのか明確ではないが、都市の中の治安維持は相当大変だ。前のめりすぎる」と指摘。さらに「経済失政を隠すために軍事的な問題に前のめりになり、政権の求心力を確保しようとする流れが見える」と批判し、3月末の予算成立以降も補正予算問題などを厳しく追及していく意向を示した。

名古屋刑務所事件 法務省矯正局長更迭について(談話)

民主党 法務ネクスト大臣 千葉景子

名古屋刑務所の受刑者死亡事件を受けて、森山法務大臣は、法務省中井憲治矯正局長の更迭、但木敬一事務次官についても中井局長への監督責任を問い、戒告処分を決定した。

国会が過去10年間にわたる全国の刑務所の受刑者死亡事案について資料請求した際、中井矯正局長は死亡帳を自らの判断で隠蔽し、後日謝罪した経緯がある。

名古屋事件の重大性は言うまでもないが、法務省は死亡帳の存在を明らかにすることなく隠し続けるなど自ら解明に努力しようとする姿勢に乏しく、むしろ事態を隠蔽しようとする体質が露呈されており、処分内容も国民の目からすると納得を得られるものではない。

更に刑務所内での不審死事案が200件以上とも報道されるなか、矯正局長の更迭、事務次官の懲戒処分といった事態に到り、法務大臣も責任を免れるものではない。

民主党は、引き続き一連の名古屋刑務所事件をはじめとする刑務所内人権侵害事件の真相究明に取り組むとともに、根幹から崩れた矯正行政の抜本改革を求めていく。《民主党ニュース》



3月25日 その日のできごと(何の日)