平成5189日目

2003/03/24

【イラク・フセイン大統領】イラク戦争「勝利は近い」

イラクのフセイン大統領は24日午前、国営テレビを通じて国民向けに演説し「敵の侵略と不正義は誰の目にも明らかだ。勝利は近い」と述べ、米英軍に対する徹底抗戦をあらためて呼び掛けた。フセイン大統領の演説は、米英軍による最初の攻撃直後の20日午前以来、4日ぶり。

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大統領は軍服姿で、イラク国旗の前で約25分間にわたり演説。20日の演説の際にかけていた眼鏡はなく、用意した紙に目を落としながらしっかりした口調で国民に語りかけた。《共同通信》



【イラク戦争】米英軍、精鋭部隊と激戦

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イラクの首都バグダッドに向け進撃を続ける米英軍は24日、首都の南約80キロのカルバラで、イラク精鋭部隊の共和国防衛隊と激戦を展開した。地上軍は早ければ24日(日本時間25日未明)にも首都近郊に達する見込みだが、イラク側によるゲリラ戦など予想以上の激しい反撃に遭っている。《共同通信》

【小泉純一郎首相】イラク復興で国際協調

衆参両院予算委員会は24日、イラク戦争に関する集中審議をそれぞれ行った。小泉純一郎首相は、イラクの復興支援について「国際協調体制がとれるように努力している。米国にもフランスにも今後、政府一丸となって働き掛けていきたい」と述べ、日本が主導して国際協調体制の構築に取り組む考えを表明した。

米英によるイラク攻撃の支持表明に関しては「日本はフランスのように核兵器を持っていない。北大西洋条約機構(NATO)というような同盟関係にも入っていない。日本の同盟国は米国だ。事情が違う」と述べ、米国の核抑止力に依存していることが支持の理由との考えを示した。《共同通信》

【この日の民主党】

前原議員「米空母の横須賀出撃は安保条約違反」

衆議院予算委員会における24日の質疑で、民主党の前原誠司議員が質問に立ち、米英軍らによるイラク攻撃の国際法的根拠、日本の基地を出撃拠点とした米軍の行動と日米安保条約との関係などについて政府の見解を質した。

前原議員はまず、政府が今回の米英軍らによるイラク攻撃の国際法的根拠として国連安全保障理事会の決議1441、687、678を挙げていることについて、「国連決議の有権解釈権は安保理にある。現にアナン事務総長は米国らの(イラク攻撃の)決定は国連憲章違反だと言っている。加盟国の勝手な解釈で攻撃が可能なのか」と質した。これに対して川口外相は、「アナン氏に有権的解釈の権利があるのか」などと暴言を吐いて居直った。前原議員は、「一国の外相の発言として重大だ」と厳しく抗議し、国連決議の有権解釈権に対する政府の統一見解を示すよう求めた。

また前原議員は、横須賀を母港とする米空母キティホークがペルシャ湾に出動しイラク攻撃に参加することについて日米間で事前協議がなされていないことを確認し、「こちらから求めるべきこと。主体性のかけらもないではないか」と厳しく指摘。同時に、米軍に対して極東の平和と安全に寄与する目的で日本の基地の使用を認めた安保条約6条に反する、と追及した。しかし、川口外相は「キティホークは日本から移動しただけ。移動は軍隊の運用の一部であり、問題ない」などと稚拙な論理でごまかした。前原議員は、「安保条約の逸脱は明白だ。いつまで米国のために拡大解釈を続けるのか」と強く批判し、キティホーク出撃をめぐる安保条約6条の解釈についても政府統一見解の提示を求めた。

さらに前原議員は、米国のイラク攻撃が大量破壊兵器の廃棄ではなく明確にフセイン政権の転覆を目的としていることを指摘し、これについても国連憲章違反だと追及した。しかし川口外相は、「武装解除をフセインが認めない以上、イラク攻撃とその最大の障害たるフセイン政権の打倒は重なる」などと、ブッシュ大統領顔負けの論理を展開し、あくまで米国の行動を支持する姿勢を明らかにした。

【参院予算委】国連軽視の米国に追従する政府を批判
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参議院予算委員会で24日、外交と経済をめぐる集中審議が行われ、民主党・新緑風会の齋藤勁、峰崎直樹両議員が質問に立った。

齋藤議員はイラク攻撃をめぐって質問。国内外の世論に背を向けて米国大統領支持を断言した小泉内閣の姿勢、武力行使に至る根拠のあいまいさ、日本外交の基軸等について質した。

齋藤議員はまず、湾岸戦争、ボスニア紛争等で米軍が使用してきた劣化ウラン弾による深刻な被害を取り上げ、99年の国連で使用禁止が主張されたにもかかわらず、それを阻止したのは他ならぬ米国だと指摘。その上で「(それでも)米国の武力行使を支持した判断にまちがいないと思うか」と小泉首相に質した。首相は「武力行使なしの解決をすべての人が望んでいたが、現在において国連決議を遵守してこなかったイラクの状況を考えるとやむを得ぬ決断だった」と答弁した。

齋藤議員はまた、国連監視検証査察委員会のブリクス委員長はじめ現地査察団が「まだ査察を行う余地がある」としていた段階で、強引に査察を中断した米国大統領の不合理さを指摘。齋藤議員は、武力攻撃支持の表明の前に、日本政府が掲げた国際協調と日米同盟の両立は崩れ去ったと指弾した。

齋藤議員は、日米同盟は今回のような「追従」ではなく「言うべきことは言う姿勢」が不可欠だと指摘。さらに、今回の米国の行動は国連憲章に違反するものであり、これを肯定すれば“米国が不服を申し立てればいつでも他国を攻撃できる”とする危険な前例となり得るとの考えを示し、国連の役割を根底から揺るがしかねない事態に対する政府の無自覚を厳しく批判した。

齋藤議員に続いて質問に立った峰崎議員は、与党側から出されている長期保有株式への時価会計導入の一時凍結論について、「ライオンに遭遇したダチョウが首を砂の中に突っ込んでいるようなもの。危機を見たくないと言っているに等しい」と批判した。

与党側の主張は、イラク攻撃を踏まえた緊急経済対策を協議するため政府・与党と日銀が23日に開いた会合で出されたもの。竹中金融・経済財政担当相は、「何かを決めるという会合ではなかった。企業会計の原則は、経済のインフラの中でも重要なもの。一般に公正・妥当と認められる会計の原則は堅持していかなくてはならないが、何が一般に公正・妥当と認められるかということについての意見だと思う」などと、歯切れの悪い答弁に終始した。《民主党ニュース》



3月24日のできごと