平成5040日目
2002/10/26
この日のできごと(何の日)
【モスクワ劇場占拠事件】武力制圧
ロシア政府の特殊部隊が26日午前6時半ごろ、チェチェン独立派武装グループが約700人の人質をとって占拠していたモスクワの劇場に突入し劇場を制圧、人質を解放した。
インタファクス通信によると、ロシアのヤストルジェムブスキー大統領補佐官は特殊部隊との交戦で武装グループのリーダー、バラエフ野戦司令官が死亡したと発表。約50人と見られていた武装勢力の36人が射殺された。ロシア政府の対策本部は人質の死者は多くとも10人程度との情報を明らかにした。
大量の爆発物を保持した武装グループがチェチェン共和国でのロシア軍撤退を求め特殊部隊とにらみ合っていた劇場占拠事件は、23日夜の発生以来、4日目、約60時間ぶりに全面解決した。
同日早朝、装甲車と特殊部隊員が劇場に向け進み、劇場の外で激しい銃撃戦を開始。その直後特殊部隊の100人が劇場内に突入した。
対策本部は、武装勢力がこの日人質2人の殺害を開始、さらに殺害を続けたため、人質が逃げ出し、特殊部隊が突入したと発表している。AP通信によると、約20人の遺体が劇場から運び出された。突入後、武装グループの一部が人質に紛れて逃走した可能性があるという。特殊部隊は武装グループが劇場内に仕掛けていた爆発物も撤去した。
武装グループは25日夜、プーチン大統領によるチェチェン紛争の終結宣言、チェチェンからの軍撤退を要求、受け入れなければ26日早朝から人質の射殺を開始すると最後通牒を突きつけていた。
これを受け、パトルシェフ連邦保安局長官が、人質を解放すれば、犯人の生命は保証するとロシア政府として初めて譲歩姿勢を表明。25日夜にはプリマコフ元首相が、事実上の大統領特使として、人質解放交渉を行ったが、その後、人質が射殺される事態となった。《共同通信》
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ロシア政府は26日、特殊部隊の突入で解決したモスクワの劇場占拠事件で、チェチェン独立派武装グループに捕らわれていた人質のうち、90人以上が死亡、750人以上が救出されたと発表した。
プーチン大統領は就任以来最大の窮地を脱し、指導力を印象付けるのに成功した。しかし多数の犠牲者を出した流血の惨事に、突入に踏み切った大統領への批判が内外から出る可能性がある。
ロシア内務省は突入により、指導者のバラエフ野戦司令官ら武装グループのほぼ全員とみられる50人(うち女性18人)が射殺され、3人が拘束されたことを明らかにした。劇場からは30個の爆発物が見つかり、処理された。
死亡した人質が武装グループによって殺害されたのか、特殊部隊との交戦で犠牲になったのかは分かっていない。
地元テレビなどによると、特殊部隊は犯人の動きを封じるための催眠ガスなどの特殊ガスをエアコンの通気口から劇場内に注入してから突入。一部の武装グループを眠らせ、銃器や爆弾を使用できないようにしていた。人質のうち49人が催眠ガスで中毒症状を起こしたという。
タス通信によると、ロシア軍は事件解決後の同日午前、南部チェチェン共和国で武装勢力に対する大規模な掃討作戦を開始した。《共同通信》
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【J1】
Jリーグ1部(J1)第2ステージ第11節第1日(26日・国立競技場ほか=6試合)首位の磐田が3−1で横浜Mに快勝し、勝ち点を25に伸ばした。磐田の高原は2得点し、今季通算22ゴールで得点王争いの単独トップに立った。
前節まで3位のG大阪は、中山のリーグ戦初得点となるVゴールで市原を1−0で下した。G大阪は勝ち点22として、試合のなかった浦和を抜いて暫定2位につけた。F東京は仙台に2−0で勝ち4連勝、勝ち点20で暫定4位。清水は、三都主のVゴールで広島を2−1で下した。広島は1分けを挟み5連敗。《共同通信》
【プロ野球・日本シリーズ】
プロ野球の第53回日本シリーズ、巨人(セ・リーグ)−西武(パ・リーグ)は26日、東京ドームで開幕し、巨人が4−1で先勝し、1989年から続いていた第1戦の連敗を5で止めた。
巨人は三回に先頭の上原がチーム初安打した後、清水が右翼席に2点本塁打。その後、二死二塁から清原が左翼席上の壁面に当てる特大の2点本塁打を放ち、4点を挙げた。エース上原は12三振を奪う力投をみせ、6安打1失点で完投勝利。
西武はシリーズ初登板の先発、松坂が不振。三回に2本塁打を浴びて4失点で降板。打線も主砲カブレラが九回に左翼席最前列にソロ本塁打したが、本来の力を出せなかった。《共同通信》
【石井紘基代議士刺殺事件】右翼男逮捕
民主党の石井紘基衆院議員(61)が刺殺された事件で、警視庁北沢署捜査本部は26日午後、殺人容疑で、同日朝に出頭した住所不詳、右翼団体代表A容疑者(48)を逮捕した。「石井議員に家賃の援助を頼んだが、金はないと断られ、仕返ししなければと思い殺した」と供述。捜査本部は背景などを追及している。
調べでは、A容疑者は25日午前10時35分ごろ、自宅を出て迎えの公用車に乗ろうとした石井議員の胸をいきなり刺し、殺害した疑い。犯行の約2時間前から待ち伏せしてたという。
石井議員には、度々金を要求していたとみられ「議員になってからの付き合い。おれも面倒をみたし、向こうもみた」と供述している。
バンダナを身につけていた点など現場から逃げた男と似ておりA容疑者が浮上した。
同容疑者は1998年から世田谷区奥沢のアパートに住んでいたが、3年間で家賃約200万円を滞納し今年6月下旬、家主から強制退去の申し立てをされていた。石井議員に家賃の肩代わりを頼んだが断られ、今月17日に退去となって以降、東京・新宿の宿泊施設などに寝泊まりしていたという。
事件後は東京郊外の高尾山に電車で逃走。その後、都心に戻り喫茶店や公園などにいたという。26日朝になり新聞に自分のことが書いてあるのをみて「精算しなければ」と出頭した。
A容疑者は88年1月、登山ナイフを持って共産党本部に抗議に行き、銃刀法違反で逮捕されている。《共同通信》
【横田滋さん、早紀江さん夫妻】キム・ヘギョンさんのビデオ映像を公開
横田滋さん(69)、早紀江さん(66)夫妻は26日、めぐみさんの娘キム・ヘギョンさん(15)のビデオ映像を公開した。9月30日に政府調査団が平壌市内のホテルで聞き取り調査した際に撮影したもので、録画時間は約1分。ヘギョンさんは水色のブラウスにストライプのリボン姿。
カメラに向かい「おじいさん、おばあさん、特にお願いはありませんが、2人とも元気でいらしてここにこういく孫がいることを受け止めてください。たた孫のあいさつを受け取ってください」とはにかんだような笑顔で話しかけている。《共同通信》
【自民党・古賀誠前幹事長】首相を信長に例えけん制
「決して織田信長にならないよう、小泉改革を支える政党との信頼にも軸足を移しながら、国民に納得していただく改革を進めていただきたい」。自民党の古賀誠前幹事長は26日夕、福岡市内で講演し、小泉純一郎首相を志半ばで倒れた織田信長に例えて、与党軽視の姿勢を改めるようけん制した。
古賀氏は「小泉改革は戦国時代の織田信長の勇気と決断に匹敵するのではないか」と評価する一方で「一つ間違うと、改革の道半ばで、安定した新しい政権を国民が求めるということも私たちは十分考えていく必要がある」と警告した。《共同通信》
【日米韓首脳会談】
小泉純一郎首相は26日午前、米国のブッシュ大統領、韓国の金大中大統領とメキシコのロスカボスで首脳会談を行い、日米韓にロシア、中国などを加えた国際社会の緊密な協調で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核兵器開発計画の撤廃を目指すことで合意した。
同時に北朝鮮に大使、国際合意に反するとして(1)迅速かち検証可能な方法による核開発計画の撤廃(2)米朝枠組み合意や日朝平壌宣言などで約束した国際的義務の完全順守ーなどを要求。米朝枠組み合意を堅持し、朝鮮半島の非核化を求める共同声明を発表した。
生命は「日朝国交正常化交渉は、核、拉致問題に関し、日朝平壌宣言の完全な順守なくして妥結されることはない」とする小泉首相の発言を明記。ブッシュ大統領は「北朝鮮を侵略するつもりはない」と平和的解決を目指す意向を明確にした。《共同通信》
【この日の民主党】
［統一補選］鳩山代表、福岡・千葉で最後の訴え
統一補欠選挙の投票日を翌日に控えた26日午後、民主党の鳩山由紀夫代表は、激戦となっている参議院千葉県選挙区に入り、最後の街頭演説会をおこなった。
鳩山代表はこの日、衆院福岡6区の補選が行われている同県久留米市内を精力的に回った後、参院補選の千葉県に入った。不順な天候の下、千葉駅前に集まった多くの聴衆を前に「欲得ばかり考えている自民党政治ではこの国は滅びてしまう」と語り、「政官業の癒着構造を追及し続け、志半ばにして倒れた石井紘基衆議院議員のためにも、自民党政治を終焉させ未来をしっかりとしたものにしなくてはならない」と、力を込めて最後の訴えを行った。《民主党ニュース》
