平成5029日目

2002/10/15

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮による日本人拉致事件】拉致被害者5人が帰国

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に1978年に拉致され、生存が確認された5人が15日午後、羽田空港に到着した政府チャーター機で帰国、24年ぶりに家族と再会した。東京都内のホテルで2泊し、17日にはそれぞれの故郷に向かう。日本滞在は1−2週間程度。

5人とも子供や夫を北朝鮮に残しての一時帰国で、政府はさらに子供たちも含めた永住帰国を要求。国交正常化交渉再開に向け、北朝鮮側の出方を見極める構えだ。

帰国したのは、福井県小浜市出身の地村保志さん(47)と浜本富貴恵さん(47)、新潟県柏崎市出身の蓮池薫さん(45)と奥土結木子さん(46)、同県真野町(佐渡島)出身の曽我ひとみさん(43)。

警察当局は、本人たちの同意が得られれば、事情聴取したいとしている。平壌から朝鮮赤十字会の副書記長ら2人が同行し5人の滞在中、東京にとどまる。

拉致被害者の家族らでつくる「家族連絡会」代表で、「死亡」と伝えられた横田めぐみさん=失跡当時(13)=の父滋さん(69)は、この日の記者会見で「6年近く一緒に闘ってきた。わがことのように喜んでいる」などと語った。

チャーター機は15日早朝、羽田を飛び立ち同正午すぎ、5人を乗せ平壌国際空港を出発。機内で、中山恭子・内閣官房参与や「帰国受け入れチーム」の斎木昭隆・外務省アジア大洋州局参事官らが家族からの手紙を手渡したり、デジタルカメラで撮影した家族の映像を見せたりした。

羽田では、安倍晋三官房副長官とともに5人の家族だけでなく、ほかの被害者の家族らもそろって出迎えた。

5人は同日と16日は都内のホテルに泊まり、横田さんの両親らが肉親の消息などを尋ねる機会も設けられるという。日本滞在中は、政府の受け入れチームのメンバーが5人全員に付き添う。

5人は78年7−8月に拉致された。地村さんと浜本さん、蓮池さんと奥土さんの2組は北朝鮮で結婚、それぞれ3人と2人の子供がいる。曽我さんは元米軍兵士(62)との間に2人の娘がいるが、一緒に拉致された母親のミヨシさん=当時(46)=の消息は不明。《共同通信》

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に1978年7月、小浜市から拉致された地村保志さん、浜本富貴恵さん=ともに(47)=夫婦と、新潟県出身の蓮池薫さん(45)、奥土祐木子さん(46)夫婦、同県・佐渡島出身の曽我ひとみさん(43)の計5人が15日午後、羽田空港に到着した政府チャーター機で帰国、24年ぶりに家族と感激の再会をした。

5人は同日夕、東京都千代田区のホテルで家族とともに記者会見し、地村さんは「本当に長い間皆さんに心配かけました」と日本語で一言ずつあいさつした。報道陣との質疑応答はなかった。

地村さん夫妻の一女二男をはじめ、5人とも子供や夫を北朝鮮に残しての一時帰国。出迎えのためチャーター機で平壌入りした中山恭子内閣官房参与は馬哲洙北朝鮮外務省第四局長に対し、子供たちを含めた帰国と、北朝鮮が認めた以外に拉致の疑いがあるケースも含めた真相究明を要請した。

羽田空港では地村保志さんの父、保さん(75)、浜本富貴恵さんの兄、雄幸さん(73)ら家族が出迎え、タラップの下で抱き合って再会の喜びに浸った。

日本滞在は1〜2週間で、都内で2泊した後、17日にそれぞれの故郷へ向かう。地村さん、浜本さんは17日、羽田空港から飛行機で小松空港に行き、車で夕方、小浜市に入る予定。《福井新聞》

都内のホテルでの記者会見は同日午後6時半から始まり冒頭、拉致被害者の家族を支援している「救う会」の西岡力氏が、北朝鮮に子供たちを残してきた5人の「微妙な立場」に理解を求めた。その上で、5人が一人一言ずつ発言し約10分ほどで退席。家族が対面の様子などを明らかにした。

蓮池さんの兄透さん(47)によると、蓮池さんは透さんの携帯電話を使い、友人約10人に電話。透さんが拉致の状況を尋ねたところ、蓮池さんは、「今はいいじゃないか」とし、拉致されたほかの被害者について聞いても「後でゆっくり話そう」と言ったという。

奥土さんの父一男さん(75)は、羽田で対面した際に「元気で良かったな」と語りかけると奥土さんが「お父さんに会いたかった」と話したと振り返り、蓮池さんから「お父さんの許しを得ないで結婚しました」と話があった、と述べた。

曽我さんの妹の金子富美子さん(37)は「姉は『富美子』と言って、二人で抱き合って泣いた」などと語った。

羽田では5人の家族だけでなく、横田さんの両親ら、ほかの被害者の家族も含め計約40人が「お帰りなさい」などと書かれた横断幕を掲げ、出迎えた。《共同通信》

北朝鮮による拉致事件をめぐり、政府関係者は15日、横田めぐみさんの娘とされる平壌在住のキム・ヘギョンさん(15)について「血液のDNA鑑定で、横田さんの娘にほぼ間違いないという結果が出ている」と明らかにした。

政府は同日までに、キムさんの来日を北朝鮮側に申し入れた。一時帰国した5人が北朝鮮に戻る際の政府チャーター機で、横田さんの父滋さん(69)と母早紀江さん(66)に訪朝してもらうことも検討している。

また、帰国した5人全員が、横田さんとキムさんのことを知っていたことも判明した。

鑑定結果は横田さんの両親に伝えられ、滋さんは同日夜の会見で「血液の照合は終わり、ほぼ間違いないという。提出しているへその緒の鑑定で最終的に断定されるのを待ちたい」と語った。滋さんは、キムさんが地村保志さん(47)の二男と同じ幼稚園に通っていたとも聞かされたという。

政府関係者によると、曽我ひとみさん(43)を除く4人は、横田さんとはお互いに朝鮮人として付き合っており、日本人とは知らなかった。

キムさんは15日、朝鮮赤十字会関係者と一緒に平壌国際空港を訪れ、中山恭子内閣官房参与と面会。中山氏は、滋さんらが会いたがっていると伝え「学校があるので過末に(日本に)帰って来ることも含めて考えましょうね」と話し掛けた。

キムさんは「わたしも会いたい。でも学校の勉強があるし…。もしかしたらおじいさん、おばあさんが空港に来ると思った」と語ったという。

中山氏は、雑誌や新聞に載った滋さんや早紀江さんの写真と、早紀江さんの著書をキムさんに渡した。《共同通信》

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【ダイハツ・ムーヴ】フルモデルチェンジ

ダイハツ工業は15日、軽乗用車「ムーヴ」を全面改良し発売した。旧型より前後の長さで19センチ、幅で8センチ広くなった。車体を20キロ軽くするなどコストダウンを図り、旧型より販売価格を、5−8万円程度下げた。最廉価モデルの燃費は23.0キロで、価格は約88万円。《共同通信》

【プロ野球】

今季、セ・リーグで17勝を挙げているケビン・ホッジス(ヤクルト)、上原浩治(巨人)両投手の最多勝利投手賞のタイトルが15日確定した。ヤクルトは2試合を残しているが、ホッジスがこの日、米国へ16日に帰国することを明らかにしたためで、ホッジスは初、上原は3年ぶり2度目の受賞となる。

ホッジスの来季について、球団側は契約延長を要請しているが、同投手は「来年も日本でプレーはしたいが、希望している在京の球団はほかにもある」とヤクルト残留の明言は避けた。

巨人の土井代表が15日、日本シリーズ合宿地の宮崎に入った。原監督と来季の編成について話し合い、19日に帰京する予定。

土井代表はチームの宿舎となっている宮崎市内のホテルで宮崎入りの目的を説明。フリーエージェント(FA)の権利を取得して動向が注目される松井については、「彼も(シリーズに向け)集中を高めているところ。球団の考えはこれまでと変わらないし、その件(FA)については話し合わない」と日本シリーズ後まで交渉の場を設けないことを強調した。

阪神の星野仙一監督が15日、大阪市福島区の阪神電鉄本社に久分俊二郎オーナーを訪ね、就任1年目のシーズン終了の報告をした。単年契約での来季続投も正式に決まった。

今季は64年ぶりの開幕7連勝でスタート。主力選手にけがが相次いで失速したが、4年連続最下位から脱出し、8年ぶりの4位となった。星野監督は「非常に不満足。体力的、技術的にも未熟で物足りない。今は来季しか見ていない。ファンには結果がすべて、見ていてくださいと言うしかない」と話した。

中日の山田久志監督(54)が、3年契約の2年目となる来季も続投することが15日、正式に決まった。《共同通信》

【奈良・東大寺】開眼大法要

「奈良の大仏さん」と親しまれる「盧舎那仏」の開眼から1250年の節目を祝う大仏開眼の慶讃大法要が15日、奈良市の東大寺で始まり、約3000人の参拝客が訪れた。午後1時半に稚児や僧らに次いで、こしに乗った橋本聖圓管長の行列が参道を通り、大仏殿に5色の垂れ幕がたなびく中、約1100 人が「盧舎那仏讃歌」を奉唱した。

天平時代に大仏の開眼を行ったインド僧菩提僊那の像が奉納され、橋本管長が筆を入れて開眼。大仏に献花と献茶後、橋本管長が奉告文を読み上げ、感謝するとともにさらなる加護を求めた。大仏は聖武天皇が743年10月15日に詔を発し、全国から資材を集めて総国分寺の東大寺に完成。752年に開眼法要が営まれた。その後、2度の兵火で大仏殿が焼けるなどしたが、江戸時代に再建された。《共同通信》

【衆院5補選】告示

衆院の山形4区、神奈川8区、新潟5区、大阪10区、福岡6区の補欠選挙は15日、立候補の届け出が締め切られ、5選挙区で23人の立候補が確定した。参院千葉、鳥取両選挙区補選は既に告示されており、衆参統一補選7選挙区の候補者が出そろった。

与野党幹部は大阪や神奈川で街頭演説し舌戦を展開。27日の投票日に向け選挙戦は激しさを増した。

衆院福岡6区補欠選挙に立候補した民主党の古賀一成氏は15日、公選法90条の規定により衆院議員を自動失職した。古賀氏の失職で、民主党の比例名簿順に従い岩本司参院議員(2001年参院選で当選)が繰り上げ当選の対象となるが、岩本氏が当選を辞退すれば、次の順位の民社党委員長、米沢隆氏が当選となる。《共同通信》

【アニータ・アルバラードさん】豪邸から退去

チリの地元紙の報道によると、青森県住宅供給公社の14億円横領事件で起訴され公判中のA被告(45)のチリ人妻アニータ・アルバラードさん(29)が15日、サンティアゴ郊外の豪邸を明け渡し、退去した。

アニータさんは、弁護士を通じた実業家との話し合いで、将来豪邸の所有権を取り戻したいとの意向も示したという。《共同通信》

【この日の民主党】

[統一補選]「日本再生の旗掲げ堂々と進もう」鳩山代表が福岡6区遊説

民主党の鳩山由紀夫代表は15日朝、久留米市の百年公園運動場で開かれた民主党公認の衆議院福岡6区補欠選挙候補者の出陣式に出席、数百名の支持者らを前に演説した。

この中で鳩山代表は、「180度の政策転換を『改革強化』とうそぶく小泉内閣のパフォーマンス政治に惑わされてはならない。敗北を『転戦』とごまかし続けた大本営のような嘘をつくことは断じて許すべきではない。このままでは、大きな痛みが地域経済を崩壊させてしまう。今こそ政権交代を高らかに宣言していかなければならない。日本再生の旗を掲げて堂々と進もうではないか」と力強くアピールし、大きな拍手を浴びた。

出陣式には、民主党所属の松本龍、伊藤英成、釘宮磐、楢崎欣弥、川内博史の各衆議院議員、岩本司参議院議員、公認候補者の議員失職により近く繰り上げ当選予定の米沢隆元衆議院議員らもかけつけた。自由党の小沢一郎党首からは激励の電報が寄せられた。

[統一補選]海江田政調会長、山形4区で応援演説

民主党の海江田万里政調会長は15日、同日告示された衆議院山形県第4区補欠選挙に出馬する民主党公認候補の応援のため、酒田市内で開かれた出陣式に駆けつけた。

2000名近い聴衆を前にマイクを握った海江田政調会長は、冒頭、前日山形県入りした小泉首相が“北朝鮮は日本人を拉致し殺した”などと発言したとされる問題について言及。「一国の総理が『殺した』と言えば、北朝鮮は本当はまだ生きていても日本に返さなくていいと思ってしまうだろう」と指摘。「首相はじっくりとものを考えずに、その場しのぎで発言する」と不用意な発言を強く批判した。

海江田政調会長は、今回の補欠選挙が加藤紘一元自民党議員の「政治とカネ」に絡むスキャンダルによる議員辞職に始まったことを強調。「どうしてなのか。まさに自民党議員だからだ」と自民党腐敗政治を指弾。「民主党は既得権益、しがらみがない。思ったことができる。県民一人ひとりの利益のために思う存分働くことができる」と民主党への支持を力強く訴えた。

この日は、海江田政調会長のほか、民主党山形県連会長の今田保典、鉢呂吉雄、安住淳の各衆院議員らも応援に入り、政権交代を訴えた。

[統一補選]羽田特別代表らが神奈川8区で激励

衆議院神奈川県第8区補欠選挙が15日に告示され、民主党公認候補者も出陣式を行った。好天にも恵まれ、多くの支持者らが駆けつけた。

神奈川8区は2つの行政区にまたがる選挙区で、民主党公認候補者は、午前に市が尾、午後に鷺沼の駅頭でそれぞれ力強く第一声を発した。延べ500人ほどの支持者、有権者らが声援を送った。

出陣式に駆けつけた民主党の羽田孜特別代表は、「子どもや孫にちゃんとした日本を残すためにどうか皆さんの力を貸してください」と集まった聴衆に訴えた。また、民主党神奈川県連代表の藁科満治参議院議員をはじめ、神奈川県選出を中心とした15名の国会議員が応援のために集まった。また、自由党の藤井幹事長らも応援の演説を行った。

[統一補選]大阪10区で中野幹事長らが応援演説

民主党の中野寛成幹事長は15日朝、同日に告示された衆議院大阪府第10区補欠選挙に出馬する民主党公認候補の応援のため、高槻市内の公認候補事務所前で開かれた出陣式に出席し、路上にあふれんばかりの聴衆の前で力強い応援演説を行った。

中野幹事長は「現在、財政、経済あらゆる分野において失政が繰り返され、問題が先送りされ、国民生活が破綻の道に追いやられている」と小泉内閣を痛烈に批判。さらに、政官業癒着問題についても「政権が変われば打破できる。最近の食の安全にかかわる政官業の癒着は国民の命を脅かすものである。そのためには政権交代を実現しなければ、国民の暮らしは良くならない」と熱く語った。

出陣式には、民主党所属の肥田美代子、平野博文、鍵田節哉、樽床伸二、藤村修、大谷信盛の各衆議院議員、山本孝史、藤原正司の各参議院議員らも駆けつけた。また、自由党の小沢一郎党首も応援に駆けつけ、激励演説を行った。

続いて行われた高槻駅前での街頭演説では、岡田克也幹事長代理が駆けつけ、民主党公認候補の応援演説を精力的に行い、自民党政権の打破と政権交代の実現を強く訴えた。

鳩山・小沢会談 ミニ総選挙完勝への協力体制で合意

民主党の鳩山由紀夫代表は15日夜、東京都内で自由党の小沢一郎党首と会談し、7つの補欠選挙すべての勝利を目指し、最大の協力体制をとることを確認した。民主党側は中野寛成幹事長、赤松広隆選対委員長、自由党からは藤井裕久幹事長らが同席した。

会談後の記者会見で鳩山代表は、「日本の現状は小泉内閣の失政そのものが生み出したものであるだけに、政権交代で日本を変えていくためにはミニ総選挙ともいえる7つの補欠選挙で7つとも勝利する必要がある。(党首会談で)その可能性は十分にあるとの共通認識を得た」と説明。民主党・自由党間での信頼関係構築こそ自民党政治を終焉させるための最大課題との共通認識のもと、統一補選における最大の協力体制をとることで一致したことを明らかにした。《民主党ニュース》



10月15日 その日のできごと(何の日)