平成2510日目

1995/11/22

この日のできごと(何の日)

【プロ野球ドラフト会議】福留孝介選手を7球団が指名

平成7年プロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)は22日午前10時半すぎから、東京都内のホテルで始まり、第1回選択(指定枠採用選手)で12球団の1、2位選手が決まり、注目の福留孝介内野手(PL学園高)との交渉権は近鉄が得た。

福留にはヤクルト、巨人、中日、オリックス、ロッテ、日本ハム、近鉄の、高校生では清原和博内野手(PL_学園高−西武)の6球団を上回るドラフト史上最多7球団の1位指名が集中。抽選で近鉄の佐々木監督が引き当てた。

抽選で敗れた巨人、中日は原俊介捕手(神奈川・東海大相模高)をめぐって再びくじ引きとなり、巨人が交渉権を獲得。また、沢井良輔内野手(千葉・銚子商高)にはロッテ、ヤクルトが競合し、地元のロッテが交渉権をつかんだ。

日本ハムは中村豊外野手(明大)、オリックスは今村文昭投手(熊本・九州学院高)を指名し、二度の抽選に負けたヤクルトは三木肇内野手(大阪・上宮高)、中日は荒木雅博内野手(熊本工高)を1位指名した

。福留を指名しなかった各球団の1位は、広島は長谷川昌幸投手(千葉・市銚子高)、ダイエーは斉藤和巳投手(南京都高)と将来性を買って高校生を指名。横浜は細見和史投手(同大)、阪神は船木聖士投手(NKK)、西武は高木大成捕手(慶大)と、逆指名を得ていた選手の交渉権を獲得した。《共同通信》

ドラフト史上、高校生では最多の7球団の競合の末、意中外の近鉄となり、大阪府富田林市のPL学園総合体育館で記者会見した福留内野手は社会人入りか、プロ入りかで揺れる心をのぞかせた。

授業時間だが、予定を変更してクラスメートとテレビ中継を見た後、午前11時すぎに会見場の総合体育黒へ姿を現した。落ち着いた表情にも見えたが、希望していた巨人、中日以外の球団からの指名に、笑顔はなかった。

「ああ近鉄だったんだな」と、決まった瞬間、思ったという。詰め掛けた100人を超える報道陣からは「巨人、中日以外なら社会人の日本生命入り」という福留の意思についての質問が集中した。

「自分の意思は、曲げたくない。自分の気持ちをもう一度しっかり、持ち直していこう」と話し「今は社会人へ行く気持ち。3年間は体を鍛えるということで無駄にはならないと思う」とも言った。

だが、その心は揺れている。「上(プロ)でやりたいという気持ちの方が強い」とプロ野球への強いあこがれを口にし「今のところは白紙です」と言った。高校生にとっては、つらい決断が待ち受けている。《共同通信》

プロ野球ドラフト会議で7球団競合の末、近鉄が交渉権を獲得した注目の福留孝介内野手(大阪・PL学園高)は22日夜、大阪府富田林市の同校野球部寮で近鉄の佐々木監督、筑間球団社長らの訪問を受けた後、あらためて「自分の意思は決めている。それを通していけそうです」と語り、社会人野球の日本生命入りを示唆した。

福留は、これまで巨人、中日以外の球団の場合、日本生命に進むことを明らかにしてきたが「自分自身の気持ちを変えるつもりはない。親が僕の性格を一番知っている」と語った。23日にも、父親の景文さんとの話し合いが持たれる予定だが、本人の強い意思は変わらないという。

ドラフト会議の会場から大阪にとんぼ返りした近鉄の佐々木監督らは、午後5時45分にPL学園高野球部寮に到着。約20分間、福留と中村監督、竹中部長に指名のあいさつを行った。席上、同監督から選択確定の当たりくじを見せられ、帰り際には握手を交わすなど和やかなムードだった。だが、福留は「佐々木監督に会っても今のところ気持ちに変化はない」と話した。

福留は交渉権確定直後の会見では、プロ野球にあこがれ、気持ちが揺れ動くようにも取れる発言をしたが、近鉄のあいさつを受けた後は、自分の意思を貫く姿勢を示した。《共同通信》

「心の中は快晴です」。ヤクルトの野村監督の三男克則捕手(明大)はヤクルトの3位指名に晴れ晴れした表情だった。父親が自分の子供を指名するのは、ドラフト史上初めて。「ずっと緊張しながら待っていた」と念願の父と同じユニホームを着る喜びを倍増させた様子だった。グラウンドに出れば監督と選手。家では親と子。けじめを強調する一方で「父は野球では大先輩。一日も早く一軍でプレーしたい」と笑顔で話した。

巨人を逆指名していた仁志(日本生命)がわずかに表情を崩したのは、会見場に置かれたテレビで巨人の2位指名を確認したとき。予定通りとはいえ、安どでほおが緩んだ。しかし、その直後には落ち着き払った表情に逆戻り。「まだ巨人の一員という気持ちではない」と前置きしたものの、「キャンプスタートに合わせて自分にプレッシャーをかけて調整していきたい。具体的な数字の目標とかはないですが即戦力の期待は意識しているし、期待してもらっていい」ときっぱり。《共同通信》

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【大相撲九州場所】11日目

大相撲九州場所11日目(22日・福岡国際センター)大関若乃花が1敗を守ってトップを堅持し、2敗を守った横綱貴乃花が追いかける展開となった。

若乃花は思い切った変化から肥後ノ海をはたき込み、貴乃花は旭豊を落ち着いて寄り切った。大関武蔵丸は琴の若を一方的に押し出して勝ち越したが、貴ノ浪は剣晃に敗れて5敗目を喫した。武双山と琴錦の関脇同士の一番は武双山が寄りで勝ち、5勝目を挙げた。琴錦は3敗目。関脇魁皇は寺尾を下し6勝5敗。十両は新十両の砂浜ら3人が8勝3敗で並んでいる。《共同通信》

【石川県・輪島沖】空自F15が僚機を撃墜

22日午前8時40分ごろ、石川県輪島市沖の日本海で航空自衛隊小松基地の第6航空団303飛行隊所属のF15戦闘機2機が訓練中、1機が誤ってミサイルを発射した。ミサイルは樋口達巳二尉(30)操縦の訓練機に当たり、樋口機は墜落した。樋口二尉は緊急脱出し、近くを通りかかった漁船に救出されて無事だった。

ミサイルには安全装置が掛かっており、誤射原因としては電気的なトラブルなどが考えられるという。訓練中にミサイルが誤作動して撃墜した例はなく、事態を重くみた防衛庁はパイロットらから事情を聴く一方、同型機への同種ミサイルの搭載を取りやめた。《共同通信》

【村山富市首相】「(宗教法人の)政治活動には一定の限界」

参院は22日午後の本会議で、今国会の焦点である宗教法人法改正案について島村宜伸文相の趣旨説明と各党の質疑を行い、13日に衆院を通過してから9日ぶりに審議に入った。

本会議の答弁で村山富市首相は、宗教団体の政治活動への関与について「宗教法人は宗教活動をすることを目的に法人格を取得している。政治活動を主要な活動とすることは、宗教法人法上予定されていない」と指摘、宗教法人の政治活動には一定の限界があるとの認識を示した。

ただ首相は「特定政党と宗教邦人が互いに協力することだけで政教分離原則に反するとは言えない」と、宗教団体の政治活動は憲法違反ではないとの見解をあらためて示した。改正案について「国民の見直し論は強まっている。宗教法人活動の透明性を高め、所轄庁が適正に把握することは国民世論でもある」と述べ、重ねて今国会での成立の必要性を強調した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・村山富市首相は22日、この日がごろ合わせで「いい夫婦の日」とされていることを記者団から告げられ、地元の大分にいる夫人のことを思い出してか、しんみりとした口調で「それは知らなかった」。夫人と離ればなれになっていることについては「あまりいいことじゃないね」とつぶやいた首相は、夫婦円満の秘けつを尋ねられると「信頼したり、いたわりあったり、いろいろじゃ」。首相は内閣では「官房長官、党では書記長という“女房役”を持つが、久保亘書記長とは新党問題でしっくりしないだけに「信頼」「いたわり」以外の「いろいろ」が気になるところ。

○・・・新進党の渡部恒三政務会長はこの日の記者会見で、宗教法人法改正案の審議について「参院は参院だ。進め方は参院にお任せしている。節目節目では相談するが」と、与党に押し切られた衆院での対応に対し旧公明党議員などから、“弱腰”批判が出ていることを意識してか、いつもの饒舌さとは打って変わって遠慮がちな物言い。「参院では与野党ともに独自性を重んじている。基本的には参院の皆さんに対応していただく」と、聞きようによっては、これ以上同法案の審議にはかかわりたくはないといった様子も。《共同通信》

【自民党・亀井静香氏】十把ひとからげに「間違い」とするな

自民党の亀井静香組織広報本部長は22日午後、党本部で講演し、江藤隆美前総務庁長官の日韓併合に関する発言について「今後日本が世界で生きていこうとするなら国家として間違ったと思うことは四の五の理屈を言わずにおわびし、反省しなくてはいけない。しかし、国家の歴史には栄光の歴史と反省の歴史がある。十把ひとからげに日本の過去は、すべて間違っているとすべきではない」との見解を示した。

さらに最近韓国で日本映画の上映がいったん決まりながら中止になったことに触れ「韓国では日本の歌謡曲も映画もだめ。日本文化と接するのを禁じておいてどうして今の日本を韓国の人が理解できるのか」と韓国の対日文化政策の在り方に疑問を呈し「大臣が辞めればいい、わびればいいとするだけで本当に日本と韓国の将来の関係がよくなるのか、中国とだってよくなるか」と述べた。《共同通信》

【国連安保理】対ユーゴ経済制裁を停止

国連安全保障理事会は22日、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の包括和平合意を受けて、ユーゴスラビア(セルビアとモンテネグロ)に対する経済制裁を全面的に即時停止する決議と、旧ユーゴスラビア全体に対する武器禁輸を、段階的に解除する決議を採択した。

ユーゴへの経済制裁は1992年5月から科され、全面停止は3年半ぶり。採択と同時に世界各国はユーゴとの貿易、金融取引、ユーゴ資産の凍結解除が可能となった。また旧ユーゴに対する武器禁輸は91年9月からで、4年ぶりに解除の動きが始まる。

この結果、旧ユーゴへの国連制裁は、ボスニア和平合意の履行状況をにらみながら、今後すべて解除されることになった。



11月22日 その日のできごと(何の日)