平成4988日目

2002/09/04

この日のできごと(何の日)

【環境・開発サミット】閉幕

南アフリカのヨハネスブルクで開かれていた「持続可能な開発に関する世界首脳会議」(環境・開発サミット)は最終日の4日午後9時前、世界が今後取り組む実施計画と、首脳の決意を示したヨハネスブルク宣言(政治宣言)を採択し閉幕した。

参加した首脳の政治的意思の表明であるヨハネスブルク宣言は「地球を受け継ぐ次世代に対して、持続可能な開発という共通の希望を実現させる」と強調。「人類が岐路に立っているとの認識から、貧困を撲滅し人間の発展をなし遂げる」との強い決意も示すなど、32項目にわたって環境と経済発展の調和した未来への約束をうたった。

閉幕のための全体会合は午後3時すぎから開始。先進国の代表が実施計画を高く評価する演説が続く中、カリブ海の小島国の代表が「10年後に新しい目標が設定され、何も起こらないことが繰り返される」と皮肉たっぷりに演説。会場後方に陣取った実施計画や宣言に不満な非政府組織(NGO)や途上国代表から拍手喝さいを浴びた。

川口順子外相は閉幕後「連帯の精神が感じられた会議だった。開幕式で約束だけでなく行動、実行を伴ってほしいという子供たちのあいさつがあったが、裏切ってはいけないという気持ちで交渉を進めてきた」と話した。大木浩環境相は「会議では日本の存在感を示せた」と指摘した。《共同通信》

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【Jリーグ・ナビスコ杯】

Jリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ準々決勝(4日・磐田スタジアムほか=4試合)鹿島がエウレルの2得点で、高原を太ももの故障で欠く磐田に2−1で逆転勝ちし、ベスト4に進んだ。清水は三都主が1得点、1アシストと活躍し市原に快勝。G大阪はF東京に逆転勝ちした。浦和は柏を破った。準決勝は10月2日に鹿島−清水、G大阪−浦和の顔合わせで行われる。《共同通信》

【富士急ハイランド】ドドンパが地上50メートルで停止

4日午後2時40分ごろ、山梨県富士吉田市の遊園地「富士急ハイランド」で、ジェットコースター「ドドンパ」が、タワー(高さ52メートル)の頂上部分で9分間停止した。非常用モーターを使ってコースターをスタート地点に戻したが、乗客の8人にけがはなかった。

富士急行によると、当時は雨が降ったりやんだりの状態で、レールの摩擦抵抗が変わりやすかった。雨でレールが滑りやすいとの判断で、弱めの力でコースターを発車させたが、レールが乾いていたために停止したとみられる。《時事通信》

【能楽協会】和泉元彌さんの処分を先送り

人気狂言師、和泉元彌さん(28)の宗家継承や公演トラブル問題で、社団法人能楽協会(片山九郎右衛門理事長、約1500人)は4日、東京都新宿区の事務所で理事会を開き、元彌さんの処分を10月中にも開催する臨時総会にあらためて諮る方針を決めた。

処分を検討する理由について、同日午後会見した片山理事長は「公演の遅刻や早退で能楽界のイメージを悪化させた。協会に対するひぼうも繰り返している」と述べた。処分は「除名」か「退会」が考えられるという。一方、元彌さんは同日午前の会見で「処分されるのは不当」と表明。今後も対立が続きそうだ。《共同通信》

【福田康夫官房長官】ペイオフ解禁に慎重姿勢

福田康夫官房長官は4日午前の会見で、預金の払戻保証額を限定するペイオフを決済性預金を除き解禁する政府方針に対し、与党内で延期論が強まっていることについて「金融審議会が5日にまとめる報告書をみて具体策を検討したい」と述べ、解禁のスケジュールを慎重に検討する姿勢を表明した。当初の予定通り来年4月から実施するかどうかは、明言を避けた。

福田長官はこれまで、決済性預金を除き「ペイオフは予定通り解禁する」としていたが、銀行のシステム対応を来年4月に間に合わせるのが難しいなどの問題も浮上する中で、発言がトーンダウンした。今後の政府と与党の協議などを通じて、解禁時期が先送りされる可能性も出てきた。

福田長官は、無利子の決済性預金は保護するとの金融審議会の方針について「そういう方向でやると考えている」とした一方、金融機関のシステム対応の遅れには「そういう問題もあるようです」と述べた。《共同通信》

【能登半島沖】不審船が航行

能登半島沖の日本海を不審船が航行しているのが見つかり、防衛庁から通報を受けた海上保安庁は4日、動静を確認するため、高速特殊警備船「つるぎ」などの巡視船艇計15隻を出動させた。防衛庁も佐渡沖で訓練中の護衛艦「あまぎり」を現場海域に派遣した。金沢海保からは高速特殊警備船「のりくら」が出動した。七尾海保でも職員が待機した。

不審船は、外観やスクリューの位置、航跡などが朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の工作船に酷似しているという。17日には日朝首脳会談が予定されており、政府は慎重に情報収集に当たった。保安庁は当面、巡視船と不審船の距離を20キロに保ったまま後を追う方針。

不審な電波が発信されていたことや、米軍などの情報を基に海上自衛隊のP3C哨戒機が監視し、4日午後4時2分に能登半島の北西約400キロで発見した。保安庁には同5時15分に通報した。

当時不審船は、日本の排他的経済水域(EEZ)の外側を6ノット(時速約11キロ)の速度で西南西へ航行。午後7時20分には、9ノット(時速約17キロ)に速力を上げた。その後、巡視船艇と不審船の距離は約20キロに縮まった。《北國新聞》

【民主党代表選】

民主党代表選をめぐり鳩山由紀夫代表と中野寛成副代表は4日、両陣営の「合流に際しての基本合意」を発表した。

合意は、両者が政治、経済、社会の立て直しのため「一致協力して政権交代の実現を目指す」と強調。(1)憲法、外交・安保政策で党内統一を図り、尊厳ある国家の形成を目指す(2)議論は自由闊達に、賞任を持って結論を出し、決めたことはみんなで守る「節度ある」政党を目指す(3)共感の得られる現実的政策を作成、政権獲得で政策の実現を目指す−ことなどを掲げた。《共同通信》

【東京株式市場】

4日の東京株式市場は、世界的に景気の先行き不透明感が強まって全面安の展開となり、日経平均株価(225種)は、1983年8月以来約19年ぶりに一時、9000円を割り込んだ。市場全体の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も約18年ぶりに900を割り込み、平均株価とともに2日連続でバブル後の最安値を更新した。

ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が、ことし2番目の下げ幅を記録するなどの株安が影響した。日米ともに景気先行き悪念が根強く、米、欧、アジアの各市場が連鎖的に値を下げる世界同時株安の様相を呈してきた。

株価の底が見えなくなったことで、政府、与党は追加デフレ対策の検討に入った。株式の含み損拡大で銀行経営にも暗雲が広がり、来年春のペイオフ解禁延期を求める声も高まりそうだ。

平均株価の終値は、前日比141円95銭安の9075円09銭。朝方一から900を割り込んだTOPIXは17.85ポイント安の886.39。《共同通信》

【韓国・ソウル】保育園に包丁男

韓国の通信社、聯合ニュースによると、ソウル市広津区にある教会内の保育園に4日午後、男が乱入し包丁のような物を振り回して暴れ、園児10人がけがをした。うち3人はのどや顔を数カ所切られ重体という。

男は間もなく警察当局に身柄を拘束されたが「人をたくさん殺せば、殺されないでいられる」などと意味不明のことを口走っている。警察当局は精神障害者とみて慎重に調べている。現場は保育園の食堂で、当時、園児45人と教師3人が食事中だった。《共同通信》

【この日の民主党】

「9000円割れは内閣への警告」鳩山代表

民主党の鳩山由紀夫代表は4日の定例記者会見で、同日日経平均株価が一時9000円を割り込んだ(8995円20銭、終値9075円9銭)ことに触れ、「小泉内閣の危機意識の欠如に市場が反応したものだ。金融の健全化にあらゆる手段をとるべきであり、閉会中であっても予算委員会で審議すべきである。われわれは金融再生ファイナルプランを持っており、これを実行すれば金融危機を解決できる」と述べた。また、秋の臨時国会は金融国会として行うべきとの考えを示した。

さらに、小泉首相が北朝鮮訪問の成果、民主党の代表選挙の結果になどよっては解散するのではないかとの質問に対して、「外交を道具に使うべきではない。しかし、野党第1党として、いつ解散があっても受けて立つ」と述べた。《民主党ニュース》



9月4日 その日のできごと(何の日)