平成1950日目

平成6年5月11日(水)

1994/05/11

【社民党・村山富市委員長】現行制度で解散・総選挙を

社会党の村山委員長は11日午後、都内で講演し「少数与党を背景にした内閣は不安定政権だ。選挙を通じて安定した基礎をつくる以外にない。責任を果たせない内閣は潔く総辞職するか、解散をして(内閣を)つくり直すのが憲政の常道だ」と述べ、早期の衆院解散、総選挙で安定政権をつくるべきだとの考えを表明した。

その上で「(政局安定という)大局を見逃して、最も大事な解散権をゆがめてはならない。(直近の解散、総選挙の)次の選挙は小選挙区でやることを合意してもいい。それを含め、話し合い解散も一つの方法だ」と指摘し、現行中選挙区制での解散・総選挙を話し合いで断行することも検討すべきだと強調した。

さらに、羽田内閣の閣僚が集団的自衛権の憲法解釈見直しや有事立法に前向きな発言を繰り返していることを挙げ、「細川連立政権をつくる時の合意事項に抵触する。羽田政権が質的に変わってくるならば、信を問わなくてはならない」と表明。憲法問題への対応いかんで不信任案を提出する可能性を示唆した。

村山氏は「社会党は小選挙区より中選挙区の方が数が増えると思っているといわれるが、一内閣や一党の問題ではない」と説明した。《共同通信》

連立各党、村山発言に反発

連立各党は11日、村山社会党委員長が中選挙区制での話し合い解散論を打ち出したことについて「小選挙区制になれば生き残れない社会党が、党利党略をむき出しにした」(新生党幹部)と反発。あくまでも小選挙区制の区割り法案を今国会中に成立させ、次の衆院選は新制度下で実施すべきだという立場で足並みをそろえている。

早期解散に一貫して反対しているのが新生党だ。小沢代表幹事は10日の記者会見で「衆院選挙区画定審議会に(作業を)頼みながら、どうして答申前にやらなければいけないのか」と社会党をけん制。渡部代表幹事代行も予算審議や朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑などの懸案を挙げながら「これらを考慮すると、解散など絶対にできない」と指摘している。

村山発言に対し、日本新党は「いろんな考えがあるのは当然だが、安定政権をつくるために解散・総選をというのはどうか。中挙区制での選挙は考えられない」(山崎広太郎議員総会長)と反発を強めている。

公明党は政治改革法が自民、社会両党の賛成を得て成立した以上、新制度下での解散しかあり得ないというのが基本姿勢。市川書記長は暗に社会党を指しながら「解散したいというのは、現職議員を増やしたいという党派的打算だ」と決め付けている。民社党も「中選挙区制で総選挙をやるというのは、責任ある政治家の態度ではない」(大内委員長)としている。《共同通信》



【TUBE】シングル「夏を抱きしめて」発売

【羽田孜首相】細川前首相喚問について言及避ける

羽田首相は11日午前、佐川急便グループからの借金問題などをめぐる細川前首相の証人喚問問題について「国会のことだから、私がとやかく言うことじゃない。しかも個人的問題だし。それに僕は党からも出ている立場だからね」と述べ、具体的言及を避けた。《共同通信》

【政界談話室】

○…羽田首相は11日、就任あいさつで宇野元首相を事務所に訪れた。少数与党で厳しい政局運営が必至の首相と69日間の短命に終わった元首相との顔合わせだけに終了後、記者団が「政権を長持ちさせる秘けつは得られたか」と意地悪な質問をすると、笑いながら首相は「世界のために努力しなければならないという話だよ」とかわした。しかし、記者団がなお「目標は69日を超えることか」と迫ると、今度は「いつまでやるとかは考えずに一日一日をしっかりやるだけだよ」と強調。果たして欲のないのが長持ちの秘けつとなるか。

○…この日、都内で講演した社会党の村山委員長は12日に予定される衆院での代表質問について触れ「(原稿の中身は)なかなか難しい。最初から野党なら簡単だけれども、羽田さんを推薦して(国会で)投票したから」と話し、頭を悩ましていることを紹介した。村山委員長は「褒めたらいいのか、けなしたらいいのか。この人が長く政権を担当することを期待を込めてやればいいのか整理がつかない。頭が痛い」とチクリと皮肉を込めながらも、8カ月の与党暮らしで親しみのある羽田首相に対する苦しい胸の内をのぞかせていた。《共同通信》

【大相撲夏場所】4日目

大相撲夏場所4日目(11日・両国国技館)横綱、大関陣に波乱なし、そろって無傷の4勝目をマークした。横綱曙は豪快な突き、押し相撲で琴の若に快勝、大関貴ノ浪は新小結魁皇を下手投げで退けた。魁皇は2敗。貴ノ花は北勝鬨を万全の攻めで寄り切り、武蔵丸は三杉里を一方的に押し出した。関脇陣は、武双山が大善を切り返しに破り、4連勝。琴錦は小城錦をすくい投げに下し2勝2敗とした。幕内の全勝は前日と変わらず、1横綱、3大関に武双山と平幕栃乃和歌の合わせて6人。《共同通信》

【紀子さま】第2子ご懐妊

宮内庁は11日、秋篠宮妃紀子さま(27)が懐妊され妊娠2カ月目である、と発表した。経過は順調という。宮内庁によると、出産は来年1月ごろとみられるという。秋篠宮家にとって平成3年10月23日に誕生した長女眞子さまに続くおめでた。天皇、皇后両陛下にとっても2人目の孫で、皇室は26人となる。

紀子さまが懐妊の様子が見られたため同日午前、宮邸で中林正雄・東京女子医大教授(産婦人科)の診断を受けられ、懐妊されていることが分かったという。両陛下と皇太子ご夫妻には秋篠宮さまが午前11時すぎに電話で報告された。紀子さまは同日午後、赤坂御苑で開かれる春の園遊会への出席は取りやめた。14日から神奈川県・葉山町の葉山御用邸で静養されるという。《共同通信》

【春の園遊会】約2000人が出席

天皇、皇后両陛下主催の「春の園遊会」が11日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。羽田首相をはじめ国会議員や各界の功労者、駐日各国大使ら約2000人が出席、小雨の中、新緑を楽しみながら歓談した。両陛下は午後二時すぎから皇太子ご夫妻ら皇族方と御苑内を歩き、女優の山田五十鈴さんら招待客に声を掛けられた。

天皇陛下は和服姿の山田さんに「(女優として)もう何年になりますか」と話し掛けられ、山田さんは「60年以上になります。役者に歳はございませんのりで、終生この道を進みたいと思っています」と、ハキハキした声で答えていた。

この日、第二子の懐妊が発表された秋篠宮妃紀子さまは欠席したが、秋篠宮さまは中内功ダイエー会長夫人の万亀子さんに「おめでとうございます」と声を掛けられ「ありがとうございます」と笑顔を見せた。

リレハンメル冬季五輪の金メダリストの河野孝典さんに天皇陛下が「どういうトレーニングを始めるんですか」と尋ねると、河野さんは「連休中は残雪を利用してクロスカントリーのトレーニングをしました」と緊張気味に答えた。筑波大学長の江崎玲於奈さんは皇太子さまから学長としての抱負を尋ねられ「殿下が留学されたオックスフォードのような大学にしたいと思います」と話していた。《共同通信》



5月11日のできごと