平成1951日目

平成6年5月12日(木)

1994/05/12

【羽田孜首相】政治空白を陳謝

国会は12日午後の衆院本会満で、羽田首相の所信表明に対する各党代表質問を行い、本格論戦がスタートした。羽田首相は、与党内の混乱による政治空白について国民に陳謝、少数与党政権としての政局運営の基本姿勢について「一層謙虚に野党の意見に耳を傾ける」として協力を要請、党首会談の開催を呼び掛けた。

また新選挙制度の区割り案は、答申され次第早急に関連法案を国会に提出し成立を目指す方針を表明、「次の総選挙は新選挙制度で行うべきだ」と述べ、現行制度での解散、総選挙論をけん制した。閣僚の積極発言が相次いだ集団的自衛権に関する憲法解釈について「その行使は憲法上認められない」との従来の政府見解を踏襲することを明言した。

羽田首相は有事立法問題では「高度の政治判断にかかり、国会での十分な審議、国際世論の動向を踏まえつつ、慎重に検討すべきだ」と述べ、有事法制の検討に含みを残した。またカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)での実績を引きつつ「日本はこれまで平和の中で蓄積してきたノウハウを活用して、常任理事国として貢献できる」と述べ、国連安保理常任理事国入りに強い意欲を示した。

日米関係の改善が急務として、「7月の先進国首脳会議(ナポリ・サミット)前に、日米包括協議を再開し、強固な日米関係構築を図る」考えを明らかにした。

首相はまた税制改革に関して、社会の高齢化による財政需要増大を考えると「歳出削減には多くを期待できない」として、「消費課税充実、個人所得税軽減を柱」とする税制の抜本改革を年内に実現する考えを改めて強調した。

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核疑惑に対しては、「国際社会が結束して確固たる姿勢を示す必要がある」とする一方、「対話の窓口は開いておくことが重要」として「対話による解決」を重視する姿勢を示した。

自民党の河野洋平総裁、大原一三国対副委員長、社会党の村山富市委員長、民社党の米沢隆書記長に対する答弁。《共同通信》



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【政界談話室】

○…羽田首相は12日午前、自らのアイデアで11日に設置したばかりの「総理への提案(平成の目安箱)」について「いい反応だ。厳しい意見もあったが、面白い」とまずまずの反響に満足そう。寄せられた約300通のうち約20通のファクスをアンダーラインを引きながら読んでおり「中小企業の方が戻し税について細かく書いたり、まず行革をすべきだと率直な政策提言があった」とした。「これはいい意見だとか、これは過去に検討したけど難しかったとメモした」そうだが、短命政権との見方が強い中、国民からの提案の幾つが実現できるか。

○…細川前首相のご意見番だった松野頼三元自民党総務会長がこの日の自民党小渕派総会で講演、「細川氏は自民党に郷愁を持っている。首相を辞職した後まで、ギロチンにかけるようなことはしないでほしい」と細川氏へのこれ以上の追及を控えるよう要請した。ところが衆院予算委理事の野中広務氏から「細川氏の虚偽の答弁は国会の権威を著しく傷付けた」と逆に議員辞職を勧告するよう迫られ、松野氏も「首相として最初の答弁が間違いだった。借金は選挙に使ったとでも言っておけはよかった」などと苦しい弁護に終始していた。《共同通信》

【新党さきがけ・武村正義代表】少数与党政権「健康体とは言えぬ」

新党さきがけの武村代表は12日夕、東京・JR新橋駅前で街頭演説し、羽田政権について「少数与党政権は健康体とは言えない。長期政権、安定政権というには無理がある。一定の時期、一定の課題を背負った政権をと言わざるを得ない」と述べ、平成6年度予算成立後は安定政権を目指した政権の組み換えがあり得るとの認識を示した。

田中秀征代表代行は「危険な流れにのみ込まれる可能性のある時代だ」と、永野前法相や柿沢外相の発言を憂慮する考えを示した。また、行政優位の状況を指摘し「適切なコントロールができなくなっている」として、国民福祉税騒動などを念頭に徹底した行政改革を主張した。

この日の街頭演説は、さきがけの所属議員15人のうち9人が出て、リレー方式で次々と演説に立ち、「小さくともきらりと光る国」(武村氏)を目指す政治姿勢を訴えた。《共同通信》

【熊谷官房長官】「解散論は改革つぶし」

熊谷官房長官は12日深夜、TBSテレビの番組に出演し、自民、社会両党内に出ている次の次の総選挙を小選挙区比例代表並立制で行うことを前提とした現行中選挙区制での衆院解散・総選挙論について「(新制度の選挙を)延ばすと言うならば、一カ月政治休戦して(区割り)法案を成立させればいい。それをやりたくないならば政治改革つぶしだ」と述べた。

これは、自社両党が内閣不信任案を提出するなら、国会の会期を延長して区割り法案を成立させた上で行うべきだとの認識を示すとともに、新選挙制度下での解散を受けて立つ強い姿勢を強調することによって、両党の動きをけん制したものだ。同時に、熊谷長官は選挙制度改革法案を仕上げることが「羽田首相の歴史的役割」と位置付け、法案成立が担保されるなら内閣総辞職も辞さないとの強い決意を示した。《共同通信》

【大相撲夏場所】5日目

大相撲夏場所5日目(12日・両国国技館)大関武蔵丸が平幕の琴の若に先場所に続いて敗れ、初黒星を喫した。このほかの大関、横綱は白星を重ねて初日から5連勝。横綱曙は、安芸ノ島を一方的に突き倒した。大関貴ノ浪は大善を寄り切り、貴ノ花はこのところ分が悪い関脇琴錦を寄り切った。関脇武双山も剣晃を右上手投げで下して全勝をキープした。平幕の栃乃和歌が敗れ、幕内の全勝は曙、貴ノ浪、貴ノ花、武双山の4人。十両は栃乃藤が5戦全勝で単独トップに立った。この日で平成元年九州場所11日目からの満員御礼が連続400回となった。《共同通信》



5月12日のできごと