平成4935日目
2002/07/13
この日のできごと(何の日)
【小泉純一郎首相】内閣総辞職「ない」
小泉純一郎首相は13日昼、大阪市で行った講演と質疑で、今後の政権運営に関し「(任期)途中で自分の責任を放り出したり、逃げたりすることはしない」と述べ、内閣総辞職は念頭にないことを明言した。衆院解散・総選挙についても「任期までに内閣不信任案が可決しない限り、いま、解散を焦ってする必要はない」と当面、衆院解散に踏み切る考えのないことを強調。「改革を軌道に乗せて、実績を持って国民に信を問いたい」と表明した。
首相が進める構造改革については「小泉改革に賛同する勢力をいかに結集するかだ」と改革路線の協力勢力を増やす考えを強調。「その勢力に大きな反対勢力があった場合は、どういう事態が起きるか予想できない。いろいろな方法がある」と自民党内の抵抗勢力をけん制した。
講演後、首相は記者団に内閣改造について「いろいろ声がある。いまは国会中だ。終わったら判断したい」と述べた。
首相は講演で、郵政民営化に関し「過去3回の(自民党)総裁選で主張した。少数意見だから抵抗があったが、昨年の総裁選では国会議員の多数の支持を得て首相になった。総裁選の主張をいかに首相として実現するかが、今後の課題だ」と述べ、郵政民営化の実現に強い意欲を示した。《共同通信》
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小泉首相は13日午後、大阪大(大阪府吹田市など)を訪れ、岸本忠三学長と懇談したほか超高圧電子顕微鏡センターを視察した。
懇談では、岸本学長が近世前期の大阪城周辺を描いた壁画を示して「(豊臣秀吉の正室の)ねねに子どもがいれば、今ごろは大阪一極集中ですよ」と冗談めかして問い掛けると、首相は「今のバイオ技術で体外受精ができていれば、変わっていただろうな」と切り返した。
続いて、世界最高の常用加速電圧300万ボルトの超高圧電子顕微鏡を見学。「ナノ」単位の世界の説明を受けながら、「こんな細かいの」「1ミクロンの1000分の1がナノか。そうナノか」と、駄じゃれを飛ばしながら興味深そうに自ら操作盤に触れ、画面をのぞき込んでいた。《共同通信》
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【プロ野球】
2002年プロ野球サンヨーオールスターゲーム第2戦、全セントラル−全パシフィックは13日、松山中央公園野球場(坊っちゃんスタジアム)で行われ、第1戦に敗れた全パが4−2で雪辱した。通算成績は全パの71勝60敗7分け。最優秀選手には的山(近鉄)が選ばれた。
全セがホッジス(ヤクルト)、全パがパウエル(近鉄)と、史上初の外国人投手同士の先発でスタート。全パは一回にローズ(近鉄)の中前打と中村(近鉄)の犠飛で2点を先制。二回には的山(近鉄)の右前打などで2点を加えた。全セの反撃は四回の松井(巨人)の適時二塁打と、七回の新井(広島)のソロ本塁打だけにとどまった。来年は第1戦が7月15日に大阪ドームで、第2戦は同16日に千葉で開催される。《共同通信》
【J1】
Jリーグ1部(J1)第8節第1日(13日・埼玉スタジアムほか=6試合)ワールドカップ(W杯)のため、4月下旬から中断していた1部が、約3カ月ぶりに再開。首位の横浜Mは、勝ち点1差につけていた仙台に2−0で快勝して無敗を守り、1分けを挟んでの連勝を7に伸ばした。
磐田は、藤田のVゴールで浦和を3−2で振り切り2位をキープ。名古屋も、ウェズレイのハットトリックとなるVゴールで4−3で市原に逆転勝ちした。京都は2−0で柏に快勝し、鹿島は1−0で東京Vに勝った。神戸も1−0で札幌を下してようやく2勝目。
この日は6試合で12万2500人を動員、W杯で盛り上がった熱気を再現した。14日はF東京−広島、清水−G大阪が行われる。《共同通信》
【大相撲】
大相撲名古屋場所7日目(13日・愛知県体育館)大関千代大海、関脇朝青龍、平幕貴ノ浪の3人が全勝を守った。横綱武蔵丸は1敗をキープ。千代大海は安美錦を押し出し、朝青龍は琴光喜を右すくい投げで下した。貴ノ浪は取り直しの末に隆乃若を左上手投げで破り、武蔵丸は海鵬を寄り倒した。関脇若の里は小結雅山を寄り切って5勝2敗。雅山は2勝5敗で、小結土佐海は4勝3敗と白星先行。全勝の3人を1敗で武蔵丸、平幕の武雄山の2人が追う展開。十両は潮丸が1敗で単独トップ。《共同通信》
【将棋・谷川浩司九段】通算1000勝
10連覇を目指す将棋の羽生善治王位(四冠)に谷川浩司九段が挑戦する第43期王位戦7番勝負の第1局は12日から北海道旭川市の「旭川グランドホテル」で行われ、13日午後5時41分、68手で後手の谷川九段が勝ち、史上7人目の公式戦通算1000勝(532敗)を達成した。
40歳での達成は中原誠永世十段の44歳を破る最年少記録。《共同通信》
【日韓外相会談】
韓国訪問中の川口順子外相は13日午前、金大中大統領、崔成泓外交通商相とソウルで相次いで会談し、対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政策をめぐり、今月末にブルネイで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)の機会に北朝鮮との直接対話を模索することで合意した。
日韓関係をめぐっては、サッカーのワールドカップ(W杯)共同開催、成功を踏まえ、交流事業の拡大によって「未来志向的」な両国関係を発展させていくことで一致。事業を具体化させるため、両政府当局者による作業グループの設置を決めた。
崔外交通商相は、黄海での南北警備艇銃撃戦について、韓国国防省の調査結果に基づき詳しい分析内容を説明。両外相は事件で緊張が高まらないルよう、引き続き日米韓3国の緊密な連携の下に、北朝鮮との対話路線を促進していくことを確認した。
その上で、両外相は白南淳・北朝鮮外相出席の可能性が高まってきたARFでの対話機会が重要だとの認識で一致。川口外相は2年ぶりとなる日朝外相会談の実現に努力し、対話を通じて日本人拉致疑惑の早期解決を目指す決意を強調した。《共同通信》
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川口順子外相は13日午後、南北朝鮮の軍事境界線上の板門店と、朝鮮半島を縦断する京義線の韓国側最北端の都羅山駅を視察。記者団に対し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記へのメッセージとして「国際社会と対話していくことが重要だ」と呼び掛けた。
北朝鮮の白南淳外相出席の期待が高まる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)については「国交正常化がされていないので、その過程が始まればいい」と述べ、ARFを機に国交正常化交渉再開へ向けた対話を開始したい意向を強調した。
南北関係をめぐって「南北対話が進展して民族和解が進めばいいとつくづく思う」と述べ、用意された鉄道の枕木に「南北の対話の進展と民族和解を祈念いたします」と書き込んだ。
外相は板門店で、軍事休戦委員会の会議場や1976年のポプラ事件の現場となった「帰らざる橋」を視察し、説明役の米軍担当者に「北朝鮮軍と向き合う中でストレスはどうか」などと質問した。会議場訪問時には北朝鮮の軍人数人が建物の周囲に集まり、外相の動きを注意深く観察していた。日本の外相として板門店を訪れたのは1984年の安倍晋太郎氏以来。《共同通信》
【天皇、皇后両陛下】ウィーン入り
中・東欧4カ国を訪問している天皇、皇后両陛下は13日、ポーランドのワルシャワから政府専用機でウィーンに移動、3番目の訪問国オーストリアに入られた。15日まで滞在する。
ウィーン中心部にあり、ハプスブルク家歴代皇帝の居城だった王宮の中庭で、クレスティル大統領夫妻らとともに歓迎式典に出席した。日本とオーストリア両国の国歌が演奏された後、陛下と大統領は赤じゅうたんの上を進み、儀仗兵を閲兵。続いて王宮内にある大統領府の執務室で懇談した。
両陛下は式典の後、ハプスブルク家の夏の離宮で、ナポレオンも住んだことがあるシェンブルン宮殿を視察した。《共同通信》
【インド】ジャム・カシミール州で銃乱射
インド北部ジャム・カシミール州の冬の州都ジャム郊外カシムナガルで13日夜、武装集団が手りゅう弾を爆発させ無差別に銃を乱射、住民27人が死亡、30人以上が負傷した。治安当局はイスラム過激派の犯行とみている。
5月14日に犯人を含め計34人が死亡したジャム郊外の軍施設襲撃事件以来の大規模テロ。インド政府は、パキスタン政府が過激派のインド側への越境阻止を十分に行っていないと反発しており、両国関係が再び緊張する可能性が高まった。
バジパイ首相は14日、緊急の安全保障閣僚会議を開き、アドバニ副首相を現地に派遣。同副首相は現場で「最もあからさまなテロ」と事件を批判した。
武装集団は3−5人程度で、ヒンズー教徒の貧困層の住宅街を中心に襲撃、逃走した。死者のうち女性が13人で、3歳の子供も含まれている。犯人の一部がサドゥーと呼ばれるヒンズー教の修行者の服装をしていたとの情報もある。
地元治安当局は、パキスタンを拠点にする過激派組織ラシュカレトイバの犯行の可能性が強いと指摘している。インド政府は15日に国会で事件を報告、今後の対応を協議する方針。《共同通信》