平成4916日目

2002/06/24

この日のできごと(何の日)

【道路関係4公団民営化推進委員会】

日本道路公団などの民営化の在り方などを検討する第三者機関「道路関係4公団民営化推進委員会」の初会合が24日午後、首相官邸で開かれた。小泉純一郎首相はあいさつで「4公団改革は政府を挙げて取り組むべき最重要課題だ」と強調した上で、「民営化するからには最終的に上場を目指すとの考え方を念頭に濃密、広範な議論をお願いしたい」と述べ、将来の株式上場を視野に検討を進めるよう要請した。同推進委は、早ければ8月にも中間報告をまとめる方針だ。

同委は12月末までに、民営化後の組織形態などについて首相に意見を提出する。会合では、新たな組織の採算性、将来の交通量や債務処理、コスト縮減などをテーマに当面週2回程度のペースで審議を進めることを決めた。公団関係者からヒアリングも行う方針だ。

また、委員の互選により、今井敬日本経団連名誉会長(新日鉄会長)が委員長に選出された。一方、同委事務局は審議を「非公開」とする予定だったが、作家の猪瀬直樹氏らの提案により、一転して「原則公開」とすることが決まった。

首相はあいさつで「民営化推進によって経営の効率性向上、サービスの多様化、国民負担の軽減といったメリットの実現を図ることが肝要だ」と指摘。石原伸晃行革担当相は「この委員会は一連の改革の成否を占う試金だ。民営化はあくまで手段で、国民、ユーザーの利益こそ第一に考えるべきだ」と述べた。《共同通信》

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【大相撲名古屋場所】番付発表

日本相撲協会は24日、大相撲名古屋場所(7月7日初日・愛知県体育館)の番付を発表し、若の里が関脇に、雅山と土佐ノ海が小結にそれぞれ返り咲いた。新三役と新入幕はいずれもなかった。

横綱は3場所連続優を目指す武蔵丸が6場所連続で東。右ひざを痛めて6場所連続全休中で、今場所も出場が微妙な貴乃花が西。大関は東が趣皇と栃東で、西が千代大海と武双山。武双山は夏場所3日目に負った左肩のけがが公傷と認められているため休場が確実。

関脇は春、夏場所と連続して11勝を挙げ、今場所にモンゴル出身では初の大関昇進を懸ける朝青龍が東で、若の里が西。朝青龍は2場所連続の東関脇で、若の里は8場所」ぶりの関脇復帰。小結は東が雅山で西が土佐ノ海。元大関の雅山は3場所ぶりの三役返り咲き。新三役、新入幕がともにないのは1998年春場所以来。

再入幕は蒼樹山と追風海の2人。新十両はモンゴル出身で4人目の関取となる朝赤龍と、韓国出身では初の関取の春日王の2人。春日王は元前頭春日富士の現春日山親方が部屋を再興してからは初の関取。豊桜と琴冠佑が十両に返り咲いた。《共同通信》

【 UFJ銀行津支店】銀行強盗を金庫に誘導

24日午前9時50分ごろ、津市東丸之内、「UFJ銀行津支店」にブラジル人の男が押し入り、カウンターを乗り越えて包丁をちらつかせた。しかし、行員が機転を利かせ金庫室に男を誘導、中に入ったところで鍵をかけ閉じ込めて110番し、津署員が強盗未遂容疑で男を逮捕した。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自由党の小沢一郎党首は24日午後、FM局の番組収録で、ワールドカップ(W杯)で健闘した日本代表について「いいチームになったと素人でも思う。根性、精神力、肉体の力も含め、はるかに良くなった。トルシエ監督の指導が良かったのだろう」とたたえた。「日本人の力を有効に生かすことのできるリーダーが必要。大転換の時は自分自身で決断、実行していく人が求められる」と現政権でのリーダーシップ不在を批判。野党も「外部の血」を導入しないかぎり、倒閣は難しい?《共同通信》

【自民党・太田誠一行革推進本部長】小泉首相を批判

「自分の意思で『こいつに任せたい』という者を選ぶことができない首相は、まさに形がいたるリーダーでしかない」

自民党の太田誠一行政改革推進本部長は24日、日本記者クラブ主催の「政と官」の在り方をテーマとしたパネルディスカッションに出席。古川貞二郎官房副長官(事務)が在任約7年4カ月と歴代最長記録を更新したことを取り上げ、人事権を行使しない小泉純一郎首相を強く批判した。《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

ガザ地区南部のパレスチナ自治区ラファで24日朝、イスラエル軍の武装ヘリコプターがタクシー2台にミサイル攻撃を加え、車内のイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門地元幹部2人を含む6人が死亡、10人が重軽傷を負った。軍報道官はハマス幹部を狙った「暗殺作戦」であることを認めた。

シャロン・イスラエル首相は同日、軍がガザ地区で大規模なハマス掃討作戦を計画していると言明、ラファの攻撃がその一部であると述べた。ハマス指導部幹部は「あらゆる手段で抵抗を続ける」と新たなテロ実行を示唆しており「暴力の悪循環」が激化する懸念が高まっている。

一方、24日未明にヨルダン川西岸の自治区ラマラへ侵攻したイスラエル軍戦車部隊は同日午後も自治政府議長府の包囲を続けた。軍は西岸6都市を軍事封鎖地区に指定している。《共同通信》

ブッシュ米大統領は24日、ホワイトハウスで演説し、バレスチナ自治政府のアラファト議長の退陣を条件にパレスチナ暫定国家を創設し、その恒久的な国家創設に向け3年以内の最終合意を目指すことを柱とする新たな中東和平構想を発表した。イスラエルに対しては占領地からの撤退や入植活動の停止を要求した。

テロとの戦いの推進を最重要政策とするブッシュ大統領が、パレスチナ過激派が起こす自爆テロを抑えることができないアラファト議長に完全に見切りを付け、強い姿勢でテロと戦う新指導部の樹立をバレスチナ側に厳しく迫った。

しかしアラファト議長の退陣をパレスチナ側が受け入れる可能性は小さく、米政府の構想通りに、和平が進むのは極めて困難とみられる。

大統領は26日から始まる主要国首脳会議(カナナスキス・サミット)で各国首脳に新構想を詳しく説明、国際的支持を取り付けたい意向だ。《共同通信》

【アフガニスタン情勢】

アフガニスタン移行政権のカルザイ大統領は24日タ、カブールの大統領府で大臣認証式を行った。大統領は「組閣は完了した」と宣言、民族間のバランスを図るために調整作業が難航した新政権の陣容がようやく整った。

大統領に次ぐ実力者として去就が注目されていたカヌニ前内相は、治安問題担当の大統領顧問と教育相の二つのポストを受け入れ、認証式に参列した。

注目の女性問題相で、大統領は緊急ロヤ・ジルガ招集委員会の副委員長を務めたマフブバ・ホコクマル氏=女性(タジク人)に就任を依頼。同氏は外国訪問中のため帰国を待って、正式決定となる。シマ・サマル前同相は、雑誌のインタビュー記事の発言などが原因で長老らの反発を買い、指名から漏れた。

認証式で大統領は「アフガンの主権や独立、国民の人権を守るため全力を尽くす」と宣誓文を読み上げ、大臣全員が復唱した。

カヌニ氏は暫定政権では主要閣僚の内相を務めたが、民族間のバランスを図るため、移行政権では教育相に事実上、降格された。治安問題担当顧問にも任命されたが、大統領の閣僚の発表方法などについて批判を展開、新政権の波乱要因となっていた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は24日、シアトルでのアスレチックス戦に「1番・右翼」で先発し、2打数2安打。打率はリーグ1位の3割6分9厘で、2位との差は1分7厘。イチローは2打席連続二塁打を放ったが、大量リードを許し、五回の守備から退いた。試合はアスレチックスが13−2で大勝。

ドジャースの石井投手はロッキーズ戦に先発。7回を7安打3失点(自責点1)で3敗目(11勝)。試合はロッキーズが4−1で勝った。

レンジャーズの伊良部投手はエンゼルスとのダブルヘッダーで2連投。第1試合は8−4の九回一死から2/3回を1失点、第2試合は3− 2とリードの九回を1安打無失点で14セーブ目(3勝6敗)を挙げた。

ジャイアンツの新外野手はパドレス戦に「8番・中堅」で出場し、3打数無安打、1犠打で打率は2割4分2厘。試合はジャイアンツが7−6で逆転勝ち。《共同通信》

【竹本越路大夫さん】死去

人形浄瑠璃文楽の太夫で人間国宝、文化功労者の四代竹本越路大夫氏が24日、肝不全のため京都市東山区の病院で死去した。89歳。大阪市出身。

1930(昭和5)年まで行われた「大序制度」という厳しい修業を経験した最後の太夫。11歳で名人・二代豊竹古靭太夫(山城少掾)に入門、豊竹小松太夫を名乗った。

38年、芸に悩んでいったん廃業したが、復帰し三代豊竹つばめ太夫を襲名した。54年に二代野沢喜左衛門の相三味線を得て芸域を深め、66年に越路大夫を襲名。てらいのない枯淡の語りで、人情の機微を表現、当代一の座を確保した。

代表作に「俊寛」「長局」「酒屋」「合邦」など。初の口語浄瑠璃「瓜子姫とあまんじゃく」(木下順二作)を初演した。《共同通信》

【この日の民主党】

衆院憲法調査会、札幌で第5回地方公聴会開く

衆議院憲法調査会は24日、札幌市内で第5回の地方公聴会を開催した。出席した6名の意見陳述人からは、現行憲法の条文を改正するか否かにかかわらず、その平和主義、基本的人権の尊重といった理念は継承すべきだとする意見が相次いだ。民主党からは中野寛成会長代理、中川正春委員が出席した。

意見陳述では、会社代表の稲津定俊氏が日本の伝統文化に基づく普遍的価値を理念とした新憲法の制定を唱えたほかは、様々な観点から現行憲法の基本理念を継承・発展させる必要を訴えた意見が出された。地元で農業を営む石塚修氏は、前文および9条の徹底した平和主義を守るべきだとし、その上で環境が整えば、食糧・エネルギー資源自給国家をめざすという条項を加えたい、と述べた。北海道弁護士会連合会理事長の田中宏氏は、現行憲法の平和主義、基本的人権の尊重主義を守る観点から有事法制や個人情報保護法に反対する立場を表明するとともに、そうした追求よりも、多くの未解決の人権課題に取り組むべきだとして、アイヌ民族の権利侵害について問題提起した。

また、大学生の佐藤聖美さんは、個人情報保護法など国民の知る権利侵害の動きや男女共同参画社会への取り組みの遅れなどを取り上げながら、「憲法の理想が十分に実現されていない」と指摘。小樽商大教授の結城洋一郎氏は、基本的人権尊重の理念、一切の戦力保持を否定した9条は継承・発展すべきものとした上で、現行憲法の「改善の余地」として、国民の政治参加に関する直接民主主義的手続きを規定することなどを問題提起した。弁護士の馬杉栄一氏は、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を保障するために「法の支配」を定めている憲法の趣旨に基づくものとして、司法制度改革を急ぐべきだと主張した。

質疑では各会派の8名の委員が順次陳述人に質問。中川委員は、まず結城氏に対して、PKO参加や多国籍軍への協力など、国連の存在を踏まえた世界への貢献のあり方について考えを質した。結城氏は、PKOなど国連を通じた貢献は積極的にやるべきだとした上で、問題はすぐに自衛隊を出そうとすることであって、非軍事的な貢献もいろいろあるはずだ、と述べた。

また中川委員は、アイヌの人権問題との関連で、日本の難民政策について質問。日本は外国人労働者や国籍を持たない人々を受け入れていくべきだという自身の考えを述べた上で、見解を質した。田中氏は、現行の厳格な難民制度の問題点として、難民認定の判断の正否を司法によってチェックできないことを指摘し、改革が必要だとした。また馬杉氏は、「アフガニスタンへの米軍の攻撃でどれほどの難民が出たか。日本はその後方支援をやっている。難民の問題にしっかり対応しなければ、後方支援の正当性も主張できないのではないか」と述べ、難民や政治亡命者を受け入れるべきだとする考えを述べた。

なお、中野会長代理は、後半の議事で座長を務めた。

細野議員 「リスト作成は組織的な違法行為」

民主党の細野豪志議員は24日の衆議院武力攻撃事態特別委員会における防衛庁情報公開請求者リスト問題の集中審議で質問に立ち、防衛庁の体質と危機管理に対して質問を行った。

始めに、防衛庁が作成した調査報告書が当初40ページのものであったにもかかわらず、4ページの概要だけが発表されたことについて、細野議員は「小泉首相はこの報告書を見ているはずなのに全く関心がなく、問題に対する主体性のなさには疑問を感じる」と認識の甘さを指摘し、見解を求めた。小泉首相は「細かい指示は出していない。できるだけ分かりやすく報告するように(指示した)」と極めて他人事のような答弁に終始した。

さらに細野議員は、中谷防衛庁長官に対して「国民への説明責任を果たさなかったことに対する、大臣自身の責任をどのように認識しているのか。国民の側を向いているのではなく、与党の側を向いているだけだ」と混乱を招いた中谷長官に質した。これに対し、中谷長官は「端的にわかりやすく報告した」と苦しい答弁を繰り返し、危機管理に対する認識の欠如を露呈した。

また細野議員は、リストを作成した三等海佐について「個人の発意で作成したとされているが、事前に上司がリスト作成の事実を知っており、違法性の認識も共有していた。組織的な違法行為そのものである」と防衛庁の体質を厳しく非難。防衛庁が個人的な行為であると強弁するのに対して、内局、空幕、陸幕、海幕各々の情報公開室長の参考人招致を求めた。

今井議員、抜本改革実行の担保を厳しく問う

健康保険法一部改正案の趣旨説明が24日、参議院本会議で行われ、民主党・新緑風会を代表して今井澄議員が質問に立った。今井議員は「97年の『抜本改革』は失敗したと認識しているかどうか。失敗の原因はなにか。今回改革できるという担保は何か。自民党政治では抜本改革はできない」と厳しく首相に迫った。小泉首相は「改革の困難さは十分認識している。最重要と位置付け先送りを許さない」と決意を語るだけで、何一つまともに答えなかった。

次に今井議員は「3割負担がなぜ唐突に出てきたのか。保険料を上げないために保険者機能の強化が必要ではないか。なぜ来年4月実施なのか」と詰め寄った。首相は「将来の人口構造などさらに保険財政が厳しさを増す中、公平で分かりやすいために3割負担。4月実施は、政保、健保も財政が厳しく待ったなし。関係者に等しく負担をお願いする。体系、制度を改革することは必要」と説得力に乏しい答弁に終始した。

最後に今井議員は研修制度について「地域は医者も選択できない。地域尊重に立った、文部・厚生縦割りでない研修制度を」と訴えた。首相は「文部・厚生連携をとって国民の期待に応えられるように」と答弁。坂口厚労相、遠山文相もそれぞれ「質の高い医師養成になるよう」「今後とも連携してよりよい医師の養成に努める」と答えた。

枝野議員、情報公開制度への認識欠如を指弾

民主党の枝野幸男議員は、24日の衆議院武力攻撃事態特別委員会での防衛庁情報公開請求者リスト問題集中審議で、防衛庁・自衛隊の組織全体を通じた情報公開制度の趣旨についての認識の欠如、指示や情報の伝達面でのまずさなどを指摘した。

枝野議員はまず、今回のリスト問題で、防衛庁がなぜ国民に批判されていると考えるかを小泉首相に質した。首相は「必要でない情報はとるべきでない。個人情報保護などの視点がきちんとあったのかどうか、反省しなくてはならない」と答弁。これに対して枝野議員は、個人情報保護の視点だけでなく、情報公開制度の本来の趣旨に照らして、開示請求をした個人について関心を持つこと自体が法の趣旨を理解していない姿勢の表れだとし、リストを作成した三等海佐のみならず、このような者を任命した者も含め、防衛庁・自衛隊の組織を挙げての認識の欠如を厳しく指摘した。

続いて枝野議員は、防衛庁の報告書が事実どおりだとすれば、三等海佐個人の勝手な行動がまかり通ったことになり、物理的な有形力を行使する組織として最もあってはならないことだと指摘。問題発覚直後に中谷防衛庁長官に正確な報告がきちんと伝わらなかったことも含め、組織のあり方・体質を厳しく批判した。中谷防衛庁長官は、「組織として甘かったことは認めざるを得ない」としながらも、あくまでも三等海佐個人の行為という筋書きを繰り返すにとどまった。

枝野議員はまた、40ページにわたる報告書が与党幹事長らの指示で隠蔽された疑惑について、「『意見を言っただけ』などという無責任なことでいいのか」と自民党の山崎幹事長の態度を厳しく批判し、同幹事長を参考人として委員会に招致することを求めた。《民主党ニュース》



6月24日 その日のできごと(何の日)