平成4917日目

2002/06/25

この日のできごと(何の日)

【日米首脳会談】

小泉純一郎首相は25日午後、主要国首脳会議(サミット)に先立ち、カナダのカナナスキスで、ブッシュ大統領との日米首脳会談を行った。首相は「構造改革は着実に進んでいる。昨年来、不良債権も処理が進みつつある」と改革の実績を説明するとともに、規制改革にも取り組んでいることを強調。これに対し大統領は「改革が進んでいることを祝福する」としながらも、「日本経済の強化は重要だ」と述べ、経済再生への一層の努力を求めた。

6月25日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】米・ブッシュ大統領と会談
https://www.kantei.go.jp/

構造改革について、首相は「反対勢力も協力勢力になっている。一番難しい政府部門の民営化もさらに進めていく」と述べ、道路公団や郵政事業の民営化断行に強い決意を表明した。

首相は、大統領が示した新たな中東和平構想について日本政府として「評価する」と言明した。また、ロシアの大量破壊兵器処理の支援を目的に米国が提案している総額200億ドルの資金拠出に関しては、「基本的に支持する」としながらも、日本の具体的な援助規模については「さらに詰めるべき点が残っている」として明言しなかった。

これに関し大統領は、ロシアからイランへの大量破壊兵器拡散を懸念していると指摘した。またテロ対策に関して首相は、「テロとの戦いは長い戦いだ。国際社会の連帯の維持が大事だ」と強調した。

首相は、在沖縄米軍基地問題について、米軍普天間飛行場の移設がこう着状態となっていることなどを念頭に、両国の外相レベル協議を提案したが、大統領は即答を避けた。《時事通信》

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【サッカー・W杯】

サッカーの第17回ワールドカップ(W杯)は25日、ソウルW杯競技場でドイツ−韓国の準決勝を行い、ドイツが1−0で勝ち、東西ドイツ統一後は初めて、西ドイツ時代を含めると通算7度目の決勝進出を決めた。アジア勢で初めて4強入りした韓国の快進撃は止まり、欧州と南米勢以外では初の決勝進出はならなかった。

ドイツは、30日に横浜国際総合競技場で行われる決勝で、ブラジル−トルコ(26日・埼玉スタジアム)の勝者と対戦する。韓国は、この敗者と29日に韓国・大邱で3位決定戦に臨む。

ドイツは前半から押し気味に試合を進め、後半30分にバラックが決勝ゴールを決めた。韓国も好機をつくり攻め込んだが、GKカーンを軸としたドイツの好守に阻まれ、ついに力尽きた。

韓国は、6度目の出場の今大会で杯初勝利を挙げ、悲願の決勝トーナメントにも進出。イタリア、スペインとのいずれも延長戦に入る熱戦を制して、世界を驚かせる躍進を見せた。

準決勝の舞台となったアジア最大のサッカー専用競技場は、真っ赤なシャツを着た韓国サポーターで赤一色に染まり、大歓声に沸いた。首都ソウルだけでなく、韓国全土の街頭応援に空前の人出が繰り出し、熱狂的な雰囲気に包まれた。《共同通信》

【エア・ドゥ】民事再生法適用申請

経営危機に直面していた北海道国際航空(エア・ドゥ、札幌市、石子彭培社長)は自主再建を断念し、25日午後、東京地裁に民事再生法の適用を申請、受理された。負債総額は約60億円。新規航空会社の法的整理は初めて。2、3カ月程度で再生計画を策定し、債権者集会で同意を求める。

再生法申請を経てエア・ドゥは同日、全日本空輸(ANA)と資本提携を含めた包括提携で基本合意した。運航を継続しながら経営再建を図り、2003年度の単年度黒字化を目指す。

ANAの大橋洋治社長は記者会見で、提携のメリットとして共同運航の実現を挙げ「国土交通省とは話を始めている。必ずできるという確信を持っている」と話し、早期実現への強い意欲を示した。

包括提携の主な内容は(1)ANAがエア・ドゥ便の航空券の販売を一部請け負い自社便扱いで運航するコードシェア(共同運航)の実施(2)マイレージプログラムの共通化(3)ANAが機体整備を受託(4)受付カウンターや搭乗橋など空港施設の共用−など。

大橋社長は、資本提携については「これからの重要な検討課題」とし、資金面での支援も「要請があれば最良の方法を具体的に詰めていく」考えを表明。運賃についても「エア・ドゥの意思を尊重する」とした。《共同通信》

【田中真紀子前外相】党紀委決定に反発

田中真紀子前外相は25日、週刊誌が報じた公設秘書給与流用疑惑などで、自民党党紀委員会(葉梨信行委員長)が2年間の党員資格停止の処分を決めたことについて「初めに結論ありきで始まっている。最終的な目的は、田中真紀子の政治生命を断つところまで来ている」と激しく反発した。処分決定後、田中氏が見解を明らかにするのは初めて。

不服申し立ての再審査請求については「どうかなあ。やってもどうせ、初めから結論ありきで進んでいるから」と消極的な考えを表明。党紀委が求めていた追加資料の請求には「その方がより誠実かなとも思う。一生懸命調べたり、分かりやすくできるよう努力している」と前向きな姿勢を示した。党本部で記者団の質問に答えた。

田中氏は党紀委に提出した資料が週刊誌に掲載されたことに触れ「資料を出せば、新たな疑惑に加工されてしまう。政治権力とマスコミが『正義を実現するため』という理由で一体になれば、一人の政治家の政治生命を吹き飛ばすことがいかに簡単か、ということを感じている」と強調。加えて「自民党の議員さんは全員クリーンなんでしょう。一切問題がないんでしょう」と皮肉った。《共同通信》

【マレーシア・マハティール首相】退任へ

マレーシアの最大与党、統一マレー国民組織(UMNO)は25日、最高評議会を開き(1)マハティール首相(76)が来年10月に党と政府のすべての役職から退く(2)後任にアブドラ副首相(62)を充てる−ことを決めた。副首相は党総裁、14党から成る与党連合「国民戦線」の総裁も引き継ぐ。

同首相は依然から2004年までに実施される次期総選挙前に退任する意向を表明していたが、退任時期が明確になったのは初めて。約21年間続いたアジア最長級の政権は終幕を迎え、今後は後継体制固めが本格化する。

最高評議会の後で発表された声明によると、首相は来年10月下旬にクアラルンプールで開かれるイスラム諸国会議機構(OIC)首脳会議後に、アブドラ副首相に政権を移譲する。

来年10月までの期間を設けた理由については「円滑な政権移行」を図るためとしている。首相自身は党大会終了後の23日から欧州での休暇に入っている。

最高評議会は25日の協議で、首相が辞任表明をした後で党幹部との間で合意に達した政権移行プランを了承した。

首相はこれまで、退任の意向を示す一方で、続投をにおわせる発言もしていたため、22日の党大会で突然、涙ながらに辞任を表明したことで、政局は混迷していた。《共同通信》

【瀋陽日本総領事館駆け込み事件】亡命家族から聴取

政府は25日午後、中国・瀋陽の亡命者運行事件で、中国武装警官に拘束された後、韓国に出国した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のキム・グァンチョルさんら一家5人を韓国内で事情聴取し、北朝鮮出身者であることを正式に確認した。先月23日に一家が韓国入りした際、寺田輝介駐韓大使が短時間面会したが、本格的な事情聴取は初めて。

在韓国大使館関係者が1時間半にわたって聴取。内容については「韓国政府の要請と本人のプライバシーなどの観点から明らかにすることは差し控えたい」(外務省北東アジア課)としているが(1)北朝鮮から脱出してきた経緯や中国での滞在状況(2)中国による連行の模様や日本側の対応(3)亡命先に日本総領事館を選んだ理由−などを聴いたとみられる。5人は元気で落ち着いた様子だったという。

日中両国はタイでの外相会談で、再発防止のための領事条約や協定の締結を目指すことで合意したほか、川口順子外相が中国に求めていた陳謝要求を棚上げにする考えを表明。今回の一回限りの聴取を受け、来週にも亡命者連行事件をめぐる不手際で関係者の処分などを発表し、同事件の「幕引き」を図りたい考え。

しかし、一家連行の際、日本側は「連行に同意していない」と主張し中国側と対立。また総領事館の警備担当副領事が一家関係者から亡命希望の英文書簡を手渡されたが、内容が分からず突き返したことなどが問題視されたが、聴取結果の非公開で事実確定は見送られた格好だ。

5人は韓国の関係当局の聴取と定着教育を受けていたが、韓国側の聴取にめどがついたことや、北京の韓国大使館への北朝鮮脱出者の駆け込み事件が解決したことなどを受け、韓国側が要請に応じたとみられる。《共同通信》

【小泉純一郎首相】早期訪ロに意欲

小泉純一郎首相は25日未明、主要国首脳会議(カナナスキス・サミット)が開かれるカナダに向かう政府専用機内で同行記者団と懇談した。首相は27日に予定される日ロ首脳会談について「プーチン大統領との信頼関係を築きたい」とした上で、「できれば早い機会に訪口を実現したい」と語り、早期のロシア訪問に意欲を表明した。

停滞する日ロ平和条約締結交渉に関しては、「北方四島の帰属問題を解決した上で平和条約を締結するという基本姿勢は変わらない」と強調。首脳会談で(1)さまざまな分野で日ロ協力ができる(2)平和条約締結は両国にとって大きな前進となる−ことなどを確認したいとの考えを示した。

ブッシュ米大統領が提案したパレスチナ暫定国家樹立を支持する新たな中東和平構想に、首相は「評価したい」と支持を表明。和平実現に向けて「日本として何ができるか。そして和平に大きな関心があり、支援の準備をしていることを伝えたい」と語った。《時事通信》

【この日の民主党】

「帝京大と自民議員の癒着追及する」熊谷国対委員長

帝京大学関連財団が同大学医学部などの入学にからむ寄付金で70億円の所得隠しを行ったとして所得税法違反(脱税)容疑で東京国税局に摘発された問題で、民主党の熊谷弘国会対策委員長は25日、「この問題は、(民主党の)木下厚議員が昨年の臨時国会以来、予算委員会や決算行政監視委員会などで数多くの質疑を行ってきた問題で、相当に根が深く、広がりがある嫌な事件だ。しかも、この大学から献金や利益供与を受けている自民党議員が、松島みどり議員をはじめ数多くいることが判明している。今後、さらにきちんと国会の場で取り上げていく」と表明した。

帝京大学をめぐる疑惑について木下議員は、2月15日の衆議院予算委員会、4月25日の同決算行政監視委員会などで、寄付金による不正入学、自民党の松島みどり議員と亀井静香議員への資金提供や過剰な便宜供与、系列宗教法人を通じた裏金のマネーロンダリングなどの疑惑について、内部告発情報なども示して文部科学省などに質し、同省も厳正に調査すると答えていた。

民主党日中国交正常化30周年記念訪中団が出発

6月25日、鳩山由紀夫代表を団長とする民主党日中国交正常化30周年記念訪中団が出発した。鳩山代表は江沢民・国家主席との会談や中国共産党中央党学校での基調講演などを通じて、民主党の外交政策を積極的に展開する。

訪中団は、1972年の日中国交正常化から30周年の節目の年に当たることから、鳩山代表をはじめ15名の国会議員のほか、日中友好親善を深めるため110名の民主党支持者が参加。6月25日から6日間の日程で北京や上海などを訪れる。

議員団は、団長・鳩山由紀夫代表、副団長・佐藤観樹議員、小沢鋭仁議員、峰崎直樹議員、小宮山洋子議員、事務局長・池田元久議員、事務局次長・内藤正光議員、団員・近藤昭一議員、島聡議員、古川元久議員、小川敏夫議員、大谷信盛議員、今野東議員、手塚仁雄議員、中津川博郷議員で構成される。

谷議員、患者の権利法案の趣旨を説明

参議院厚生労働委員会は25日、健保法改正案の本格審議に入った。政府案の趣旨説明とあわせて、民主党提出の「医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案」(患者の権利法案)の趣旨説明を谷博之議員が行った。

谷議員は、「近年、医療事故が多発し、それに対する医療機関側の対応及び情報開示状況は、不適切かつ権威主義的なものが目立ち、患者側が強い不満を持つなど、患者と医療提供者の関係のあり方が改めて問われている。しかし、現状の法整備は根強い反対意見もあり未整備のままで、医療において何より優先されるべき患者の安全が脅かされている」と現在の医療をめぐる問題点を指摘し、「患者の権利法」制定の必要性を説いた。

民主党の提出した法案は、診療情報を患者と医療機関で共有化することを基本理念に、医療機関に関する情報の提供、診療に関する患者への充分な説明、患者からの相談機関の整備、患者・遺族へのカルテなど診療記録の開示、医療機関による医療事故防止の具体的指針の策定などを定めている。

荒井議員、総務相の秘書給与疑惑を質す

民主党の荒井聰議員は25日、衆議院総務委員会における質問の中で、片山総務相の秘書給与を建設会社が負担していたとされる問題について取り上げた。

荒井議員は先ず、国民が税金、とりわけ、秘書給与のあり方に大変厳しい見方を持っていると指摘。「これまで、自民党を中心に企業から秘書が派遣されてきたと言われている。田中真紀子議員の(秘書給与流用)疑惑はそれに近いと報道されているが、そのようなことは総務相にはないか」と質した。

総務相は、政治資金規正法上、寄付行為にあたる秘書の提供について、「給与を報告するように指示したが、ちゃんとしていなかったようだ」と政治資金収支報告書に記載していなかった事実を認め、今後、届出を行うと述べた。

秘書給与肩代わりを隠した片山総務相の辞任求める

片山総務相が秘書給与を地元の建設会社に負担させ、それを政治資金収支報告書に記載していなかった問題で、民主党の熊谷弘国会対策委員長は25日、「きちっと事実解明が行われなければならないが、総務相は政治資金規正法の所管大臣であり、たんに『届け出を修正する』では済まない話だ。知らないとは言わせない。その違法性を承知していながら法を犯していたことの政治的・道義的責任はきわめて重大だ。真実を明らかにした上で即刻辞任を申し出るべきではないか」と総務相を厳しく批判した。同日の定例記者会見で語ったもの。

この問題については、同日開かれた衆議院総務委員会でも民主党の武正公一議員が郵政関連法案の質疑の冒頭でとりあげ、片山総務相の見解を質した。片山総務相は、「事務所のミスで、ただちに訂正する」との記者会見での説明を繰り返すにとどまった。《民主党ニュース》



6月25日 その日のできごと(何の日)