平成4896日目

2002/06/04

この日のできごと(何の日)

【サッカーW杯】日本、初の勝ち点1

サッカーの第17回ワールドカップ(W杯)第5日の4日、日本は埼玉スタジアムでの1次リーグH組初戦でベルギーと2−2で引き分けた。W杯初勝利は第2戦以降に持ち越したが、W杯2度目の出場で初の勝ち点1を挙げた。最難関とみられた第1戦を乗り切ったことで、目標とする決勝トーナメント進出に夢をつないだ。

日本は後半12分にベルギーに先制された。しかし14分に鈴木隆行(鹿島)、22分に稲本潤一(アーセナル)が相次いでゴールを決めていったんは逆転した。大型選手をそろえるベルギーに30分に追いつかれたが、「赤い悪魔」と呼ばれる強豪と互角に戦い、引き分けた。

約5万5000人が詰め掛けた埼玉スタジアムは、日本のチームカラーである青いシャツを着たサポーターで埋まった。「青一色」のスタンドの大声援の後押しを受けて、日本は闘志あふれるプレーで先行された試合を盛り返した。

日本は9日に横浜でロシアと、14日には大阪でチュニジアと対戦する。1次リーグ3試合を終えてH組2位以内に入れば、決勝トーナメントに進出できる。

一方、過去5度の出場で1勝もできなかったD組の韓国は、ポーランドに2−0で快勝し悲願の初勝利を挙げた。初出場のC組の中国はコスタリカに0−2で敗れた。《共同通信》

1次リーグH組◇日本2-2ベルギー◇4日◇埼玉スタジアム

日本が、攻めて攻めて、W杯で初めて勝ち点1を奪い取った。ベルギーに先制される苦しい滑り出しだったが、後半14分にFW鈴木隆行(25)が、MF小野伸二(22)のパスから同点ゴール。同22分にはMF稲本潤一(22)が勝ち越し弾を決めた。

その8分後に同点とされ、2-2の引き分けに終わったが、世界の強豪を攻めたて、互角以上に渡り合い、16強へ、夢をつないだ。次の戦い、9日ロシア戦(横浜)に、歴史的1勝、そして1次リーグ突破をかける。《日刊スポーツ》

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【郵政関連法案】本格審議入り

終盤国会の焦点の一つである郵政関連法案は4日、衆院総務委員会で本格審議が始まった。自民党郵政族議員からは野党ばりの厳しい首相批判も飛び出した。

自民党総務部会専任部会長の稲葉大和氏は「(全国的な)ユニバーサルサービスの確保と、競争原理導入で民間に市場を開放することは相容れない」と主張。ヤマト運輸に配慮しているといわれる小泉純一郎首相を批判し「小泉内閣が景気回復で何をやってきたのか。やらないから内閣の支持率が下がる」とこき下ろした。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の鳩山由紀夫代表は4日の党代議士会で、福田康夫官房長官の非核3原則見直し発言について「このような発言をする福田長官は決して器にあらずだ」と切り捨てた。「小泉内閣はもはや死に体だ」と威勢がよかったが、最後は「私自身非力ですが、ここで必要なのは党の結束力です。執行部の思いに一体となってもらいたい」とトーンダウン。党内には鳩山氏の指導力不足を指摘する声も根強く、9月の代表選では自分の「器」も問われそう。《共同通信》

【インド、パキスタン】直接対話で合意せず

軍事衝突の危険に直面するインドとパキスタンの緊張緩和に向け、ロシアのプーチン大統領は4日午後、アジア相互協力信頼醸成首脳会議(CICA)が開かれたカザフスタンのアルマトイで、ムシャラフ・パキスタン大統領、バジパイ・インド首相と個別に会談した。

カシミール地方の越境テロの取り締まりをめぐり、インドとパキスタントの溝は埋まらず、ロシアの求めた直接会談には合意できなかった。中国の江沢民・国家主席も同様に個別会談したが、進展はなかったとみられる。

プーチン大統領は会談後の記者会見で「両首脳は直接対話に関心を示したが、実現の条件について考えが異なっていた」と述べた。

ムシャラフ大統領も会談後の記者会見で「現在の緊張はインドの威嚇と対話拒否が原因」とインドを批判する一方で、両国がカシミール問題の解決策を見いだすべきだと訴えたが「ある条件下で」核兵器の使用もあり得るとの見解を示した。「ブーチン大統領からモスクワ訪問の招待を受けたことも表明、招待に応じる意向を示した。

インドのミシュラ首相首席補佐官は会談後、記者会見し「ムシャラフ大統領がテロ抑止の約束を履行するのを待っている」と従来の立場を示す一方「越境テロが停止すればインドも役割を果たす。対話再開に応じる用意がある」と軟化の姿勢も示唆した。

プーチン大統領がモスクワに招待したとの話については否定し「対話するならインドかパキスタンで行う」と指摘、第三者の仲介を拒否する姿勢をあらためて示した。

アーミテージ米国務副長官とラムズフェルド米・国防長官が今週中にも相次いで両国を訪問する。《共同通信》

【この日の民主党】

武正・原口議員、北方領土政策の迷走を糾す

民主党の武正公一議員、原口一博議員は、4日の衆議院沖縄北方特別委員会で質問に立ち、北方四島支援事業をめぐる支援委員会問題、北方領土問題を中心に質疑を行った。

武正議員はまず、数々の疑惑がもたれる支援委員会の事業について、「行政評価法第7条に基づき、外務省の委員会への拠出政策について行政評価を実施すべきではないか」と質した。川口外相は、「日本の対ロシア政策に関する行政評価の中で行う」と述べるにとどまり、支援委員会への政策評価に消極的な姿勢を示した。

また武正議員は、北方領土問題について「四島一括返還」が政府のこれまでの方針であり、国民の願いであると指摘。にもかかわらず、外務省が過去10年、不法占拠された日本の領土にパイプライン、ディーゼル発電所の設置等、わが国の主権を侵す行為に加担してきたと批判。領土問題を混乱させた外相、外務省の取り組みに対し、「責任が厳しく問われなければならない」と述べた。

続いて質問に立った原口議員は、本年3月のロシア下院の公聴会において、日露間に領土問題が存在するとした1990年代のロシア指導部の立場を見直し、ロシア側の領土的譲歩を認めないとするプーチン大統領への勧告書が採択されたことに言及。川口外相に対し、「この勧告書の法的根拠はないと考えるが、外相の基本的姿勢は如何か」と質した。外相は、「ロシア政府と下院とでは立場が異なる。日露両国政府は四島帰属問題を解決し、平和条約を締結することを確認している」とし、勧告については「法的拘束力はない」と答えた。

また原口議員は、川口外相が2月の日露外相会談後にいわゆる「並行協議」を進めていくことに日露間で合意したと述べていることを取り上げ、3月のロシア下院でイワノフ外相が「訪日の過程で行われた平和条約に関する交渉は、いかなる新しい要素ももたらさず」と並行協議の合意を否定していると指摘。外相に対し、「今後、並行協議、平和条約交渉をどのように進めていくのか」と迫った。

外相は、「昨年の上海での首脳会議、2月の日露外相会議において、日本側から並行協議を提議し、ロシア側から反対はなかった」と答弁。原口議員は、ロシア側の消極的な姿勢に懸念を示すとともに、「国際法と正義に照らし、四島の主権についてロシアはわが国との間で解決する義務がある」と指摘した。

伊藤(忠)議員、住民ニーズの視点で郵政公社法案質す

民主党の伊藤忠治議員は4日、衆議院総務委員会で郵政公社法案等関連4法案について質疑に立ち、公社化後の民営化議論の進め方、公社の性格、公社の経営の自由度、地域住民ニーズと公社のサービス内容、ユニバーサルサービスの確保策などについて政府の見解を質した。

伊藤議員は、この中で、公社の経営に関わる幹部職員の給与水準などを例に取り上げ、政府案が公社職員を公務員としたのは、経営に自由度を与えることよりも、職員の争議権を制限することに主眼を置いたものではないかとの見方を示した。

伊藤議員はまた、公社に引き継がれる全国2万5千の郵便局のネットワークの活用策の例として、「外国では、郵袋を乗せたバスを過疎部の高齢者などの交通手段として活用している。なぜ日本ではこれができないのか。縦割り行政の壁をなくすことで、地域住民のニーズに応える様々なサービスを提供できるのではないか」と提案。片山総務相も「それはよい考えだ」と賛同した。

他方、ユニバーサルサービスを維持するための方策として、伊藤議員は、「全面参入しない業者に拠出を求める基金方式はできないか」と質したが、佐田副総務相は「電気通信分野と違って、郵便分野では技術的に困難」と答えた。

玄葉議員、信書便事業者同士の業務提携など質す

4日、衆議院総務委員会において、郵政改革関連4法案の本格審議が始まり、民主党の玄葉光一郎衆議院議員が質問に立った。

玄葉議員はまず、条件つきで郵政事業への民間参入を認める「信書便法案」が、はがき・封書などを扱う一般信書便事業者同士の業務提携を禁じている理由を質した。片山総務相は「状況によって検討の余地がある」と答弁。修正に対して柔軟な姿勢を示した。

玄葉議員は公社化後の民営化を進めていくにあたって、民間参入を促すようなわかりやすい目標がないため、国民の理解が得られないのだと分析。「例えば民間参入によって郵便料金が安くなるなども含むのか」と質した。片山総務相は「競争の原理を吹き込むことになる」なとどした。

玄葉議員は続いて、郵便貯金の預入限度額・簡易保険の加入限度額をめぐって、「施行法案では現在の水準を維持するとしているが、この規模は適正か」と片山総務相に質問。片山総務相は適正だとした。玄葉議員は6月と9月に行われた経済諮問会議での議論を提示し、「従来の預貯金重視の金融から株式投資へ転換していくという大方針を示している」と指摘。「いったい、政府の方針はどちらなのか」と詰め寄った。

片山総務相は「直接金融そのものが、株式市場そのものがかなり努力しなければならない」とした。玄葉議員は銀行自身が努力するのはまったくその通りだとしながらも、郵貯・簡保は安全な運用をしなければならないという側面があり、同時に市場に出すことによってリスクが生じることになるが、その責任体制も明確にすべきだと問題提起した。

松沢議員、郵政事業の国家独占護持を厳しく批判

民主党の松沢成文議員は、4日の衆議院総務委員会において質問に立ち、政府の郵政改革法案が郵政民営化を阻む内容になっていることを暴き出した。

松沢議員は冒頭、「郵政事業の民間参入は民営化への一里塚」という小泉首相の発言を取り上げながら、「郵政3事業を郵政公社化した後に民営化するのか、それとも公社化で終わりなのか。政治家としての見解を聞きたい」と質した。片山総務相は、首相発言について「政治家としてのかねてからの持論を述べたもの」とし、「公社化でおしまいでもないし、民営化を決めたわけでもない」などとごまかした。また、副大臣、政務官も同じ答弁を繰り返した。

松沢議員は、「その後で民営化するのか、そのままでいくのかによって、公社設計の中身が変わってくる。そこをはっきりしなければ、公社化問題は議論できない」とし、この件に関する政府の統一見解を提出するよう求めた。

続いて松沢議員は、信書便法案を問題にし、「(この法案に基づいて)一般信書便事業への参入を希望する民間企業がいない理由は何だと思うか」と質したが、総務相は「聞いてみたわけではないから、わからない」などと無責任に返答。松沢議員は、「規制が多すぎる。総務省の裁量権が大きすぎる」と指摘し、さらに「許認可・監督権限の主体はなぜ第三者ではいけないのか」と畳みかけた。総務相は、「大臣だろうが、第三者だろうが、恣意的でなく、法令に基づいてやるということだ」などと逃げた。

信書の定義の問題では、法案でなぜ具体例に則して定義の内容を示さなかったのか、と追及。総務相は「施行までにガイドラインで定義する」としたため、松沢議員はその内容を国会でも議論するよう求めた。そして、クレジットカード、地域振興券、ダイレクトメールなどについて、それぞれが信書とされている理由を質し、その基準のあいまいさを指摘。「信書であるかないかの判断は、恣意的になされてはならない」とクギを刺した。

さらにポスト制度を民間に強要すべきでないとし、民間宅配業者の取次店に簡易ポストのようなものを設ける場合は認めるか、と質した。総務相は「秘密の保護ができるのであれば認める」と述べた。松沢議員は、全国17万の既存のポストを民間にも使ってもらえばどうか、と提案したが、総務相は「それは手間が大変だ。アイデアは承っておく」と答えるにとどまった。

「BSE対策新法」成立報告集会を開催

4日、BSE対策特別措置法案が衆議院本会議で可決し、参議院へ送られるのに先立ち、民主党はじめ野党4党は国会内で「BSE対策新法成立に関する報告集会」を開催。会場には、生産者団体、消費者団体などから約280名の参加者が集まった。

報告集会では羽田孜特別代表が挨拶に立ち、「政府・与党は予算措置で十分としてきたが、きちんと法律で担保しなければならないと主張してきた」とし、野党が一致協力してつくり上げた法案であることを報告。同時に、「国民の署名が政府を動かしたことに他ならない」と分析。今後は、法案に盛り込まれた内容がきちんと実施され、対策の不備が改善されるよう野党として徹底して監視していこうと訴えた。

また、鮫島宗明衆議院議員が新法の内容を説明。新法には風評被害防止など短期間の事業や牛肉骨粉・廃用牛の買い入れなどの緊急対策と、と畜場でのBSE全頭検査・死亡牛の全頭検査やBSE発生による経営不安定化への対処処置、危険部位の焼却、牛の個体情報の記録・管理の徹底などの恒久対策が盛り込まれている。

野党4党は2月22日にBSE対策特別措置法案を衆議院に提出。政府・与党は当初、「BSE対策は予算措置で実施ずみ」として取り合わなかったが、野党は4月4日、法案の早期成立をめざす国民集会を開き、さらに同法案の早期成立に向けた国会請願署名活動を全国で展開。100万名を越える署名など、国民の力強い支持を背景に4野党が粘り強く闘ってきたことが、今回の法案制定へつながった。

野党4党、官房長官・防衛庁長官の罷免要求で一致

野党4党の幹事長・書記局長は4日、都内で会談し、福田官房長官の非核三原則見直し発言問題や防衛庁組織ぐるみでの情報公開請求者の思想調査リスト作成問題について対応策を協議。この結果、4党は、福田官房長官と中谷防衛庁長官の罷免を要求し、小泉首相出席のもとで衆議院事態対処特別委員会集中審議の開催を求めること、これが開かれない場合には有事関連法案の今後の審議日程協議に応じないなど厳しい姿勢で臨むこと、会期延長には反対することで合意した。

会談後、民主党の菅直人幹事長は、「官房長官の発言は、国会決議した国是をおろそかにする問題発言であるだけでなく、核兵器を保有する印パ両国間の武力衝突が拡大する中で、日本として両国を含め世界に核廃絶を求めてきたことを無に帰すような発言であり、二重の意味で問題。官房長官を担うにふさわしくない。また、中谷官房長官は当初、リストの作成は『個人的に行われていた』と嘘をついた。事務次官以下の防衛庁全体で組織的に行われていたことが明らかになった以上、防衛庁全体に対する長官の責任は重大だ」と記者団に語った。

菅幹事長はまた、有事関連3法案への対応について、「まさに法案に責任を負っている2人の担当大臣の罷免を求めている以上、法案を粛々と審議するための前提条件を欠くことになる。2長官の責任のとり方を明確にすることからしか何も始まらない」との見方を示した。

「小泉内閣はもはや死に体」鳩山代表

民主党の鳩山由紀夫代表は、4日の党代議士会で挨拶に立ち、福田官房長官の「非核三原則」見直し発言問題、および全組織ぐるみであることが判明した防衛庁情報公開請求者リスト問題などに触れ、「信じられない失態が続いている」と指弾。「小泉内閣はもはや死に体だ」として、政権打倒へ党の結束をうち固めるよう呼びかけた。

鳩山代表は、福田官房長官発言について、「わが国は、唯一の被爆国として、二度と原爆の悲劇を起こさないために、三原則の堅持を誓っている。なぜあんな発言が出てくるのか」と厳しく指摘。さらに、「(訪韓中だった)総理の臨時代理だった間の発言だったということも含めて考えれば、器にあらず、と言わざるをえない」として、官房長官の罷免を強く求めていく姿勢を明らかにした。

さらに、防衛庁における情報公開請求者のリスト作成が全組織ぐるみで行われていたことにも触れ、「この2つの問題だけをとっても、小泉内閣はもはや死に体だ。明るい、国民に期待される新たな政権をつくるために、党としての結束力が求められている」と力強く提起。政権交代実現へ一致団結して奮闘すべきことを訴えた。《民主党ニュース》



6月4日 その日のできごと(何の日)