平成4891日目
2002/05/30
この日のできごと(何の日)
【アメリカ同時多発テロ事件】遺体捜索、正式に終了
昨年9月の米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービルの現場で続けられてきた遺体捜索とがれき撤去作業が30日午前、正式に終了、テロ犠牲者を追悼し、捜索・救助従事者らに感謝する式典が犠牲者の遺族ら数千人が参加して行われた。
史上空前のテロ発生から約8カ月半。「グラウンド・ゼロ(爆心地)」と呼ばれる現場での昼夜にわたる作業に終止符が打たれたことで、肉親の遺体が発見されていない多くの遺族には「心の整理」を迫られる大きな節目となっ」た。
ブルームバーグ・ニューヨーク市長は同日の声明で「あの日を忘れず、未来に向け再建に尽くそう」と宣言、世界の金融センター復興を市民に呼び掛けた。
同市主催の式典は、2棟目のビルが崩壊した米東部時間午前10時29分にスタート。市消防局員らが鐘を打ち鳴らした後、遺体が見つからなかった犠牲者を象徴する、星条旗に包まれた「無人の担架」がゆっくりと救急車に運び入れられた。
担架は、28日に取り外され、大型トレーラーに載った“最後の鉄柱”とともに、バグパイプが響き渡る現場を後にした。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【日本道路公団】右翼車を「軽」扱い
全国各地の高速道路や一般有料道路を通行する右翼の大型街宣車などが、数年前から軽自動車などとして扱われ、正規の料金を支払っていなかったことが30日、日本道路公団(東京都千代田区)の調べで分かった。料金所ですごまれた職員が「特別扱い」していたという。このため警察庁は3月、各都道府県警に道路公団の各支部と連携して違法行為を見逃さず立件するよう指示した。《共同通信》
【小泉純一郎首相】国会会期大幅延長を指示
小泉純一郎首相は30日午後、首相官邸で構造改革路線を指示する自民党若手議員と会談し、終盤国会で郵政関連4法案と健康保険法改正案の成立を最優先させる考えを表明、有事関連3法案と個人情報保護法案については「十分時間をとって取り組んでほしい」と述べた。山崎拓幹事長とも会談し、国会会期の大幅延長を正式に表明した。《共同通信》
【高円宮憲仁親王殿下】韓国・金大中大統領と会見
韓国の青瓦台(大統領官郎)は30日、高円宮さまが同日午前に金大中大統領を表敬した際のやりとりを公表、その中で歴史問題などについても意見交換したと明らかにした。
青瓦台によると、金大統領は「どの民族も過去から教訓を得ることができなければ成功できず、過去にこだわり前進できなければやはり成功できない」との持論を展開。「両国は歴史に対する確固たる認識と信念を基に協力するという覚悟と努力が必要だ」と強調した。
これに対し、高円宮さまは「両国間には不幸な時期もあったが、天皇陛下が明らかにされたように長い歴史の間、深い交流があった。一時期のことだけを語るのは友好や善隣発展に役立たないと思う」と述べた。
◇
韓国を訪問中の高円宮ご夫妻は30日午後、ソウル市のソウル教育大付設切初等学校(小学校)を訪れ、教師や児童と交流された。民族衣装を着た男児と女児に花束で出迎えられたご夫妻は、音楽やパソコンなどの授業を視察された。《共同通信》
【新横田基地訴訟】国に24億円の賠償命令
米軍横田基地(東京都福生市など)周辺の住民約5900人が国に早朝、夜間の米軍機の飛行差し止めと約120億円の損害賠償などを求めた。新横田基地訴訟の判決で、東京地裁八王子支部は30日、死亡者を含め4763人に総額約24億円の支払いを命じた。飛行差し止め請求などは退けた。
関野杜滋子裁判長は、うるささ指数(WECPNL)75以上の地域に住む原告は「受忍限度を超える被害を受けている」と判断。救済範囲の判断がほぼ定着する一方で、飛行差し止めや将来分の賠慣を認めない判断が今回も踏襲された。
基地騒音をめぐる最大規模の訴訟で、弁護団によると過去最高の賠額という。原側は控訴する方針。
関野裁判長は、原告住民が「飛行騒音により、睡眠妨害や一家だんらんの破壊など被害を受けている」と認定。防音工事などの対策では「被害の軽減にとどまり、十分な措置を講じたとはいえない」と述べた。
その上で基地の公共性なども考慮して、うるささ指数75以上の地域の原告を救済対象とし、指数に応じ基準となる慰謝料を1人1カ月3000−1万2000円と算定。一部原告については、防音対策などを理由に減額した。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は30日、ボルティモアで行われたオリオールズ戦に「1番・右翼」で先発出場し、4打数1安打1打点、1敬遠四球で、打率は依然リーグ1位の3割5分6厘。
第1打席で遊ゴロに倒れたイチローは、二回無死満塁の第2打席で8試合連続安打となる中前適時打。九回、1点を勝ち越した後の一死二塁での第5打席は敬遠四球だった。
マリナーズの佐々木投手は5−4とリードした九回から救援し、1回を3者凡退、2奪三振と完ぺきな投球で2日連続の12セーブ目(2勝)をマーク。長谷川投手は1点リードの六回途中から登板し、七回に同点本塁打を浴びたものの2回1/3を2安打1点に抑えた。
29日の死球で左前腕を打撲したジャイアンツの新庄外野手は大事を取ってこの日のダイヤモンドバックス戦を欠場した。《共同通信》
【この日の民主党】
[衆院農水委]BSE対策特措法案の委員長提出を全会一致で可決
30日、衆議院農林水産委員会において、議員立法「牛海綿状脳症対策特別措置法案」を委員長提出することが全会一致で可決された。
民主党は、自由、共産、社民の3野党とともに、2月に「伝染性海綿状脳症対策緊急措置法案」を提出し、その早期成立をめざして国会請願署名活動を全国で展開してきたが、その後、こうした動きに圧された与党が野党法案の主な主張の受け入れに同意したため、与野党で法案をまとめ、委員会として提出することになったもの。
法案に盛り込まれた野党の主張は、(1)流通・小売・飲食業を含む経営安定措置、(2)死亡牛の全頭検査義務化、の2点。
松原議員、シックハウス対策の徹底を求める
内閣提出の「建築基準法等の一部を改正する法律案」「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部を改正する法律案」をめぐって、30日の衆議院本会議で審議が行われ、民主党の松原仁議員が質問に立った。
松原議員は冒頭、人間にとって自然権は欠かせない存在であり、生命・自由・健康・財産などを守ることが国家の基本的機能だと主張。両法案に盛り込まれた「住」と「健康」の自然権の拡充は、新しい文明における新しい自然権の確立として意味をもつと分析した。
こうした考え方を示した上で松原議員は、まず「建築基準法等の一部を改正する法律案」を取り上げ、シックハウス対策として建材を規制した場合も、違法行為は当然発生するだろうが、完成後のチェックは至難の業であり、特に建売住宅を購入者がチェックするのは不可能だと指摘。どのようなチェック体制で臨む予定かを扇国土交通相に質した。扇国土交通相は建材・換気整備の基準を定め、着工前の建築確認、工事完了時の確認のほか、地方公共団体による工事中の中間検査を行うとした。
次に松原議員は、有害化学物質の室内での濃度基準を設定し、建築物からの化学物質はもとより家具などから発生する化学物質も含めて、建築物完成時に室内濃度を測定すべきだと主張。また、家庭用防虫剤・殺虫剤・抗菌グッズなどによる被害の拡大も見逃せないとし、製品の人体へ被害の把握と対処法の確立を坂口厚労相に要請した。
続いて、松原議員はオフィスや学校のシックハウス対策について質問。定期的なメンテナンスとしてワックス・殺虫剤・塗料などを使用する施設は、建材規制だけでは不十分だとの見方を示し、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)」においても有害化学物質の定期的測定を義務づけるよう坂口厚労相に求めた。
また、シックハウス症候群や化学物質過敏症によって通学できない児童・生徒への教育現場での理解を深めるとともに、症状に適した対応の徹底を遠山文部科学相に要請。同時にシックハウス症候群や化学物質過敏症を考慮し、学校で使用されるワックス・殺虫剤・塗料等の見直し、学校に通えない子どもたちに対する教育支援体制の必要性も訴えた。
「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部を改正する法律案」をめぐっては、2000m2以上の建築物の新築・増築の際のバリアフリー化を義務づけているが、2000m2以下も義務づけが必要だと指摘。ホテル・学校などのバリアフリー化の徹底も要請した。
「漂流する小泉内閣の退陣を」新橋で街頭演説会
民主党は30日、東京・新橋駅前にて街頭演説会を行い、鳩山由紀夫代表、岩國哲人副代表、石井一副代表らが、小泉内閣の退陣と政権交代の実現を力強く訴えた。
岩國哲人副代表は、「景気は落ち込むが、借金は増える。お金を撒いては、政治家の懐にしか入らない」などと政府による相変わらずのバラマキ行政を取り上げ、景気対策の無策ぶりを批判。
石井一副代表は、「民主党は、自民党よりも平均年齢が10歳も若い。気力も政策も充実している。あとは、この国を変えるも変えないも皆さんの一票次第です」と述べ、有権者に政権交代への参画を訴えた。
さらに、近藤昭一、大島敦、川内博史、山村健ら若手衆議院議員らも各々マイクを握り、足を止めて聞き入るおよそ500人の聴衆に、政治を転換しよう、と訴えた。
鳩山由紀夫代表は、現在国会で審議されている政府の武力攻撃事態対処法案について、「アカデミー賞クラスのスゴイ映画だというので、いざ、観てみたら予告編だけ。本編は?と聞いたら、2年後です、と。こんな詐欺みたいなものはない」と的確に批判。さらに、「こんな時に、銀ブラとか馬券を買うとか、パフォーマンスをしている場合ではない」と小泉首相の能天気さを批判した。
「行政機関個人情報保護法案は撤回を」岡田政調会長
民主党の岡田政調会長は30日、定例の記者会見を行い「行政機関の保有する個人情報保護法案」について、野党4党政策責任者会議において協議の上、31日にも4党共同で今後の方針を打ち出す意向を示した。
岡田政調会長は基本的な考え方として、行政機関の保有する個人情報を保護するための法整備は早急に行うべきであるとした上で、不正使用・流出等が生じた場合に予測される被害は民間保有のもの以上に甚大であるにもかかわらず、対応策が民間の規制案より緩やかで本末転倒であること、義務違反に対する罰則が公務員に対しては設けられておらず、違法行為の抑止力に欠けること等を挙げ、政府提出法案には賛成できないと言明。政府に対して、本法案の撤回を要求した。《民主党ニュース》