平成4853日目

2002/04/22

この日のできごと(何の日)

【参院】議長に倉田寛之氏

参院は22日午後の本会議で、政策秘書の裏金疑惑で国会が混乱した責任を取って辞表を提出した井上裕議長の辞任を認め、後任の第25代議長に自民党の倉田寛之元自治相(64)=江藤・亀井派=を選出した。倉田氏は議長就任後、慣例により会派を離脱、無所属となる。

倉田氏は22日朝、「このような状況下での指名であり、緊張感に包まれている。誠心誠意取り組む」と述べた。

自民党は22日午前、竹山裕参院議員会長と青木幹雄参院幹事長が国会内で与野党各会派を回り、倉田氏選出への協力を要請。

これに対し、共産党は野党各会派に「自民党以外から統一候補を出すべきだ」と呼び掛けた。しかし、民主、社民両党が反対し、合意できなかった。《共同通信》

参院は22日午後の本会議で、政策秘書の裏金授受疑惑で国会が混乱した責任を取って辞任した井上裕前議長の後任の第25代議長に自民党の倉田寛之元自治相(議長就任後、会派離脱し無所属)を正式に選出した。

倉田氏は同日夕、国会内で記者会見し「重責を担うことに身の引き締まる思いだ。公平無私を第一に円滑な議会運営に務める」と強調。不祥事絡みで井上氏が辞任したことを踏まえ「今後の運営に一部の厳しい視線があるのは事実で、この認識は忘れてはならない。期待される参院にするため一層努力を重ねる」と述べ、国民の信頼回復に取り組む意向を表明した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【長嶋茂雄氏】野球日本代表強化本部長に

野球日本代表の強化本部長に、プロ野球前巨人監督の長嶋茂雄氏(66)の就任が22日、正式に決まった。同日、都内で行われたプロ、アマの球界首脳による全日本野球会議(座長・山本英一郎日本野球連盟会長)で、長嶋氏への就任要請を決定。会議に出席した長嶋氏がこれを快諾した。同氏には2004年アテネ五輪のメダル獲得を目指す日本代表チームの編成権が与えられる。長嶋氏は全日本野球会議の顧問にも就任。強化副本部長として山中正行法大監督の就任も決まった。

日本代表編成委員会の長船騏郎委員長(全日本アマチュア野球連盟専務理事)は「(五輪では)今までいい成績を残せなかったので、長嶋さんにドリームチームの編成をお願いした」と話し、長嶋氏は「アテネ五輪に向け、夢のあるチームをつくりたい」と抱負を語った。

後藤寿彦日本代表監督の任期が今年で切れることから、長嶋氏は将来、日本代表監督に就任する可能性もある。長船委員長は「強化本部長と顧問のポストしかお願いしていない」としながらも、「今後の編成上、どうなるかは分からない」と発言に含みを持たせた。《共同通信》

【日本サッカー協会】スロバキア戦代表メンバー発表

日本サッカー協会は22日、キリン・カップ2002のスロバキア戦(29日・国立)とホンジュラス戦(5月2日・神戸ウ)に向けた日本代表25人を発表した。今回は17日のコスタリカ戦のメンバー22人がそのまま残り、欧州組のGK川口(ポーツマス)と稲本(アーセナル)それに奧(横浜M)を追加した構成になった。

故障中の森岡、伊東(ともに清水)肺動脈血栓塞栓症と診断された高原(磐田)のほか、ひざ再手術から復帰した名波、ベテラン中山(ともに磐田)らは招集されなかった。中田(パルマ)と小野(フェイエノールト)は所属クラブの日程で呼ばれていない。《共同通信》

【大阪地検】大阪高検公安部長を逮捕

大阪高検公安部長が競売マンションの売買に絡み、暴力団会長らと共謀し、税の軽減を図るため区役所にうその書類を提出していた疑いが強まり、大阪地検特捜部は22日、詐欺、公務員職権乱用、電磁的公正証書原本不実記録、同供用の疑いでA容疑者(57)を逮捕、公安部長室や兵庫県西宮市の自宅などを家宅捜索した。共犯の暴力団関係者2人も逮捕した。

A容疑者はこれまでの共同通信の取材に、検察内部での情報収集予算である調査活動費(調活費)不正使用の横行を告発。「国会で話をしてもいい」などと話していた。

調べによると、A容疑者は神戸市中央区にある競売物件のマンションを1651万円で取得、2000万円で買い戻しさせるとともに、登録免許税を免れることを計画。

昨年7月から8月にかけ、神戸市中央区役所で、実際には住んでいないこのマンションに住んでいるかのように見せ掛け、うその転入届などを提出し、登録免許税を軽減させた疑い。

またA容疑者は、買い戻し交渉が難航したため、職権を乱用、同高検公安事務課長に命じ、暴力団関係者の前科調書を交付させていたという。A容疑者は「マンションに住むつもりだった」と容疑を否認している。

このマンションは暴力団幹部が組事務所として使用していたこともあった。《共同通信》

【新・首相官邸】開館披露式典

4月22日のできごと(何の日)【新・首相官邸】開館披露式典
https://www.kantei.go.jp/

約73年ぶりに建て替えられた新首相官邸の開館披露式典が22日午前、小泉純一郎首相や中曽根康弘、宮澤喜一、村山富市各氏など歴代首相らが出席して行われた。

式典は、5階建ての新官邸の3階にある玄関ホールで行われ、小泉首相らが開館のテープカット。外国要人の歓迎式典などに使われる2階の大ホールで祝宴を開いた。《共同通信》

【政界談話室】

22日の新首相官邸の披露式典に、元首相として出席した羽田孜民主党特別代表は「周囲にビルが林立していて、あまり景色がよくない」と記者団にぶつぶつ。建物の外観は「大きいし、よくできている」と評価したものの、建物内部になると再び「機能的というより迷路。閣議室も、およそIT(情報技術)機能はない」と文句のオンパレード。「古い建物が頭にあるせいか、フィット感が欠けている」と言うあたり、旧官邸で過ごした首相の日々を懐かしむあまりの不満か。《共同通信》

【アルゼンチン】銀行業務全般を停止

金融危機に直面しているアルゼンチンで22日、同国中央銀行の通達に従い、すべての銀行が両替業務を含む営業全般を中止した。中銀は今年1月にも営業停止措置をとったが、今回は給与や年金の引き出しも含め業務全般にわたる措置に踏み切った。

政府は、銀行の定期預金を国債に交換する法案が国会で可決されるまでの一時的なものとしている。与党の正義党は24日未明までに上下両院で法案を可決し停止措置解除するとしているが、野党の一部は抵抗の構えをみせており、今後の見通しは不透明だ。

同国では、政府が昨年12月に導入した預金凍結措置をめぐり、裁判所が最近相次ぎ違憲判断を下したことから、預金の引き出しが急増、銀行の手持ち資金が不足する流動性危機に陥っている。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は22日、シアトルでのエンゼルス戦に「1番・右翼」で先発出場し、連日の三塁打を含む4打数2安打1打だった。打率は3割3分3厘。

イチローは二回二死一塁の第2打席で三塁内野安打。第3打席に四球。七回無死一塁の第5打席で今季4本目となる三塁打を左翼線に放った。この回、マリナーズは打者一巡し、二死二、三塁で再びイチローに打席が回ったが、代打が出て退いた。試合はマリナーズが16−5と大勝、3連勝をマークした。《共同通信》

【斎藤英四郎さん】死去

元経団連会長で新日本製鉄名誉会長の斎藤英四郎氏が22日午前、心不全のため東京都中央区の病院で死去した。90歳。新潟県出身。

斎藤氏は東京帝大(現東大)経済学部卒業後、三菱鉱業(現三菱マテリアル)を経て1941(昭和16)年、日本製鉄(新日鉄の前身)に入社。専務、副社長を経て77年から社長。81年から87年まで会長を務めた。

社長時代、4製鉄所にまたがる合理化を進め、日本最大の製鉄プラント輸出となった中国の上海宝山鋼鉄との商談をまとめた。

86年、同じ新日鉄出身の稲山嘉寛氏から引き継ぐ形で経団連会長に就任。明るい性格から、「我慢」を説いた稲山氏と対照的に「ネアカの財界総理」と呼ばれた。

90年に辞任するまで、プラザ合意後の円高への産業界の対応を検討、貿易不均衡の是正を目指した日米構造協議にも民間の立場から協力した。98年の長野冬季五輪では組織委員会会長を務めた。《共同通信》

【この日の民主党】

「首相は他人事でいいのか」参院議長辞任問題で羽田特別代表

民主党の羽田孜特別代表は、22日の定例会見で、同日辞任した井上参院議長の公共工事受注にからむ裏金疑惑について、「きちんと解明しないと国会が機能しなくなる」と指摘し、疑惑解明のための特別委員会の設置が必要だとの考えを明らかにした。

羽田特別代表は、井上議長の辞任について「良識の府の議長がカネにまつわる疑惑で辞める。政治腐敗も極まれり、だ」と厳しく言及。「この問題を解決しないと、もはや日本の国会は機能しなくなる」と危機感も露わに述べるとともに、首相の対応についても触れ、「どうも他人事のようで、本当にこの問題を解明して新しく出直すという決意が感じられない」と批判した。

また、21日に首相が靖国神社を参拝したことについて、「(総理は)自分は戦争を美化しているわけではないと弁明しているが、そんなことは誰も思っていない。ただ、A級戦犯と一般兵が合祀されていることがいろんな国に影響を与えている。(日本と戦争をした国々では)一般の人々がいまだに傷ついたままでいる。(参拝によって)その傷がえぐられるような思いなのだろう。なぜそういうことへの配慮がないのか」と厳しく指弾した。

衆院憲法調査会、沖縄で地方公聴会を開催

22日、衆議院憲法調査会は沖縄県名護市で沖縄地方公聴会を開催し、民主党からは中野寛成憲法調査会会長代理、島聡同会幹事が参加。

公聴会ではまず、5人の公述人が意見陳述を行った。

●山内徳信さん(元読谷村村長で平和憲法・地方自治問題研究会主宰)
住民をまきこんだ沖縄戦、人類初の広島・長崎への原爆投下の惨憺たる光景を目の当たりにした当時の国民が平和憲法を制定した。平和憲法の果たす役割は極めて大きく、戦後、今日の復興・発展のゆるぎない基盤となり、世界に国家の手本を示すことができた。憲法9条の改悪は時代錯誤であり、アジアの国々の猛烈な反発と不信を呼び、再び孤立と悲劇の道を歩む恐れがある。

●新垣勉さん(弁護士)
沖縄県民のひとりとして、日本国憲法が定める非武装平和主義の原則は今後とも守り、発展させなければならない。日本で唯一の地上戦で得た教訓は、いったん戦争が起きたとき、軍は決して住民を守るものではないということ。「ぬちどう(命こそ)宝」という沖縄の思想は、沖縄戦での体験を経て定着した非常に深いもの。国家の利益は個人の尊厳に勝るものではない。

●恵隆之介氏さん(ビジネススクール校長)
憲法9条の改正を主張する。有事の際の私権の制限は世界の常識。制限されて当然ではないか。現在検討されている有事法制だけでは対応できない。外国の場合は平時でも国家に敵対するものには迅速に交戦権を行使できるようになっている。沖縄県民の間では沖縄戦での経験や米軍基地集中などに対する被害者意識が強すぎる。

●垣花豊順さん(沖縄国際大学法学部教授)
国民は根気強く憲法13条や24条に明記されている「個人の尊重・尊厳」の普及に努めるべきだ。これが国民主権・基本的人権・恒久平和の中核になる。個人の尊重は決して利己主義にはつながらない。

●稲福絵梨香さん(大学生)
高校3年間、ボランティア活動に取り組んだなかで、ボランティアはする側とされる側とが共生的に学びあう共に生きる関係だと実感した。それが「奉仕活動の義務化」が実現すれば共生ではなく強制となり、戦時中の勤労奉仕と変わらなくなってしまう。お国のために勉強するのではない。あくまでも、学ぶことは権利であって義務化することではない。

●安次富修さん(沖縄県議会議員)
米軍基地の整備・統合・縮小は県民の総意である。しかし、国際情勢のなか、米軍基地は日本をはじめ、東アジア・太平洋地域の平和や安定に寄与しているのは現実だ。日本が国際社会でどんな役割を担うかを考えたとき、自衛のための最小限の武力行使ができる自衛権を保持し、それを明記すべきだ。一国平和主義から脱却し、国家のあるべき姿を深く考え、国家の基本となる憲法を見つめ直す改正論議が必要。

陳述人に対する質疑の中で、民主党の島聡幹事は「有事の際に憲法が定める基本的人権を保障するためにも法整備すべきでは」とした。それに対して弁護士の新垣氏は「提案された3法案を検討しても、国民が自衛隊をコントロールできるものではなく、政府に一切の権限を与えようというものだ」との考えを示した。

また環境権などの新しい人権を憲法に明記することについて稲福絵梨香さんに質したのに対しては「憲法に明記する必要はない」との答えだった。さらに島幹事は、国会議員には憲法改正をする議論をする義務があることが憲法には定められているとして、十分な議論の必要性を指摘した。

会場の参加者からは、沖縄戦における住民の犠牲や戦後の米軍基地集中の不当性、有事法制整備などへの不信感などの意見が表明された。

公聴会終了後の記者会見では中野寛成憲法調査会会長代理が、00年の設置から調査期間を5年程度としている同調査会について、国会の常設機関とすることが望ましいとの考えを示した。

この日は公聴会に先立ち、憲法調査会委員会一行は平和祈念公園(国立沖縄戦没者墓苑)を視察。祈念の碑に花を手向け、沖縄戦での戦没者名簿を刻んだ平和の礎を参拝した。

参院議員総会、議長選挙で倉田氏投票を了承

公共事業口利きにより業者から6千万円余を不正に授受した疑いを持たれている井上裕参議院議長の辞任が22日午後の本会議で許可され、新議長に自民党・保守党所属の倉田寛之氏が与党2会派と民主党・新緑風会、社民党・護憲連合の投票多数により選出された。議長が任期途中の不祥事により辞任するという前代未聞の事態を受けての議長選挙。与野党主要会派の合意で正副議長を選出してきた慣例が約30年ぶりに崩れた。

本会議に先立って行われた民主党会派の議員総会で角田義一会長は「第一党から後継議長を出すことは了解しているが、不祥事による議長交代である以上、清廉潔白な人でなければ困ると強く要請してきた。結果的に、第一党で清廉潔白な人を探すのに時間がかかったようだ。こういう事態の中で他の野党会派では独自候補に投票する動きもあるが、今までの伝統もあり、野党統一候補を立てることはしなかった」「新しい議長のもとで(井上前議長の疑惑解明のための)証人喚問をきっちりやっていくことを与党にも強く申し入れてある」と経過報告。民主党会派として倉田寛之氏に投票することを議員総会参加者全体の拍手で了承した。《民主党ニュース》



4月22日 その日のできごと(何の日)