平成4829日目
2002/03/29
この日のできごと(何の日)
【加藤紘一元自民党幹事長】口座で公私混在
加藤紘一元自民党幹事長の政治資金流用疑惑で、資金管理団体「社会計画研究会」(社計研)から総額9000万円余が振り込まれたとされる加藤氏名義の口座に、講演料や顧問料など加藤氏の個人収入年間800万円前後も入金され、公私の資金が混在していたことが29日、関係者の話で分かった。
この口座は、所得税法違反(脱税)の罪で起訴された元秘書のA被告(61)が管理。東京都港区にある加藤氏の自宅マンション家賃や交際費、損害保険料など支払いを賄っていたとされる。
加藤氏側は「すべて政治活動費で、不正流用はなかった」と脱税疑惑を否定しているが、東京地検特捜部は、社計研からの資金の一部が加藤氏の個人所得に当たる可能性もあるとみて、本格解明に乗り出す。《共同通信》
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【愛子内親王殿下】お箸初め
皇太子ご夫妻の長女、愛子さまの健やかな成長を祈る儀式「お箸初め」が29日、お住いの東宮御所(東京・元赤坂)で行われた。
一般の「お食い初め」にあたり、誕生後120日前後に行われる。誕生に伴う一連の行事の締めくくりとなる。《共同通信》
【第74回選抜高校野球大会】第4日
第74回選抜高校野球大会第4日は29日、甲子園球場で1回戦3試合を行い、福岡工大城東(福岡)明徳義塾(高知)福井商(福井)が2回戦に進んだ福岡工大城東は延長十一回、二死二塁から尾崎の右前打で宇都宮工(栃木)にサヨナラ勝ちし、今大会初の延長戦を制した。松本は毎回の16三振を奪う力投だった。10度目の出場となる明徳義塾は、初出場の金光大阪(大阪)を7−4で退けた。
3−1の五回に筧の本塁打を含む4長短打を集めて4点を挙げ、試合の大勢を決めた。4季連続出場の福井商は、「21世紀枠」で55年ぶり出場の松江北(島根)を5−3で下した。1−1の七回、渡辺の三塁打などで3点を挙げて勝ち越し、松江北の九回の反撃を2点に抑えた。第2試合で福岡工大城東が不正行為をしたことが分かったが、同校は予定通り2回戦に出場する。《共同通信》
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兵庫県西宮市の甲子園球場で29日に行われた第74回選抜高校野球大会第4日第2試合の1回戦で宇都宮工(栃木)と対戦した福岡工大城東(福岡)が、相手チームの情報をベンチへ伝える不正行為があった。同校の正司園博行校長(59)は出場辞退を申し入れたが、日本高校野球連盟(牧野直隆会長)は「子どもには問題ない」として、大会第8日の明徳義塾(高知)との2回戦には予定通り出場することになった。日本高野連によると、こうした不正行為の発覚は甲子園大会では初めて。《共同通信》
【小泉内閣】支持率が初の50％割れ
共同通信社が3月28、29両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、小泉内閣の支持率は44.8％で内閣発足以来、初めて50％を割った。自民党支持率も政権発足後最低の27.9％を記録。自民党を離党した加藤紘一衆院議員の議員辞職を求める人は68.2％に上った。また今回「支持政党なし」は政権発足後最高の40.4％に達した。
鈴木宗男衆院議員の北方四島支援事業などに関する疑惑に加え、加藤氏が政治資金を自宅マンションの家賃などに充当していた事実の発覚などが影響したとみられ、国民の政治不信を裏付ける結果となった。《共同通信》
【小泉純一郎首相】エクアドル大統領と会談
29日、小泉首相は官邸で、ノボア・エクアドル大統領と首脳会談を行った。小泉首相はエクアドルの安定が南米全体の安定にとっても重要であるとの考えを示した上で、エクアドルが真に必要とする支援は何かを考えながら協力していきたいと述べた。ノボア大統領は、日本のこれまでの経済協力について謝意を表明した。《首相官邸》
【イスラエル】「アラファト議長は敵」
イスラエルのシャロン首相は29日朝、記者会見し、パレスチナ自治政府のアラファト議長を「敵」と呼び、「孤立させる」ことを閣議決定したと述べた。さらにパレスチナ過激派のテロに対する大規模軍事作戦の開始を宣言した。
シャロン首相は「孤立化」の説明は避けたが、外部との接触を完全に絶つ方針とみられ、今後、議長追放につながる可能性がある。
イスラエル軍は同日朝、議長が滞在中のヨルダン川西岸ラマラの議長府施設に戦車などで攻撃を加え敷地内に突入。イスラエル放送によると、午後には議長の執務室付近も銃撃した。議長は室内にいたが無事だったという。イスラエルのベンエリエザー国防相は「議長に危害は加えない」と言明していた。
戦闘でパレスチナ人6人が死亡し20人以上が負傷。軍も将校1人が死亡、4人が負傷した。
27日の同国中部ネタニヤでの自爆テロをきっかけに、イスラエルが議長をぎりぎりまで追い詰める作戦に踏み切ったことで、議長は絶体絶命の窮地に陥った。ジニ米特使の停戦調停も完全崩壊の瀬戸際。アラブ首脳会議で包括和平案が採択されたばかりの中東和平は一転して極めて重大な危機に直面している。
一方、エルサレム南西部のユダヤ人地区で29日午後、自爆テロがあり、イスラエル人2人が死亡、24人が負傷した。犯人のパレスチナ人女性(18)も死亡した。《共同通信》
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イスラエル軍は29日夜までに、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ラマラにある自治政府議長府の建物を、アラファト議長の執務室と自宅部分などを除きほぼ制圧した。イスラエル放送が同国軍事筋の話として伝えた。
AP通信によると、軍は日没後、発電機を破壊して電機の供給を停止、電話線も切断した。議長は3階建て建物の2階部分の数室に監禁状態となった。
イスラエルは、最大限の圧力を加えて議長の自治区外追放を図り、パレスチナ指導部の交代を狙っているとの見方が出てきた。《共同通信》
【この日の民主党】
山井議員、障害者雇用促進策を厳しく質す
29日、衆議院本会議において、民主党・無所属クラブの山井和則議員が代表質問に立った。山井議員は冒頭、「全国約500万人の障害者の方々の声なき声を代弁する気持ちで質問を行いたい」と述べて、障害者雇用促進法改正などをめぐって政府の方針を質した。
まず山井議員は、障害者が仕事に定着できるよう就労する現場を訪問し、障害者と雇用主との橋渡しをするジョブコーチの必要性を指摘。その養成の現状を坂口厚生労働相に質した。厚労相もその必要性を確認し、750名を養成する予算を確保したことを報告。今後もニーズを見すえながら増員していくとした。
次に、精神障害者の雇用促進と障害者の雇用率の公表について質問。山井議員は「障害者を雇うよりも月5万円の納付金を払った方が安い」とする声が強いと指摘し、法定雇用率とは名ばかりの制度だと指弾。雇用率の公表に踏み切るよう、厚労相の決断を迫った。厚労相は「障害者雇用促進法において雇用率の改善が見られないときは、社会的制裁として企業名の公表もある」とした。
続いて、障害者雇用の数値目標の設定についても取り上げ、「就労することによって障害者は生きがいや将来への夢を持ち、地域で暮らしていくことができる」と訴えながら、数値目標を掲げ前向きに取り組むよう政府に要請した。
山井議員はまた「日本社会は障害児や障害者を社会から隔離する傾向がある」と指摘。雇用者側が障害者と接することがないために、障害者に何ができるかわからず、結果として障害者雇用を阻むことにつながっているとして、障害児との交流を深める教育の実行を遠山文部科学相に促した。
さらに、経済財政運営に関する「骨太の方針」は障害者雇用に関わる問題には「高齢者などの働きやすい環境づくり」としか触れておらず、障害者は「など」という言葉に含まれているのみで不十分だと批判。その上で、小泉内閣が構造改革によってめざす社会は障害者にとってどんな社会か、と福田官房長官に質した。官房長官は「構造改革と経済財政の長期展望において、人を何よりも重視する国にする」と答弁した。
山井議員は「強い立場の側だけを考えて政策をつくり、弱い立場の人が暮らしにくい歪んだ社会にしてはならない」と強く主張。弱い立場の人への配慮が小泉内閣には徹底的に欠落していると述べ、多くの障害者が就労し、地域で自立して暮らすことができる社会をつくることの必要性を重ねて訴えた。《民主党ニュース》
