平成4794日目

2002/02/22

この日のできごと(何の日)

【雪印食品】解散を決定

偽装牛肉事件で経営危機に陥っていた雪印食品の岩瀬弘士郎社長は22日、都内のホテルで記者会見し、事業継続を断念し4月末をめどに開く臨時株主総会で会社を解散すると正式発表した。従業員の大半に当たる約950人を3月末に解雇する。解散に伴う損失額は約250億円に上るとみられ、親会社の雪印乳業が資金援助する。

雪印食品は1月下旬の事件発覚後、消費者の反発やスーパーなどの取引停止で経営が急速に悪化。食肉部門からも撤退し、売上高は事件前の20%前後に激減。経営規模を大幅に縮小する方向で自力再建を目指していた。しかし、社会的信用とブランドイメージの著しい低下による打撃は大きく、業績回復が見込めないため、「再建は極めて困難」(岩瀬社長)と判断した。解散が親会社の雪印乳業の経営に与える影響は大きく、雪印乳業は3月末をめどにまとめる予定の経営再建策の見直し作業を急ぐ。

岩瀬社長は「痛恨の極みながら解散せざるを得なくなった。創業51年でこうした事態を招いたのは断腸の思い」と述べた。今後、3月末までに営業を順次、縮小する。納入業者などへの支払いは雪印乳業の支援を受け、約定通り実行すると説明。営業譲渡の可能性を模索し、3月末で解雇する従業員の雇用確保に努める。今年3月期の損失は約100億円で、債務超過は50億円に上ることを明らかにした上、営業譲渡先については「交渉中で具体的には決まっていない」と述べるにとどまった。《共同通信》

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【マイクロソフト・Xbox】国内販売開始

米マイクロソフト初の家庭用ゲーム機「Xbox(エックス・ボックス)」が22日早朝、日本で発売された。東京・渋谷で開かれたイベントには「X」にちなみ、解散した人気ロックグループ「X JAPAN」の元リーダーYOSHIKIさんも登場し、雰囲気を盛り上げた。

会場のレンタルビデオ店「SHIBUYA TSUTAYA」では前日夜から客が並び始め、イベント開始の午前6時半には300人以上が行列をつくった。

午前7時からの販売では、昨年11月の北米発売と同様にマイクロソフトのビル・ゲイツ会長が第一号の購入者に手渡した。

Xboxは高速の通信回線に対応したインターネット接続機能を持ち、マイクロソフトが将来の家庭用ネット端末と期待する戦略商品。

家庭用ゲーム機では圧倒的な人気のソニー「プレイステーション(プレステ)2」に対抗し、任天堂も昨年9月に新型ゲーム機「ゲームキューブ」を発売。この日のXbox登場で、日本でも3社の競争が本格化する。《共同通信》

【鹿児島本線列車衝突事故】

22日午後9時35分ごろ、福岡県宗像市武丸のJR鹿児島本線の下り線で、停車していた門司港発荒尾行きの普通列車(7両編成)に、門司港発荒木行きの快速列車(5両編成)が追突した。

二つの列車には計約150−200人が乗っており、普通列車と快速列車の乗客の多数がけがをしており、うち77人が宗像水光会総合病院など7つの病院に運ばれ、手当てを受けた。骨折などのため数人が入院したが、いずれも命には別状はないもよう。

宗像署などによると、普通列車は22日午後9時半前、走行中に物を巻き込んだような異常音がしたため停車。そこに後続の貨物列車が追突したらしい。脱線はしていない。追突された普通列車の運転士は「イノシシがぶつかった」などと話しており、近くでイノシシ1頭の死がいが見つかった。

国土交通省などによると、追突した快速列車の運転士が中継信号機の信号を通常の青信号と誤って判断、運転を再開したため追突した可能性があるとしている。《共同通信》

【第26回芥川賞、直木賞】贈呈式

第26回芥川賞、直木賞の贈呈式が22日、東京・丸の内の東京会館で行われ、直木賞を授与された金沢市出身の唯川恵さん(47)=金沢女子短大(現・金沢学院短大)卒=は「作品を神棚に上げて毎朝拝みたい気持ち」と受賞の喜びをかみしめた。

贈呈式では、芥川賞の長嶋有さん、直木賞の山本一力さん、唯川さんの順で、日本文学振興会の白石勝理事長から正賞(時計)、副賞(100万円)の目録が手渡された。

唯川さんはあいさつで「選評を読んで今回の受賞は投資されたんだと分かった。次の作品、次の次の作品は決して元本割れしないよう、利息を付けてお返しできるよう心して書きたい」と執筆への意欲を語った。

石川県出身の作家が直木賞を受賞したのは杉森久英さん以来、40年ぶり。唯川さんの受賞作「肩ごしの恋人」(マガジンハウス)について、直木賞選考委員の井上ひさしさんは祝辞で「チェーホフと同様、表面は軽いタッチだが、水面下には力強いドラマが流れている」とロシアの劇作家の名作にたとえて評価した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】鈴木宗男議員に対する疑惑の調査を指示

小泉純一郎首相は22日午前、首相官邸に川口順子外相を呼び、自民党の鈴木宗男衆院議員が関与したとされる政府開発援助(ODA)や北方四島支援などに関する一連の問題について、外務省で調査を行い10日以内に報告するよう指示した。

外相はこれに先立つ記者会見で、北方四島支援事業の入札参加資格をめぐり鈴木氏の働き掛けを示す文書などについて外務省の内部文書であることを認めた。

首相は外相に、事務次官の交代を受けて外務省改革を早急に進めるよう重ねて求めた。田中真紀子前外相更迭などで「外務省改革が中途半端に終わるのでは」との見方を払しょくするとともに、鈴木氏の関与を徹底的に調査する意向を明確にする狙いがありそうだ。《共同通信》

政府関係者は22日夜、鈴木宗男衆院議員が同氏との密接な関係が問題となっていた外務省国際情報局の佐藤優主任分析官の人事異動が発表された直後に、外務事務次官ら複数の外務省幹部に直接電話し、佐藤氏の人事を撤回するよう強く働き掛けたことを明らかにした。鈴木氏自身は「電話など全くしていない」と強く否定している。

川口順子外相は同日夕の緊急記者会見で、佐藤氏を22日付で外交史料館課長補佐に転出させた人事異動を発表。政府関係筋によると、外相の記者会見後まで佐藤氏の異動を全く知らなかった鈴木氏は発表直後から竹内行夫外務事務次官や関係局長らに電話し、「佐藤氏を動かすな」などと撤回を求めたという。さらに佐藤氏に対しても「人事異動を受けるな」と申し渡したともいう。

佐藤氏は鈴木氏の外遊に度々同行。小町恭士官房長が国会答弁で、佐藤氏の人事には鈴木氏の了解が必要との趣旨を田中真紀子外相に説明したことを認め、鈴木氏の外務省人事への介入を事実上認めていた。佐藤氏の同一部署での勤務は7年近くで、省内でも「一線を越えている」(幹部)と問題視する声が出ていた。

社民党は22日昼の衆院予算委員会理事会で、同党の辻元清美氏が20日の外務省問題に関する集中審議で「田中真紀子外相は証人喚問に応じたいと言っている」と発言したことについて、事実に反していたとして謝罪し、議事録からの削除を申し出た。この後辻元氏が記者会見し「事実関係が間違っていた。田中氏ならびに関係者にご迷惑をかけたことをおわびします」と陳謝した。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】中国・朱鎔基首相と会談

米国のブッシュ大統領は22日午後、日本、韓国に次ぐ3カ国目の訪問先である中国での2日間の公式日程を終え専用機で北京を出発、帰国の途に就いた。

大統領は同日、北京で朱鎔基首相と会談し、ミサイル技術・部品を輸出しないとした2000年11月の公約を守るよう中国に強く求めた。また、大量破壊兵器の開発国に「深い懸念」を表明した。

新華社電によると、中国外務省の孔泉報道局長は22日、ミサイル技術・部品に関する「輸出規制リストと関連規定を作成中だ」と述べ、公約の法律化を急いでいることを明らかにした。

フライシャー米大統領報道官によると、大統領は会談で、中国の宗教の自由について提起、特にカトリック教会の戦いについて中国側に「オープンな対応」を要求した。

また、地球温暖化問題で米国が先に発表した「京都議定書」代替案について首相に説明した。

台湾問題については、台湾防衛への支援について定めた「台湾関係法」を順守すると述べる一方平和的解決の重要性を強調。新華社電によると、首相は台湾問題が「中米関係の中で最も微妙な核心的問題」と述べ、「平和統一、一国二制度」の原則的立場を説明した。

ブッシュ米大統領はこの日、北京の中南海にある江沢民国家主席の自宅で主席夫妻と昼食を共にし、同日午後、市郊外で万里の長城を見物した。《共同通信》

【北朝鮮】米との対話を拒否

朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)外務省スポークスマンは22日、ブッシュ米大統領の日本、韓国、中国訪問に関連して談話を発表し、同大統領が北朝鮮の体制や最高指導者、金正日総書記を中傷冒涜したと激しく非難、ブッシュ政権との対話を拒否する姿勢を示した。

ブッシュ大統領は北朝鮮の体制などを批判しながらも対話を呼び掛けていたが、北朝鮮側が対話を拒否したことで米朝間の対立がさらに深まりそうだ。

北朝鮮が同大統領のアジア歴訪を論評したのはこれが初めて。

談話は「わが人民の選択した制度を力で変更しようと妄想しているブッシュ(大統領)のような連中と付き合う考えはない」と述べ「われわれの制度を認めず、侵攻の口実を探すために唱えている対話は必要ない」と対話拒否の姿勢を明確にした。

また、米国が今回のアジア3カ国歴訪で「われわれの自主権を侵害し、内政に露骨に干渉し、われわれを力で圧殺しようとする危険千万な企図をより鮮明に示した」と非難した。

特に「わが制度の『変更』をうんぬんし、われわれの最高指導部(金総書記)を悪らつに中傷冒涜する妄動まで行った」として、体制や金総書記への批判に強い拒否反応を示した。

さらに「彼(ブッシュ大統領)がたとえ、人間としての初歩的な理性までも失った人間であれ、政治的未熟児であれ絶対に許せない」とブッシュ大統領を強く非難した。《共同通信》

【ソルトレークシティー五輪】第15日

ソルトレークシティー冬季五輪第15日の22日、スピードスケート男子1万メートルはヨヘム・アイトデハーゲ(オランダ)が12分58秒92の世界新記録で、5000メートルと合わせて2冠となった。白幡圭史(コクド)は13分20秒40で4位と健闘した。ノルディックスキー複合個人スプリントの後半距離で、前半飛躍4位の高橋大斗(北海道東海大)は6位入賞した。五輪初登場の小林範仁(日大)は17位、森敏(野沢温泉ク)は22位、荻原健司(北野建設)は33位に終わった。

前半首位のサンパ・ラユネン(フィンランド)が逃げ切り、3冠達成。アルペン女子大回転は、回転と複合で優勝のヤニツァ・コステリッツ(クロアチア)が圧勝した。アルペン3冠は1968年グルノーブル大会のジャンクロード・キリー(フランス)以来で史上3人目、女子では初。広井法代(神立高原ク)は29位、柏木久美子(SW苗場アカデミー)は35位だった。アイスホッケー男子準決勝でカナダはベラルーシを7−1で下し、2大会ぶりに決勝進出。

アルペンスキー男子回転は、木村公宜(ロシニョールジャバン)が19位、皆川賢太郎(エネオス)は1回目に旗門不通過で失格し、佐々木明(日体大)は1回目途中棄権した。《共同通信》

【この日の民主党】

古川議員、年金改革問題に多角的に切り込む

22日、衆院予算委員会で民主党の古川元久議員が質問に立ち、年金制度の現状について質した。

古川議員はまず、将来人口推計について、過去20年にわたって下方修正されている点を問題にした。「最新の予測技術を駆使して推計している」とする政府答弁に対し、中位推計は高すぎるとの指摘がそもそもあったことに言及。低位推計の方が現実の人口推移に即しているとし、「年金の計算は低位推計で行うべき」と指摘した。

これに対して坂口厚生労働相は「出生率も諸外国の値に近づきつつあるので、今までほど(将来人口推計が)狂うことはない」などとした。古川議員は「日本の少子・高齢化の進行スピードは諸外国に例を見ないもの」として坂口厚労相の見解の不適切さに言及し、年金制度改革のベースは中位推計で適切かどうか、十分な検証が不可欠だと指摘した。

続いて、年金の物価スライド凍結をめぐる特例法案について質問。昨年の国会質疑において、坂口厚労相が「早急に検討する」と答弁したことを挙げ、「今回また同じ法案を提出したのは、どう検討し、どういう結果が出たからか」と詰め寄った。坂口厚労相は物価動向の予測を誤っていたとし、物価下落が続く現状では「据え置くと将来の負担率に影響を及ぼすために特例法案提出に至った」などと説明するにとどまった。

また「骨太の方針」で物価スライドのあり方を見直すとしていた竹中経済財政担当相に、見直しを実行したか質したが、明確な答弁はなかった。古川議員は「骨太の方針として課題は羅列したが、やれることすらやっていない」と指弾。何ら前に進まない小泉改革の実情を浮き彫りにした。

今後の年金改革の議論に対する影響をめぐって、古川議員は「これ以上、保険料引き上げ、給付カットが繰り返されると年金制度への国民の不信を高めることになる」との見方を示し、現行制度の枠内での見直しだけでなく、より踏み込んだ改革を求めた。

さらに年金積立金の運用をめぐっては、株価を下支えするものとしてマーケットの期待が非常に大きいと分析。公明党も株式市場活性化のために年金資金を使うと宣言していることを指摘した。また、政府は「市場動向とは無関係に運用する」としているが、その証拠は示されていないとし、情報公開を求めた。

同時に古川議員は、約150兆円に及ぶ年金積立金自身が大きすぎるのではないかとの見方も示し、それが金融市場の大きなかく乱要因になり得るという考えを示した。

野田議員、「ムネオハウス」問題で鈴木氏の喚問要求

22日の衆議院予算委員会で質問に立った民主党の野田佳彦議員は、鈴木宗男議員と外務省の癒着問題、および公共事業の見直しなどをめぐって政府を追及した。

野田議員は、いわゆる「ムネオハウス」の建設工事発注をめぐって、鈴木議員の関与を示す内部文書の存在を確認しているかを質した。川口外相は「メモは存在すると判明した。鈴木議員の関与についての調査結果は10日以内に報告するよう総理からも指示されている」と明確に答えた。野田議員は「疑惑が深まった」として鈴木議員の証人喚問を求めた。

公共事業見直しをめぐっては、既存の高速道路建設計画で打ち出された1万1520km全部を造るのは問題だとして見直しを求めた。これに対して石原行革担当相は「委員のおっしゃるとおり」と回答した。野田議員は空港建設問題も取り上げ、関西に3つも空港が必要かを質した。扇国交相は「ハブ空港のあるべき姿を考える。空港そのものは国が責任をもって造る」と回答。野田議員は近畿で行われたアンケート結果を紹介しながら、「関西二期工事は67%、神戸空港は71%の人ものが不要と考えている」とさらに追及した。

中沢議員「外務省はすべての膿を絞り出せ」

22日の衆議院予算委員会において、民主党の中沢健次議員が質問に立ち、外務省問題、行財政改革、エネルギー問題などをめぐって政府の見解を質した。

中沢議員はまず、地方行財政改革をめぐって質問。とりわけ、国と地方自治体との税配分の状況をいかに是正するかを質した。片山総務相は、所得税から個人住民税へのシフトなどを通じて、国と地方の割合を6対4から5対5に変えていくとした。塩川財務相は、地方交付税制度の改変など地方行政のあり方を変えるには、地方自治体に行政能力をつけていくことが不可欠だと強調した。

また、普通交付税の配分をめぐって、地元の北海道・夕張地区を例にとりながら、急速に過疎化が進む地域に対する激変緩和措置が必要だと主張。片山総務相は、「個別に調べて、しっかり対応する」と答えた。

次に、BSE問題をめぐる行政責任を追及。「農水行政に対する国民の信頼を地に落とした張本人である熊沢前事務次官が、勧奨退職扱いで9000万円にもおよぶ退職金をもらっているのではけじめがつかない」として、退職金の一部返還などの措置をとるべきことを求めた。武部農水相は「返還は個人の判断の問題で、強制できない」と拒否した。

これに対して中沢議員は、「同郷のよしみで言うが、まだ将来のある政治家なのだから、ここは潔く自らも政治責任をとるべきだ」と武部農水相に進言。農水相はこわばった表情で「行政の構造改革を進めることで職責を果たす」と答えた。

外務省問題では、昨年9月、衆議院外務委員会海外調査団がアフリカへ赴いた際の鈴木宗男議員に対する便宜供与について追及。鈴木議員が途中から単独でタンザニア、ボツワナ、南アフリカを訪問し、各国大統領と会談した際、同省からアフリカ第2課長が同行するとともに、会談のセット、移動のチャーター機手配などでも便宜をはかったことを指摘し、「常識では考えられない。アフリカ関係のODAは利権問題は大丈夫か。こんなことで、外務省は立ち直れるのか」と質した。

川口外相は、沈痛な表情で「信頼回復に努める」と述べたが、中沢議員は「この際、大臣はすべての膿を絞り出すべきだ」と要求した。

公務員制度改革をめぐっては、昨年の改革大綱決定に向けた大詰めの労使交渉の場に石原行革担当相が出席しなかった問題を取り上げ、「労働基本権問題は大事だと言いながら、最後は官僚任せというのでは信義にもとる」と批判した。

最後に中沢議員は、新エネルギー問題に言及。北海道・釧路の太平洋炭鉱が閉鉱した後、地元からクリーンコールテクノロジーの実用化に向けた取り組みが始まったことを紹介し、こうした取り組みを支援するとともに、明確な新エネルギー戦略を確立するよう求めた。平沼経産相は「有望な試験研究への補助を始め、新エネルギー導入を全力で進める」と答弁した。

後藤議員、財源含めた地方分権推進を要求

22日、衆議院に地方税法と地方交付税法のそれぞれの一部改正案が提出され、民主党からは後藤斎議員が代表質問に立った。

後藤議員は、小泉内閣になって以降、株の時価総額が100兆円も減ったと指摘し、改革後の「将来像を明確に示すこと」が必要だと述べた。さらに、ペイオフ対策への支援、「住民が買える地方債=コミュニティボンドへの支援を」と訴えた。

これに対して福田官房長官は「施政方針演説で、すでに5つの目標を明らかにしている」と回答。柳沢金融担当相は「自治体の自己責任。情報把握が基本」と具体的な支援策は示さなかった。片山総務相は「ボンドは好ましいが、税法上難しい」と回答した。

さらに後藤議員は、分権推進、財源の移譲を明確にするよう求めたが、各大臣は一般的に推進するとだけ回答した。

外務省官房長、局長の更迭について談話を発表

22日、川口外相が小町官房長、重家中東アフリカ局長の更迭、ならびに佐藤国際情報主任分析官の異動を決定したことを受けて、民主党ネクストキャビネットの伊藤英成外務・安全保障大臣が談話を発表した。

談話は、今回の処分について、一連の混乱の現場責任者に対するものとしては「遅きに失した」と指摘。同時に、改めて浮上したアフリカ等をめぐるODA利権、北方領土における入札疑惑、不透明な人事介入などの問題についてはまだまったく解明がなされていない中で、「今回の更迭・異動をもって、幕引きとすることは絶対に許されない」とし、事実究明と外務省刷新のためにさらに厳しい追及を続けることを表明している。

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2002年2月22日
外務省官房長、中東アフリカ局長等の更迭決定をうけて(談話)
民主党 ネクスト・キャビネット
NC外務・安全保障大臣 伊藤英成

川口外相は、アフガニスタン復興支援会合におけるNGO参加拒否問題により国会審議を混乱させたことなどを理由として、小町官房長、重家中東アフリカ局長を更迭、並びに、鈴木宗男衆議院議員との特別関係が取りざたされている佐藤国際情報主任分析官の異動決定を発表した。

一連の外務省の混乱を招き、田中前外相更迭、野上前事務次官辞任に至った現場の責任者の処分にしては、遅きに失した決定である。しかしながら、今回の更迭・異動をもって、幕引きとすることは絶対に許されない。引き続き、外務省の不祥事に関する真相解明を徹底的に行うべきである。

NGO排除問題等によって、改めて浮上したアフリカ等をめぐるODA利権、北方領土における入札疑惑、不透明な人事介入、報償費等のあり方、国会審議を前にした事前の答弁調整を伺わせる不審な行動等については、依然として事実関係、責任や原因の解明がまったく明らかにされていない。

民主党は、組織防衛のため隠蔽体質に浸りきった外務省を刷新するために、関係者の証人喚問や現地調査等の実現も含め、外務省問題を厳しく追及していく。

「野党共闘を一層強化」菅幹事長が会見

民主党の菅直人幹事長は22日の定例会見で、小泉首相が公明党若手議員と会談し、同党を「協力勢力だ」などと発言したことについて言及。「首相は中選挙区制度の復活を求める公明党に対し、これまで『抵抗勢力』と評していたが、『協力勢力』に見えてきたというのは、本人が『抵抗勢力』になった証拠である」と語った。

また、20日の参考人質疑での鈴木宗男議員の対応について、その答弁が不十分であったと指摘。同氏を巡っては、ODAや国際機関人事を巡る新たな疑惑も浮上したことを受け、「鈴木氏の証人喚問を何としても実現する必要がある」との考えを示した。

さらに、この問題に関する他野党との連携について、「党首会談を含め、共闘関係を一層強化したい」と語った。

4野党、BSE対策緊急措置法案を共同で提出

22日、民主党の佐藤謙一郎議員、鮫島宗明議員ら5名の野党議員は、BSE(牛海綿状脳症)問題に対する措置徹底を図るため、4野党共同の「伝染性海綿状脳症対策緊急措置法案」を衆院へ提出した。

提出後の会見で鮫島議員は、本案施行に要する費用として約3000億円を見込んでいるとし、その内訳を提示した。内訳では、廃用牛の引取り・保管牛肉や肉骨粉の買上げ金=約1000億円、生産農家・関連業者への助成金=約2000億円(生産者に約1000億円、製造・加工・流通・販売業者に800億円)となっている。

また鮫島議員は、「政府は中小企業金融公庫や商工中金などを通じて関連業者への助成を行おうとしているが、牛肉関連業そのものが構造不況であるため、助成を受けられていない」と現状を指摘した。佐藤議員は「与党は何でも予算措置ですませようとしているが、国民的議論を反映させ、農水委員会でも議論を深め、野党4党で連携して法案成立をめざしたい」とした。《民主党ニュース》



2月22日 その日のできごと(何の日)