平成4720日目

2001/12/10

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】インド・バジパイ首相と会談

小泉純一郎首相は10日夜、首相官邸でインドのバジパイ首相と会談した。会談後、両首脳は安全保障分野での対話促進など二国間関係の発展とテロ対策、軍縮・不拡散などグローバルな課題に協調して取り組むことなどを柱とした共同宣言を発表した。


https://www.kantei.go.jp/

会談で、両首脳はアフガニスタン復興問題とテロ対策に協力して取り組むことで一致。小泉首相は「平和的政権の樹立を強く希望する。平和が確立後の復興支援に協力したい」と述べた。バジパイ首相も「一国では復興できない。インドもアフガンに経済支援しており、日本と協力できることをうれしく思う」と応じた。

小泉首相は「日本は唯一の被爆国として核問題に取り組んでいる。核廃絶は共通の目標だ」と指摘し、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期署名を要請。バジパイ首相は「今後核実験は行わないと自発的に約束している」と答えたが、CTBT署名には直接言及しなかった。《共同通信》

小泉純一郎首相は10日夕のバジパイ・インド首相との会談後、インドの故ネルー元首相が好んで着用していた「ネルー・ジャケット」を羽織って、バジパイ首相とともに記者団の前に姿を現した。

そでのないベストのような黒の衣装を身に着けた小泉首相は「来年は日印国交樹立50年。首相の訪日を契機に友好関係を強化、発展させたい。いい時期に首相になれた」と会談に満足した表情。

これを聞いたバジパイ首相は「秘密の話がある」と切り出し、「首相と同じジャケットを身に着けるはずだったが、(用意された)衣装が小さかった。次は少しやせて皆さんにお目にかかりたい」と話していた。《共同通信》

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【ノーベル賞】授賞式

1901年の創設から今年で100周年を迎えたノーベル賞の授賞式が10日午後、ストックホルムのコンサートホールで開かれ、化学賞の野依良治名古屋大教授(63)がスウェーデンのカール16世かグスタフ国王からメダルと賞状を授与された。

式終了後、野依さんは「今世紀最初の受賞となり感慨深い。人生に悔いはないですね」と感想を述べた。日本人の受賞は昨年、化学賞を受けた白川英樹筑波大名誉教授に次ぎ2年連続。《共同通信》

ノーベル平和賞100周年の授賞式が10日午後、ノルウェーのオスロ市庁舎で行われ、世界平和や国際テロ、エイズ対策などに貢献した国際連合(本部ニューヨーク)とアナン事務総長(63)にメダルと賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億1000万円)が贈られた。

アナン事務総長は、受賞演説で、「9月11日の惨事(米中枢同時テロ)の後、私たちは人類が分かち難いことを一層理解した。新たな賢威に人種や民族や地域の区別はない」とし、「新たな現実から目をそらすことはできない。立ち向かうべきだ」と述べ、テロに対抗するため国際的な結束を呼び掛けた。《共同通信》

【Jリーグ・アウォーズ】

Jリーグの年間表彰式「Jリーグ・アウォーズ」が10日、横浜市の横浜アリーナで行われ、最優秀選手賞は第1ステージを制した磐田のMF藤田俊哉が初めて受賞した。30歳の藤田はリーグ26試合に出場して11得点。攻撃的MFとして効果的なパスとドリブルで、年間最多勝ち点を挙げた磐田を支えた。藤田には賞金200万円などが贈られた。

ベストイレブンには年間優勝の鹿島からDF秋田豊、名良橋晃、MF小笠原満男、中田浩二、FW柳沢敦の5人、磐田からもGKヴァンズワム、DF大岩剛、MF服部年宏、福西崇史、藤田の5人が選ばれた。両チーム以外では、24得点で得点王のFWウィル(札幌)が入った。

新人王はMF山瀬功治(札幌)。最優秀監督には磐田の鈴木政一監督が初めて選ばれた。引退したストイコビッチ(元名古屋)に功労選手賞が贈られた。

【アフガニスタン】トラボラで攻防戦

アフガン・イスラム通信(AIP)によると、アフガニスタン東部トラボラの山岳地帯で10日、米軍に協力する反タリバン勢力と、ウサマ・ビンラディン氏を守っているとされるテロ組織アルカイダのアラブ人部隊の間で激しい戦闘が展開された。

米軍は同日早朝、ビンラディン氏が潜伏している可能性のある洞くつなどを標的に空爆。爆撃の対象はトラボラ周辺にも広がった、

アフガン情勢は、タリバン後の南部カンダハルの権力闘争が一応収拾へ向かったことで、ウサマ・ビンラディン氏とタリバン最高指導者オマル師の補そくに向け、米軍が作戦を強化する重要な局面に入っている。《共同通信》

【日米防衛首脳会談】

中谷元・防衛庁長官は10日昼、ワシントン近郊の米国防総省でラムズフェルド国防長官と会談し、アフガニスタンの復興支援で地雷除去に積極的に貢献する用意があることを表明した。

中谷長官は「地雷除去の技術や機材の提供、教育など自衛隊としてどういうことができるか幅広く研究している」と述べ、自衛隊員による地雷除去の技術指導などを行いたいとの考えを示した。国防長官は「人道支援は結構なことだ」と評価。中谷長官がこれまでの自衛隊の支援内容を説明したのに対し、国防長官は謝意を示した。《共同通信》

【江戸家猫八さん】死去

物まねの江戸家猫八さんが10日午前、心不全のため東京都青梅市の病院で死去した。80歳。東京都出身。

初代江戸家猫八の六男として生まれる。幼いころから父親について旅興行をし、1941(昭和16)年、浅草の古川ロッパ座へ。翌年召集され、南方を転戦した後、広島で被爆。49年に3代目江戸家猫八を襲名、鶏やコオロギなどの物まねを得意とした。《共同通信》

【この日の民主党】

バジパイ・インド首相と鳩山代表が会談

民主党の鳩山由紀夫代表は10日、来日中のアタル・ビハリ・バジパイ・インド首相と会談した。

会談には、インド側からアブドゥッラー外相、ミシュラ首相首席補佐官ら5名が同席。民主党側からは、羽田孜特別代表、菅直人幹事長、池田元久国際局長、井上和雄国際局次長が同席した。

双方の挨拶の後、バジパイ首相が「われわれも野党の時代が長かった。私は今は首相になったが、野党を大事にしている」と語りかけると、鳩山代表は「われわれも一刻も早く与党になろうと努めている。しかし、野党であっても常に与党と政策が対立していなければいけないとは思わない。重要なことは、国民の立場に立って議論することだ」と述べた。首相も「それはまともな考え方だ。反対のための反対は良くない」と共感を示した。

また、バジパイ首相がアフガニスタンの現情勢をどう見るかを尋ねたのに対して、鳩山代表は、「テロ撲滅の国際的な戦いの効果は出てきている。今後は、アフガンの経済復興に協力していくべきだ」とした。首相も、「ボンの会議(アフガン各派代表者会議)は歴史的な成果があった。これから日本が貢献できることはたくさんあると思う。われわれも、経済復興支援などでの日本の努力を手伝いたい」と答えた。

また首相は、アフガン問題でのパキスタンの位置についても触れ、「以前はモスレム、仏教徒、シーク教徒がアフガンで平和に共存していた。しかし、タリバンが来てからそうでなくなった。タリバンをサポートしていたのはパキスタンであり、それがなければ今回のようなことにはならなかっただろう。もっとも、今はパキスタンもタリバンを支援してはいない」と、現在のパキスタンの立場に一定の理解を示した。

「倒産は改革の成果ではない、無策の結果」羽田特別代表が首相の論評を批判

民主党の羽田孜特別代表は10日の定例記者会見で、民事再生法の適用申請を行った青木建設について、小泉首相が“不良債権処理が順調に進んでいる現われだ”と論評したのに対し、「倒産は改革の成果ではない」ときびしい口調で否定。「むしろ、何もしなかったことの結果だ」と切って捨てた。

政府の対応策として、羽田特別代表は情報開示の必要性を指摘。「BSEの風評被害よろしく、どういう状況かを国民に提示しないと、日本経済に不安を増幅することになりかねない。経済指標の下降を招く」と分析。同時に、本格的な雇用創出の必要性を提起した。

続けて羽田特別代表は、小泉首相が政府提出法案について、与党の事前審査を経ないで提出することもあり得るとしている点について、賛同する姿勢を示したものの、「党と組織を使い分けながら行っている今の状況では、(自民党は)大混乱に陥りかねない」とも指摘した。

これに関連して、11月28日に行われた党首討論で特殊法人改革の断行を表明しながら、その前日に自民党幹部と密かに会談して道路族との妥協を図っていた小泉首相の姿勢について、特別代表は「与党の幹部でもない人との、まさに密室談合により、道路4公団の統合後の民営化は180度転換されてしまった」と強く批判。

「なぜそう決まったのか、なぜあのような形で決定が下されたのか、全く見えないのも問題である」と指摘した上で、議院内閣制のあり方を十分に吟味し、整合性がとれる形で、政府提出案が成立していくよう制度を整えていくべきだとの見解を示した。《民主党ニュース》



12月10日 その日のできごと(何の日)