平成4678日目
2001/10/29
この日のできごと(何の日)
【テロ対策特別措置法】成立
米中枢同時テロに伴う米軍などとの軍事行動を自衛隊が後方支援するためのテロ対策特別措置法は29日午後の参院本会議で、自民、公明、保守の与党3党などの賛成多数で可決、成立した。
戦闘時の自衛隊海外派遣を初めて認める内容で、政府の基本計画の決定を経て、11月中に米軍の補給・輸送支援のため自衛隊艦隊がインド洋に派遣される見通しだ。
自衛隊が在日米軍基地などを警備する「警護出動」任務の新設と、防衛秘密漏えいに対する罰則強化を盛り込んだ改正自衛隊法、不審船停止のための船体射撃を認める改正海上保安庁法も参院本会議で成立した。
今月5日の法案の国会提出から25日目での成立で、委員会での実質審議は衆参合わせて約60時間というスピード処理だった。
本会議採決で、改正自衛隊法には民主党も、改正海上保安庁法には民主、共産、自由各党もそれぞれ賛成、自衛隊派遣の可否を国会の事前承認とする民主党の修正案は否決された。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【大相撲九州場所】番付発表
日本相撲協会は29日、大相撲九州場所(11月11日初日・福岡国際センター)の番付を発表し、秋場所で平幕優勝した琴光喜が2場所ぶりに関脇へ復帰した。
横綱は東が武蔵丸で西が3場所連続全休の確実な貴乃花。大関は東が武双山と魁皇で西が千代大海。関脇は東が栃東で西が琴光喜と雅山。小結は東が朝青龍で西が新三役となる海鵬。海鵬は八角親方(元横綱北勝海)が育てた初の三役力士。前頭筆頭は東が若の里、西が玉乃島でともに小結から番付を下げた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・麻生太郎自民党政調会長は29日午後、都内で開かれた討論会で高齢者社会への対応について「元気なじいちゃん、ばあちゃんは使わなきゃいけない。(一律に)65歳以上を高齢者としているところから考え直した方がいい」と持論を展開。80代の宮澤喜一、中曽根康弘両元首相らの名を挙げて「みなゴルフをワンラウンドやろうという人たちで、同じにしない方がいい」と持論を展開した。先月に61歳になったばかりの麻生氏。一般社会ではともかく、政界ではあと20年は現役でやれるとの計算?
【小泉純一郎首相】行革、補正成立へ全力
小泉純一郎首相は29日のテロ対策特別措置法成立により、米中枢同時テロを受けた対米支援の法整備に区切りがついたことで、今後は構造改革路線の集大成となる2002年度予算案編成をにらんだ特殊法人改革の具体化や、01年度補正予算成立に全力を挙げる方針だ。
しかし政府、与党内には小泉改革に対する批判が一段と強まり始めている。衆院制度改革をめぐる自民、公明両党のせめぎあいも連立政権の不安定要因。「抵抗勢力」をどう封じるか、首相の指導力が試される局面が続く。《共同通信》
【この日の民主党】
アフガニスタン難民および復興支援に関する緊急アピールを発表
民主党の市民政策議員懇談会の横路孝弘会長と原口一博事務局長は29日、国会内で記者会見を行い、「アフガニスタン難民および復興支援に関する緊急アピール」を発表した。
市民政策懇談会では、大干ばつや飢饉、さらに今回の米英軍の軍事行動などにより増え続けているアフガニスタン難民に関して、この問題に取り組むNGOなどを招いて連続3回のヒアリングを実施した。出席したのはペシャワール会、難民を助ける会、JVC、ジャパンプラットホーム、ピースウィンズジャパン、JEN、難民支援協会、アフガニスタン難民弁護団の計7団体。
また、民主党の首藤信彦議員、山村健議員の現地視察の報告などを受け、現地または日本国内におけるアフガニスタン難民および復興支援のための緊急提案として、以下の4項目を示した。
1.日本国内における難民申請者(アフガニスタン人)の仮放免を求める
現在日本政府は、難民申請中の多くのアフガニスタン人に対して「入国管理及び難民認定法」に基づく退去強制手続に着手し、入国管理局庁舎に収容している。その多くはアフガニスタンにおいてタリバンによる被害を受けた人々であり、国籍のみを理由に拘束し退去強制手続きを進めることは人権侵害であり、早急に仮放免による身柄の解放を求める。
2.現地での難民支援活動を行うNGOへの緊急支援を求める
パキスタン等近隣諸国には、アフガニスタンからすでに多くの人々が避難しており、その数は1万人とも10万人とも言われ、その数さえも把握されていない状況である。その中で世界各国から難民支援のためのNGOが現地で活動しており、日本のNGOも多くの職員を派遣している。これから冬を向かえるにあたりさらなる支援が必要であり、また精神的な打撃からそのケアも重要な課題である。そのような活動を活発に行うため、また新たな人材を派遣するためにも、現地で活動するNGOに対してさらなる資金的緊急支援を求める。
3.アフガニスタン人難民の緊急受入を求める
日々、パキスタン等近隣諸国への避難民が流入しており、すでに受入拒否などの措置が行われている。先に示した現地NGOへの支援により、近隣諸国等での難民支援が最重要課題ではあるが、受入不可能な場合また人命に関わる問題であることから、日本国内へのアフガニスタン難民の受入を緊急的かつ限定的に行うよう求める。
4.軍事行動後の復興支援のための支援を求める
先に示した緊急的支援とは別に、米英による軍事行動後のアフガニスタン復興のために、現段階から日本による支援体制を整える必要があると考える。あくまでもアフガニスタンに住む人々が主体となりその復興を行うことを望むが、現存する地雷の撤去や、先にも示した精神的ケアなど、軍事行動後の支援活動を行うための予算措置を行い、主に現地NGOへの資金的支援を行う準備を求める。
原口議員によると、日本国内には現在、9名のアフガニスタンからの難民が収容されている。しかし、難民支援をしているNGOの調べでは、これらの人たちは着替えもない状況に置かれている上に、タリバンの抑圧を受けて、国外に出ることを余儀なくされたのにもかかわらず、「オサマ・ビンラディンを知っているか」とか「タリバンの基地はどこにある」などの非人道的な尋問が行われているという。
「これが事実であれば、人権を侵害する問題だ」と原口議員は怒りを込めた強い口調で政府の対応を批判、真相を質していく姿勢を示した。また、横路会長も「今後、予算委員会質疑などでこの問題を取り上げていく」と述べ、外務省や法務省の担当官を呼んで議論を重ねたいとした。
さらに、横路会長は、会見の中で、党内にアフガニスタン難民等支援募金活動委員会(委員長=横路議員、事務局長=近藤昭一衆議院議員)を設け、募金活動を始めることを発表した。 横路会長は「募金が十二分に生かされるところを支援していきたい」とし、NGOなどの現地での活動支援にこの募金を役立てる意向を明らかにした。《民主党ニュース》