平成4596日目

2001/08/08

【自民党】田中外相を戒告処分

自民党は8日、党本部で党紀委員会を開き、田中真紀子外相の参院選群馬選挙区での応援演説について審査、「党公認候補に不利な行為があり、党の規律を乱し、選挙結果に悪く作用した」として、田中外相を戒告処分とすることを決めた。

田中外相は7月28日、前橋市で党公認女性候補の応援演説を行った際「この候補者(の名前は)何とおっしゃるんですか」と発言。候補者が外相の手を取ろうとすると「知らないんですから触らないでください」などと発言した。《共同通信》



【この日の民主党】

「民主党は小泉首相の靖国神社参拝に反対する」鳩山代表が重ねて表明

民主党の鳩山由紀夫代表は8日の定例記者会見で、小泉首相の靖国神社参拝について、改めて「民主党として反対する」ことを表明した。

会見に先だって開かれたネクストキャビネットの会議では、(1)戦争遂行の指導者、責任者であるA級戦犯も「英霊」として崇拝する場に、あらためて首相が参拝、拝礼することは過去の戦争への反省と平和への決意をないがしろにする(2)諸外国、とりわけ植民地支配によって多大の損害と苦痛を与えたアジア各国への十分な説明と理解を欠いたままで参拝を強行することは、これまで培ってきた平和友好の絆を無にし、国益を大きく損ねる(3)小泉首相が総理大臣の資格で参拝することは憲法20条に反する–との理由から、「小泉首相は靖国神社に公式参拝すべきではない」とする党としての見解がまとめられた。

鳩山代表は、この見解を踏まえ、さらに小泉首相と直接会って、参拝を取りやめるよう申し入れたいとの意向を明らかにした。

鳩山代表は、「小泉首相の問題点は、説明責任を全く果たしていないことだ。戦没者への慰霊の気持ちは私も人後に落ちないつもりだが、2度と戦争を起こさないためになぜ靖国神社に参拝するのか、全く理論になっていない」と首相の言動を批判。「感情論に流されてはいけない。何も説明もしないで、『行くといったら行く、他国は他国だ』では、まさに身勝手な理論。そのような軽挙妄動は慎むべきだ」と述べた。

また、記者からの「8月15日をはずして参拝すべきとの意見があるが」との質問に答えて、鳩山代表は「そういう姑息な手段で政府がお参りをすることは望ましいことではない。政府が堂々とお参りができるような環境でできるようにしなければ、国家のために命を落とした方は報われない」と述べ、無宗教の国立墓苑を創設すべきとの構想を重ねて表明した。

両院議員懇談会で参院選結果受け議論(1)

民主党の両院議員懇談会が8日、党本部で行われ、6日に開かれた両院議員総会に引き続き、参院選の結果を受けての意見交換が展開された。

冒頭、鳩山由紀夫代表は「参議院選挙の結果について、十分な総括がなされていない点は幹部一同よくわきまえている」とコメント。「直接、私どものところまでおいで下さった方もいた」として、「今後もいつでも開かれた民主党としてさまざまな機会を設け、議論を展開したい」と述べた。そして「十分に議論した上で選挙の総括を行うことこそが、次のステップに向けて極めて大事だ」とし、活発な議論への期待感を示した。

また、党員という形に抵抗感をおぼえる人たちへも、民主党シンパの輪を広げる必要があると指摘。「ゆるやかなネットワークとでもいうか、さまざまな分野のエキスパートたちと、問題を共有し、行動を共にするような関係性を築いていく必要性がある」とし、党組織のあり方についても問題提起した。

議論は2時間近く続いた。発言した議員と発言要旨は次の通り。

●河村たかし衆議院議員
「天下を奪る」ための具体的な手法として、第一には民主党大衆政党への脱皮宣言をして、地方の老人と対話を大切に、温かみのある政権政党をめざすべきだ。第二には、政府の税金のムダ使いについて、国民が身近に感じられる具体例を示し、徹底的に言い続けて浸透させていく必要がある。第三には、基本政策以外は、党議拘束と部会を原則廃止にすべきで、重要政策となるいくつかの大きな柱以外は、議員個人の考えを優先させ、有権者にアピールすることがあってしかるべきだ。

●古賀一成衆議院議員
議員懇談会などで出された議論はきちんとカテゴリー分けして提示し、今後の党運営に積極的に役立てるべき。政権奪取に向けては、選挙はもちろん国会運営のなかでもその都度反省会を行い、マスコミにもアピールし、建設的な提言をしていく必要がある。また、党首討論・代表質問に使ってほしいデータなどは、メール等で党執行部とやりとりできるようにするなど、“国対目安箱”を設置していくといい。

●細野豪志衆議院議員
今後、民主党はどうやって政権をとっていくか、小泉政権に対してどういう姿勢をとっていくか、共通認識をもつべきだ。民主党として賛同できるものについては今後も、“民主党が頭を引っ張る”という姿勢を踏襲するべきではないか。それを実現させていくなかで、どういう執行部体制が望ましいか、現執行部でいいか、十分な議論が必要。

●桑原豊衆議院議員
6日の両院議員総会で、”党の顔が見えない”という批判に対して「この私が党の顔だ」と鳩山代表が述べ、党の主張を訴えていく決意を表明した。その訴えの中に党のアイデンティティが問われる。(1)自立した平和外交をめざす(2)地方分権を軸においた、公開・参画の新しい民主主義(3)市場経済を認めながらセーフティネットや改革を進める、との主張が民主党の政策路線的アイデンティティといえる。民主党と聞いたときにすぐイメージできるものを浸透させていくべきだ。

●樽床伸二衆議院議員
桑原議員の発言に同意する。民主党と連合の関係を「戦略的パートナー」と位置づけ、かつて存在していた社民党と連合、日本新党と連合といった関係性とは別の位置づけを模索する必要がある。“世話になったから言うことを聞かなくてはいけない”といったものではなく、政権をとるためにお互いのいいところをどう理解しあうのかといった観点からの関係であるべきだ。

●小宮山洋子参議院議員
女性の議席数が2つ減ってしまったのは極めて残念。選挙期間中も訴えてきたセーフティネット・安心の柱について、国民に説得力のある・国民が実感できる具体策を、もっと明確に、なるべく早く出すべきだ。
また、候補者擁立について、長期的に、どれだけ自前の若い候補や女性を各地で擁立できるか、足腰を強くしていく必要がある。立候補する人がいないから女性を立てようといったやり方では長期展望はなかなかむずかしい。
さらに、民主党を支えるほかの大きな組織がないために、労働組合の党だと言われてしまう。労働組合だけでなく市民活動をしているグループなどとパートナーシップをゆるやかにもっていくべき。そのためにも、NPOなどを支えるしくみづくりが大切。

●山田敏雅衆議院議員
選挙期間中、町工場など、中小企業のところを1日50件ぐらい回った。小泉総理のいう不良債権処理のため、金融機関の異常なしめつけと将来への大変な不安が渦巻いている。そんななか、民主党がもっときびしい不良債権処理をするというのでは中小企業経営者の理解を得られない。改革の先に民主党はどんなビジョンを描いているのか、明確に示していないのは問題だ。ポジティブな明るい未来を提案する民主党であるべきだ。

●大橋巨泉参議院議員
労働組合をバックに当選した場合でも、ひとたび国政の場に出た場合は、労組の方には顔が3分、全国民の方には7分向いていなければならない。労組から出たからその組合だけの幸せを考えればいいのかというと、そうではないはず。国会議員としては、常に国民全体の幸せをバランス感覚をもって見ていくべき。

●中山義活衆議院議員
選挙期間中、大橋議員が「65歳まで働いたらバラ色の人生がまっている、諸外国ではそれぐらい年金生活が充実している。日本もそうならねばいけない」と提案していた。その言葉のように、国民が将来に明るい展望を抱けるよう、個人補償の充実が必要。将来に夢をもてるイメージを民主党がシンポジウムなどを通じて発信すべきだ。また、“選挙は落ちたら自分の責任、当選したらみんなのおかげ”、普段から努力して自分で自分の選挙区で地道に活動していくことが大切だ。

●長妻昭衆議院議員
民主党は何をめざしているのか政策が明確でないという指摘がある。これは、われわれ議員が政策を明確にする努力を怠ってきた結果だとも言える。すべて統一見解を出すのはむずかしいが、大きい政策で、民主党はどう決定し、どう進んでいくのかを明確にすべきだ。郵政3事業の民営化・有事法制など、なかなか集約できない問題についても、何日かけても議論し、結論を提示すべき。

●城島正光衆議院議員
民主党がいまひとつ食い足りないイメージなのは、生活感がないから。改革を進めようとしている点を否定するつもりはないが、きびしい経済状況のなかで悲鳴をあげている国民の思いをきちんと受け止めている政党であることをもっと訴える必要がある。中小企業の不良債権処理やサラリーマンのローンの問題など、民主党は的確に何とかしようと思っているかをアピールしていく必要がある。

両院議員懇談会で参院選結果受け議論(2)

●岡田克也政調会長(各議員の発言へコメント)
民主党の政策が温かみに欠けると指摘する声があるのは十分に理解している。しかし目の前に迫った国会に向け、小泉内閣が出してくる法案に対して、民主党がどういう形で答えるか、補正予算・構造改革、PKFの問題をどうするのかなど、今国会での争点に対してどう対処するかをきちんとまとめるため、議論する必要に迫られているのも事実だ。
民主党は議論が活発な党ではあるが、議論のしっぱなしではなく、どこかで結論をだすことも重要。そして、党として最終的に決めるのはだれかといえば、それはリーダーである。議論のプロセスももちろん大事だが、最終決断はリーダーが下し、決定にはみんなが従うことになると思う。
不良債権処理については“つぶれる中小企業はつぶれなさい”ということにつながりかねない厳しい道だが、不良債権処理なくして景気回復はないのも事実である。

●釘宮磐衆議院議員
自民党が今回の結果をおさめたのは、森総理でズタズタになっていた中、小泉さんに首をすげかえた、まちがいなく戦術的勝利だった。一方、民主党が戦術的に正しかったかどうか十分検証すべきで、それを避けるようなことはあってはならない。
また、地方組織の拡充が急務だ。私自身の地元もその例にはもれないが、その原因は資金不足によるところも大きい。こうした地方に金がない状況を党としてバックアップする形をつくってほしい。さらに、ポスターは一生懸命つくってもらったのはわかるが実際には貼り切れておらず、山積みされた状態だ。できれば自分たちで貼るものは自己責任のもとに支部につくらせるといった形で、地方分権を主張しているからには党も分権・分財をすべきだ。

●本田良一参議院議員
熊本選挙区で負けたが、選挙総括をピシャとやる必要がある。勝ったか負けたか揺らいでいるという指摘もあるが、参議院のわれわれとしては、今回の選挙は勝利したと思っている。勝利あるいは善戦といった結論を得たい。

●松原仁衆議院議員
小泉内閣が掲げる構造改革が進むなか、中小企業経営者に冷酷な政策に押し付けることになるのは周知の事実だとした。彼らは本来、日本経済のオピニオンリーダーである。その彼らがバタバタと倒産していくことになれば、景気はますます低迷してしまうことになりかねない。彼らを守るセーフティネットの拡充が急務だ。自民党の政策に対して、不信感を抱く中小企業経営者にむけてしっかりとアピールしていくことで、民主党の支持基盤が飛躍的に伸びる可能性が出てくる。理屈だけでなく、情の部分での政策も並行すべきだ。

●渡辺周衆議院議員
良質の地方議員を増やしていかなければいけない。党本部が支援して、県連をあげて、民主党と思いを同じにする県議・市議・町議を育てていくためのリクルートと支援が、地方組織の拡充と国会議員擁立へむけての足場がためとなる。また、民主党が打ち出す政策を伝えるメッセンジャーは常に明るい顔をしているべきだ。“民主党は暗い、迫力がない”と言われてしまう、国民のイメージを払拭するためにも、TVにでる機会が多い民主党幹部には、明るい表情で、端的にものを伝え、迫力ある議論を展開してほしい。

●小泉俊明衆議院議員
今回の選挙結果はサラリーマンも中小企業もかなりキツイのだが、最後の期待を小泉総理に託した有権者が多かったようだ。しかし、それは明らかに裏切られるはずで、そうなれば必ず民主党の出番がくる。それまでに民主党が政権担当能力があることを明確に提示していくことが重要だ。同時に、鳩山代表と菅幹事長だけでなく、経験豊富な副代表の面々や若手をもっと前面に出し、民主党の組織力をアピールするべきだ。
また、マスコミの使い方が民主党は下手すぎる。小泉総理は戦後史上はじめて、マスコミを使いこなし、徹底的にテレビに出る戦略をとったことが最高の宣伝効果を生みだし、今回の選挙結果につながったのだ。このアウトプット量が人気につながったのである。今後は、鳩山代表はじめ幹部もマスコミを上手に使い、露出度を高めるべき。マスコミに的確に対応しうるスタッフの拡充も必要だ。

●江田五月参議院議員
「勝ったのはみんなのおかげ、負けたのは負けたものが悪い!」とするのは、勝てた人が言えること。負けた人はそうは言えない。負けた上にさらに追い討ちをかけるようなことはあってはならない。党の幹部としての十分なフォローを要請したい。そうでないと、やはり温かみのない党ということになるのではないか。

●石井一副代表
選挙に負けた人のなかにも努力をつみ重ねた人が多々いたことを忘れてはならない。しかし、今回の選挙結果は野党第一党の立場を顕示し、2大政党制への流れをつくることにつながったはずだ。また、次へのステップにむけて、今回の選挙で自分自身がどう動いたかを十分に検証する必要がある。
この党には鳩・菅しかいないのかというイメージを与えてしまっているのは確かなので、マスメディアへの出し方などもう少し改めていくべきだ。さらに、国会闘争を強化していくことも忘れてはならない。質問に立つ議員は少なくとも1週間前には決定し、能力的に不十分と判断した場合、差し替えるぐらいのきびしさが必要だ。

選択的夫婦別姓年内実現に拍車~超党派の女性国会議員、法相の積極的姿勢引き出す

石毛えい子男女共同参画・人権・消費者ネクスト大臣、岡崎トミ子参院議員、小宮山洋子広報委員長、千葉景子参院議員、水島広子衆院議員の民主党女性国会議員有志5人が8月8日午後、選択的夫婦別姓等の実現について、超党派の女性国会議員団として森山真弓法務大臣に申し入れた。

これは、6日に内閣府が発表した「選択的夫婦別姓制度に関する世論調査」の結果を受け、有志議員が立法化を促すためにおこした行動。自由党を除く全党の議員と秘書約20名が参加した。

世論調査は5年前にも行われたが、今回は、初めて、夫婦別姓に賛成する人が多数派となった。特に20代、30代では男女とも、選択的夫婦別姓賛成派が多く、自分は選ばないかもしれないけれど他人が夫婦別姓であることを認めるという人も含めると80%を超えた。

申し入れで森山法相は、「世論調査が追い風になっている」こともあり、「臨時国会中には閣法としてぜひ取り組みたい」とこれまでにない積極的な姿勢を明らかにした。民法改正では婚外子の相続差別や結婚年齢差などの課題もあるが、森山法相は「まず、選択的夫婦別姓実現」と明言。この際「こどもの姓については一工夫必要だ」と付した。

これに対して、石毛議員は「森山大臣は前国会でこのことについて代表質問にたたれた。ぜひ(別姓実現の)仕上げまで尽力してほしい」と要望。こどもの姓については小宮山議員が「96年の法制審議会答申では結婚届提出時としているが、それはいわば妥協の産物、野党としては出生時と主張してきた」と発言した。

民主党は97年ら民法改正法案を提出するなど、結党当初からこの問題に取り組んできている。この秋の臨時国会が新たな正念場となる見込みである。《民主党ニュース》



8月8日のできごと