平成4597日目

2001/08/09

【明石花火大会歩道橋事故】県警、警備会社を強制捜査

兵庫県明石市の花火大会事故で、兵庫県警捜査本部は9日、雑踏警備を請け負った「ニシカン」のA支社長(59)が危険回避の措置を怠り、196人を死傷させたとして、業務上過失致死傷の疑いで、同社の本社(福岡市)、大阪支社(大阪市)や事故現場の歩道橋周辺の警備を担当した下請け警備会社など、計7ヶ所を家宅捜索した。

ニシカンの事故報告書は「警察に歩道橋への分断入場実施の許可を求めたが不必要と言われた」とする虚偽の記載が多数あることが判明。責任追及を逃れるため証拠隠滅を図った疑いが強いと判断し、強制捜査に踏み切った。《共同通信》



【自民総裁選】小泉純一郎氏が無投票で再選

自民党の小泉純一郎総裁(首相)の再選が9日、確定した。9月末の総裁任期切れを前に、党執行部は同日夕、先月末から実施していた総裁選立候補の事前受け付けを締め切ったが、小泉氏以外に立候補の意思表明がなく、「無投票再選」となった。

10日午後に党本部で開く両院議員総会で再選を正式決定。任期は今年10月から2003年9月末までの2年間。小泉氏は参院選大勝を背景に経済、財政、社会保障などの「構造改革」を断行する考えだ。《共同通信》

【この日の民主党】

闊達に反省しあうことは極めて大事~熊谷幹事長代理が会見

民主党の熊谷弘幹事長代理は9日の定例記者会見で、参院選の結果をめぐって党内外で活発な議論が起こっていることについて、「大きな戦いの後なので、闊達に反省しあうことは極めて大事だ」と述べ、「党が揺れているのではなく、党の活性化のために欠かせないプロセス」とした。

その上で、「現在、選挙結果についてデータに基づき仔細に検討している。分析手法をもつ専門家の客観的な意見と、第一線に立って選挙を皮膚感覚で感じとった人の意見とを合わせ、分析を加えたい」として、同時に、党外の有識者の意見もきく考えを示した。

また、熊谷代理は民主党の農林水産業に関わる政策を確立しなければならないと指摘。「政権交代の受け皿になるのであれば、得手・不得手をなくし、農林水産業に関しても、魅力的な政策を作り上げていくことが極めて重要な課題だ」とした。

野党の選挙協力の結果についてどう見るかとの記者からの質問には「早急な結論は出しにくい」としながらも、もう一度、選挙協力の推移を踏まえて検討し、どういう形が望ましいかを構築していくことが大事だとした。

首藤信彦議員がミャンマーのバルーチャン水力発電所を視察、報告会ひらく

民主党の首藤信彦衆議院議員は、7月30日から8月6日まで、ミャンマーを訪問。ODAプロジェクトの一つであるバルーチャン水力発電所を日本の国会議員として初めて視察し、今、最も必要とされる支援とは何かについて調査を行った。

バルーチャン水力発電所は日本の対ビルマ戦時賠償第1号の事業であり、ミャンマーにおける電力の供給源として、40年以上重要な役割を果たしてきた。首都ヤンゴンで使う電力の約3分の1を供給していると言われている。最近は老朽化が進み、発電ストップの恐れが出ているが、財政難のミャンマー政府には自力で改修することが困難。一方、電力停止の場合、社会・経済に極めて重大な影響を与える可能性がある。

日本政府は、35億円の無償資金を拠出し、修復を行う約束を今年の4月にミャンマー政府と交わしているが、現政権の人権抑圧などを懸念する米国政府は、パウエル国務長官が反対を表明するなど、ODA供与には慎重な姿勢を続けている。また、電力の多くが地域ではなく、軍用に使われる懸念もあり、さらに地雷が数多く埋設されていると言う情報もある。このプロジェクトを実施することによって、日本政府は批判の矢面に立たされる可能性も考えられる。

首藤議員は先の通常国会中の6月5日、政府に対して質問主意書を提出し、この水力発電所修復のための資金の算定根拠や、ミャンマーのミャンマーの人権状況、および奉仕労働の強制の実態をどのように認識しているのか、などを質していた。

9日に国会で行われた報告会には、民主党の他、自民党からも議員が出席。NGO、政府、報道関係者など多数が参加した。首藤議員は写真とビデオを使って、ミャンマーの政治情勢や、バルーチャン水力発電所視察の成果を1時間にわたって発表した。バルーチャン水力発電所が40年の時間を感じさせないメインテナンスによって保たれていることなど、「日本で聞いていたことと、現場に足を運んで見た現実に違いがある」と主張した。

野党有志議員の「小泉首相の靖国参拝反対の集い」ひらく

民主、自由、共産、社民の野党有志議員が呼びかけた「小泉首相の靖国参拝反対の集い」が9日、国会内で開かれた。無所属も含め衆参から107人の議員が参加した。

呼びかけ人のひとりとしてあいさつに立った民主党の仙谷由人企画委員長は「私は毎年8月15日には韓国の大邱(てぐ)に行き、中蘇(サハリン)離散家族会総会に出席し、サハリンに強制連行された遺族の方の哀号と糾弾の叫びをききながら一日を過ごすことにしている」と自分の体験を語りながら、「その経験から言うと、21世紀になって小泉さんが靖国にどうしても行くというのは、すっとんきょうで、とんちんかんで、訳の分からない行為。日本のためにも相手のためにも、おやめいただかなければならない」と述べた。

続いて、4党の幹事長らがあいさつに立ち、民主党の菅直人幹事長は、「私も数年前に首相と同様に鹿児島県知覧の平和記念館に行き、特攻隊員の遺書を読んで涙した」と語り、その上で、「特攻隊員の手紙に涙したという首相の気持ちの純粋さを疑うわけではないが、出撃を命じた者の責任はどうなるのか」「総理大臣がお参りすることは、そういう者たちの名誉回復に他ならない」、A級戦犯が合祀されたままでの参拝を批判。さらに、国の宗教活動を禁止した憲法20条との関係から、「憲法を守る意思がない首相には辞めてもらうしかない」と指摘した。

最後に、司会の民主党の岡崎トミ子参院議員が「国民の意見が二分し、国益を大きく損なうと思われる中、あえて首相が参拝することに強く抗議する」とのまとめを読み上げ、拍手で承認した。

菅幹事長が首相官邸に「首相の靖国参拝中止」を申し入れ

民主党の菅直人幹事長は9日、首相官邸で福田康夫官房長官と会い、小泉純一郎首相の靖国神社参拝について(1)憲法違反の恐れがあり、日本の戦争責任をあいまいにする(2)近隣諸国との信頼関係を損なう――として中止を求める鳩山由紀夫代表名の文書を手渡した。 菅幹事長は福田長官に「無謀な戦争に国民、日本を導いていった政治指導者の責任をきちんとすべきだ」と述べ無宗教の国立墓苑設置も申し入れたが、福田長官は「ご意見、ありがとうございます」と答えるにとどまった。

申し入れ文は次の通り。

2001年8月9日
内閣総理大臣小泉純一郎殿

総理の靖国神社参拝中止と国立墓苑の設立を求める申し入れ

民主党代表鳩山由紀夫

小泉総理は、来る8月15日に靖国神社に参拝することを公言している。私は、国のために亡くなられた戦没者たちのことを国家や国民が忘れ去ってしまったら、その国は滅びると信じる。したがって、日本国民の一人として第二次大戦で犠牲となった戦没者を追悼し、感謝する気持ちは人後に落ちるものではない。

しかし、総理大臣の靖国神社参拝は、政教分離を規定した憲法に違反する怖れがあるだけでなく、我が国の戦争責任を曖昧にし、外交的にも近隣諸国との信頼関係を損なうものである。また、国のために命を捧げた戦没者の追悼・供養を堂々と行なうためには、無宗教の戦没者国立塞苑を創設することが適当である。

以下の通り、申し入れる。

一、下記の理由により、総理は検討中の靖国神社参拝を中止すべきである。

総理大臣の靖国神社参拝は、1991年の「岩手靖国神社公式参拝違憲訴訟」の仙台高裁判決をはじめとしてその違憲性が指摘されており、1985年の官房長官談話によっても問題点が解消したとは言えないこと。

靖国神社にはA級戦犯14人が合祀されており、このような戦争指導者を「英霊」として崇拝する場に我が国の代表たる総理大臣が参拝することは、過去の戦争に対する反省や平和への決意をないがしろにするものであり、容認できないこと。

日本が過去に近隣諸国に対して行なった行為を思い起こすとき、総理が一方的に靖国参拝を強行することは、諸外国から我が国の戦争責任の暖昧化と独善的ナショナリズムの復活を意図するものと受け取られ、国際的な信頼関係と我が国自身の国益を損なうこと。

二、無宗教で、戦没者記念碑を備えた国立墓苑を創設し、政府・国民をあげて堂々と追悼・供養を行なうとともに、不戦と平和を誓う環境を整えるべきである。

これによってはじめて、憲法に抵触せず、国民各層及び海外からの参加も広く期待できる戦没者追悼が実現できると考える。以上《民主党ニュース》



8月9日のできごと