平成4582日目

2001/07/25

この日のできごと(何の日)

【松本サリン事件】松本智津夫被告に4億6400万円賠償命令

長野県松本市で1994年4月に起きた松本サリン事件で、死亡した4人の両親8人がオウム真理教松本智津夫被告(46)=教祖名麻原彰晃=に計5億4500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、計約4億6400万円の支払いを命じた。

判決で一宮和夫裁判長は「松本被告は教団内部で絶対的な権力を有しており、教団の松本市内での土地取得をめぐる裁判で、長野地裁松本支部の判決に危機感を持ち、裁判官の殺害を企てた」と指摘した。

元幹部らの証言などから、事件は松本被告の指示でサリンが製造され、幹部らにより実行された計画的、組織的犯行と判断し「サリンの致死性も十分認識しており、事件は多数の周辺住民の殺害を意図して行われた」と認定した。

賠償額は、遺族が教団の破産管財人から中間配当金を受けていることなどから、請求額より減額した。

オウムが起こしたとされる一連の事件をめぐり、松本被告はこれで全国の裁判所で25億円を超える賠償を命じられたが、松本被告自身に資力はなく、今回も支払いは難しいとみられる。《共同通信》

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【水泳・世界選手権】第10日

水泳の世界選手権第10日は25日、福岡市のマリンメッセ福岡などで行われ、競泳男子200メートル自由形決勝で、イアン・ソープ(オーストラリア)が1分44秒06の世界新記録をマークし、今大会4つ目の金メダルを獲得した。昨年のシドニー五輪でこの種目2位のソープは、同五輪優勝のピーター・ファンデンホーヘンバント(オランダ)を終盤で突き放して快勝。従来の記録を0秒63塗り替え、今大会3つ目の世界新を樹立した。

準決勝では、男子200メートル平泳ぎの北島康介(東京SC)が2分12秒21、同100メートルバタフライの山本貴司(近大職)が52秒55、同200メートル個人メドレーでは三木二郎(京都踏水会)が2分1秒46で、それぞれ日本新記録を出して26日の決勝へ進んだ。女子高飛び込みは、宮崎多紀理(ミキハウス)がこの種目で日本選手最高の6位に入った。《共同通信》

【宮澤喜一元首相】靖国問題「口出すな」

25日、自民党の宮澤喜一元首相は共同通信社のインタビューに応じ、首相在任中にひそかに靖国神社を参拝していたことを認めた上で、8月15日の靖国参拝を表明している小泉純一郎首相に中国、韓国が激しく反発していることについて「国内問題だ。外国が口を出すことではない」と厳しく批判し、首相の参拝に理解を示した。

宮澤氏は参拝の時期や形式については明らかにしなかったが、自らの参拝の経緯を「『ぜひ行ってくれ』と遺族会の方が言っていて、行きました」と明言。当時、公式発表しなかった理由に関しては「皆さんに言う必要はない。一人ひとりの考え方だから」と指摘した。

小泉首相の参拝については「首相がお参りしたいなら行ったらいい。(中国などの反対に)こっちが苦慮する必要はない」と強調した。《共同通信》

【日韓外相会談】

田中真紀子外相は25日夕(日本時間同日夜)、ハノイ市内のホテルで韓国の韓昇洙外交通商相と約50分間会談した。

韓外交通商相は日本の歴史教科書問題について「未来志向の日韓関係を築くために深刻な問題だ。小泉純一郎首相や外相の指導力発揮を期待する」と述べ、あくまで再修正を求める立場を強調。田中外相は「検定制度に従って真摯に検討した結果こうなった」と説明、再修正には応じない考えを示し、教科書検定制度への理解と冷静な対応を求めた。

韓外交通商相は小泉首相の靖国神社参拝について「被害者の立場を考慮し、周辺諸国の心情にも配慮して賢明、慎重な対応を望む」と、再考を求めた。田中外相は「首相の参拝は戦争を美化、正当化するものではない」と説明、「韓国側の懸念を首相に確実に伝える」と述べた。しかし会談で日韓関係改善に向けた進展は得られなかった。

北方四島周辺水域での韓国漁船のサンマ漁問題では、田中外相が「(日韓両国の)話し合いがまとまる前に、韓国漁船の操業が始まれば厳しい反応が起こる」と、操業取りやめを求めた。これに対し韓外交通商相は「円満解決が重要だ」と、近く関係者を協議のため東京に派遣する方針を示し、話し合いを継続することを確認した。

両外相は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への対応で、日米韓3カ国の連携が重要との認識で一致した。《共同通信》

【この日の民主党】

「切り捨てのない民主党の構造改革」東京の下町で訴える

参議院選挙投票日まであと4日となった25日、東京・浅草の雷門前において、民主党の中山義活衆議院議員、比例代表のO候補による街頭演説会が行われた。雷を伴う激しい雨に見舞われた東京だったが、演説が始まるころにはすっかりやみ、雨上がりの涼しい空気のなか、日本の現状を憂い、何とか国民のための構造改革を進めたいとする候補者たちの訴えに、多くの人々が足をとめた。

演説会では、「異常ともいえる小泉人気に一石を投じるべく、民主党から比例代表候補としてOさんが立候補してくれた」と司会進行役の手塚仁雄衆議院議員が口火を切った。いったん仕事のためにカナダに戻っていたO候補だったが、残り4日間の選挙戦はこの下町・浅草からラストスパートしたいという本人のたっての希望で実現した。

仲見世生まれ・仲見世育ちだという中山議員は「両国生まれで夫人も台東区の生まれだというから、O候補もまさに江戸っ子。下町の仲間として、みなさんに訴えていきたい」と応援演説の第一声を放った。損得でなく、心意気で動く人情が今なお根づく下町の気風を、政治の世界にも反映していくべきだと訴えた。

また、自然を楽しむゆとりや、余裕のある時間を生み出す社会でなくてはならない。多くの失業者を出すような社会であってはならないと力説した上で、「民主党が進める構造改革は、弱者切り捨ての冷たい構造改革ではなく、セーフティネットをめぐらせた、国民にやさしい構造改革だ」とし、民主党の政策をアピールした。

そして、中山議員は「いわば理想的な老後を地でいくO候補には、その実現への手段を明示してもらい、また海外に暮らすからこそ見えてくる日本の問題点を国会議員として大いに批判してもらうことが、日本の政治にとって欠かせないのだ」とO候補の必要性を訴えた。

続いてマイクをにぎったO候補は、小泉人気に乗じたこの流れを止めるため、今回の出馬は一生にたった一回の挑戦だと訴え、自分のふるさとである下町の人びとにその思いを理解してほしいと静かに話し始めた。

O候補は小泉総理を批判する理由は二つあるとし、第一に「自民党を離脱しない限り、総理が唱える構造改革の実現はあり得ない」とした。また、小泉人気に乗じた今回の参議院選挙では結果として多数の自民党議員を生み出すことになり、6年間変わらない抵抗勢力となると指摘。「同じ自民党候補であるのに、構造改革を進める改革派か今だけ仮面をかぶっている守旧派かの見極めを国民にゆだねるのはそもそも無礼だ」とした上で、「仮面をかぶっていた守旧派が抵抗勢力となり、小泉総理が進めようとする構造改革を阻むことになると、その負担はすべて国民みなさんに返ってくる」と語りかけた。

批判する理由の第二としてO候補は「小泉内閣の構造改革は弱者切捨てだ」とし、「大銀行は救うが信用金庫は救わない、大企業は救うが中小企業は救わない。しかし、選挙戦では痛みの具体的な内容は何ら明らかにせず、みなさまに痛みを分かち合っていただきたいとだけ訴えているのが現実だ」ときびしく批判した。

そして、「痛みを伴わなければならない戦犯第1号は銀行の経営者であり、戦犯第2号はゼネコンをはじめとする大企業。そして、政策を続けてきた自民党政治家や高級官僚が戦犯第3号なのだ」と批判。それらの責任を何ら追及しないどころか、責任をあいまいしたままそれらの戦犯を救おうとしている小泉内閣の大きな過ちを指摘した。

「立候補を承諾するにあたり菅幹事長に確認したが、民主党はセーフティネットを十分に考えた、切捨てのない構造改革を進めようとしている。一方、自民党は切り捨て型だ。その点をメディアは十分に取り上げていないが、“純ちゃんステキ、まきこさんステキ!”とやっていては、ハッと気付いたときに、痛みはすべて国民の側に押し付けられることになる」と聴衆に注意をうながし、「それを今から考えて投票していただきたい。民主党はいいけれどOはイヤだというのなら、浅草を代表するおかみさん会会長のT候補の名前でもいい。とにかく、この小泉人気のまま自民党に勝たせてしまうと、そのつけはみなさんにまわってくる。情報をみなさんにつたえ、きちんと政党を選び、諸外国が実施している2大政党制を実現するためにも、野党第一党の民主党に投票してほしい」と熱く訴えた。

「本当の改革を実現しよう」鳩山代表が千葉、埼玉を遊説

ひとりでも多くの有権者のみなさんと直接会話をしようと全国を飛び回っている民主党の鳩山由紀夫代表は、参議院選挙終盤戦の25日、埼玉選挙区のY候補・子どもたちが地域で心豊かに育つための活動や芸術・文化振興活動に打ち込んできた比例代表のT候補・細川律夫衆議院議員とともに埼玉県の東武線草加駅前で街頭演説を行った。

午前中はJR津田沼駅前を手始めに、京成線八千代台駅前・京成線船橋駅徒歩遊説・JR船橋駅前と千葉県を精力的に動いてきた鳩山代表は、午後から埼玉県入り。JR三郷駅南口での街頭演説を終え、街頭宣伝カーでの移動中も声をからして支持を訴えながら、草加駅に到着した。

駅前ロータリーが渋滞し、街宣車が駅前まで進まないと判断するやいなや、鳩山代表をはじめ両候補者は次々に降り立った。鳩山代表は“わたしです”と書かれたゆきおちゃんキャラクター入りの名刺を手渡し、道行く人びととしっかりと握手を交わしながら駅前へと進んだ。

マイクを握った鳩山代表は「私たち民主党は、党のために政治家の仕事をしたいとは思っていない。国民のみなさまのために仕事をしたいと思っている」と切り出した。みなさんにとっての一番の懸案事項は景気の低迷にあるだろうとした上で、「小泉首相は一喜一憂せず改革あるのみだと主張するが、そうではない!」と批判。「改革、改革と唱えながら、何ら具体策を提示しないため、株価はどんどん下がるのだ」と指摘した。

「やるといいながら、なぜできないのかといえば、不良債権処理を行おうとすれば、過去のまちがった金融・財政政策がわかってしまう。そうなれば、柳沢金融大臣をはじめ、担当大臣の責任が追及されることになる。まちがいを露見させないため、不良債権処理を行わない。こうした形でツケを国民にまわすのは許せない!」と厳しく批判した。

「構造改革を行うなら、不良債権処理を急ぐべき。雇用問題・失業対策を急いで行えば、しっかりとした国づくりができる。中央と地方のあり方も、地域主導でいろんな形を選択できるようにしていくべき。そんな国づくり・地域づくりを行おうとするのが民主党の考え方だ」と力をこめた。「そうした考え方は、小泉首相からは伺えない」とした上で、小泉首相がかかげる改革は本物ではないことが日々、明らかになりつつあると言葉を強めた。

さらに鳩山代表は、「埼玉県下のみなさま、日本の未来のため、本当の改革を実現するため、Y候補を推していただきたい。あなたの手であなたのふるさとを取り戻すため、Y候補を応援してください」と訴えた。

さらにT候補について「子どもたちが芸術・文化を肌で味えるようにと、こども劇場をつくった人だ」と鳩山代表が紹介。「外見はおとなだが、心は子どものまま。だから、その子どもたちの心を国政の場に送り届けるよう、比例代表民主党公認として立候補してくれた」と説明し、子どもたちに明るい未来を届けるために尽力している第一人者だと強調。 鳩山代表は汗いっぱいの額をぬぐいながら、重ねて支持を訴えた。《民主党ニュース》



7月25日 その日のできごと(何の日)