平成4536日目

2001/06/09

この日のできごと(何の日)

【金正男氏】依然、北京に滞在

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に精通した消息筋は9日、日本から5月4日に強制退去となった金正日総書記の長男、金正男氏とみられる男性が依然、北京に滞在しており、北朝鮮に帰国していないことを明らかにした。

消息筋は、この男性が金正男氏であることを確認した。北京に強制退去になった後、金総書記に「大変申し訳ない」と謝罪の手紙を出し、これに対し金総書記が「十分に休め」と指示、この指示に従って帰国せず、北京に滞在しているという。

消息筋によると、男性は強制退去になった当初、北京の北朝鮮大使館に滞在した。同大使館内には宿泊者の地位に応じた各種宿泊施設があり、そのうち最も高級な施設に滞在していた。

現在は大使館を出て、北京市内の他の場所に滞在している。中国政府は北朝鮮大使館側に身柄を引き渡す際、所在地を変更する場合は中国政府に通告することを約束させた。しかし、北朝鮮側は男性が大使館を出た際、中国側に連絡せず、中国側が一時、所在を確認しようと各方面に当たる騒動もあったという。

また、北朝鮮側は強制退去後に姜周一・労働党一対外連絡部長を北京に派遣、金総書記の意向を伝え、事態収拾に当たったという。

消息筋は「事件が世界的に報道されたこともあり、北朝鮮でも幹部らは事件を知っている。金正男氏を引き続き北京に滞在させ、ほとぼりがさめてから帰国させようということではないか」と分析している。《共同通信》

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【陸上・日本選手権】

世界選手権(8月・工ドモントン=カナダ)の代表最終選考会を兼ねた陸上の日本選手権第2日は9日、東京・国立競技場で行われ、男子200メートルは末續慎吾(東海大)が20秒48で初優勝し代表の座を確保した。

男子110メートル障害は内藤真人(法大)が13秒65の大会新記録で、400メートル障害は為末大(法大)が48秒66で制した。既に参加標準記録Aを突破していた1万メートル日本記録保持者の高岡寿成(カネボウ)も日本勢最高の3位に入り代表資格を得た。

女子100メートルは新井初佳(ピップフジモト)が追い風参考ながら日本記録を上回る11秒31で四連覇し、0秒01差の2位に坂上香織(ミキハウス)が入り、砲丸投げは森千夏(国士大)が16メートル84の日本新記録で優勝。七種競技は佐藤さよ子(日立土浦)が5713点の日本新記録で2連覇した。《共同通信》

【サッカー・コンフェデ杯】

サッカーのコンフェデレーションズカップはいよいよ大詰め。9日にはオーストラリア−ブラジルの3位決定戦が韓国の蔚山で行われ、オーストラリアがFKから挙げた1点を守り切り、強豪ブラジルを破った。10日の最終日には横浜国際総合競技場で日本−フランスの決勝が行われる。《共同通信》

【小泉純一郎首相】刑法改正を検討

小泉純一郎首相は9日、NHK番組の収録で、大阪の校内児童殺傷事件に関連し、精神障害者の刑事責任を問わない刑法などの改正の検討に政府、与党で着手する方針を表明した。

首相は同日、自民党の山崎拓幹事長に対しても、週明けから検討に入るよう電話で指示。自民党は11日の事件対策本部会議で協議を始めることになった。《共同通信》

【保守党・扇千景党首】CM撮影

保守党は9日、参院選向けのテレビCMを制作、国会内の撮影現場を報道陣に公開した。

撮影では、病んだ日本の政治、経済を治療するため女医に扮した扇千景党首が国会内の廊下を歩きながら、「わたしにも治せます」と自信たっぷりにアピール。扇党首は今月3日にけがした左足を痛がるそぶりも見せず熱演した。国会内でテレビCMの撮影が行われたのは初めて。同党は全国放映したいとしているが時期は未定。

撮影後、記者会見した扇氏は「日本も国民も健康で元気になってもらいたい」と語っていた。《共同通信》

【巨人・清原和博内野手】3打席連続本塁打

阪神10−15巨人◇9日◇東京ドーム

巨人の清原が3打席連続本塁打に9打点と大爆発した。3点を追う三回一死一、二塁でまずは右で同点本塁打。この回はさらに元木の2点本塁打で勝ち越した。清原は四回に再び3ランをバックスクリーン右に放ち、五回にはバットをへし折りながら左へ2点本塁打した。六回途中から救援の条辺に4勝目がついた。

阪神もクルーズの3本塁打などで本塁打などで抵抗したが、借金は今季最多の13。《共同通信》

【全仏テニス女子】ジェニファー・カプリアティ選手、初優勝

テニスの全仏オープン第13日は9日、パリのローランギャロスで女子シングルス決勝を行い、1月の全豪オープンの覇者で第4シードのジェニファー・カプリアティ(米国)が第12シードのキム・クライシュテルス(ベルギー)に1−6、6−4、12−10で逆転勝ちし、賞金431万2000フラン(約6800万円)を獲得した。

【イラン大統領選】ハタミ氏が再選

8日投票のイラン大統領選挙は、9日午後6時45分(日本時間同日午後11時15分)までに全国の9割近くに当たる投票所分の開票作業が終了し、改革派の現職ハタミ大統領が約2303万票のうち約1774万票(77.02%)を獲得、再選を決めた。大統領の得票率は1997年の前回選挙の69%を大きく上回っており、圧勝となった。

昨年の国会選挙での改革派圧勝に続き、国民の厚い信任を獲得したハタミ師は、主要公約である経済改革の推進に向けて経済担当の閣僚を入れ替えるなどして政権基盤を固め、改革・開放政策の総仕上げを目指す見通しだ。《共同通信》

【付属池田小学校児童殺傷事件】容疑者を鑑定留置へ

大阪教育大付属池田小学校で8人が死亡し、15人が重軽傷を負った殺傷事件で、捜査当局は9日、逮捕された元小学校職員宅間守容疑者(37)について、刑事責任能力を確認する精神鑑定を行うため、鑑定留置を請求する方針を固めた。鑑定留置は数カ月かかる場合が多く、捜査は長期化する公算が大きくなった。

また、同容疑者が事件前にマンションの家賃を滞納していたことも判明。大阪府警池田署捜査本部は同容疑者が金銭面を含め、複数のトラブルで追い詰められていた疑いがあるとみて調べている。

捜査本部は同日、同府池田市にある同容疑者の自宅マンションを家宅捜索、押収資料の分析を通じて動機の解明を進める。また、同校の現場検証も行った。同本部は10日、同容疑者を大阪地検に送検する。

調べなどによると、宅間容疑者は昨年終わりごろからこのマンションに一人で居住、共益込みで月5万7000円の家賃を払っていた。ところが、同容疑者が今月分の家賃を初めて滞納したため、大家が事件の2、3日前に督促したところ、同容疑者は「25日に金が入るので、その時まで待ってくれ」と支払い延期を申し入れたという。

同容疑者は最近、自分の部屋の窓からごみを投げ捨てることもあり、周辺住民から同容疑者に対するさまざまな苦情が寄せられたため、大家は近く退去を求めようとも考えていた。

また、事件当日の8日は、別の傷害事件で大阪地検から出頭を求められていたほか、別れた妻との訴訟も抱えて近く裁判所に出頭する予定もあった。

一方、捜査本部は同容疑者が入退院を繰り返した兵庫県西宮市の病院から、「最近の症状は精神分裂病より、だいぶ手前」との診断結果を入手した。

同容疑者は逮捕直後は犯行を認めた上で、「すべてが嫌になった。死刑にしてほしい」などと供述したが、その後は包丁で人を殺したことを認めながらも、場所は「池田駅前だ」と供述している。《共同通信》



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