平成4517日目
2001/05/21
この日のできごと(何の日)
【コーラン廃棄事件】
パキスタン人の経営する富山県小杉町の中古車販売店に21日、イスラム教の聖典「コーラン」が破られて投げ込まれた。この行為に「イスラムへの冒とくだ」との怒りが広がり、22日、パキスタン人などイスラム教徒約250人が集まり、県警小杉署や県警本部に早期の犯人逮捕を要請した。
小杉署などによると、21日午前8時半ごろ、小杉町白石の中古車販売店「ゴンダル・コーポレーション」の周辺に、破れたコーランが散乱しているのを、出勤した従業員が見つけ、同署に届け出た。
通報後、同署は従業員らから事情を聴いていたが、22日午前10時半ごろから、同署前にイスラム教徒が姿を見せ、「早く犯人を逮捕して」などと訴え始めた。イスラム教徒は東京、大阪、愛知など全国から集まったといい、約2時間にわたって、押し問答が続いた。《朝日新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【トヨタ・カローラスパシオ】フルモデルチェンジ
【大相撲夏場所】9日目
大相撲夏場所9日目(21日・両国国技館)横綱貴乃花は大関出島に寄り切りで快勝し、土つかずの9連勝とした。出島は7敗目。ただ1人1敗で追う大関千代大海は若の里を突き出し、勝ち越しを決めてかど番脱出に成功した。横綱武蔵丸は土佐ノ海を寄り切って7勝2敗とした。その他の大関陣は、かど番の雅山が関脇栃乃洋をはたき込んで7勝目を挙げた。栃乃洋は負け越し。武双山は玉春日を突き落とし、5勝4敗。全勝の貴乃花を1敗で千代大海、2敗で武蔵丸、雅山ら6人が追っている。《共同通信》
【参院予算委員会】
参院予算委員会は21日午前、小泉純一郎首相と全閣僚が出席して質疑を行った。首相は道路特定財源について「参院選前にはっきり方向を打ち出す」と述べ、7月の参院選前に使徒見直しの内容を明らかにする方針を明言した。参院選前には自民党内で論議しないとの意向を示している麻生太郎同党政調会長と調整する考えも示した。
竹中平蔵経済財政担当相は経済財政諮問会議が6月にまとめる経済財政の「骨太の方針」に道路特定財源見直しを盛り込む意向を明らかにした。
田中真紀子外相は、7日の唐家璇中国外相との電話会談で、李登輝前台湾総統への査証(ビザ)発給を今後認めない考えを伝えた問題について「外交は先方の立場があるので、逐一やりとりについての発言は差し控える」と述べ、会談での発言の確認を避けた。
今後の発給に関しては「首相が言っているように、その時々のさまざまな要因を勘案して適切な判断を行いたい。内閣の一員として異なっていない」と述べ、首相の方針に従う考えを示した。《共同通信》
◇
小泉純一郎首相は21日午後の参院予算委員会で、2002年度予算編成では公共事業のほかに、地方への補助金と地方交付税の削減を検討する方針を表明した。首相は、衆参両院の憲法調査会での憲法の各条項全般にわたる検討に期待感を示した。
来年度予算編成での歳出削減に関して首相は「社会保障はちょっと考えても減らすことはできない」とした上で、「地方にいくところと公共事業は削減の対象となる」と述べた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・自民党の麻生太郎政調会長は21日、都内のホテルで開かれた同党議員のパーティーであいさつし、自らが立候補した党総裁選に関し「この性格なので、何も失うものはないと投開票に臨んだ」と、当時の悲壮な心境を振り返った。続けた31票の獲得票数について「過去の総裁選の史上最低を更新したが、(所属する)河野グループの人数は11人だから、その3倍ということで史上最高(の伸び)を更新した」と強弁、場内は笑いに包まれた。党内基盤が弱いだけに、ユーモアまじりに同情を誘う作戦か。《共同通信》
【台湾・陳水扁総統】中南米歴訪に出発
台湾の陳水扁総統は21日午後、台北国際空港から専用機で中南米5カ国歴訪に出発した。ブッシュ米政権は、ニューヨークなどの米通過滞在と米議員との会談を初めて許可、李登輝前総統の4月の訪日と併せ、孤立を強いられてきた台湾外交にとり大きな突破口となる。
出発に先立ち、総統は「中華民国(台湾)は主権独立国家であり、国際社会にそれを知らせ、しかるべき国際的地位と尊厳を勝ち取らねばならない」と強調した。「協力共栄、友邦の旅」と名付けた今回の歴訪は、昨年8月の中南米・アフリカ歴訪に続く陳総統の2回目の外遊。《共同通信》
◇
台湾の陳水扁総統は21日夕、ニューヨークに到着した。中南米諸国歴訪に先立つ通過名目で訪れた。陳総統の訪米は昨年8月、中米・アフリカ諸国歴訪の際にロサンゼルスに立ち寄って以来2度目だが、現職の台湾総統によるニューヨーク訪問は米台断交以来、今回が初めて。
陳総統は同日夜、宿泊先のホテルで、米下院議員24人と会食。席上、「今回のニューヨーク訪問が将来のいいモデルになることを希望する」と述べた。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、メッツは21日、モントリオールでエクスポズと対戦、前日サヨナラ安打を放った新庄外野手は「七番・中堅」でフル出場し、六回二死満塁の第3打席で走者一掃の勝ち越し二塁打を放った。
新庄は第1打席が四球、第2打席は中飛だったが、2−2の同点で迎えた六回のチャンスに左中間を真っ二つに割る殊勲打を放った。八回の第4打席も左翼線を破る二塁打を打ち、3打数2安打、3打点。打率は2割9分9厘へと一気に上昇した。試合はメッツが6−3で勝った。《共同通信》
【この日の民主党】
抜け道のない財政改革を~峰崎議員が迫る
小泉首相ら全閣僚が出席する予算委員会の総括質疑が、21日から参議院に舞台を移して始まった。民主党・新緑風会からは、峰崎直樹、今井澄、円より子の3議員がバッターに立ち、外交問題をめぐる基本姿勢や、不良債権処理のあり方、医療制度改革、子育てや女性の就業をめぐる問題など、幅広いテーマを取り上げて閣僚との論戦に挑んだ。
トップバッターの峰崎直樹財務金融ネクスト大臣は、まず外交問題を取り上げた。田中真紀子外相が、中国の唐外相との電話会談で台湾の李登輝前総統の入国問題について「今後はビザ発給は認めない」との方針を伝えたと一部のメディアが報道したことについて、真偽をただした。ところが、外相は「逐一のやりとりについて発言を差し控える」と答弁を拒否、峰崎議員は「前内閣の方針が一大臣によって簡単に変えられるという、重要な外交問題だ」と強く抗議し、質問を止め、委員会は再三にわたって中断した。外相は「その時々のさまざまな要因を勘案しつつ適切な判断をする」などと繰り返したが、肝心な答弁は避け続けた。
経済財政問題で、峰崎議員は、小泉首相の方針と自民党内の議論がばらばらなことを指摘し、「道路特定財源の見直しは参院選前に決着を付けるのか」と質問。塩川財務相は「できるだけ党と話し合いを進めて理解をしてもらうよう努力する」と述べ、小泉首相も「参院選前には方向性をはっきり打ち出す」と断言した。
また、峰崎議員は、「国債を発行しないといっても補正予算、予備費、特別会計、財政投融資など抜け道がある」と懸念を示したのに対し、塩川財務相は「そういう融通による穴埋めは考えていない」と断言した。
女性の就業促進に年齢制限撤廃を~円より子議員
21日の参議院予算委員会の総括質疑で、民主党・新緑風会の円より子参議院議員が質疑を行った。
まず、円議員は、報道された代理母出産についての感想を小泉首相に質した。首相は「このままいくとどうなるのか、ちょっと恐れもある」と答弁、坂口厚生労働相大臣も法律の整備を急ぐべきとの考えを示した。
また、「多様な人々の生き方を支援する」との立場から、円議員がライフワークとして取り組んでいる選択的夫婦別姓について、小泉首相は「個人的にはそれもひとつの考えかと思う。議論が分かれているので、もっと国民的議論の状況を見ながら判断した方がいいと考える」と、前向きな答弁。また、旧姓を通称として使用する場合の問題点を解消させるよう指示を出したことについて、「夫婦別姓を後退させるものでは」との円議員の疑問に対し、福田官房長官が「現状に即して不便を解消するにはどんな手段があるかを考えた上で便宜を図る」と答弁。民法改正に向けての動きを後退させるつもりはないとした。
続けて円議員は非嫡出子差別の撤廃について、選択的夫婦別姓と同様に多様な生き方と関連すると前置きし、「親の条件で子どもが差別されるようなことがあってはならない」と主張。小泉首相は「婚姻制度などが変わってくるので、そうした点を見極めて慎重に議論する」との考えを示した。
円議員はさらに女性の就業促進について質問。3世代同居であったり、保育園の待機児童が少ない地域ほど、女性の就業率が高いと分析し、「潜在成長率を上げるには女性の就業率を上げ、女性の就業促進を進める必要性がある」と主張した。また、女性が妊娠・出産で仕事を中断したあと、再就職しようとしたとき、年齢制限が壁となると指摘。坂口労働大臣も「中高年のミスマッチで一番多いのはこの年齢制限」と同意。できるだけなくしていくために企業の意識改革など対策を講じることを約束した。
さらに円議員は「男性の育児休業取得の少なさをどう思うか」と小泉首相に質問。首相は「男の仲間内では育児や妻、親の病気介護のために休むというと、ちょっとちがう観念がある。新しい時代に即した考え方を尊重する意識改革も必要だ」と答えた。
医師会の抵抗を退け医療制度改革断行を~今井議員
21日、参議院予算委員会の質疑において、民主党の今井澄議員が発言に立ち、医療改革やハンセン病訴訟問題について政府の見解を質した。
今井議員は、国の強制隔離政策を違憲とした熊本地裁判決に対する政府の対応が注目されているハンセン病国家賠償訴訟問題をめぐって、「坂口大臣も当初は控訴しないと言っていたのに、法務省の巻き返しで控訴の意志を固めたなどと報道されている。官僚の抵抗に政治が屈するという日本政治のガンの構造そのものだ。大体、これまでに例がないから控訴する、などという理屈はどう考えてもおかしい」と述べ、控訴断念を強く求めた。しかし、小泉首相は「患者の皆さんの痛みを考えながら適切に対処したい」、坂口厚労相は「真剣に悩んでいる」などと答え、森山法相も「慎重に考慮して対処したい」などと述べるにとどまった。
また、過酷な研修医制度など医療制度改革が遅れていることについて取り上げた今井議員は、その原因が日本医師会の要求に自民党が屈していることにあると指摘。医師会と自民党の癒着の事実を具体的に挙げながら、「こんなことで改革ができるのか」と追及した。小泉首相は「改革の方向性は共有できるので、今後は抵抗に屈することなく進んでいく」と述べた。《民主党ニュース》