平成4206日目
2000/07/14
この日のできごと(何の日)
【三宅島・雄山】再び噴火
活発な火山活動が続いている伊豆諸島・三宅島の雄山(813メートル)が14日午前4時14分ごろ噴火した。一連の活動による噴火は、6月27日に見つかった海底噴火とみられる海面の変色を含め3回目。島内噴火としては8日夕に続き2回目だが、規模は前回より大きく、噴煙は最高約1500メートルまで達し、阿古地区などで相当量の降灰を確認した。
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火山活動が続く伊豆諸島・三宅島の雄山(813メートル)は14日、未明の噴火に続いて午後3時50分ごろと同6時ごろ、山頂部から再び噴火し、噴石を伴った黒っぽい噴煙が高さ約1500メートルまで上がった。
火山噴火予知連絡会伊豆部会は14日夜、この日2回目の会合を開き「午後の噴火は山頂火口地下で水蒸気爆発が起きたと考えられる」との見解を示した。今後も山頂部での噴火の恐れはあるが、山ろくでの噴火の可能性はないという。
三宅村役場は同日午後4時40分、火山灰が降った島北東部の神着地区の一部41世帯、86人の住民に避難勧告を出し、同地区の全世帯に自宅待機を呼び掛けた。東部の坪田地区でも79人が自主避難した。
予知連の井田喜明会長は記者会見で「火山灰の目視観測ではマグマの直接関与を示す物質は含まれていない」としたが、「これまでは崩落による噴火とやや楽観的だったが、マグマの上向きの動きについても考慮すべきではないか」と述べた。噴出物の詳しい分析などを急ぐ方針だ。
気象庁によると、午後の噴火では、一分間に数回の割合で爆発音が聞こえ、空振計も爆発による空気の振動を観測した。隕石が外輸山の外まで飛んでいるのが確認された。午後9時現在、噴火の停止は確認していないという。《共同通信》
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【第123回芥川賞、直木賞】選考会
第123回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が14日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞は町田康氏(38)の「きれぎれ」(文學界5月号)と松浦寿輝氏の「花腐し」(群衆5月号)に、直木賞は金城一紀氏(31)の「GO」(講談社)と船戸与一氏(56)の「虹の谷の五月」(集英社)に決まった。
芥川賞に村上龍氏、直木賞に林真理子氏を加えた選考。芥川賞は元パンクロッカーと東大教授、直木賞は「コリアン・ジャパニーズ」の新鋭作家とベテラン冒険小説家というにぎやかな顔触れとなった。両賞での4人受賞は第111回(平成6年)以来。
贈呈式は8月22日、東京・丸の内の東京会館で行われる。
【大相撲名古屋場所】6日目
大相撲名古屋場所6日目(14日・愛知県体育館)横綱武蔵丸が、大関復帰を目指す関脇貴ノ浪に下手投げで敗れ、2敗目を喫した。貴ノ浪も4勝2敗。他の2横綱は安泰。曙は栃乃花を押し倒しで下し、6連勝で単独トップを守った。貴乃花は隆乃若を寄り切って1敗を堅持。大関は、千代大海が関脇栃東を突き出し4勝2敗。かど番の武双山は朝乃若を押し出して星を五分に戻したが、雅山は小結土佐ノ海に寄り切られ、3敗となった。大関とりの懸かる関脇魁皇は、玉春日を退け4勝目を挙げた。十両は大至が全勝で首位。《共同通信》
【北海道・堀達也知事】原発増設を容認
北海道電力の泊原発3号機(北海道泊村)増設計画について、堀達也北海道知事は14日未明の道議会予算特別委員会で「増設計画の妥当性など、現時点での確実性を選択せざるを得ない」と述べ、増設を容認する考えを明らかにした。
昨年9月に起きた茨城県東海村の臨界事故以降、原発の見直しを求める声が強まっている中で、都道府県知事が増設に「ゴーサイン」を出すのは初めて。堀知事は泊村など地元4町村の意向を確認して最終判断するが、増設に向け大きく前進する見通しとなった。
道議会の一部や市民団体などに慎重・反対意見があり、堀知事はこれまで「道民の合意を基本に慎重に対応する」としていたが、増設を推進してきた道議会最大会派の自民党に押し切られた形だ。
泊原発3号機は出力91万2000キロワット。平成20年の営業運転開始を目指している。《共同通信》
【福井県立恐竜博物館】開館記念式典(一般公開は7月20日〜)
勝山市村岡町の長尾山総合公園内に完成した県立恐竜博物館で14日、関係者約250人が出席して開館記念式典が行われた。恐竜の展示・研究施設としては国内初。恐竜研究の第一人者として知られる海外の研究者たちからは「世界に誇れる施設」と絶賛の声が寄せられた。《福井新聞》
【政界談話室】
○・・・民主党の菅直人政調会長は14日の記者会見で、自民党小渕派が橋本龍太郎元首相を会長に据えて橋本派に衣替えしたことについて「自民党の内向きな政治の体質をあらためて表した」とひとくさり。「首相経験者は『卒業』ということで派閥の表の顔にならなかったが、今は何でもありだ。ちょっと恥ずかしい感じさえしないでもない」と皮肉った。しかし、かく言う菅氏も昨秋の党代表選で鳩山由紀夫氏に敗れた後も政調会長にとどまり、代表復帰への意欲も衰えていない。人材不足はどこも同じか…。《共同通信》
【税制調査会】中期答申を森喜朗首相に提出
首相の諮問機関である政府の税制調査会(会長・加藤寛千葉商科大学長)は、平成12年7月14日、21世紀に向けた税制のあり方を示した中期答申「わが国税制の現状と課題ー21世紀に向けた国民の参加と選択ー」をまとめ、森首相に提出した。
今回の答申は、少子高齢化の進展や現在の財政事情を踏まえ、税制にとどまらず、社会保険などを含めた公的サービスと負担について国民的な議論を呼びかけているのが特徴。《首相官邸》
【河野洋平外相】韓国・金大中大統領と会談
河野洋平外相は14日午前、ソウル市内の青瓦台(大統領官邸)で金大中韓国大統領と会談した。大統領は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記との首脳会談を受けた南北対話に関連して「南北関係と日朝関係が互いに肯定的な影響を与え合うよう日米韓の緊密な協調を維持していきたい」と強調した。
日朝関係に関しては、金総書記がリーダーシップを発揮していることを指摘しながら「関係改善には何らかの形で直接意思を伝えることが重要だ」と述べた。
これに対し、外相は日朝国交正常化交渉の再開に強い意欲を表明。さらに、21日からの主要国首脳会議(沖縄サミット)で朝鮮半島の緊張緩和に向けた南北対話進展を支援するため、特別声明を打ち出す方針を明らかにした。
金大統領は日朝交渉を進める上で「安保問題ははっきり言い、北朝鮮が困っていることに体面を傷つけないようバランスを取って進めることが必要だ」と助言した。
外相はこれに先立ち、李廷彬外交通商相と会談。南北対話の進展を期待することを表明した宮崎市での主要国首脳会議(沖縄サミット)外相会合の内容を説明した。《共同通信》
【森喜朗首相】ゼロ金利継続に期待
森喜朗首相は14日午後、内閣記者会のインタビューに応じ、日本銀行が意欲を示しているゼロ金利政策の解除について「景気は改善の兆しはみられるが、まだ本格的な回復軌道に乗ったとはいえない。日銀も適切な判断をしていただけるのではないかと期待する」と述べ、景気回復優先の立場からゼロ金利政策の継続に強い期待感を示した。
首相は「金利がどれだけ上がるか上がらないかという数字の問題より、株価や通貨にいろいろな意味で影響する」と述べ、ゼロ金利解除が市場でマイナス材料として扱われ、景気を冷えこませるきっかけになることに懸念を表明。先の福岡での主要国首脳会議(沖縄サミット)蔵相会合でも、各国から日本の景気対策に期待が示されたことも併せて強調した。
大手百貨店そごうの債権をめぐり国の債権放棄に批判が集まったことに関連し、首相は「モラルハザード(倫理観の欠如=を招く)という国民の議論をあまり意識していなかったのではないか」と指摘。今後については「いろんなケースがあり、同じ形にはめ込むのは難しい。何らかの基準は必要だが、今早急に『次の時は』と決めるのは難しい」として、案件に応じて対応する考えを表明した。《共同通信》
【米・喫煙被害者代表訴訟】たばこ5社に賠償15億円
喫煙のため肺がんになったとして米フロリダ州の住民がフィリップ・モリスなど米たばこ会社5社に損害賠償を求めた代表訴訟で、マイアミの同州高裁陪審団は14日、たばこ会社側に懲罰的賠償1450億ドル(約15兆6000億円)を支払うよう命ずる判決を下した。
原告側が求めていた1230億ー1960億ドルの範囲内での賠償額算定をほぼそのまま認める判断で、懲罰的賠償としては米国裁判史上最高額。会社側は口頭弁論で「支払い可能額は最大で150億ドル前後」と主張しており、たばこ会社存続にかかわる額となった。《共同通信》
【この日の民主党】
政府税調答申で久保党税調会長が談話
民主党税制調査会長の久保亘参議院議員は14日、「わが国税制の現状と課題――21世紀に向けた国民の参加と選択」と題する政府税制調査会(政府税調)の中期答申が総理に提出されたことについて、談話を発表した。
この中で、政府税調の精力的な取り組みには敬意を表しながらも、(1)国と地方の税源配分のあり方の見直しを「危機的な財政状況」を理由に先送りした(2)消費税について、今後その役割がますます重要なものになるとしているが、財政構造改革はまず歳出の徹底的な見直し、削減を通じて進めるべき(3)個人所得課税の各種人的控除について、単純な増税論と既得権擁護論の両論併記に終わっており、議論の掘り下げが不十分④環境税について、「引き続き幅広い視点から検討する」との消極的な結論にとどまっており、きわめて不十分――と問題点を指摘した。《民主党ニュース》