平成4071日目

2000/03/01

この日のできごと(何の日)

【JOC】菊池理事を解任

日本オリンピック委員会(JOC)は1日、東京都内で臨時評議員会を開き、月刊誌にJOCを批判する告発手記を寄せた菊池陞理事(日本ライフル射撃協会会長)について、JOC理事としてふさわしくない行為があったと認め、正式に理事職を解任した。日本体育協会を含め、理事が解任されたのは初めて。

定款にあたる寄付行為では、役員の解任は理事会と評議員会での議決が必要で、既に理事会は解任を決議していた。この日の臨時評議員会では、菊地氏の主張は事実無根でJOCの名誉を著しく傷つけ、「役員たるにふさわしくない行為」があったとして解任の議決を記名投票で求めた。その結果、評議員63人のうち委任状を含め賛成が58票と、解任決議に必要な3分の2以上を占めた。反対2票、無効1票、欠席2人だった。

月刊誌、文芸春秋3月号で、JOCは堤義明名誉会長の強い影響下にあり、同名誉会長への利益誘導などをはじめ組織運営が不透明だと指摘した菊地氏は、評議員会に遅れて出席し、発言しなかった。評議員会後、「数の原理は仕方ない。JOCはこういう体質のところだ。(主張は)変わらない」と話した。

八木祐四郎会長は「みぞうの解任ということを取り扱うことは残念で寂しい」と述べ、小粥義朗専務理事は「菊地氏の主張は理論のすり替えや事実誤認があって、全体的にJOCの名誉を傷つけた」と語った。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【小渕恵三首相】警察法改正を視野

参院予算委員会は1日、2000年度予算案をめぐり小渕恵三首相と全閣僚が出席して基本的質疑を行い、本格論戦を開始した。

首相は新潟県警の一連の不祥事に伴う処分を了承した国家公安委員会には指揮権が及ばないとした上で「内閣として権限を行使する法改正を企図するか、それが国会の判断をいただけるか難しい問題だ」と述べた。

内閣が国家公安委を直接指導できないとしている警察法改正も視野に入れ、警察組織のあり方を検討する考えを示唆したものだ。《共同通信》

【自民党、公明党】沖縄1区で選挙協力

自民党の下地幹郎衆院議員(比例九州ブロック)は1日、那覇市内で記者会見し、次期衆院選は沖縄1区からの立候補を断念、比例九州ブロックに回ると表明した。

公明党は沖縄1区で現職の白保台一衆院議員を公認しており、自公両党(改革クラブを含む)の現職が競合していた9小選挙区で、自民党議員が比例に回る形で協力するのは初めて。

会見に同席した自民党の鈴木宗男総務局長は下地氏を①比例九州ブロックの名簿順位3位以上に載せる②次々回の衆院選では沖縄1区の党公認候補とする−ことを明らかにした。

下地氏は次期衆院選で沖縄1区から出馬する意向を1月に表明し、小渕恵三首相や野中広務自民党幹事長代理らが比例に回るよう説得していた。下地氏は「自自公連立政権下での自民党の立場や、沖縄県政の安定といった状況を踏まえ最終的に判断した」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・自民党の岡野裕参院幹事長は1日の参院予算委で、青木幹雄官房長官から「いよいよ参院での予算審議が始まりますからよろしく」と電話があったことを披露した上で「こどもはあいさつをしない」「何かあればあいさつをするもの」などと教育改革の必要を訴えた。さらに、青木長官が衆院定数削減法案の採決に絡んで衆院議長に「圧力をかけた」と追及したことを取り上げ、「民主党の皆さんはあいさつをするという教育を受けていないのではないか」とばっさり。この発言に予算委は爆笑に包まれ、当の青木長官も苦笑い。《共同通信》

【レバノン】日本赤軍引き渡しを拒否

レバノン政府の定例閣議は1日、偽造旅券行使罪などで同国に服役中の岡本公三受刑者(53)ら日本赤軍メンバー5人について、日本の直接引き渡し要求を拒否することを決めた。判決に従い5人は3月7日の刑期満了後に国外退去処分となるが、レバノン政府は日本以外の受け入れ国を探す。

受け入れ国が見つからない場合、5人の亡命申請が個別に再検討され、事実上のレバノン亡命が実現する可能性もある。今後の焦点は政治亡命委員会による決定に移る。

記者会見したハリル情報相は、日本の要求について「十分な法的理由がない」と述べた。

情報相によると、刑期満了までに5人の受け入れ国が決定しない場合、出所後は治安当局が身柄を管理する。

受け入れ国をめぐっては、欧州や中東の複数の国が取りざたされているが「日本との関係悪化を覚悟してまで受け入れる国はない」(外交筋)見通し。

5人は、岡本受刑者のほか足立正生(60)、戸平和夫(47)、和光晴生(51)、山本一万里子(59)の4受刑者。日本の警察庁は岡本受刑者を1972年のイスラエル・ロッド空港乱射事件の殺人容疑で国際手配、4人も殺人未遂容疑などで逮捕状や収監指揮書が出ている。

5人はレバノン潜伏中の97年2月に逮捕され翌年6月、禁固3年の刑が確定。日本政府は身柄の引き渡しを要求、特使を派遣し交渉を続けてきた。

しかし両国間には犯罪人引き渡し条約がない上、対イスラエル闘争に身を投じた岡本受刑者らを「アラブの英雄」とみなす国内世論も強硬で、レバノン政府は対応に苦慮してきた。

岡本、戸平、山本3受刑者は最近イスラム教に改宗、足立受刑者も2月にレバノン女性と結婚するなど、レバノン定住に向け環境づくりをしてきた。《共同通信》

【民主党ニュース】

身内に甘い警察体質、保利委員長も責任逃れ=峰崎参院議員が徹底追及

2000年度政府予算案の衆院通過を受け、1日からは参院で予算委員会が始まった。

民主党・新緑風会からは峰崎直樹・小川敏夫両参院議員が質問に立ち、新潟県警の不祥事や首相周辺のNTTドコモ未公開株の不正入手疑惑などについて、小渕首相はじめ政府の姿勢を追及した。

峰崎議員は「監禁されていた女性が保護された報告を受けながら、マージャンを続けた県警本部長と、特別監察で出向いたのに一緒に相手をしていた関東管区警察局長の行動は神奈川県警以上の不祥事だ。とくに局長の監査は物見遊山同然であり、懲戒免職にあたる」として、局長を引責辞任だけですませた理由をただした。これに対し田中警察庁長官は「本人が申告したから」としか述べず、身内に甘い警察体質を露呈。

峰崎議員は「国民はこんな答弁では納得しない。責任を取らせるのは当然だ」として保利国家公安委員長に田中長官の辞職を要求した。だが保利委員長は「長官の任命権は国家公安委員会にあり、自分には(長官に対する)責任者という法的根拠はない。不祥事の責任は国家公安委員会全体にある」と答弁。

このため峰崎議員は「警察がメルトダウンを起こし暴走しているときに、国家公安委員会を云々するだけなら何のための大臣か。権限がないというのならここで質問もできない」と強く抗議したが、保利委員長は「国家公安委員長の責任については法律的にあいまいさがある。指摘については明日(2日)開かれる国家公安委員会に警察庁を通じて報告させる」とだけ回答した。

小渕首相も「現在の法的根拠では首相が指揮して(警察を)行政処分することは限界がある」と述べ、責任追及の甘さを法解釈の問題にすりかえた。

支援者が2人もポケベル会社設立~小川敏夫参院議員が首相の株疑惑追及

1日の参議院予算委員会総括質疑で、峰崎議員に続いて質問に立った民主党・新緑風会の小川敏夫議員は、ドコモ株疑惑に絞って首相を追及。NTTドコモの前身となった上毛通信サービス(ポケットベル会社・1972年設立)について、「同社は将来性豊かだった。ポケベルと移動体通信の統合が既定路線だったことは知っているか」と認識をただしたが、小渕首相は「具体的な経過をすべからく承知しているとは言えない」など、のらりくらり答弁を繰り返した。

小川議員はさらに、首相の後援者である大城宗憲氏が設立した沖縄通信サービスが現在NTTドコモ九州になっていることを挙げ、「大城氏はそれ以前は書店などを経営しており、電気通信とは関係がなかった。設立にあたり、相談や頼まれたことはないか」とただした。これに対し首相は「相手に聞かないとわからないが、なかったと記憶している」と答弁。

小川議員は重ねて、電電公社(当時)がポケベル会社を都道府県に1つしか認めていなかったことを挙げ、「設立はむずかしいということだ。それが、それまで電気通信に無関係で、共通して小渕首相の支援者である人が2人もポケベル会社を立ち上げたとなれば、何かあるのではないかと疑わざるを得ない」として、NTT九州ドコモの株を首相の関係者が保有していないかただした。これに対し首相が「古川秘書官は保有していない。親族については知らない」と答えたため、小川議員は大城氏の証人喚問とNTT九州ドコモの株主名簿を資料として提出するよう要求。新潟県警不祥事を究明するため、国家公安委員の参考人招致も要求した。

「無制約な実名報道に自制を」少年実名報道判決で江田NC司法大臣が談話

民主党ネクスト・キャビネットの江田五月司法担当大臣は、少年の実名報道の控訴審判決について1日、談話を発表した。

江田担当大臣はこのなかで、少年法61条が少年に「実名で報道されない権利」を付与するものではないとしても、「実名報道は同条に違反する違法なものである」と主張。そのうえで、この判決が「無制約な実名報道に道を開くことのないよう、報道機関をはじめとする社会の自制が求められる」と指摘した。また、犯罪被害者の権利の確保をどうするかは「加害者の実名報道とは別の重要な検討課題である」と述べた。

この裁判は、堺市で起きた殺傷事件で殺人などの罪に問われた男性(21=当時19歳)が、実名や顔写真を載せた月刊誌の記事で、少年法に基づく「実名で報道されない権利」を侵害されたとして発行元に損害賠償を求めていたもの。大阪高裁は2月29日、1審判決を取り消し、請求を棄却する判決を出した。

「保利国家公安員長は辞職を」鳩山代表が定例会見で

民主党の鳩山代表は1日、党本部で定例会見を開き、新潟県警の不祥事に関し、保利国家公安委員長の辞職を求めるとともに、国会公安委員会のあり方に検討を加えるべきとの考えを示した。

鳩山代表は重犯罪や重窃盗罪が昨年、急増した事実を示し、「原因は小渕内閣の失政による構造的な不況のみならず、警察のモラル低下にある」と指摘。さらに、世論の大きな批判を呼んでいる新潟県警本部長と関東管区局長の処遇について、「厳正な処分を求めた国民の期待感とギャップがあり、国家公安委員長としての責任は避けられない」と述べ、辞職を要求する考えを明らかにした。

さらに警察庁の処分方針をすんなり認めた国家公安委員会についても、「警察の僕(しもべ)と言われて、だれが否定できるのか」と批判し、「公安委員会の事務局は警察庁内にあり、いかに委員の独立性が担保されるかが大事だ」と指摘。

菅政調会長のもとで国家公安委員会のあるべき形態を検討し、近くまとめる考えを明らかにした。



3月1日 その日のできごと(何の日)