平成4033日目

2000/01/23

この日のできごと(何の日)

【宮澤喜一蔵相】景気優先、補正も視野

宮澤喜一蔵相は23日、民放テレビ番組のインタビューで、今年夏以降に景気が回復しない場合、補正予算を組むのかとの質問に対し「経済は生き物だ。そうなったらそうするしかない」と述べ、あくまでも財政再生より景気回復を優先させ、平成12年度の補正予算編成も辞さない考えを示した。

2年連続の積極型となった12年度予算案の国会提出を控えたこの時期に、蔵相があえて補正予算編成に言及した背景には、22日の先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)で日本が確かな経済成長を公約したことや、総選挙が日程に上っていることが背景にある事は間違いない。

蔵相は夏以降に景気は回復するとの見方も強調、大型補正の可能性は「ほとんどない」とも付け加えた。ただ「財政には限界もある」と述べるなど、明るい見通しが外れた場合は、政府はいよいよ厳しい政策運営を迫られることになりそうだ。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【大相撲初場所】千秋楽

大相撲初場所千秋楽(23日・両国国技館)関脇武双山が13勝2敗で初優勝を決めた。新人からの39場所目の賜杯は史上5位のスロー記録。武蔵川部屋勢の連続優勝は6場所に伸びた。

単独トップで千秋楽を迎えた武双山は関脇魁皇を豪快に押し倒した。殊勲、技能賞も獲得し、来場所で大関とりを目指す。魁皇は負け越した。関脇貴ノ浪は千代天山を寄り切り10勝5敗となり、規定により来場所の大関復帰を果たした。旭天鵬と隆乃若が初の敢闘賞を受賞。十両は小城錦が2場所連続優勝した。春場所は3月11日から大阪府立体育会館で行われる。《共同通信》

【徳島・吉野川】可動堰建設反対が9割

徳島県吉野川の可動堰建設計画の賛否を問う徳島市の住民投票は23日投開票され、自然環境への悪影響や税金の無駄遣いなどを理由とした建設反対票が10万2759票で9割を起こす圧倒的多数を占めた。賛成は9367票だった。最終投票率は55.00%。

反対票は有権者の約半数に達し、小池正勝徳島市長は「市民の意思として反対と言うことが示された以上、市としても反対する」との考えを表明した。

投票そのものに法的拘束力はなく、建設省は対話を進めながら計画を進める方針だが、流域最大の自治体が投票結果を受け反対の意思を示したことで、今後計画の見直しの検討を迫られるのは必至だ。

また事業の効果や財政難などから見直しの必要性が指摘されている大型公共事業の在り方が問い直される契機にもなりそうだ。

【スピードスケートW杯】

スピードスケートのワールドカップ(W杯)短距離のビュート大会最終日は23日(日本時間24日)、米モンタナ州ビュートで行れ、男女の500メートルで日本勢が連日のアベック優勝を飾った。

男子500メートルで清水宏保(NEC)が35秒27で2日連続で優勝、今季6勝目を挙げ自己の持つ日本人最多のW杯通算勝利を「25」に伸ばした。清水の記録は、昨年12月の全日本スプリント(山梨・富士急ハイランド)で自身がマークした35秒24の屋外世界最高に0秒03と迫る好記録だった。2位には世界記録保持者のジェレミー・ウォザースプーン(カナダ)とマイケル・アイルランド(カナダ)が同タイムで続き、武田豊樹(SHI)は7位、井上純一(西武鉄道)は11位だった。1000メートルはウォザースプ一ンが1分10秒56で連日の優勝を果たして今季5勝目を挙げ、清水は17位に終わった。

女子500メートルでは、三宮恵利子(富士急)が39秒00で前日の1000メートルに続いて制し今季4勝目。前日500メートル優勝の岡崎朋美(富士急)は転倒、棄権した。1000メートルはクリス・ウィッテイ(米国)が1分16秒94で今季初勝利をマーク、三宮は7位だった。《共同通信》

【共産党・不破哲三委員長】中国共産党幹部と会談

共産党の不破哲三委員長は23日午後、党本部で同党の招待で来日した李成仁中国共産党中央対外連絡部副部長ら代表団と会談した。

不破委員長は臨時国会から通常国会にかけての野党共闘など日本の政治状況や、昨年12月の日本共産党も参加した超党派の国会議員による朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問などについて説明。中国側は「日本に対する理解が深まった」と述べるにとどまった。

中国側は①不破委員長らと江沢民国家主席(中国共産党総書記)ら高レベルの両党間交流を必要に応じ、実現する②今年中に日本共産党国会議員による代表団の訪中③不破委員長の私的な訪中−などを提案。日本側は解散・総選挙など不透明な状況があるとしながらも前向きに検討する考えを示した。

中国共産党の代表団が日本共産党の招待で来日したのは初めて。昨年6月には日本共産党の代表団が訪中している。《共同通信》

【自民党・亀井静香政調会長】分断狙いゆさぶり?

「羊とオオカミが手を組んでいつまでやるつもりなの」−自民党の亀井静香政調会長は23日のテレビ朝日の番組で、民主党を「羊」、共産党を「オオカミ」になぞらえ、衆院定数削減問題での野党共闘を分断しようと揺さぶりをかけた。

番組では、菅直人民主党政調会長と志位和夫共産党書記局長がそろって亀井氏とにらみ合い。亀井氏は、民主党が比例50削減を打ち出していることを挙げ、「(与党提案の20削減にも)賛成すればいいんだ」。一方、志位氏には「党の綱領を変えなさい。安保(闘争)の時のような暴動を拡大して革命をするという路線を捨てていない」と、“変化球”で攻撃した。

もっとも、菅、志位両氏の「ロ八丁」ぶりも折り紙付き。亀井氏が、将来的には中選挙区制復活を目指したいと発言すると、菅氏はすかさず「古き良き時代に戻りたいんだ。政権交代が怖いんだ」とかみついた。これに亀井氏も「民主党なんて全然怖くない」と応戦し、最後は「ののしり合い」の様相に。《共同通信》

【成田きんさん】死去

日本中から「きんさん・ぎんさん」と親しまれた長寿双子姉妹の姉、成田きんさんが23日午前11時3分、心不全のため名古屋市南区鶴の自宅で死去した。107歳。名古屋市出身。

明治25年8月1日生まれ。数え年で100歳の平成3年の敬老の日を前に妹、蟹江ぎんさんとのコンビが全国に紹介されると、愛きょういっぱいの笑顔と名古屋弁での軽妙な受け答えが人気を呼び、一躍“国民的アイドル”になった。子や孫と一緒に健康な毎日を送る姿は、高齢化が進む中で理想の老後像ともされていた。

家族によると、きんさんは数日前から風邪で寝たり起きたりの生活だった。23日はふだん通り起床、仏壇に手を合わせた後、再び床に入った。午前10時半ごろ声を掛けても返事がないなど様子がおかしいため、かかりつけの医師を呼んだが、間もなく死亡を確認したという。

辰(たつ)年の今年、9回目の年女を迎えた。正月を前にした昨年末のインタビューで「体が丈夫で過ごせればいいです。皆さんも。お元気で」と答え、日本の将来については「これからのことは分かりませんねえ」とさらりとかわしていた。

きんさんは明治43年に結婚。11人の子供を産み、孫が11人、ひ孫が7人、やしゃごも1人いる。夫を亡くした後は、四男夫婦の家族と同居していた。

平成4年に「きんさん・ぎんさん」が流行語大賞に選ばれた。ドラマやCMにも出演し、7年5月にはぎんさんと台湾に初外遊、大歓迎を受けた。11年には「国の宝」として、ギネスブックにも登場している。《共同通信》

【民主党ニュース】

吉野川可動堰の賛否問う住民投票、「反対」が圧倒

建設省が進める吉野川第十堰の可動堰化計画の是非を問う徳島市の住民投票が23日おこなわれた。

投票率は条例で成立要件とされた50%をこえて成立(約55%)。即日開票の結果、反対票が約9割と圧倒し、中立の立場をとっていた小池徳島市長も会見で「反対」を表明、立場を転換した。

民主党はこの計画について以前から環境汚染の恐れや治水効果の実効性、費用対効果の不合理性などを指摘。投票結果を受け、23日に建設省に計画の白紙撤回を迫る鳩山代表名の談話を発表した。

そのなかでは「徳島市民の見識と意欲が住民投票を成功に導いた」と敬意を表し、「今回の意思表示は公共事業のあり方を問い直すうえでの大きなターニングポイント。建設省はこの結果を重く受け止めるとともに、白紙撤回に向けて検討を行うべき」と指摘。さらに「小渕首相も公共事業に関する地域住民の真意を問うための方策の実現、公共事業の効率化・財政再建計画の策定へ向け、舵取りを切り換えるべき」と、公共事業の根本的な見直しを迫った。

◎鳩山代表、投票前日に現地で投票呼びかけ

鳩山代表は投票前日の22日に急きょ徳島入りして「長良川河口堰の下流は汚れ、ヘドロで生き物が住めなくなっている。吉野川の計画はさらに規模が大きく、環境への影響ははかりしれない。50%をこえる投票率にして議会と市民とどちらが賢明かはっきりさせよう」と訴えた。これに先立ち、ネクストキャビネットの前原誠司社会資本整備担当大臣、国会Gメンの石井紘基衆議院議員、福山哲郎参議院議員らが相次いで現地入りして地元住民に話を聞くなど、精力的に活動した。

「交通バリアフリー」の実態を点検/小川勝也参院議員が地元空港、駅で

民主党の小川勝也参議院議員(党障害者政策PT副座長)は23日、地元の札幌駅や新千歳空港で車いすの障害者などと一緒に「交通バリアフリー」の点検をおこなった。党が提案している「交通バリアフリー法案」の実現と、障害者インターナショナル世界会議が2002年秋に札幌市で開催されるのに合わせ、小川議員が呼びかけた。

当日は「交通権を考える連絡協議会」などの車いす利用者7人をはじめ、総勢40人余りが参加。視覚障害者や建築家など専門家の立場からバリアフリーを進めるボランティア団体、JR北海道、北海道空港なども参加した。

参加者は、札幌駅の1ヵ所しかない障害者用トイレが汚れて使えない状態だったり、JRと地下鉄を結ぶ通路に何ヵ所も階段があって、車いすでは乗り換えができないなどの現状を確認。空港でも障害者用の表示が英語も含め不十分で、車いす利用者に不可欠のエレベーターも小さく、国際線には1基しかないなど、多くの問題点が明らかになった。

意見交換会では「自動ドアの多くは幅が80センチ余りだが、外国人の中には90センチ幅の車いす利用者もいる」「駅ホームの点字ブロックが不十分で転落して首を痛めた」などの声が障害者からだされた。「車いすの人には使えない。視覚障害者は命がけ」とさえ言われる公共輸送機関の現状が示され、「交通バリアフリー法」の必要性が再確認された。



1月23日 その日のできごと(何の日)