平成4008日目

1999/12/29

この日のできごと(何の日)

【オウム真理教・上祐史浩幹部】出所

オウム真理教の上祐史浩幹部(37)が29日、刑期を終え、服役していた広島刑務所を出所した。平成7年10月の逮捕以来、4年2カ月ぶりに教団に復帰し、出迎えた幹部や弁護士らと全日空機で東京に移動。都内のホテルに宿泊を拒否され、横浜市中区の教団横浜支部に入った。

公安当局は、同支部に松本智津夫被告(44)=教祖名麻原彰晃=の三女(16)や村岡達子代表代行ら、ほとんどの幹部が集結していることを確認。今後の教団運営などについて協議しているとみている。

上祐幹部は松本被告に次ぐ「正大師」の地位にあり、実質的な指導者になるとみられることから、動向に注目している。

上祐幹部は午前6時に出所。広島空港で「教団(東京)に戻る予定だが、出所したばかりで周りの様子が分からない。静養した後、会見したい」との趣旨のコメントを出した。

羽田空港には同9時すぎに到着。弁護士名で予約していた新宿区のホテルに車で移動したが、ホテル側は「他の客に迷惑がかかる」として、宿泊を拒否した。

マンションの一室にある横浜支部には、午後0時45分ごろ入った。

上祐幹部は7年3月の地下鉄サリン事件後、教団のスポークスマンを務めていたが、教団の熊本県波野村進出に伴う国土利用計画法違反事件で、元教団公認会計士に虚偽の証言をさせ、証拠書類を偽造したとして偽証や有印私文書偽造罪などで起訴された。

9年3月に東京地裁が懲役3年を言い渡し、東京高裁と最高裁がそれぞれ控訴と上告を棄却。10年8月に未決拘置590日を算入した刑が確定した。服役中は独居房で、紙袋の作製などに従事していた。《共同通信》

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【J1・磐田】井原正巳選手の獲得を発表

サッカーJリーグ1部(J1)のジュビロ磐田は29日、日本代表DFで横浜F・マリノスの井原正巳(32)の獲得を発表した。

井原は昨年のワールドカップ(W杯)で日本の主将を務めるなど、アジア屈指のDFとして国際Aマッチ123試合に出場、Jリーグも史上4位の223試合に出場。11月末に横浜から戦力外を通告され、磐田、FC東京、浦和レッズなど9チームからオファーを受けていた。《共同通信》

【ペイオフ】解禁延期に

自民、自由、公明の与党3党は29日、破たん金融機関の預金払戻保証額を1000万円などとするペイオフ解禁を、大手銀行から信用組合まですべての金融機関について予定より1年先送りし、平成14年4月まで全面延期することで合意した。宮澤喜一蔵相は与党合意を政府として受け入れると表明。破たんした銀行などの預金・負債を全額保護する現行制度を今後2年余り続けることを決め、迷走してきたベイオフ問題は決着した。

全面延期は信用組合の経営健全化が遅れていることが最大の理由だが、国際公約だったペイオフ解禁の時期が遅れることで日本の金融界全体の信頼が低下する可能性が強く、金融改革の後退懸念も浮上しそうだ。

与党3党は同日夜、政策責任者会合を開き、自民党の亀井静香政調会長がペイオフ解禁の1年延期を提案。予定通りの解禁を求めてきた公明党は、来年秋に解禁時期を決めることを主張した。自由党も1年延期を支持したため、3党間にきしみを残さないことを優先する公明党が譲歩。連立政権維持のための妥協策として合意が成立した。

与党合意を受け記者会見した宮澤喜一蔵相は「最小限の延長として、政府も受け入れていい。信組の現状から見てやむを得ない」と述べた。《共同通信》

【大阪府知事選】連合と関経連、太田房江通産審議官を擁立

横山ノック前大阪府知事の辞職に伴う来年2月の大阪府知事選で、連合大阪と関西経済連合会は29日、通産省の太田房江官房審議官(48)を非共産統一候補として擁立することを決め、支持母体「21世紀大阪がんばろう会」の設立を発表、共産党を除く各党に推薦を要請した。

民主、公明両党は太田氏推薦の意向。自民、自由両党でも推薦の動きがあり、最終調整を進めている。一部に異論のある自民党は30日、府議団総会であらためて協議する予定で、同党の動向が統一候補実現の成否を握りそうだ

。同知事選では、共産党推薦の鯵坂真関西大名誉教授(66)が出馬表明している。

29日夜、大阪市内のホテルで記者会見した秋山喜久関経連会長は「政党本位ではなく府民の力で候補者を選ぼうと進めてきた。望ましい知事として太田氏が一番いい」と述べた。

同会は既に太田氏から「出馬してもいいが、通産相などの了解を得たい」との回答を得ており、年内にも発表したいとしている。

太田氏は広島県出身。近畿通産局総務企画部長として大阪勤務の経験があり、平成9年から2年間、岡山県副知事を務めた。連合などは横山前知事が強制わいせつ罪で起訴されたため、女性を中心に幅広く支持が得られると判断したとみられる。《共同通信》

【インディアン航空814便ハイジャック事件】発生から6日目

6日目を迎えたインディアン航空業っ取り事件で、犯人グループは29日、乗客、乗員を解放する条件として28日に示した3項目要求のうち、2億ドルの支払いと、イスラム武装組織元指導者の遺体引き渡しの2つを取り下げた。

犯人側が交渉の中で譲歩したのは初めて。これにより犯人側の要求は、イスラム武装組織の指導者マスード・アズハル師とイスラム過激派35人の釈放だけとなり、交渉は急進展する可能性も出てきた。

しかし、インド政府のマハジャン議会担当相は29日夕、記者団に対し犯人側が譲歩した事実を確認したうえで「問題は案件の数ではなく、要求を全体として精査している」と語り、依然として厳しい交渉が続いていることを示唆した。

現金などの2要求については、アフガニスタンのタリバン政権が「イスラムの教えにそぐわない」と批判。犯人側は同政権から説得され譲歩したとみられる。

インドのシン外相は記者会見で、同政権の最高指導者ムハマド・オマル師に対し、政権を承認するサウジアラビアなどを通じ事態打開に協力するよう要請していることを明らかにした。《共同通信》



12月29日 その日のできごと(何の日)