平成4632日目
2001/09/13
この日のできごと(何の日)
【アメリカ同時多発テロ事件】ラディン氏が中心人物
パウエル米国務長官は13日、国務省で記者会見し、国際テロの黒幕とされるウサマ・ビンラディン氏が米中枢テロの背後にいる中心人物と事実上断定した。米政府高官としては初めてとなる。
ウルフォウィッツ米国防副長官は同日、犯行グループが特定された場合「継続的な軍事作戦を展開する」と言明。米政府は、ラディン氏がいるアフガニスタンの攻撃や偵察を前提に、隣国パキスタンに領空飛行許可を要請、同氏と組織の壊滅に向け軍事行動の布石を打ち始めた。
パウエル国務長官は同日、ラディン氏が潜伏しているとされるアフガニスタンのタリバン政権を支援するパキスタンのムシャラフ大統領と電話会談、協力を取り付けた。
CBSテレビなどによると、米政府はパキスタンに対し、領空飛行許可に加えアフガニスタンとの国境封鎖模様生した。飛行許可は空爆や偵察のため、国境封鎖は経済制裁のためとみられる。
パウエル国務長官は会見で「公式に犯行グループを特定したわけではない」としながらも「(今回の)テロを実行できる能力がある組織を追及している」と指摘。記者団が「それはラディンか」と尋ねると「イエス」と認めた。《共同通信》
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【大相撲秋場所】5日目
大相撲秋場所5日目(13日・両国国技館)ただ1人全勝だった平幕の北桜が敗れ、1敗で8人が並ぶ混戦模様となった。前日土のついた武蔵丸は土佐ノ海を難なく寄り切って1敗をキープ。大関陣では武双山が琴ノ若を突き落として1敗を守った。千代大海は琴光喜のはたき込みに敗れ、2連勝の後に3連敗。雅山は2勝目を挙げた。関脇栃東は小結玉乃島を寄り切って4勝1敗。朝青龍は関脇出島を寄り切って1敗を堅持した。出島は3敗目。《共同通信》
【米・ブッシュ大統領】報復決意
ブッシュ米大統領は13日、ホワイトハウスで米中枢同時テロについて行った記者会見で、犠牲者に話が及んだ際「家族や子供たちのことを思うと」と涙声で言葉を話まらせた。
「事件に取り組みながら何を思うか」との記者の質問に「自分のことは考えないが」と述べた後、わき上がる思いを抑えきれなくなったようだ。その後、気を取り直したように「私にはやるべき任事が待っている。悲しみに浸るのは、この恐ろしい悲劇に区切りをつけてからだ」と声を震わせて強調した。
会見が苦手で、プロンプターの文字を追うことが多い大統領だが、この日は自らの言葉で国民に訴えることに成功したようだ。大統領はまた、テロ犯人を「裁きにかける」と決意を示し、「悲しみの涙の中に機会を見いだそう」と米国民に団結を訴えた。《共同通信》
【小泉純一郎首相】米・ブッシュ大統領と電話会談
小泉純一郎首相は13日夜、米中枢同時テロについてブッシュ大統領と電話で会談した。大統領は「われわれは21世紀の新しい戦争に協力して戦っていくことが重要だ」と日本を含む同盟国が協調することの重要性を強調、「テロリストのみならず、その協力者に対しても断固たる姿勢が必要で、自由世界が協力して対応することが重要だ」と指摘した。
首相は「米国のみならず自由、平和、民主主義への挑戦という危機意識を共有している。テロと断固戦うとの大統領の姿勢を支持している。必要な援助と協力を惜しまない」と米国への支持と可能な限り支援する意向を伝えた。《共同通信》
【この日の民主党】
衆院総務委員会で新宿ビル火災事故を質疑~田並胤明、武正公一両衆院議員
衆議院で13日午前、総務委員会の閉会中審査が開かれ、9月1日未明に発生し、44人の犠牲者を出した新宿区歌舞伎町のビル火災事故について、質疑が行われた。民主党からは田並胤明、武正公一両議員が質問に立った。
最初に田並議員は、「今回の事案で、東京消防庁が過去3回もこのビルに立ち入り検査をして、改善措置を指導している。3回目の99年10月には計8件にわたる改善指導をしたが、その結果が改善につながっていないのが事実。まさに無法地帯であり、ショックだ。東京消防庁は、改善命令に従わせるような法的な具体的措置をなぜとらなかったのか。全国的にこのような事例はたくさんあるのではないか」と指摘。
さらに、前日に東京消防庁で幹部から取材した結果として、「一斉立ち入り指導をやる場合に、あの地域(歌舞伎町地域)では、消火活動をするのと同じくらい怖い気持ちで立ち入り検査をしなければならないとの話をきいた。恒常的な連絡協議会を常設して、警察や都と連携して立ち入り検査、改善指導をすべきだ。怖くて検査ができなかったでは、いつまでたっても抜本的な解決にはならない」と提言した。そして、「12月末までに各地の消防署が立ち入り検査をするが、その結果は国民に逐一公表して明らかにほしい」と要望して質問を締めくくった。
続いて質問した武正公一議員は、99年の立ち入り検査内容にビルの関係者の誰が立ち会ったのかを質し、「ビルの関係会社の従業員だったと聴いている」との答弁に、「関係者ならビルのオーナー、経営者などが立ち会わなければ実効性がない」と指摘した。
さらに、設置が義務づけられているビルの共同防火管理者がおかれていなかった事実について、なぜ指摘しなかったのかを質したが、中川消防庁長官は「そもそも個々のテナントの防火管理者が選任されていなかった。このようなことで共同防火管理者の設置を求めても実効性がないと判断した。個々の消防署の判断だ」と答弁、ビルのずさんな防火管理体制が改めて明らかになったが、武正議員は「だからといって消防法の主旨がこれでは生かされない」と指摘した。
また、建築確認では店舗として申請された後、飲食店、風営店に無断転用されても罰則や罰金の対象にならないことを問題視。国土交通省の三沢住宅局長は「大事な問題だと認識しているが、特定行政庁で手続きをどうやって守らせるかが問題。規定の実効性を担保するために、これからは罰則適用の告発を視野に入れて、特定行政庁にも呼びかけをしていきたい」と答弁した。
さらに、武正議員は、「建築基準法93条で消防同意がある。建物を建てるまではいっしょうけんめいやっているが、作ったあとはいささか消防署任せではないか」として、行政庁の積極的関与が必要だと提案した。
また「警視庁で風営法の許可申請をするときに、建築確認を任意ですることになっている。この制度は効果があると思うので、全国的に準用すべき。風営法の改正、建築基準法の改正を視野に入れるべきではないか」と提案し、質問を終えた。
狂牛病対策で農水省からヒアリング~党対策ワーキングチーム
民主党の狂牛病・口蹄疫問題対策ワーキングチーム(座長:城島正光衆議院議員)は13日、農林水産省・厚生労働省に対し、千葉県白井市で狂牛病(牛海綿状脳症)の疑いのある北海道産の乳用牛が見つかった問題に関連して、ヒアリングを行った。広中和歌子、櫻井充、榛葉賀津也各参議院議員、石毛えい子、金田誠一、鮫島宗明、永田寿康各衆議院議員らが参加した。
農林水産省生産局畜産部の説明によると、8月6日、千葉県白石市で乳用牛1頭をと殺したが、自力で立てないなど起立不能を呈したため、脳(延髄)を採取。動物衛生研究所(動衛研)で狂牛病かどうかを確定するプリオニクステストを行った結果、陰性が確認された。しかし、千葉県や動衛研の検査で脳の組織に空胞を認めたことから、動衛研が免疫組織化学的検査を実施したところ、感染を示唆する結果が出た。
これを受けて農水省は、発生農場では他の飼育牛を直ちに隔離し、当該牛の導入経路・飼料の種類や給付状況、免疫検査を開始。9月11日には確定診断のため、当該牛の材料および国内の検査結果を国際リファレンス研究所である英国獣医研究所への送付を決定した。また12日には、全国の畜産農家などで飼育されている肉牛と乳牛について、都道府県を通じて一斉調査することを決めた。牛の配合飼料の製造工場に対しても、緊急の立ち入り調査を始めた。
農水省の説明に対し、広中和歌子議員は「狂牛病感染の原因となる肉骨粉の餌への配合を禁止したのは96年。酪農家には購入した残りがあるかもしれない。それらの使用もやめるよう、指導を徹底するべき」と述べた。当該牛を生産した北海道の酪農家は昨年で廃業したが、櫻井議員は、「廃業までの間に死んだ牛は2頭で、一頭は脱臼によるというが、改めて調べるべき」と指摘。「診断を下した獣医が狂牛病という認識をもたない限り、直接的な原因である脱臼を死因とした可能性があり、起立不能が引き起こした脱臼と考えられなくもない」と問題提起した。
さらに櫻井議員は「都道府県を通じて指導を行っているというが、エイズやシックハウスの問題のときも、指導の声が末端にまで届かずに、問題を大きくした。今回も、酪農家や獣医など、現場に直接指導し、“日本では狂牛病はありえない”としてきた認識を変えていく必要がある」とした。また、原因となる肉骨粉を使用していない産地もあるとの説明に、石毛議員からは「加工牛肉などに産地表示をすることも消費者ニーズに応えることになる」との指摘もあった。
さらに、ワーキングチームとして、「いたずらに危険をあおる必要はないが、国民へのきめ細かな情報公開をしてほしい」と改めて農水省に申し入れた。《民主党ニュース》