平成4631日目

2001/09/12

この日のできごと(何の日)

【アメリカ同時多発テロ事件】ブッシュ大統領「戦争行為だ。敵を打ち負かす」

ブッシュ米大統領は12日ホワイトハウスで米中枢同時テロに関する声明を発表、今回のテロを「戦争行為」と断言し「国家のすべての力を結集して敵を打ち負かす」と述べ、犯行グループの特定と報復の決意を公式に表明した。大統領は「世界の協力を呼び掛ける」と国際社会にテロに対する戦いへの参加を求めた。米政権は軍事報復の可能性の検討に着手するとともに、本格的な捜査を開始した。

米ボストン・ヘラルドは同日、ニューヨークの世界貿易センタービルに突っ込んだ旅客機2機が離陸したボストン国際空港の警備当局はアラブ人5人をテロの容疑者と断定したと報じた。米ABCテレビは12日、米司法当局が米中枢同時テロに関連して、複数の容疑者を既に逮捕したか、逮捕手続きを進めていると報じた。

また同ビルに突入したアメリカン航空機に日本人客1人が乗っていた可能性が出ているほか、同センタービルでの金融関係の会議に野村総研から出張中の2人が参加、安否が確認できていないことが分かった。日本人で安否が不明なのは21人。このほか80人以上の日本人観光客と連絡がついていないという。

ワシントン・ポスト紙によると、米高官は対米テロの黒幕とされるウサマ・ビン・ラディン氏の関与の確率について「90%台の後半だ」と指摘。ハッチ前上院司法委員長は米連邦捜査局(FBI)からの説明で「ラディン氏の関係者が『二つの標的を攻撃した』と話しているのを傍受した」と述べ、同氏の関与が濃厚であると強調した。

ボストン・ヘラルド紙によると、5人はかみそりで作った凶器を使い機体後尾で女性客室乗務員を殺害。操縦席から出た操縦士を制圧して飛行機を奪い同ビルに突入した。犯人は英語で「ばかなことをするな」と操縦士を脅したという。

警備当局はボストン国際空港内に駐車してあった車1台を押収、車内にはアラビア語の航空機の操縦マニュアルが残されていた。

5人のうち2人は兄弟でアラブ首長国連邦の旅券を所持。兄弟の1人は操縦の訓練を受けていた。別の2人は最近カナダから入国、テロ前日に同空港に到着した。

フロリダ州の地元メティアによると、FBIは乗っ取られた航空機の乗客名簿を基に、同州南部で家宅捜索を行った。

フライシャー米大統領報道官は「テロリストは計画を完遂したとみられ、危険はかなり少なくなった」と述べ、国民に平静を呼び掛けた。

一方、ニューヨーク市当局は消防士ら約2000人を動員し同ビル周辺で徹夜で救出活動を行い、がれきの下から数人の生存者が救出された。ジュリアーニ市長はがれきの下に数千人が閉じ込められていると語った。現場では散発的に火災が続いている。消防士300人以上が死亡したとみられ、警官80人以上が行方不明となっている。《共同通信》

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【竹内まりやさん】シングル「毎日がスペシャル」発売

【大相撲秋場所】4日目

大相撲秋場所4日目(12日・両国国技館)横綱武蔵丸が平幕の琴光喜に上手出し投げで敗れ、初黒星を喫した。全勝は平幕の北桜ただ1人となった。琴光喜は3個目の金星。大関陣は武双山が玉春日を押し出して1敗をキープした。しかし千代大海は関脇出島に押し出されて連敗。出島とともに2勝2敗となった。かど番の雅山は朝青龍に送り倒され早くも3敗目。朝青龍は大関戦3連勝。初日から3連敗し、今場所後の横綱昇進が絶望的となっていた魁皇はこの日から休場した。関脇栃東は3勝目を挙げた。《共同通信》

【東京株式市場】全面安

米中枢テロから一夜明けた12日の東京株式市場は、国際的緊張の高まりや景気への懸念を背景に全面安になり、東証平均株価(225種)は取引開始直後に1万円の大台を割り込んだ。

午後に入っても下げは止まらず、終値は前日比682円85銭安の9610円10銭と1984年8月1日以来の1万円割れ、9600円台は83年12月以来、17年9カ月ぶりの低水準となった。《共同通信》

【小泉純一郎首相】「報復攻撃」を支持

政府は12日、米中枢テロで、在留邦人の安否確認に全力を挙げると同時に、米国への支援や今後予想される米国による報復攻撃への対応など態勢整備を進めた。小泉純一郎首相は同日ゆう、米政府がテログループへの報復攻撃を検討していることについて「当然だ」として同盟国の立場から支持する考えを表明した。

米攻撃が大規模・長期化した場合は、米国への支援、協力の在り方について政府、与党内で見解が割れ、首相が厳しい判断を迫られる場面もありそうだ。

また政府は首相の指示に基づき、日本国内の米国大使館や在日米軍基地など米国関連施設の警戒を強化、不測の事態に備えた。警察、消防、医療関係者など90人規模の国際緊急援助隊の編成準備も終えており、米国の要請があれば直ちに出発させる方針。《共同通信》

【G7】緊急声明

先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は12日、米中枢同時テロに対応する緊急声明を発表し、「G7各国は世界経済の混乱が拡大しないよう努力する」との決意を表明した。動揺する国際資本市場に冷静な行動を促す狙いで、世界経済と金融市場の動向を注意深く監視、必要な措置を取る用意がある」と強調し、外国為替市場での介入など協調行動に踏み切る可能性を示唆した。

また各国中央銀行は、金融機関が資金不足に陥らないよう潤沢な資金を金融市場に供給する方針を表明。これを受け米連邦準備制度理事会(FRB)は同日の米金融市場で、大量の資金供給を実施した。10月2日に開く定例の米連邦公開市場委員会(FOMC)を待たずに緊急利下げに踏み切る可能性も出てきた。

FRBによる資金供給は、短期金利の代表的指標で市場への影響が強いフェデラルファンド(FF)金利が、テロの影響で誘導目標の3.5%から大きく跳ね上がる兆しを見せたため実施した。

具体的にはニューヨーク連銀による公開市場操作を通じて、短期金融市場に一気に約382億ドル(4兆5000億円)の大量の資金を供給し、動揺を見せる市場の安定確保に努めた。

市場関係者によると、同様の市場操作を実施する場合、通常は数十億ドル規模の資金供給が専らで、100億ドルを超えるケースは極めて異例という。《共同通信》

【この日の民主党】

「テロに対して毅然として立ち向かう」鳩山代表が談話

民主党の鳩山由紀夫代表は12日、米国で発生した大規模同時テロについて「テロリズムは人道と正義に反する行為であり、われわれはこれを許さない。世界が一致して暴力に屈することなく、テロに対し毅然として立ち向かうべきだ」との談話を発表した。 談話では、日本政府に「国内外のテロ波及など不測の事態に備え、危機管理に万全を期すべきだ」と求めた。

2001年9月12日
米国で発生した大規模連続テロ事件を非難する
民主党代表 鳩山由紀夫

昨日(米国時間11日)来、米国各地で大規模連続テロによって多くの犠牲と被害が生じていることに対し、深い悲しみと強い憤りを禁じ得ない。民主党を代表して、米国国民及び日本の関係者の方々に対して、心からお見舞いを申し上げる。

テロリズムは、人道と正義に反する行為であり、我々はこれを許さない。世界が一致して、暴力に屈することなく、テロに対して毅然として立ち向かうべきである。

日本政府は、事件解決のため、米国政府に対して出来る限りの援助・協力を行なうべきである。民主党としてもあらゆる協力を惜しまない。

日本政府は、邦人救出のためにあらゆる手段を講ずるべきである。

日本政府は、国内外へのテロ波及等の不測の事態に備え、危機管理に万全を期するべきである。

民主党「アメリカ同時多発テロ対策本部」を設置

民主党は、11日夜(現地時間11日朝)に米国で起きた同時多発テロ事件について、同日深夜から鳩山代表、菅幹事長、岡田政調会長が連絡を取り合い、深夜に鳩山代表が「こうしたテロ行為は決して許されるものではなく、強い憤りを覚える」との第1次のコメントを発表。

翌12日午前9時から、ネクストキャビネットの関係閣僚会議を緊急に開き、「アメリカ同時多発テロ対策本部」(本部長=鳩山代表、事務局長=岡田政調会長)を党に設置することを代表と幹事長の判断で決めた。

同日午後4時から、対策本部の第1回会合が党本部で開かれ、20人を超える国会議員が出席。平野内閣官房危機管理参事官からこれまでの政府・各省庁の対応状況をきき、質疑応答を行った。出席議員からは、「日本企業だけではなく、現地企業で働く邦人の安否確認はどうなっているのか」「自衛隊の緊急体制とはどのようなものか」「サイバーテロには対応しているか」などの質問が出された。

また、日本国内のアメリカ人、イスラエル人の安全確保とともに、イスラム系の人たちが集中している地域での安全確保にも配慮すべきとの意見も。また、「米国を強く支持し、必要な援助と協力を惜しまない。世界の関係国とともに断固たる決意で立ち向かう」と表明した小泉首相の記者会見でのコメントには「どの程度の覚悟をもった発言なのか」との質問も出された。

現在たまたま、北アメリカには民主党の大谷信盛、井上和雄両衆議院議員、浅尾慶一郎、海野徹、小川敏夫、木俣佳丈各参議院議員の6議員が滞在中で、対策本部では、随時連絡を取りながら情報収集などを要請している。

テロ対策、外務省汚職、高祖議員選挙違反、狂牛病対策で関連委員会の緊急開催要求へ=野党4党

民主、自由、共産、社民の野党4党は12日午後、国会内で幹事長・書記局長会談を開き、米中枢同時テロについて対応策を審議するため(1)国会関係委員会の緊急開催(閉会中審査)(2)9月末召集予定の臨時国会の前倒し―を共同要求することで一致した。

また、これに先立って、社民党を除く民主、自由、共産の3党は同日午前に国会対策委員長会談を開いた。この席では、外務省不祥事、自民党の高祖憲治参院議員派の選挙違反事件、狂牛病対策を審議するため、関連する衆院の外務、総務、農水、決算行政監視、政治倫理特の各委員会の閉会中審査を求めることで合意した。

会談後記者会見した民主党の熊谷弘国対委員長は、「重大かつ緊急性のある問題が山積している。まず各委員会の理事レベルで協議し、これが滞るようなら国対レベルで対応する」と述べた。

さっそく、13日午前に衆議院で総務委員会が開かれることが決まった。44人の犠牲者を出した新宿区歌舞伎町のビル火災事故を中心に消防に関する件について、質疑が行われる。民主党からは田並胤明、武正公一両議員が質問に立つ。《民主党ニュース》



9月12日 その日のできごと(何の日)