平成3995日目
1999/12/16
この日のできごと(何の日)
【東海村JCO臨界事故】茨城県警、親会社を捜索
東海村臨界事故を起こした核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)の刑事責任を追求している茨城県警ひたちなか西署捜査本部は16日、捜査員約150人を動員して業務上過失致死傷害と原子炉等規制法違反(無許可変更)の疑いで、親会社の住友鉱山本社(東京都港区)と東海村のJCO敷地内にあるエネルギー環境事業部技術センターを家宅捜索した。
捜査本部は9月30日の事故後、JCOに対する家宅捜索で押収した関係資料約1000点を分析。さらに120人以上の関係者から事情聴取した結果、容疑の裏付けには、住友鉱山に送られてきた業務報告書などの押収が必要と判断した。
また、同社が親会社としてJCOの違法な作業状況を知りながら黙認していた可能性もあるとみて、幹部からも事情聴取するとともに、年明けにも事故現場で検証を行い、JCO上層部の責任を追及する。
これまでの調べでは、JCOは平成5年に事故が起きた転換試験棟でのウラン溶液製造作業で、違法なバケツ使用を発案。7年に社内の安全専門委員会で承認されると8年には本来の工程とは別の「裏マニュアル」を作って違法作業を続けていた。
さらにそのマニュアルも守られず、違法な作業手順を「効率化のため」として会社ぐるみで追加していったため、臨界事故が起きたとされる。
JCOは住友金属鉱山核燃料事業部が前身で、昭和54年に100%子会社として独立。東海事業所の所長など管理職の大半は住友鉱山からの出向者で、東海村などは同社にも損害賠償請求をしている。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【プロ野球・巨人】7選手の入団発表
巨人は16日、東京都内のホテルで、今年のドラフト会議で指名、獲得した7選手の入団を発表した。長嶋茂雄監督の隣に座ったドラフト1位の即戦力左腕、高橋尚成投手(東芝)は「高橋は(由伸と)2人いるので、名で覚えてほしい」とアピール。年齢が同じ上原の活躍には「プレッシャーはあるが、それをいい意味に取って、頑張りたい」とやや緊張した面持ちだった。長嶋監督は「将来の中枢を担う7選手。OBとして、監督としても期待は大きい」と話した。《共同通信》
【プロ野球・阪神】8選手の入団発表
阪神は16日、大阪市内のホテルでことしのドラフト会議で指名した8選手の入団を発表した。
即戦力の期待が大きいドラフト1位の的場寛壱内野手(九州共立大)は「2月1日からのキャンプでは、ぼくの守備を見てほしい。来年はこのホテルでビールかけができれば」と力強く抱負を語った。また同2位の吉野誠投手(日大)は「野村監督のためにも開幕からバリバリ投げられるよう頑張る」と話した。同席した野村監督は「阪神はこれから。この新人8選手の力をもって一つの再建に乗り出したい」とエールを送った。《共同通信》
【ゴルフ】タイガー・ウッズ選手、GMと大型契約
ウッズの広告価値の伸びも止まらず−。男子ゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ(23)=米国=が15日、米大手自動車のゼネラル・モーターズ(GM)のブランド車「ビュイック」部門と5年間の大型スポンサー契約を結んだ。
AP電によると、契約金総額は2000万ドル(約20億8000万円)から2500万ドル(約26億円)とみられる。
今年は、米ツアー8勝を挙げるなど大活躍、史上初めて獲得賞金も600万ドル(約6億2000万円)を突破した。スポンサーからの副収入を合わせると、年収は3000万ドル(約31億2000万円)を超す計算となる。
ウッズはイメージを守るため、契約するスポンサーも慎重に選択。プロ転向時に米大手運動用品メーカー「ナイキ」と総額4000万ドル(約41億6000万円)の5年契約を結んだほか、ゴルフ用品メーカー、大手金融サービス会社などと高額契約を交わしてきた。
実力とともに、魅力あふれるこの若者の広告価値もアップ。ターゲット・マーケティング・ニューズのケン・スミクル社長は「タイガーは完ペきな黒人の象徴として、マイケル・ジョーダンの後継者となった」と強調した。《共同通信》
【政府税制調査会】財政は危機的状況
政府税制調査会は16日、2000年度税制改正に関する答申をまとめ、小渕恵三首相に提出した。「財政は危機的状況。歳出と歳入のギャップをいつまでも放置することはできない」と警告、赤字国債に頼る財政運営からの脱却のためにも安定した税収確保が必要で、景気刺激に有効な政策減税以外の減税は適当でないと指摘している。
消費税の福祉目的税化については「消費税は、今後の税財政にますます重要な役割を果たすべき基幹税で、目的税化は財政の硬直化を招く」と反対の姿勢を明確にした上で、「社会保障制度の在り方も踏まえ、国民的議論が行われるべきだ」と強調している。消費税の滞納が増えていることにも憂慮を示した。《共同通信》
【政府】JT株売却を見送り
政府は16日、たばこ税を増税しない代案として、自民党内に浮上していた政府保有の日本たばこ産業(JT)株式の売却を見送る方針を決めた。
JT株価が低迷しているため売却しても大きな収入を得られない上、株式売却は一年限りの財源になるだけで、永続的な財源とならないなどが理由。JT株の売却収入は、基本的に国の特別会計に繰り入れられ、一般会計歳入への繰り入れには法改正など煩雑な作業が必要な点も考慮した。
たばこ税増税は、自民党の亀井静香政調会長が5000億円程度の財源確保を目的に提唱。これに対し、自民党税調の税制改正大綱は「たばこ税負担の在り方などについて引き続き検討する」とし、将来の税率引き上げには含みをもたせつつも、平成12年度は増税を見送った。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・中曽根康弘元首相は16日、自民党江藤・亀井派総会であいさつし「今の連立は焦点が定まっていない。国家、国民のためという視点が欠けているのではないか」と自自公連立の現状に苦言を呈した。自自合流を軸にした「保守大連合」を唱える中曽根氏だけに、自由党の連立離脱問題が心配でならない様子。亀井静香政調会長らを前に「このままなら国民から大鉄ついを受ける。党役員はそういうことを念頭に頑張ってほしい」とげきを飛ばした。大勲位の叱咤に普段は「元気印」の亀井氏もシュン。《共同通信》
【民主党】全国幹事長会議
民主党は16日午後、都内で全国幹事長会議を開き、次期衆院選では自自公政権に終止符を打ち、政権交代を目指すことを確認した。
1月解散、2月の総選挙に備え、小選挙区で250人以上の公認候補者擁立を来年初めまでに実現し、早期に比例代表の11ブロックや都道府県ごとの選挙体制を整備することを決定。①公認候補を立てない小選挙区では、推薦候補を擁立②比例代表では80人以上の当選−を目標とすることも了承された。
鳩山由紀夫代表はあいさつで「自自公政権を長く続けさせるのは、国民のためにならない。新たなミレニアム(千年紀)に、新たな政権を樹立する思いを固めなければならない」と、政権交代の必要性を強調した。《共同通信》
【民主党ニュース】
全国幹事長会議開く「政権奪取へ、選挙準備急げ」鳩山代表が檄
迫りつつある解散総選挙を前に士気を高める民主党の全国幹事長会議が16日、東京・永田町の全国町村会館で開かれ、党幹部と各都道府県連からの参加者の間で活発な質疑応答が交わされた。
冒頭、あいさつに立った鳩山由紀夫代表は、「臨時国会では内閣不信任案を提出しなかったが、解散が遠のいたわけでなく1月か2月の可能性が高い」と強調。さらに「自自公体制が続けば続くだけ国民のためにならず、一日も早く引きずり下ろして政権交代をもたらすのが民主党の務めだ。地域でいっそう積極的に選挙準備を進め、新たなミレニアムに新たな政権を打ちたてよう」と、全党員の地域での一層の奮起を力強く訴えた。
次に羽田孜幹事長が、「長野参議院補欠選挙と福岡市の県議会補欠選挙での民主党圧勝は、自自公に対する国民の拒絶を示している。国民の声も『民主党がんばって』から、『政権を変えて』に変わってきた」と述べ、「政権交代は先進諸国での流れ。日本でもその機会が迫ったことに確信を持ち、万全の構えで選挙に臨もう」と檄を飛ばした。
続いて、熊谷弘幹事長代理(衆議院選挙対策本部事務総長)が報告。「小選挙区では、擁立候補者の最低目標数である250人まで目前だ。できるだけ多くの候補者を擁立できなければ比例区の票も期待できず、何が何でも候補者を作らねばならない」と述べ、未決定区での早急な候補者擁立を訴えた。
また熊谷幹事長代理は総選挙での比例区の獲得目標として、98年の参議院比例得票数に800万票上積みする2000万票に置くと発表。「国民の支持は自自公から離れているが、そうした層を獲得するためにはよほどの運動量が必要となる」として、目標を上回る意気込みで組織を挙げての選挙準備に邁進するよう求めた。
続いて質疑応答に移り、「地方議員や女性のネットワークが形成されているが、これを全国規模に組織化して欲しい」(北海道)、「これまで協力を継続してきた創価学会が自自公の成立で態度を変えてきており、今後の対応について苦慮している。敵として自自公を固定化するのか、それとも民・公という選択はないのか」(鳥取)との要望や質問が出された。
これに対し熊谷幹事長代理は、「彼らは甘い言葉で近づき、比例区への投票などを条件に協力を申し出てくる。だがこれまで多くの候補者が彼らに利用されたあげく裏切られてきた経過があり、安易にすり寄ることはできない」と述べ、創価学会や公明党との選挙協力に慎重な姿勢を示した。
また、「なぜ不信任案を臨時国会で提出しなかったのか」との質問に対して石井一副代表は、「不信任案は、野党にとって伝家の宝刀。毎回抜いて否決されたら意味がなく、ここぞというタイミングがある」と述べ、議長裁定が二度も出された今国会の経緯を説明した。
さらに「連合は民主党機軸という方針だが、各組合によって温度差があるが」(鹿児島)との質問に対しては、前川忠夫選対委員長が「昨年の参議院選挙で民主党の応援をしなかった連合内の組合もこちらへ比重を移してきている。今後もしっかりとした政策の付き合わせをやる」と説明。
最後に会議の集約に立った羽田幹事長が、「今国会で与党議員の出席率は極端に悪く、皆選挙で走っていることからも解散は遠くない。今こそあらゆる知恵と力をふりしぼり、全員の力で政権を変えよう」と要請し、全員で総選挙での必勝を誓い合って日程を終了した。