平成3996日目

1999/12/17

この日のできごと(何の日)

【東ティモール支援国会合】

50余りの国・機関が参加した東ティモール支援国会合は17日、2000年から2002年までの今後3年間で東ティモール復興、開発に向けた総額3億7000万ドルの支援の枠組みをまとめた。このうち、日本は1億ドルを拠出、最大の支援国となる。

当初は約3億ドルを想定していたが、各国の支援表明により上積みされた。復興を円滑に進めるため、世界銀行と国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)にそれぞれ信託基金を設置。世銀の基金はインフラ整備や農業、保健、教育に充当。UNTAETの基金は行政機構の立ち上げや人材育成に活用する。

また、復興、開発支援とは別に、人道支援のために1億4900万ドルを拠出することでも合意した。

支援策の進展を定期的に評価すべきだとの認識でも一致。次回会合は半年後、リスボンで開かれる。

独立運動の最高指導者シャナナ・グスマン東ティモール民族抵抗評議会議長は、記者会見で「国際社会の連帯感に感謝したい」と表明。総選挙に向けた法整備を進め、当面は社会基盤の整備に全力を挙げる考えを示した。

小渕恵三首相は17日午後、首相官邸で東ティモール独立運動の最高指導者シャナナ・グスマン東ティモール民族抵抗評議会議長と会談した。

首相は、インドネシアの大学などに通う東ティモール人留学生のため、財政的支援を行う考えを表明。東ティモールの復興開発支援に3年間で1億ドルを拠出し、将来の大使館などの設置を念頭に置いた常駐ミッションを派遣する考えを示した。

また首相は、今後の新しい国造りについて「国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)と協力し、長期的な視点に立ってオーストラリア、インドネシアなど地域の国々と良好な関係をつくっていくべきだ」と指摘した。

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【ボクシング】日本ライト級タイトル戦

ボクシングの日本ライト級タイトルマッチ10回戦は17日、東京・後楽園ホールで行われ、チャンピオンのリック吉村(石川)が同級1位の島田雄大(ヨネクラ)を判定で退け、日本最多記録に並ぶ20回連続の防衛を果たした。

米国人の吉村は、島田のクリンチに苦しんだものの、落ち着いてパンチを合わせて3−0の判定勝ち。スーパーウエルター級の上山仁(新日本木村=引退)が持つ記録に並んだ。《共同通信》

【大阪府議会】横山ノック知事問責を決議

セクハラ訴訟で不戦敗戦術をとり敗訴した大阪府の横山ノック知事に対し、大阪府議会は17日の本会議で「府政史上ぬぐいがたい汚点で、その責任は極めて重大」として自民、公明両党など4会派共同提案の「知事に対する問責決議」を賛成多数で可決した。

決議は知事の道義的責任を厳しく問う内容だが、即時辞職は求めなかった。

議会終了後の記者会見で知事は「決議を重く受け止める。今後、知事の職務に全力を尽くすことを通じて府民の信頼回復に努めたい」と述べ、辞職の意思のないことを強調した。

決議が「(強制わいせつ容疑での告訴で)起訴されることになれば、知事を辞すべきだ」と求めたことについて、起訴された場合はその時点で辞職する意向を示した。

横山知事は当面の危機を乗り切った形だが、一連の問題で府民の信頼は大幅に低下、府議会各会派も距離を置き始めており、財政再建など今後の府政運営が厳しさを増すのは確実な情勢だ。

決議は、13日の大阪地裁判決を「予想を上回る厳しいもの」とした上で、「人権意識の高揚が職責である知事が、女性の人権を著しく侵害したとの判決を受けたことは看過できない。府政を混乱させた知事の道義的責任を問うとともに、人権意識の改革を促す」としている。

この日は共産党が知事不信任決議案、連合さつき会(民主党系)が辞職勧告決議案を提案したが、いずれも否決された。

今後は知事への告訴についての大阪地検の捜査の行方が焦点となるが、知事は「身の潔白」を主張している。《共同通信》

【オウム裁判】早川紀代秀被告に死刑求刑

坂本堤弁護士一家殺害や信者Tさん殺害など計7事件で、殺人罪などに問われたオウム真理教元幹部早川紀代秀被告(50)の論告求刑公判が17日、東京地裁(金山薫裁判長)で開かれ、検察側は「生命を奪われた一家3人の痛ましさは筆舌に尽くし難い。実行犯の中心人物で人倫の片りんすらうかがわれない」として、死刑を求刑した。弁護側は来年3月17日に最終弁論し結審する。

坂本事件では、事件後に刺殺された故村井秀夫元幹部=当時(36)=を除いて、松本智津夫被告(44)=教祖名麻原彰晃=ら6人が起訴され、既に元幹部岡崎一明被告(39)が一審で求刑通り死刑判決を受け、控訴。元信者端本悟被告(32)に死刑が求刑されている。

論告で検察側は「教団組織の存続と拡大をもくろんだ極めて自己中心的かつ独善的発想に基づき行われた犯行」と指摘。「殺害後も、(身元の特定を遅らせるため)歯を砕こうと遺体につるはしを打ちつけるなど、とても血が通った人間の行動とは思えない。無神経かつ無慈悲な犯行で、遺族の処罰感情も峻烈」と述べた。

Tさん事件についても「Tさんの脱会の意思を確認するという重要な役割を松本被告から直接指示されるなど、実行犯の中でも主導的立場にあった」とし「左右から二人ずつでロープを引き、頭部にくぎを打ち込もうとするなど手口も極めて悪質」と非難した。

早川被告は公判で、坂本事件などの事実関係を認め、一家襲撃の模様などを供述、遺族らに謝罪した。

早川被告は、教団の前身「オウム神仙の会」時代の昭和61年に入信した古参幹部。静岡県の本部道場建設の責任者を務めたほか、坂本事件直前に他の幹部とともに坂本弁護士を訪ね、教団批判の発言を訂正するよう迫ったとされる。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・社民党の土井たか子党首は17日、ジョスパン・フランス首相と都内で会談。先の国会で焦点になった衆院比例代表定数の削減問題に話が及び、土井氏が「小政党に不利になる」と言うと、同首相は「平等な選挙結果にならない」と同調。さらに土井氏が国際機関などで「女性が活躍できるようにすることが大事だ」と指摘すると、これにも首相は賛同して「女性議員を増やすことが課題だ」と応じた。最近、出番がめっきり減った土井氏だが、フランス社会党を再生した首相のお墨付きを得て意を強くした様子。《共同通信》

【小渕恵三首相】解散は予算成立以降

小渕恵三首相は17日午後、NHK番組の録画撮りで、衆院解散・総選挙の時期について「今は平成12年度(2000年度)予算を早く編成して、成立させることが一番重要なことではないか」と述べ、景気回復を軌道にのせることを優先し、解散は来年3月下旬の予算成立以降に先送りしたいとの意向を示した。

自民、自由両党の合流構想については「同じ政党の中で切磋琢磨したらいい、とういう話もあり、率直にいろいろな話をしていることは事実だ」と述べ、小沢一郎自由党党首との間で合流問題を協議し、実現の道を探っていることを認めた。《共同通信》

【ポルトガル・サンパイオ大統領】マカオ入り

19日深夜から20日未明にかけて行われるポルトガル領マカオの中国への返還式典出席のため、ポルトガルのサンパイオ大統領が17日午後、マカオ入りした。

マカオの警察当局は厳戒態勢を敷き、人口約43万の小さなカジノの街、マカオは式典本番に向け慌ただしさを増してきた。

返還式典には約2500人が出席。中国の江沢民国家主席と朱鎔基首相が19日にマカオ入りするほか、日本から首相外交最高顧問の橋本龍太郎前首相、米国からはロイ国務次官(地球規模問題担当)がそれぞれ代表として出席する。

欧州連合(EU)からは「最後の香港総督」を務めたパッテン欧州委員会委員(対外関係担当)や、議長国フィンランドのアハティサーリ大統領らが出席。マレーシア、タイ、フィリピンなど東南アジア各国とオーストラリアは外相を派遣するという。

台湾と外交関係を持つバチカンも代表を派遣する予定。バチカンは現在、台湾と断交して中国と国交を樹立する方向で交渉を進めていると報じられており、式典を利用し、中国側と接触することも予想される。《共同通信》

【民主党ニュース】

真の独立へ一層の支援を/東ティモールのグスマオ氏招き懇親会

民主党の竹村泰子参議院議員が代表を務める東ティモール問題を考える議員懇談会は17日、来日中の東ティモール民族抵抗評議会議長シャナナ・グスマオ氏を衆議院議長公邸に招き、懇親会を開いた。

伊藤衆議院議長、渡部副議長らが祝辞を述べ、11月に東ティモールを訪れた羽田孜幹事長が「グスマオ氏が自立を語り、市民はそれに歓喜で答える。それを見たとき、この国は健全に立ち上がると確信した。私たちはこれからも支援していく」と挨拶した。

グスマオ氏は、「ティモール・ロロサエ(日の昇る国ティモール)から、日の昇る国日本へ、私は、国民からのメッセージを持ってきた。それは、日本の皆さんの努力と援助とに対するお礼の言葉だ。さらに、真の独立を勝ち取るための支援をお願いする」と感謝の言葉を述べた。

なお、これに先だって、東ティモールの復興のために少しでもお役に立てればと、民主党議員有志のカンパによる義援金が手渡された。



12月17日 その日のできごと(何の日)