平成3952日目

1999/11/03

この日のできごと(何の日)

【普天間飛行場】辺野古に移設へ

沖縄県は3日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設候補地について、「沖縄本島の東海岸沖」と明記した平成8年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告を踏まえ、キャンブ・シュワブ周辺の名護市辺野古地区を選ぶ方針を決めた。9日か12日に東京で開く沖縄政策協議会を経て今月中旬にも稲嶺恵一知事が正式発表する。

8年4月に当時の橋本龍太郎首相とクリントン米大統領が普天間返還で基本合意してから、移設問題は3年7カ月ぶりに大きく進展。県は候補地表明後、名護市の岸本建男市長に受け入れを要請するが、住民や周辺自治体との協議が必要で、年内に最終決着するかは微妙だ。

稲嶺知事が公約としている「15年間の使用期限付き軍民共用空港」の扱いについても、日米間の調整が必要になる。

9年12月の名護市民投票では海上へリ基地反対票が過半数を占めた。この経緯から、名護市で来年7月開かれる主要国首脳会議(沖縄サミット)に反対運動の矛先が向かう可能性もある。

昭和50年の本土復帰から27年を経て、国内の米軍専用施設の約75%が集中する沖縄県が新たな基地建設を認め、移設先を示すのは初めて。

代替施設をめぐり辺野古地区の受け入れ賛成派は、沖合3キロに設置するメガフロート式飛行場を中心に据えた海・陸混成(ハイブリッド)基地案と、大規模な埋め立てか陸上案を支持するグループに分裂している。

このため、県は具体的な工法には触れずに日米間の協議にゆだねる方針だ。

政府は沖縄政策協議会で、移設先と周辺の振興策や普天間跡地利用策に全力で取り頼む考えをあらためて示し、県側の最終決断を後押しする。移設作業について、県は「施設の完成供用開始までには7、8年ぐらいかかる」としている。《共同通信》

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【Jリーグ・ヤマザキナビスコ杯】柏レイソルが初優勝

サッカーのJリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ決勝、柏レイソルー鹿島アントラーズは3日、東京・国立競技場に約3万5000人の観衆を集めて行われ、白熱した攻防を展開、2−2から延長戦となったが決着せず、引き続くPK戦を柏が5−4で制して初優勝した。柏はクラブ誕生後、初めてのJリーグ・タイトル獲得となり、優勝賞金1億円を手にした。

柏は序盤からスピード豊かな攻撃で押し、前半5分に大野が先制、前半を1−0とリードした。後半に入り、鹿島がビスマルク、阿部の連続得点で一時は逆転したが、柏はロスタイムに渡辺毅が執念の同点ゴールを決め、延長戦に突入。しかしVゴール方式の延長戦でも勝負はつかず、PK戦も6人目までもつれた。《共同通信》

【民主党・菅直人政調会長】自自公政権は選挙に自信がない

民主党の菅直人政調会長は3日午後、松山市内で記者会見を行い、自民党首脳が次期衆院選の勝敗ラインを過半数以下に設定していることについて「小渕政権を守るため、できるだけハードルを低くしておこうという策略だ。皮肉に見れば、自自公政権が選挙に自信を持てない表れだ」と批判した。《共同通信》

【小渕恵三首相】“介護保険”将来の法改正否定せず

小渕恵三首相は3日夕、介護保険制度見直しをめぐって青木幹雄官房長官、額賀福志郎、古川貞二郎両副長官と首相公邸で協議し、政府案づくりを目指して最終調整を進めた。自民、自由、公明3党の合意を踏まえ、小渕首相は早ければ今週中に決定し、与党の了承を取り付ける方向だ。協議後、青木長官は「できるだけ早く、と考えている」と述べた。

首相は2日の衆院代表質問で、介護保険法を「改正しない」と答弁したが、これに自由、公明両党が反発していることから「来年4月1日の制度実施に当っては法改正しないということで、将来的に法改正の可能性を否定するものではない」との立場を確認した。《共同通信》

【民主党・鳩山由紀夫代表】憲法論議「党調査会で方向性」

民主党の鳩山由紀夫代表は3日、同党石川県総支部連合会結成大会出席に先立ち、北國新聞社を訪れ、飛田秀一社長と懇談した。鳩山代表は憲法論議について「どういう憲法が望ましいかという議論を封殺することは時代的にありえず、できる限りオープンに議論できる雰囲気をつくりたい」と述べ、来年の通常国会から衆参両院で設置される憲法調査会に先駆け、党内の代表直属機関である憲法調査会を通じて論議の方向性を明確にしていく考えを示した。

鳩山代表は「いまの風土の中では論議の機運が盛り上がっていない面もあるが、それはまずい。憲法に書いてあるからいい、書いてないからだめとなると混乱するばかりだ」と指摘し、国家の在りようを探る観点からも憲法を真正面から論じる必要性を強調した。

辞任した西村真悟前防衛政務次官が「核武装」を示唆した発言にも言及し、「不適切な発言だが、国会で本音を言える状況はつくった方がいい。そうでないと安全保障の本質的な議論はできなくなる」と述べ、核の問題を議論すること自体は容認する考えを示した。さらに「私にとってはむしろ西村氏の(核武装論議に絡めた)強姦発言の方が品格として問題であり、ああいう人が同じ土俵(国会)にいることがおかしい」と述べ、同氏を防衛政務次官に指名した小渕恵三首相を批判した。

鳩山代表は、衆院の解散時期について年明けの通常国会冒頭が有力との見方を示し、「(小選挙区で)250人の候補者を立てないと政権を目指さない政党と言われてしまう」と述べ、現在183人(うち小選挙区169人)となっている公認候補擁立作業を急ぐとした。

その一方で、鳩山代表は「次の総選挙は(政権を取っても)連立政権になり、自自公と同じになる。(民主党単独政権を目指すには)次の総選挙で躍進し、その次の参院選、総選挙を勝つといった二段階、三段階の中期的な展望も必要だ。自民党で総理になれない方、政権の中枢にいた方が離れる可能性がないこともない」と政権獲得への道筋を示した。《北國新聞》

【米・クリントン大統領】バラク・イスラエル首相、アラファト・パレスチナ自治政府議長と会談

クリントン米大統領とバラク・イスラエル首相、アラファト・パレスチナ自治政府議長は2日、パレスチナ和平の促進を目指してオスロで首脳会を行い、来年2月中旬に設定された恒久的地位での基本合意実現を図るため、残された数百日で集中的に地位交渉に取り組むことで合意した。

また3首脳は必要があれば来年初めに、ひざ詰めで集中討議をする「キャンプデービッド方式」の会談を開くことでも一致した。足踏みしていた地位交渉は米国の強い押しにより、来年9月までのパレスチナ和平の最終合意を目指し、ようやく本格始動することになった。しかし、自治政府が将来の独立国家の首都と主張する聖地エルサレムの帰属問題など難問ぞろいなだけに、限られた時間での交渉は難航必至だ。

1時間40分にわたった首脳会談では、イスラエルとパレスチナの交渉代表団が8日に予定される初の実務者協議を定切りに集中的に交渉、バラク首相とアラファト議長も個人的なレベルで定期的に接触、交渉進展を図ることを決めた。

米側も、ロス中東和平特使が2週間ごとにシャトル外交を行い、オルブライト国務長官も来年2月までに少なくとも一回は中東を訪問、仲介役として積極的に側面支援することを約束した。このほか、バラク首相とアラファト議長は、互いに和平進展の障害となるような言動を慎むよう努めることで合意した。

首脳会談では地位交渉の具体的議題についての成果はなかったが、会談後、記者団の前に現れたクリントン大統領は「和平プロセスを再活性化することができた。基本合意へ向けた交渉は良いスタートを切った」と自賛した。《共同通信》

【佐治敬三さん】死去

サントリーの代表取締役会長で元大阪商工会議所会頭の佐治敬三氏が3日午前6時31分、肺炎のため大阪府吹田市の病院で死去した。80歳。大阪市出身。

サントリーの創業者、鳥井信治郎氏の二男。大阪大理学部を卒業後、寿屋(現サントリー)に入社。昭和36年から平成2年まで社長を務め、「やってみなはれ」を口癖に、明るくカリスマ的な持ち味で同社を発展させた。文化事業にも熱心で、美術館や音楽ホールの建設に取り組んだ。

自由奔放な物言いで、舌禍事件も多かった。首都移転に関連して、関西をひいきにするあまり、東北地方を「熊襲(くまそ)の産地」と発言し、ひんしゅくを買ったが、率直な人柄にファンも多かった。勲一等瑞宝章を受章している。《共同通信》



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