平成3943日目

1999/10/25

この日のできごと(何の日)

【キルギス日本人技師拉致事件】邦人全員解放

キルギスの日本人技師拉致事件で、キルギス政府交渉団とイスラム武装勢力が25日早朝タジキスタン北部ジルガタリで交渉した結果、武装勢力は日本人4人とキルギス人通訳の人質5人全員を解放しキルギス交渉団に引き渡した。キルギスの関係筋が明らかにした。

5人を乗せたキルギス政府の車が同日午前9時、同国南部カラムイスクに向かった。全員無事とされる。日本人4人は同日中に日本側に引き渡される見通しで、実現すれば8月23日の事件発生から64日目で自由の身となる。

人質引き渡しについて、日本、キルギス両国政府ともまだ正式に発表していない。《共同通信》

キルギスの日本人技師拉致事件で、イスラム武装勢力とキルギス政府などとの間で続けられていた人質解放交渉が24日深夜に決着、日本人4人とキルギス人通訳の人質5人全員は25日早朝、タジキスタン北部ジルガタリで解放された。

日本人4人は通訳とともに25日午後、キルギス南部カラムイクまで出迎えたモスクワの日本大使館員に保護された後、空路ビシケクに到着、日本人医師による診断を受けた。25日は病院に一泊し、準備が整い次第、26日にも帰国の途につく。

青木幹雄官房長官は25日、緊急記者会見し、全員の無事を確認したと発表。事件は8月23日の発生以来、64日目で全面解決した。《共同通信》

小渕恵三首相は25日夕、キルギスの日本人技師拉致事件が解決したことを受け、首相官邸で報道各社のインタビューに答え「正直申し上げてほっとしたという気持ちだ。一刻も早く日本に戻って来られることを念願している」と安どの表情を見せた。また「アカエフ大統領をはじめ関係者の苦労に深く感謝したい」とキルギス政府の解放へ向けた努力に感謝の念を表明した。

小渕首相は同日夜、官邸で記者団に対し、日本の国際協力の在り方について「今後も国際社会における貢献がたじろぐことがあってはならない」として、国際協力事業団(JICA)などを通じた国際協力を継続させる考えを強調した。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【大相模九州場所】番付発表

日本相撲協会は25日、大相模九州場所(11月7日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。秋場所で横綱初優勝を遂げた武蔵丸が、初めて東正位に就いた。先場所、新大関で10勝5敗の成績を残した金沢市出身の出島は西の正位、同じく東前頭8枚目で5勝に終わった七尾市出身の栃乃洋は西前頭12枚目に下がった。また、出島の母校である金市工の後継にあたる十両の玉乃洋は西13枚目から西7枚目に上がった。

武蔵丸は通算で7度目、今年に入って4度目の賜杯獲得を目指す。秋場所で7勝8敗と負け越した若乃花が西、同場所中に相次いで途中休場した曙と貴乃花は東西の2番目に回った。貴乃花は在位30場所の節目となる。

出島以外の大関陣では、秋場所中に右脚付け根を痛めた貴ノ浪が東の2番目で、在位数は史上5位の35場所目を迎えた。4度目のかど番で、けがの回復次第では厳しい土俵になる。

東関脇の魁皇は、昭和以降で3位となる在位19場所目、西の関脇には先場所10勝を挙げた栃東が2場所ぶりに返り咲いた。小結は東に武双山。西の安芸乃島は、同在位が昭和以降で2位タイの通算14場所となった。7勝8敗と負け越しの土佐ノ海は関脇から西小結の2番目に降格した。新入幕は、西14枚目の隆乃若ただ一人で、鳴戸部屋からは昨年夏場所の若の里以来。日大出身の琴田宮改め琴光喜が新十両に昇進し、学生相撲出身の関取は史上最多の24人になった。《北國新聞》

【千葉】サリン事件被害者の妹拉致事件は「自作自演」

松本サリン事件の被害者の妹の女子大生(19)が拉致されたとされる事件で、女子大生が千葉県警の調べに「うそだった」と自作自演を認めたことが25日分かった。女子大生は「兄を殺したオウムが憎くてやった。大学の勉強のことで悩んでいた」などと話しており、同県警は軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いで千葉家裁に書類を送る方針。

女子大生は「6月28日の兄の命日が近くなるにつれ、オウムが許せないという気持ちが強くなった。(自作自演は)当日の朝、思い付き一人でやった。親や警察、心配してくれた人や死んだ兄に申し訳ない」と反省しているという。《共同通信》

【自民党】企業・団体献金を継続

自民党は25日午後の政治改革本部(中山太郎本部長)の総会で、平成12年に政治家個人への企業・団体献金の禁止を求めている政治資金規正法の付則を削除し、同年以降も企業・団体献金を存続させる方針を決めた。

政党助成法に基づく政党交付金(国民一人当たり250円)の総額を減額するため、同法を改正することも決めたが、減額幅については明確にしなかった。

同党は交付金を減額することで国民の理解を得たい考えだが、与党内では公明党の神崎武法代表が「禁止措置を講じるよう強く求める」との談話を発表しており、野党が反発するのは必至。臨時国会の焦点になるものとみられる。

自民党は26日の役員会、総務会に諮り、正式な方針とする。改正時期や減額については、自自公3党の幹事長協議や与野党間で協議する意向だ。

政治改革本部は企業・団体献金存続の理由として、不況下で個人献金の伸びに期待できないことや、禁止した結果、資金の流れがかえって不透明化することを挙げている。《共同通信》

【瓦力防衛庁長官】なだしお事故鎮魂之碑に献花

瓦力防衛庁長官は25日、就任後初の部隊視察として海上自衛隊横須賀地方総監部を訪れ、近くにある海上自衛隊潜水艦「なだしお」・釣り船衝突事故での犠牲者らをまつった「鎮魂之碑」に花輪をささげた。

瓦長官は、11年前の昭和63年、この事故で一回目の防衛庁長官を引責辞任した。釣り船「第一富士丸」乗客ら30人をまつった鎮魂碑に深々と頭を下げ、「私も現場に駆け付けて必死に捜索したが、多くの犠牲者を出してしまった。あらためて哀悼の意をささげたい」と声を詰まらせた。

これに先立ち瓦長官は横須賀地方総監部で訓示し、「有事法制の重要性について国民の理解を得るべく努めるなど、自衛隊が事態に円滑に対応できる態勢づくりにこれまで以上に努力したい」と述べ、有事法制の早期立法化に取り組む考えを重ねて強調した。《共同通信》

【河野洋平外相】韓国・金大中大統領と会談

河野洋平外相は25日午後、金大中韓国大統領と青瓦台で会談し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への硬軟両様の対応を盛り込んだペリー米政策調整官の新政策を日米韓3カ国が連携しながら推進していくことで一致した。

大統領は「朝鮮半島の戦争抑止のためには中ロの力が必要だ。特に中国の果たす役割は大きい。両国と良い関係を保ちたい」と表明。小渕恵三首相が提唱している韓国、北朝鮮、米国、中国にロシア、日本を加えた北東アジア六者会談構想に賛意を示した。

北朝鮮は米との協議継続中のミサイル発射停止を打ち出したが、外相は「ペリー調整官のプロセスを進めることが重要だ」と強調。大統領は「(北朝鮮は)前向きに変化しているようだ。(日米韓)三カ国で意思疎通を密接にして進めたい」と応じた。《共同通信》

【自動車大手5社生産台数】本田、日産抜き2位に

自動車メーカー大手5社が25日発表した平成11年度上半期(4−9月)の生産・販売・輸出実績によると、本田技研工業の世界総生産は、過去最高の117万4772台(前年同期比4.4%増)に達し、年度上半期として初めて日産自動車を上回った。本田は今年1−6月でも日産を抜いている。

日産の上半期の世界生産は116万2528台(5.7%減)。本田は、欧州では販売網の統合、整理を進めている影響でほぼ前年並みにとどまったものの、北米向けの輸出、現地生産が高水準を維持。国内では3ナンバー、5ナンバー車が不振だったが軽自動車がカバーし、国内生産台数は0.4%増の58万7462台を確保した。

一方の日産は北米市場は新型車投入もあって好調だったが、国内販売は軽自動車を持たないことなどから14.8%減の37万281台、国内生産も11.7%減の65万9045台と落ち込んだ。

年度上半期の国内生産台数は、トヨタ自動車が0.9%減、三菱自動車工業が8.5%減、マツダが7.1%減と、本田以外はマイナスとなった。《共同通信》

【故・淡谷のり子さん】音楽葬

9月22日に92歳で亡くなった歌手、淡谷のり子さんの音楽葬(主催日本歌手協会)が25日午後、東京都文京区の護国寺桂昌殿で開かれ、往年のヒット曲が流れる中、歌手仲間や政治家、ファンら約1000人が献花して別れを告げた。

平成4年の同協会歌謡祭で歌う淡谷さんの遺影が白いユリに囲まれ壇上の中央に。その前に代表曲「雨のブルース」の歌い出しを赤いバラの音符で表した五線譜のボードや遺骨を納めた箱、カップ、勲章などが置かれた。

歌手の森進一さんが「別れのブルース」、美川憲一さんが「雨のブルース」と、淡谷さんから譲られた代表曲を歌うと、参加したファンの老人や主婦らの中にはハンカチを目に当てる光景も見られた。《共同通信》

【ペイン・スチュワートさん】墜落死

米国を代表するプロゴルファーで今年6月の全米オープン選手権で優勝したペイン・スチュワート氏(42)の自家用ジェット機が25日午後(日本時間26日未明)、米サウスダコタ州北東部で墜落、同氏を含む乗客3人と乗員2人の5人全員が死亡した。

スチュワート氏はニッカーボッカー姿と優雅なプレーで人気があった。米国の著名人が自家用機事故で死亡したのは7月のジョン・F・ケネディ・ジュニア夫妻以来。クリントン大統領は25日、スチュワート氏の死を悼む声明を発表した。

ジェット機はフロリダ州オーランドからテキサス州ダラスに向かう途中、地上との交信を絶った。航空当局は、何らかの原因で気圧維持装置が故障し操縦士を含む全員が気絶、自動操縦装置で数時間飛び続けた後、燃料が尽きて墜落したとみられる。

スチュワート氏は事故機を共同所有し移動のために使っており、この日は次のトーナメント開催地のテキサス州にエージェント2人と移動中だった。墜落したのは草原で、地上にけが人はなかった。《共同通信》



10月25日 その日のできごと(何の日)