平成3903日目
1999/09/15
この日のできごと(何の日)
【国連】東ティモールに多国籍軍
住民投票での独立派勝利の後、騒乱状態に陥った東ティモールの治安回復のため、国連安全保障理事会は15日、オーストラリア軍を主体に7000人規模となる多国籍軍の派遣を承認する決議を全会一致で採択した。第一陣となるオーストラリア部隊は、今週中にも現地入りする予定。住民投票で敗れた併合派民兵の襲撃で多数の死者や避難民を出した東ティモール情勢は、ようやく沈静化に向かう見通しとなった。
決議は、軍事行動を定めた国連憲章第七章に基づき、派遣国が多国籍軍の目標達成のために「必要なあらゆる措置」を取ることができるとし、併合派民兵が暴力行為を続ければ武力で鎮圧することを容認した。
多国籍軍の部隊規模や構成は国連を通じて調整するが、オーストラリアは約4500人の要員提供を申し出て、うち2000人を早期に派遣する方針。各国合わせて最終的に約7000人前後の規模が想定されている。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【野球五輪アジア予選】日本2-1台湾
プロ、アマ初の合同チームで野球の五輪アジア予選に臨んでいる日本代表は15日、ソウルの蚕室球場での決勝リーグ第1試合で台湾を破り、来年のシドニー五輪出場に向けて大きく前進した。
この日の台湾戦には松坂大輔投手(西武)が先発。13三振を奪い、3安打1失点で完投。九回裏に平間淳選手(東芝)がサヨナラ安打を放ち、2−1で勝った。
決勝リーグは4カ国・地域による1回戦総当たりで、16日に日本が中国を下し、韓国が台湾に勝てば日本、韓国とも2勝となり、17日の最終日を待たずに両国のシドニー五輪出場が決まる。《共同通信》
【J1】第2ステージ第8節
Jリーグ1部(J1)第2ステージ第8節(15日・神戸ユニバー記念競技場ほか=8試合)清水エスパルスがヴィッセル神戸を2−1で破って勝ち点17とし、総得点差で京都サンガをかわして首位に立った。首位を走っていた横浜F・マリノスは、サンフレッチェ広島に1−2で敗れて2連敗となり、3位に後退した。
清水は前半33分に久保山が先制ゴール。後半に同点とされたが、同21分に再び久保山がゴールを決めて勝ち越した。京都は後半13分に野口が得点し、1−0でベルマーレ平塚を下した。横浜戦に11連敗中だった広島は、前半に森山、藤本のゴールで奪ったリードを守り、4連勝。《共同通信》
【大相撲秋場所】4日目
大相撲秋場所4日目(15日・両国国技館)横綱若乃花が旭鷲山を落ち着いて押し出し、2連勝で2勝2敗とした。横綱武蔵丸は1敗を守り、前日の取組中に左太ももを痛めた横綱曙は休場した。大関陣はそろって白星。千代大海は闘牙を退け4連勝、貴ノ浪は栃東を下して3勝目を挙げ、出島は土佐ノ海を押し出し2勝2敗とした。関脇魁皇は小結武双山をはたき込んで4連勝、全勝は千代大海、魁皇と平幕の雅山の3人となった。《共同通信》
【陸上】国際スーパー大会
陸上の国際スーパー大会は15日、東京・国立競技場で男女計18種目を行い、男子100メートルは世界記録保持者のモーリス・グリーン(米国)が10秒35で優勝した。
台風の影響でホームストレートは強い向かい風となったが、グリーンは力強い走りで世界チャンピオンの貫録を示した。伊東浩司(富士通)は10秒69で5位だった。
男子400メートル障害は山崎一彦(デサント)が48秒98で快勝。同ハンマー投げはバラシ・キシュ(ハンガリー)が79メートル61で勝ち、室伏広治(ミズノ)は76メートル57で3位だった。
女子100メートル障害は金沢イボンヌ(佐田建設)が13秒51で制し、同走り高跳びは太田陽子(ミキハウス)がアントネラ・ベビラクア(イタリア)との1位決定試技で1メートル90を跳び優勝した。《共同通信》
【台風16号】岐阜県中心に被害
14日から15日にかけて台風16号の大雨などによる被害は、岐阜県を中心に全国で死者8人、行方不明5人となったことが15日、共同通信社のまとめで分かった。
激しい雨が降り続いた岐阜県では、白鳥町で15日午前9時20分ごろ、農業用水に2人が転落、うち男性(72)が死亡した。
可児市では同日午前0時40分ごろ、久々利川に乗用車が転落、運転していた女性(19)が行方不明になった。板取村でも午前4時ごろ、自宅裏の川を見に行った男性(89)の行方が分からなくなった。
高鷲村では午前10時ごろ、土砂崩れがあり、ダンプの運転手(44)が死亡。午後0時45分ごろには古川村で男性(75)が、午後1時ごろには宮川村で男性(64)が、土砂崩れで生き埋めになり死亡した。清見村では午前10時ごろ、山林に入った男性(66)が行方不明。宮川村でも午後3時ごろ、川の様子を見に出掛けた男性(85)が行方不明になった。
岐阜県以外では、松山市で、増水した内川に流された女性(84)が死亡。愛媛県でもショベルカーが川に転落し、運転していた男性(48)が死亡した。14日には大分市で魚取りの男性(67)が行方不明になったほか、徳島県で乗用車が増水した川に転落、2人が死亡した。《共同通信》
【自民党総裁選】3候補がそろって遊説
自民党総裁選に立候補した小渕恵三首相、加藤紘一前幹事長、山崎拓前政調会長は15日午後、大阪市内でそろって街頭演説し、支持を訴えた。
経済政策の実績をアピールする小渕首相に対し、加藤氏は自自公連立政権路線を重ねて批判、山崎氏は東ティモール問題を引き合いに国際貢献の必要性を指摘するなど重点の置き方は三者三様で、「論争」にはならずじまい。さらに、加藤、山崎両氏は総裁選後の挙党体制を求めるなど迫力不足は否めなかった。《共同通信》
【民主党代表選】
民主党の代表選挙に立候補している鳩山由紀夫幹事長代理、菅直人代表、横路孝弘総務会長は15日午後、大阪、神戸両市内で街頭演説を行った。
鳩山氏は現在の景気の状況について「働きたいと思う人に仕事を与えられない不条理が日本を覆っている。この状況をつくったのは自民党だ」と、政府の雇用対策を批判。
その上で「600兆円に膨れ上がった財政赤字を解消するためにも、財政規律の導入が必要」と強調、情報コストを下げるなど「情報技術革命」によって景気回復を図るべきだと主張した。
菅氏は「自自公政権は国家管理の姿勢を強めている」と指摘した上で、神奈川県警の不祥事に関連し「警察庁長官、国家公安委員長はクビに値する」と強調。「経済を元気にするためにも、コチコチの古臭い政治を新しい政治に変えなければならない」と述べ、政権交代の必要性を説いた。
一方、横路氏は「急速に高齢化社会が進行しているのに、社会の変化が対応していない」と指摘。「景気対策といって道路の穴を埋めているより、福祉社会の基盤整備が政府の仕事だ」と批判し、中小企業の新しい事業展開を支援する体制をつくるべきだと訴えた。《共同通信》
◇
「敬老の日」の15日、鳩山、菅、横路の3候補はテレビ朝日のワイド番組「スーパーモーニング」にそろって生出演した。
約1時間、3候補は木元教子、金美齢、残間江里子、高木美也子の4人の女性コメンテーターから、立候補の理由、支持率低下、憲法改正問題、はては私生活に関することまで、ホンネを聞き出そうと入れ替わり立ち代わり質問を受けた。3候補ともこの日ばかりは、女性たちの矢継ぎ早な突っ込みに防戦一方。
また番組中には「妻だけが知る3候補の素顔」と銘打った各候補夫人へのインタビューも流され、普段見られない家庭での一面も垣間見ることができた。自分の妻について、鳩山候補は「太陽」、菅候補「生涯のパートナー、最も厳しい有権者」、横路候補「頼れる友達」と答えていた。
◆番組の中での主なやりとりは次の通り。
Q.3人そろってTV出演していて、自民党がうらやましがっている。だけど時期を合わせた代表選にはウラがあるのでは?
菅「1月の党大会の時、すでに今秋に実施することを決め、衆院選が未定だった関係で7月に最終決定した。議論があったが、結果的には自民党総裁選と一緒の時期になった。こちらは現職があまり強くないので(笑い)興味を持たれている」。Q.菅さんでは自自公へ対抗できないのか? 立候補の経緯は?
鳩山「正直言ってかなり悩んだ。次の衆院選で躍進できなかったら民主党が瓦解する危機を感じ、やるなら本気で闘う姿を示すべきと決断した」「菅さんには連投をお願いしたが、むしろ党より大きな存在。民主党にはもっと顔があることを示すことが大事だと思った」Q.分裂も辞さない覚悟か?
鳩山「党のまとまりを大事にしすぎて、本当に大事な国民へのメッセージが出なくなった」。Q.立候補の経緯は?
横路「交代する政治にならないと国民のためにならない。巨大な与党に対して、それにしっかり対峙した政策の柱を立てたいと思った」「議論が党内の話に終始して、国民の不安が民主党にならないと感じた」。Q.北海道知事として成果を上げたように見えないが、国政を任せられるのか?
横路「それなりにやってきた。地域での政治参加というところでは変わった」。Q.代表選で日々ズレが大きくなって、遺恨、分裂の恐れはないか?
鳩山「弟(鳩山邦夫氏)が党分裂を言っているのはけしからん話だ。議論をドンドンやって信頼感を深めていく。4党が結束したばかりなので、ギリギリまでの議論を避ける気持ちが強すぎた」。Q.自自公にどう対応するかに終始し、仲良しの部分が見えすぎる。3人仲良く「友愛」で接着剤役として裏方に徹してきたが、迫力の姿勢が見えない。 鳩山「これからの行動を見てもらいたい。また“友愛”とは特に自立を意味して言っている。(仲良しとか)そんな甘い話ではない」。
Q.今の街頭インタビューを見ても菅人気が凋落しているが、ご認識は?
菅「逆に今でも3位4位にランクされて大変ありがたい。もともとがフィーバーしすぎた。野村(阪神球団)監督も上がり下がりがある。一番大きいのは、参院選後の期待に応えきれなかった結果だろう」「これまで私を通した民主党しか見えなかったが、今回の選挙でいろいろな顔が見えるようになった。いわば第2の(民主党)結成と思っている」。Q.PKFを東ティモール派遣できるような憲法改正が必要か?
鳩山「将来はPKF凍結解除の議論が必要。まず現憲法の枠内でまずそこを議論する。しかし多国籍軍まで議論がいくのは危険だと思う」「現憲法の枠内では平和維持軍の派遣はできないので、どう解決するかだ」。菅「事務所が東京チモール協会の事務所を兼ねている位、私は古くからこの問題に取り組んでいる。戦争放棄という人類の理想、理念は大事にしたい。PKOまでは今も可能だが、さらにPKFがどこまで可能かを議論するのは当然だと思う。しかし何年以内にというのは短兵急だ」。
横路「21世紀に国連を強化して世界新秩序を作る意味で、この旗(憲法)は変えるべきでない。ギャップは法律で決める。この50年間の議論してきた安保の枠組みがあり、自衛隊をPKOに参加させることは私も賛成している。『安全保障基本法』を決める中でPKFも議論していいが、憲法改正とは直接つながる話ではない」。
Q.憲法9条改正と言われただけで何か不安になる。戦争を認めるんじゃないかと。
鳩山「そういうステレオタイプの発想をなくなるよう、リベラル側からの改憲を申し上げた」「いつまでもアレルギーとして残すべきでない。小沢改憲論がすでに出ている。これに対抗する術を持たなければならない」。Q.漠然とした「菅人気」が今回の代表選で本当の姿がさらけ出されて、危機感を感じないか?
菅「今の閉塞感を考えたが、国民の大部分が“自分が選んだ”という気持ちがない首相が就いている。国民主権といいながら、実は全部官僚のお膳立てでやってきた。それは厚生大臣の10ヶ月でいやというほど知った。そこを変えないと日本の政治は変わらない。創業者的発想をもった政治家が必要だ」。Q.党内地盤がなく、周りの支持がなくてどうしてリーダーシップを言えるのか?
菅「私は派閥やグループを作る小渕流と全然違う。私は住宅問題、丸山ワクチン、O-157など『テーマ型』。今の政治には高杉晋作のような『突破型』『創業者型』の政治家が必要だ」。Q.どういう日本を作りたいのか?
鳩山「個人も国も自己の尊厳がしっかりと持てる国にしたい。官僚がというより、何でももたれ合いで無責任の政治が悪いと思っている」。菅「サッチャー流とブレア流の両方。自由であって安心できる社会の実現を目指す」。
横路「経済は効率的。社会は安定的。多様な選択肢から自己決定できる社会、そして選択肢は政府、民間、市民が提供していくような社会を目指す」。
Q.数をもつ自自公が分裂した時、(一部と)組む気持ちはないか?
菅「繰り返すが、自自公は1つのチーム。一方民主党を中心にしたチームそれぞれが小選挙区に1人ずつ候補者を立てて、あとは国民が選べるようにするのが野党第1党の役目だ」。◇
民主党代表選の鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の3候補は休日も返上で、西へ東へと地方遊説を続けている。遊説先では、街頭演説、立会演説会の他、各自が地元施設の視察や、地元企業の経営者との懇談も行うなど、精力的な活動ぶりだ。
「敬老の日」の15日、3候補は午前中都内でテレビ番組に生出演したあと、午後から新幹線で関西に向かい、大阪、神戸両市内で街頭演説会を行った。台風の直撃で開催が危ぶまれたものの、午後には晴れ間が見えるまでに天候が回復。じかに話を聞こうと集まった聴衆に対して自自公政権への対抗軸づくりを訴えた。
この日の街宣は午後2時、大阪・梅田ナビオ前からスタート。大阪選出の国会議員有志がビラ配りに協力する中、地元選出の中野寛成政調会長が「民主党の度量の広さ、スケールの大きさ、未来にかける情熱を大阪の皆さんに汲み取っていただきたい」とあいさつした。
鳩山候補は、「夢破れ、会社をクビになった方々を誰が生み出したのか。さまざまな不条理が日本を覆っている。こんな状況を作った自民党政府に、モノ言えない民主党の責任を痛感している」と述べ、バラマキ施策でなく、自立のためのIT(情報)革命を実現すると訴えた。
続いて菅候補は、4月の知事選で横山ノック知事が再選されたことにふれ、「自分たちが作った政治家、という思いが大事だ。総理大臣を国民が選べる姿を実現させることで、政治改革は今すぐにも可能だ」と強調した。
横路候補は、NHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の主人公を引き合いに、「まだ働けるのに『お母さんは何もしなくていいから』と言われて、近くにアパートを借りて自立して働き始めた」と紹介。「体力に応じて週に何日か働けるような、いくつかの選択肢から自分で生き方が選べる社会をつくりたい」と訴えた。
バスで移動した3候補は続けて、午後4時から神戸・元町の大丸百貨店前での街宣に臨んだ。バスから降り立つ3候補にマスコミ各社のカメラが殺到、通りががかった家族連れや女の子のグループなどが「何?誰だれ?」と集まり、あっという間に人だかりができた。地元選出の石井一・党副代表からまず「立候補した3人は、見た目も中身も総理候補にふさわしい」と開会のあいさつ。
菅候補は、数年前に訪問したドイツとデンマークの福祉施設の印象を語りながら、「日本でもお年寄りが自立して生きられるようにする施策が大事」と考えを述べた。
横路候補は「高齢者世帯の17%は年収100万円以下で、将来への不安から慎ましく暮らしている。これで経済が回っていくはずがない」と政府の福祉政策を批判。積立金の取り崩しによる年金水準の維持によって将来への安心を取り戻したいと訴えた。
鳩山候補は「阪神大震災で暴動にならなかったのは、神戸の人のやさしさ、強さがあったから」と今も続く被災者の苦しみに思いを寄せた。また教育問題について「文部省も学習指導要領もいらない位の教育改革が必要。ブロイラー教育でなく自己の尊厳が生かされる社会を実現したい」と訴えた。《民主党ニュース》