平成3902日目

1999/09/14

この日のできごと(何の日)

【自民党・森喜朗幹事長】会見場の日の丸「違和感ない」

自民党本部にある記者会見場に14日、初めて日の丸が設置され、森喜朗幹事長、深谷隆司総務会長が日の丸を横に会見に臨んだ。森氏は「違和感はない。国旗をそばに置いて会見するのは光栄なことだ。自民党は党大会など公式行事にはずっと日の丸を掲揚しており、従来(の方針)と何ら変わりはない」と日の丸設置の正当性を主張した。党職員が自主的に判断して設置に踏み切ったという。

日の丸設置の是非をめぐり、農水省クラブなどで論議が起きているが、森氏は「(会見の)場所を用意するのは政府や党であり、国旗を置いてはいけないとなることが分からない」と述べた。

森氏は「国会の開会式で天皇陛下をお迎えするときに、記者だけが起立せず座っている光景はふに落ちない」とも述べた。

国旗国歌法の施行を理由に、一部の省庁が日の丸を記者会見場などに強行設置したことを受け、日本新聞労働組合連合(新聞労連)は14日、「記者会見の主催権は原則として記者クラブにあり、運営もクラブ側に任されるべきだ」などとして、政府・省庁が強制的な日の丸の設置を取りやめるよう求める声明を発表した。《共同通信》

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【大阪市北区】間の抜けた連続強盗?

14日午前9時35分ごろ、大阪市北区鶴野町の水都信用金庫梅田支店で、カウンターの男性行員(32)に男がモデルガンのようなものを突き付けて「金を出せ」と脅し、行員が差し出した約1000万円分の模擬紙幣一束を奪って自転車で逃走した。

犯人が奪った真券は、札束の一番上と下の計2万円だけ。曽根崎署は強盗事件として緊急配備した。

さらに同日午後3時ごろ、大阪市北区南森町、消費者金融「武富士南森町支店」に男が押し入り、女性店員(20)に短銃のようなものを突き付けたが、店長がごみ箱を投げつけると、何も取らずに逃走。天満署は強盗未遂事件と見て男の行方を追っている。

2件ともけが人はなかった。男は40〜60歳。身長160〜170センチ。犯行時は黒のフルフェイスのヘルメットをかぶっていた。年齢や身長に幅はあるものの、容疑者の特徴の一部や犯行の手口などが似ており、大阪府警は同一犯の可能性もあるとみて捜査している。

水都信用金庫梅田支店から犯人が奪った模擬紙幣は、職員の研修用で各支店が防犯用に準備していたという。《共同通信》

【NHK】朝ドラのヒロインに田畑智子さん

NHKは14日、来年4月スタートの朝の連続テレビ小説「私の青空」の主役2人を発表した。ヒロインなずな役に田畑智子さん(18)、その息子役に篠田拓馬君(6)を起用する。2500人の応募者から選ばれた田畑さんは京都府生まれ、平成5年に映画「お引越し」のヒロイン役でデビューした大学一年生。《共同通信》

【大相撲秋場所】3日目

大相撲秋場所3日目(14日・両国国技館)横綱若乃花が栃東を右下手出し投げで下し、初白星を挙げた。同じく初日から連敗の横綱貴乃花は休場した。横綱曙は関脇魁皇の右下手投げに屈し初黒星。曙はこの一番で左足を痛め、4日目から休場する。横綱武蔵丸は関脇土佐ノ海を押し出し連敗を免れた。新大関の出島は旭鷲山に寄り切られて早くも2敗目を喫した。幕内の全勝は千代大海、魁皇、平幕の雅山、和歌乃山の4人。

【巨人・上原浩治投手】14連勝

巨人の上原浩治投手(24)は14日、ナゴヤドームでの中日25回戦に先発し、プロ初完封勝利で18勝目(3敗)を挙げ、新人投手の最多連勝記録を更新する14連勝をマークした。

上原は、7日の前回登板で、1966年に堀内恒夫(巨人)がつくった新人最多連勝記録13に並んでいた。連勝の間は15試合に先発し、うち9完投。

シーズン最多連勝のプロ野球記録は、1957年に稲尾和久(西鉄)がマークした20。

【MLB】

米大リーグ、エンゼルスの長谷川が14日(日本時間15日)、カンザスシティーのカウフマン・スタジアムで行われたロイヤルズとのダブルヘッダー第1試合で2試合連続セーブを挙げたのに続き、第2試合では今季2勝目を手にした。1日で白星とセーブを記録した長谷川の今季成績は2勝5敗2セーブ。

長谷川は第1試合で2点リードの九回に登板、無得点に抑えた。第2試合では1点リードの八回から登板、逆転の2点本塁打を浴びた。敗戦投手かと思えたが、味方が九回に逆転したため白星が転がり込んだ。

第1試合に先発したロイヤルズの鈴木は七回途中まで7安打、3失点(自責点1)に抑える好投だったが、チームの逆転負けで2勝目を逃した。鈴木は1勝4敗のまま。ダブルヘッダーはエンゼルスが8−6、6−5で連勝した。

【小渕恵三首相】ニュージーランドから帰国

小渕恵三首相は14日夕、羽田着の政府専用機でニュージーランドから帰国した。首相はオークランドで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に参加したほか、日米韓3カ国首脳会議などに臨んだ。《共同通信》

【自民党加藤派・加藤紘一会長】介護財源「中核の問題」

自民党加藤派の加藤紘一会長は14日、金沢市の金沢全日空ホテルで開かれた同党総裁選北陸地区激励大会に出席後、同ホテルで記者会見し、同党と公明、自由両党との政策協議で介護保険の財源問題が連立政権発足以降に先送りされたことについて「決して先延ばししてはいけないテーマだ。安全保障とともに政治の中核の問題であり、その問題を先送りする政策協議は本当の政策協議ではない」と、厳しく批判した。

加藤氏は財源問題について「公明党は『措置費を公費で。在宅介護は保険制度で』と言い、自由党は『基礎年金とともに税で』と言っている。この国の基本をどう考えるか。小さな政府にするか大きな政府にするか、最大のポイントだ」と指摘した。

その上で、同氏は「連立三党が統一した動きを取るためにも、基本的テーマについてしっかり合意した上で連立が構成されるべきだ」と述べた。

ただ、加藤氏は自自公連立について「党の正式機関で決定したら、それには従っていくのが自民党の従来の方式だ」と述べ、政策合意後、自自公連立が党議決定を経れば、反対しない考えを明らかにした。《北國新聞》

【野呂田芳成防衛庁長官】早期の有事法制化強調

野呂田芳成防衛庁長官は14日、日本記者クラブで講演し、日本が直接武力攻撃を受けた場合の有事法制の整備について「早く法案の格好にして国民に示して懸念をなくし、理解と協力を得ながら、法律に仕上げていくことが大切だ」と述べ、早期の法制化に強い意欲を表明した。

長官はこれまで「研究にとどまらず、その結果に基づき法制が整備されることが望ましい」と繰り返してきたが、今回は早い段階での法制化へ踏み込んだ。ただ、法案提出の時期については「私の一存では決められない」と明言を避けた。《共同通信》

【東ティモール】住民ら1544人、ディリ脱出

国連東ティモール派遣団(UNAMET)は14日、ディリの本部の閉鎖を決定、同日朝から残留職員の大部分と敷地内に避難していた住民ら計1544人の大規模脱出作戦を行い、住民らは続々とディリを脱出してオーストラリアに到着した。

ダーウィンに到着したUNAMETのイアン・マーティン代表は空港で「今回の避難はハビビ・インドネシア大統領の許可を得た結果だ。これ以上、避難民の安全確保を保証できなくなった」と説明した。

避難作戦は、オーストラリア空軍の輸送機で実施。避難民らはダーウィンの難民収容所に滞在し健康診断などを受ける。

一方、インドネシアのアラタス外相は13日、国連本部でアナン事務総長と会談し、国際部隊を無条件で受け入れると表明、国連安全保障理事会は、部隊派遣のための決議案作成に着手した。部隊構成で各当事者が合意すれば一両日中にも決議を採択する見通し。

だが、同外相は会談後、記者団に対し、国際部隊のオーストラリアの主導には反対の姿勢を示した。

UNAMET本部閉鎖後もディリにはバングラデシュのレザクル・ヘイダ准将を代表として、UNAMETの職員十数人が別の場所に残留する。

また、AP通信によると、オーストラリア政府の援助当局者は14日、東ティモールへの食料や人道援助物資の航空機による投下が15日にも始まるとの見通しを示した。

インドネシアの首都ジャカルタで14日、学生グループが市内各地で東ティモールでの人権侵害停止やハビビ大統領退陣などを求める反政府デモを実施、一部で治安部隊と衝突、軍用車両など2台が焼かれた。けが人はなかった。

東ティモール問題でインドネシアが国際部隊を受け入れたことをきっかけに、学生運動が活発化し社会不安が高まる兆しが出てきた。

ジャカルタ東部のクリスチャン大学では同日午後、約1000人の学生が東ティモールでの国軍の人権侵害などに抗議。デモ行進を阻止する治安部隊と衝突、投石した。治安部隊側は催涙ガス弾などを発射。車2台が焼かれた。先週から新学期が始まり、新入生を迎えての初のデモという。《共同通信》

【民主党代表選】

鳩山氏「徴兵制」発言に波紋

民主党代表選は14日、「改憲論」を提起している鳩山由紀夫氏が日本有事に対応した「徴兵制の検討」に言及したことを受け、菅直人、横路孝弘両陣営が批判を強めるなど波紋が広がっている。

鳩山氏は14日午前、周辺に「違う受け止めをされている」と漏らし、選挙戦への影響を憂慮する鳩山陣営の同日の選対役員会では「(有事によって)自衛隊も含め手がつけられなくなった場合は、皆で頑張るしかない」との解説が示されるなど、発言の後始末に懸命だ。《共同通信》

民主党代表選挙に立候補した鳩山由紀夫、菅直人、横路孝弘の3候補は14日、2か所目の遊説地・札幌に入り、さわやかな秋晴れの下での街頭演説と立会演説会を行った。

街頭演説会場となった大通公園近くのデパート前には、演説会開始の30分以上前から次々と聴衆が集まり、スタッフの配る選挙公報に熱心に目を通しながら候補の到着を待った。候補の演説が始まる頃には聴衆は約400人に。

選挙監理委員の千葉景子参議院議員の司会で始まった演説会は、開催地から民主党北海道代表の竹村泰子参議院議員が、選挙監理委員を代表して地元選出の峰崎直樹参議院議員がそれぞれあいさつした後、候補の演説に入った。

始めにマイクをとった横路候補は地域振興券、ガイドライン関連法、盗聴法を例に「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という原則を踏みにじっている」と自自公を強く批判。経済政策では、規制緩和で生まれ、従来より1万円も安い運賃を実現した北海道の航空会社エア・ドゥを例に上げ、同社に対して、既存の大手各社が、同社便の前後の便だけ安い賃金を設定し、エア・ドゥ潰しを行っていることを不公正だとして批判。「規制緩和だけでなく、フェアな競争を確保することが大事だ」と強調した。

次に鳩山由紀夫候補は、これまでの民主党の国会対応を「相手の土俵で闘ってしまった」と反省、「企業団体献金を禁止する法案を民主党として提出し、成立しなくても民主党自身はそれを実行するくらいの身構えで、土俵を作っていくことが大事」と述べた。また「札幌は日本のソフト産業のメッカだが、電話通信費が日本は米国の10倍」と指摘し、「米国なみの通信費を実現することで10数兆円の公共事業に匹敵する仕事が生まれる」と、経済再生へのビジョンの一端を披露した。

菅直人候補は、「官僚に権限を持たせ、あのような不祥事を起こす神奈川県警にも盗聴させて国民をコントロールする」自自公政権の国家主義に対し、「情報公開、国民の知る権利によって国民が行政をコントロールする国民主権を実現する」と民主党の対抗軸を表現。また「日本の勤勉性、技術力、開発能力は依然として高く、ボーイズ・ビー・アンビシャスでいけるが、それを押さえ込んでいるのが官僚中心の規制だ」と官主導からの脱却を訴えた。

●「党員にも選挙権を!」~聴衆から要望も

この後、市内のホテルで行われた立会演説会では、用意された1000席を埋め尽くす市民が詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。

横路候補は先の国会で成立した産業活性化法を「従業員を解雇すれば税金をまけるというリストラ法。そんなことを奨励する政府は世界中どこにもない」と批判。「1兆円の投資の雇用効果は公共事業で20万人、福祉分野で29万人だ」と従来型景気対策からの転換を提言した。

鳩山候補は、徴兵制を容認したかのように新聞報道されたことについて「誤解があったようだ。徴兵制はどんなことがあっても認めるべきではない。緊急事態法制を整備すれば徴兵制などとらなくても、しっかり国を守る議論ができるのではないかと申し上げたい」と真意を説明した。

菅候補は、河川行政を、コンクリート護岸で河川環境を破壊してきた建設省河川課だけに任せず、水源である山を管轄する林野庁と環境庁と建設省河川課を統合するアイデアを披露。「自民党の下では大臣は省庁の利害代表なので、こうした統合は実現しない」と訴えた。

会場からの教育改革についての質問には、「子どもを一個の人格として認める教育、先生・学校に自由な発想を認める施策が必要」(鳩山)、「公共心を育てる教育が必要。答えを考えさせる教育をしてこなかった」(菅)、「地方で独自性のある教育ができる仕組みを。文部省の必要性はあまりないのでは」(横路)などと答えた。

また会場からは選挙管理委員会に対して「私たちの熱い思いはどう表現したらいいのか。党員にも選挙権を」との要望が飛び出した。峰崎委員が「準備のための時間不足など物理的な要因もあり、今回は従来方式になった。議員総会では来年は必ず党員による投票を実施しようという話になった」と説明し、理解を求めた。《民主党ニュース》



9月14日 その日のできごと(何の日)