平成3714日目
1999/03/10
この日のできごと(何の日)
【東京都知事選】石原慎太郎氏が出馬表明
元運輸相で作家の石原慎太郎氏(66)は10日午後、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見し、4月の都知事選に無所属で立候補することを正式に表明した。
石原氏は会見で政策資料「東京が蘇るために−NOといえる東京」を配布。「日本は中央集権が続いている。首都の首長が国に向かって言うべきことを言えば、国も譲歩するだろうし、日本も変わっていかざるを得ない」などと約1時間にわたり熱弁を振るった。
石原氏の都知事選出馬は昭和50年(落選)に続き2回目。自民党政権の元閣僚の参戦で、元国連事務次長の明石康氏(68)を推薦する自民党は、元外相の柿澤弘治氏(65)=自民党除名=の出馬と併せ3分裂の選挙を強いられる。
有力候補の乱立で、どの候補も有効投票数の25%以上を獲得できず再選挙となる可能性も指摘されている。
会見で石原氏は「この国は沈むんじゃないかという気がする。国に引きずられて地方も沈むのではかなわない」と述べ、国や東京を憂える気持ちが出馬の動機」と説明。
さらに「思い切ったシステムを構えて、やりたいことをやれば、東京は再生するし、日本浮上のてこにもなる」と、活性化のために地方分権の推進が必要と強調した。
財政再建と雇用促進のために、都が主導する新しい債券市場を都庁内に設けることなどを提案。都職員の削減などリストラ策については「簡単に切れない」と慎重な姿勢を示した。持論の米軍横田基地返還なども政策に掲げた。
石原氏の選挙運動は、長男の石原伸晃氏、小林興起氏、平沼赳夫氏ら自民党衆院議員の一部が支援する。
都知事選は明石、柿澤両氏のほか、前民主党副代表の鳩山邦夫氏(50)=民主支持、国際政治学者の舛添要二氏(50)、教育評論家の三上満氏(66)=共産推薦=らが既に出馬を表明している。《共同通信》
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【宇多田ヒカルさん】アルバム「First Love」発売
【小渕恵三首相】米・ペリー政策調整官と会談
米国の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政策の見直しを進めているペリー政策調整官(前国防長官)は10日午後、小渕恵三首相、高村正彦外相と相次いで会談し、北朝鮮の地下核施設疑惑や、日本が強く懸念しているミサイル開発・実験など新たな脅威に総合的に対処する「包括的アプローチ」を進めることで一致した。
ペリー氏は高村外相との会談で、日本訪問に先立つ訪韓の際、金大中大統領から包括的アプローチへの「全面的支援」を取り付けたことを明らかにした。
ペリー氏は今週中に、日韓両国の立場をクリントン大統領に報告するが、日韓の支持表明により、包括的アプローチを軸として北朝鮮政策は見直される方向になった。
首相、外相は、今月末にペリー氏がまとめる報告書にミサイル抑止の必要性が明記されるのは確実になったとして「考え方、方向性は支持する」と歓迎した。
包括的アプローチは、1994年の米朝核合意後、新たに表面化したミサイルなどの問題への対応が主眼で、問題の解決促進のため北朝鮮に対し硬軟両様の政策を取るとの手法。北朝鮮が建設的な対応を示せば、現在ストップしている国交正常化交渉や食糧支援なども前向きに検討するとの日本政府の「対話と抑止」路線も反映しているとみられる。
会談では日米韓3カ国の協力の重要性を確認。首相は北朝鮮によるミサイル再発射など敵対行為があった場合「断固たる対応をしなければならない」と言明した。さらに現状のままでは、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)への資金拠出の国会承認は難しいとの認識を示した。これに対してペリー氏は、報告案への日本政府の支持に謝意を表明した。《共同通信》
【小渕恵三首相】日の丸・君が代法制化「今国会に法案提出」
小渕恵三首相は10日午前、参院予算委員会での教育、環境、福祉に関する集中審議で、日の丸・君が代を国旗、国家とする法制化問題について「できれば今国会への法案提出が望ましい」と述べ、開会中の通常国会に関連法案を提出し、成立を目指す考えを表明した。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】国旗・国歌法制化には内容の十分な検討を
民主党の菅代表は10日の定例記者会見で、小渕首相が日の丸・君が代を国旗・国歌とする法案を今国会に提出したいという考えを示したことについて、「国旗・国歌の法制化を検討するのは方向としては結構なことだ」としながら、「私たちは現在の国歌・国旗は相当定着していることは認めている。ただ、そのままの形で法律化するのか、時代に合わせて変えることを含めて、内容的な検討をしたうえで法制化を考えるべきだ」と述べた。
その上で菅代表は、「法制化がイコール義務化につなげていく問題ではない」として、今国会での法制化については「もっと中身の議論をすべきであり、その議論を抜きにするのならば早すぎると思う」との考えを示した。
民主党では国旗・国歌プロジェクトチームを設置し、11日に広中和歌子副代表を座長に、枝野幸男政調副会長を事務局長にそれぞれ選任した。所属全議員に参加を呼びかけ、党内議論を進めていく。《民主党ニュース》
【政界談話室】
○・・・社民党の土井たか子党首は10日、超党派の議員が憲政記念館の庭木に野鳥の巣箱掛けをする恒例の行事に参加し「私が掛けた巣箱には毎年、スズメが来るようです」とうれしそうにあいさつ。渡部恒三衆院副議長が「スズメじゃなくてタカだろ」と混ぜっ返すと、土井氏は「来るならハトです」と切り返した。ガイドライン関連法案が間もなく審議入りし、憲法調査会設置や日の丸・君が代法制化が急浮上するなど「護憲・平和」が看板の社民党にとって風雲急をげる時期だけに、巣箱に掛けてハト派の出番をアピール?《共同通信》
【日産自動車】ルノーと提携へ
日産自動車は10日、仏ルノーとの資本提携に向け、最終調整に入った。月内の最終合意を目指す。ルノーの日産に対する出資比率など、細部の詰めを急いでいる。日産は2兆円超の有利子負債を抱え、自力再建を断念し、ルノーに対して出資比率33.4%相当の第三者割り当て増資を実施する可能性が強い。この場合、ルノーは日産に4000億−5000億円を払い込み、実質的な経営権を握ることになる。国内第2位の自動車メーカーが事実上、外資の傘下に入り、世界の自動車業界の勢力図は大きく塗り替えられる。
日産は一昨年来、独ダイムラー・ベンツと提携交渉を進めてきたが、同社が昨年11月に米クライスラーと合併したことで、交渉は暗礁に乗り上げた。日産の塙義一社長とダイムラーのシュレンプ共同最高経営責任者(CEO)は同日、都内で会談し、日産ディーゼル工業の株式取得も含めて、交渉を打ち切ることを確認した。
塙社長は同日、「ダイムラーが当社への資本参加の見送りを決定したと聞いている。ダイムラー以外の他社との提携も積極的に検討」していくとの声明を発表した。
日産は昨年、欧州や中南米に強みのあるルノーと接触し、地球規模の「地域補完」の可能性を模索していた。《共同通信》