平成3713日目

1999/03/09

この日のできごと(何の日)

【ソニー】再編計画を発表

ソニーは9日午前、全世界で17万人いるグループ社員の10%にあたる1万7000人を2002年度までに削減するとともに、家庭用ゲーム機プレイステーションのソニー・コンピュータ・エンタテイメント(SCE)などを完全子会社化することなどを柱とした組織再編計画を発表した。

同社は1999年3月期は通期で黒字を確保する見通しだが、エレクトロニクス事業などの設備に余剰感が出ているのを機に、先手を打って人員削減に踏み切ることにした。99年3月期に赤字転落する見通しになったのを受けてリストラに追い込まれたNECなど他の電機メーカーなどとは一線を画した格好だ。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

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古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【オリックス・イチロー外野手】帰国

米大リーグ、シアトル・マリナーズのキャンプ(アリゾナ州ピオリア)に参加していたオリックスのイチロー外野手、星野、戎両投手らが9日、関西空港着のノースウエスト機で帰国した。米国では腹痛や、脱水症状など体調不良で2試合しかオープン戦出場を果たせなかったが、到着時には症状も治まり予定されていた病院での検診は行わなかった。

日に焼けた顔に黄色のシャツ、ジーンズの格好で現れたイチローは「(キャンプは)最後の3日間がきつかった。もう気持ちは切り替えました」と話した。帰国第1戦となる10日の巨人戦(神戸)の出場については「体の調子と相談してですね」と明言を避けた。《共同通信》

【野中広務官房長官】日の丸・君が代は今国会で法制化

野中広務官房長官は9日午後の参院総務委員会で、「日の丸・君が代」の法制化問題に関し「今国会に提示できるよう取り運びたい」と述べ、開会中の通常国会に法案を提出、成立を目指す考えを明らかにした。公明党の日笠勝之氏の質問に答えた。

また野中長官は同日午後の記者会見で、法案の準備状況について「現在、事務担当の古川貞二郎官房副長官を中心に検討してもらっており、いつの時期に国会に提出できるか明確ではないが、こういう問題は可能な限り早い時期に国会で審議していただいた方がいい」と述べた。

これに関し、政府首脳は「国旗・国歌はこれこれというふうに定めればいい。せいぜい尊重規定だ」と述べ、強制条項は盛り込まない考えを示すとともに、「法律があって(さらに)学習指導要領があれば今のようなことはなくなる」と指摘、日の丸・君が代をめぐる教育現場での混乱はなくなるとの認識を示した。《共同通信》

【東京都知事選】石原氏が出馬決断

元運輸相で作家の石原慎太郎氏(66)が9日、4月の東京都知事選に無所属で立候補することを決めた。石原氏は10日午後3時から都内で記者会見し、正式に出馬を表明する。石原氏の都知事選出馬は昭和50年(落選)に続き2回目。

保守派の論客として知られ、50年の知事選では233万票を集めた石原氏の参戦で、今回の都知事選は混戦に拍車が掛かるのは必至。元国連事務次長の明石康氏(68)を推薦する自民党にとって、元外相の柿澤弘治氏(65)に続く大臣経験者の出馬は痛手となり、選挙の結果次第では政局にも影響を及ぼしそうだ。

有力候補の乱立で、どの候補者も有効投票数の25%以上を獲得できずに再選挙となる可能性も出てきた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・参院自民党の青木幹雄幹事長は9日の記者会見で、中村正三郎前法相辞任につながった公明党の動きで、神崎武法代表が「参院でキャスチングボートを握っている」と発言したことについて「ちょっと言い過ぎじゃないかという感じはしている」と不快感を表明した。しかし、すぐに続けて「そういう気持ちもある半面、公明党の立場上そういうこともあり得るかな」と理解を示し、最後には「善意にとらえなきゃいけない」と強調。国会運営に公明党の協力が欠かせない参院の責任者らしく気配りに徹していた。《共同通信》

【韓国・金大中大統領】米・ペリー政策調整官と会談

韓国を訪問している米国のペリー政策調整官(前国防長官)は9日午後、青瓦台(大統領官邸)で金大中大統領と約2時間にわたって会談した。韓国政府高官によると、調整官は核やミサイル問題など安全保障への脅威となる懸案について、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の姿勢によっては、強硬な対応も考慮せざるを得ないとの姿勢を説明したとみられる。

韓国は「太陽政策」と呼ばれる柔軟政策を一貫して維持しながら緊張を避けようとしており、米韓の見解の差は解消されなかったもようだ。

同高官によると、両者は北朝鮮の地下核施設疑惑やミサイル問題などの懸案に包括的な対処が必要で、米韓の緊密な協力が求められるとの認識では一致した。同日夕の韓国政府による発表は「ペリー政策調整官は政策検討がまだ進行中だと強調した」とした上で「今後、緊密に協議していくことにした」と言及するにとどまった。

別の韓国政府高官は、ペーリー政策調整官が今月末にもまとめるとみられるクリントン米大統領への報告書について「(北朝鮮への)政策のすべてを説明したものではなく、重要視する必要はないのではないか」と述べ、米韓の溝を埋める作業が難航していることを示唆した。

ペリー政策調整官は10日、小渕恵三首相、野中広務官房長官らと会談する。《共同通信》

【フランス】「薬害エイズ」元厚生担当相に有罪

薬害エイズ禍をめぐり世界で初めて政権トップの監督責任を問われ、過失致死罪で起訴されたフランスのファビウス元首相ら3人に対する裁判が9日、パリの共和国法院で開かれ、陪審員団は元首相とデュフォワ元社会問題相に無罪、工ルベ元厚生担当閣外相に有罪の評決を言い渡した。

しかし陪審員は、元厚生担当相の量刑について、社会的制裁を十分受けたなどとして、禁固刑も罰金も適用されない異例の「無処罰」を言い渡した。薬害エイズをめぐり、当時の閣僚の監督責任が認定されたことは、日本を含む先進各国のエイズ裁判にも影響を与える可能性がある。

一方、フランス第五共和制史上初めて閣僚の職務上の失態を追及した同裁判は、政治色が強すぎたとの批判も受けており、共和国法院の制度改革論などにも火がつきそうだ。

血友病患者の間に薬害エイズ禍が深刻化した1985年当時、エルベ被告らは、保健行政を監督する立場にありながら注意義務を怠り、エイズ禍を拡大したとして98年7月、判事で構成される予審委員会により共和国法院に起訴された。

公判では、手術や出産の際に非加熱製剤の投与を受け、エイズに感染した7人のケースが問われた。3被告は法廷で一貫して無罪を主張したが、評決は、エルベ被告に関しては、7人のうち2人のエイズ感染に責任を認定した。15人の陪審員の判断は8対7の小差だった。

フランスの薬害エイズ事件では、血友病患者など約4200人がHIVウイルスに感染、約1000人が死亡したとされている。《共同通信》

【この日の民主党】

菅直人代表、中国共産党中央対外連絡部訪日団と交流

7日から来日中の中国共産党中央対外連絡部の劉洪才アジア二局局長ら3人は9日、民主党本部を表敬訪問し、菅代表らの訪中を歓迎する、との考えを民主党へ伝えた。民主党からは菅代表、羽田幹事長、鳩山幹事長代理、海江田国際交流委員会委員長らが出席した。

菅代表が「日中関係は、わが国の最も重要な2国間関係。両国・両党の交流の可能性について話しあえれば」とあいさつ。劉局長は「中国にとって今年は建国50年という良い年。中国共産党と民主党との関係をもっと強固にしたい」と述べるとともに、民主党の訪中を歓迎する、とした。 《民主党ニュース》

福山哲郎参院議員、日債銀問題を追求

参議院予算委員会は9日午後、日本債券信用銀行の経営実態を大蔵省が隠していたとされる疑惑解明のため、東郷重興・前日債銀頭取、山口公生・元大蔵省銀行局長、中川隆進・元同省大臣官房金融検査部長、名原剛・日本生命保険副社長の4名を参考人として招致し、質疑を行った。

民主党・新緑風会からは福山哲郎議員が質問。この日の最大の焦点は、大蔵省が日本生命などとの間に「増資があれば債権は可能」などと取り交わした「確認書」の存在。

当事者の名原参考人は、「2ヶ月間にわたる交渉の中で確認したことを5月30日に文書にした」と述べたものの、福山議員が「3月末には4700億円とされていた日債銀の第三分類額が、5月19日時点の連絡で7000億円とされたが」と尋ねると、名原氏は「(日債銀からの連絡は)銀行の役員のおっしゃることだからそうだろうと理解した」として、交渉途中の大蔵省に確認をとっていなかったなど不自然な説明に終始した。

さらに、名原氏は株主代表訴訟があった場合の行政訴訟の可能性について「現段階で損害賠償につながるものであるかどうかは判断できない」と消極的な姿勢を示した。

また「確認書」について山口氏は、「いろいろ問い合わせがあり、向こう(出資側)からぜひ確認したいという趣旨があって、その受け答えをメモ、応接録、あるいは確認書という形で出した」と説明し、大蔵省側ではなく出資者側の都合で作られた文書であることを強調。さらに、「当事者間で交わしたもの。私自身はどのような形式で交わされたかは知らない」と述べ、福山議員が「大蔵省として責任がとれる文書か」と迫ると、「大臣談話の趣旨に乗っ取った文書だ」「私的なものではないという意味ではそうだ」などと責任の所在をはぐらかす答弁に終始した。また東郷氏は、福山議員の質問に対し、大蔵省と金融機関が確認書を取り交わしていたことは「全く知らなかった」と述べた。

さらに福山議員は、さらなる真相究明のために、確認書の一方の当事者である中井省元審議官と、問題になっている97年9月の示達の際の第三分類額の2つの数字(1兆1212億円と7000億円)について深く関わっている原口金融検査部長の証人喚問を委員長に求め、質問を終えた。《民主党ニュース》

「地域介護力パワーアップ作戦」を発表

民主党は、4月の統一地方選での大きな争点となる「地域での介護保険の運営」について、党の取り組み方針を「民主党の〈地域介護力〉パワーアップ作戦」としてまとめ、9日の政調審議会で了承した。これまでの党の介護保険に対する政策主張から、特に地域介護に関わる部分をクローズアップしたもので、現在制作中の「Q&A集」と共に、統一地方選での政策広報に役立てる。

内容の骨子は次の通り。

●「介護保険制度」は新たな共同社会の構築を求める実践的な試みであり、21世紀のまちづくりの重要な基軸のひとつになるもの。

●介護保険制度の実施は延期すべきではなく、来春=2000年4月からの施行が是非とも必要。

●制度がスタートしてからも、引き続き計画的な支援体制の整備が必要で、今の「新ゴールドプラン」に続く新しい高齢者福祉推進計画が必要。

●住み慣れた地域での暮らしを支援するための「地域介護力のパワーアップ」が重要。特に在宅介護サービスの重視とともに、小規模かつ地域密着型の活動に取り組むグループホームやデイサービス等の拡充とそれらのネットワーク化をめざす。施設サービスについては、療養型病床群に偏らないよう慎重な対応が必要。

●制度の導入によって市町村に過大な負担が生じないよう、国および都道府県が市町村を重層的に支援する仕組みをフルに活用するとともに、適切な規模の広域化による共同事業など効率的な実施体制を構築する。

●これまで老人保健事業として展開されてきた予防活動や、配食や移送サービス等の周辺サービスの積極的な展開によって、介護保険の中核的なサービスをより有効に活用する。レベルの低下には反対。

●制度の運用にあたっては、積極的な市民参加と情報公開が原則。介護サービス内容の適切な評価、苦情への適切な対応、利用者の立場に立った権利の擁護など、多様な領域の活動を担うNPOを積極的に支援する。《民主党ニュース》



3月9日 その日のできごと(何の日)