平成3655日目
1999/11/10
この日のできごと(何の日)
【民主党・菅直人代表】PKFへの参加凍結解除を容認
民主党の菅直人代表は10日、NHKなどの番組で、国連平和維持軍(PKF)本体業務への参加凍結について「将来的には解除の方向はあっていい。日本もどこかで参加すべきだ」と述べ、凍結解除を容認する姿勢を示した。同党の鳩山由紀夫幹事長代理は既に同様の意向を示しているが、菅代表が容認を打ち出したのは初めて。
公明党の神崎武法代表も同じNHK番組で「憲法上、PKF凍結を解除しても問題はないと考える」と述べた。
自民、自由両党が合意したPKF参加凍結解除について、民主、公明両党首脳が容認する姿勢を明らかにしたことで国連平和維持活動(PKO)協力法改正の論議が本格化しそうだ。
菅氏は、多国籍軍の協力に関して「戦闘目的の多国籍軍への後方支援は憲法違反。日本自身が攻撃を受ける場合は専守防衛の中での活動はありうるが(多国籍軍への協力は)PKOの中での支援との区別が必要だ」と述べた。
神崎氏は、日米防衛協力ための新指針(ガイドライン)関連法案をめぐり「憲法解釈を踏まえたものでなくてはいけない」と述べ、憲法解釈の変更につながるなら法案に賛成できないと強調した。《共同通信》
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【NHK大河ドラマ・元禄繚乱】放送開始
【大相撲初場所】初日
大相撲初場所初日(10日・両国国技館)横綱貴乃花が先場所に続き琴錦に敗れ、大関武蔵丸にも土がつく波乱の幕開け。貴乃花は平幕優勝して小結に復帰した琴錦にもろ差しを許し、左下手投げに屈した。武蔵丸は小結栃東に押し出された。横綱若乃花は魁皇をはたき込んで白星スタート。大関貴ノ浪は土佐ノ海を左下手投げで下した。三関脇はそろって白星。千代大海は貴闘力を押し出し、武双山は安芸乃島をはたき込んだ。新関脇の琴乃若も玉春日を寄り切った。《共同通信》
【柔道・嘉納杯】最終日
柔道の嘉納杯国際大会最終日は10日、東京・日本武道館で3階級を行い、100キロ超級で棟田康幸(世田谷学園高)が勝ち、同大会史上初の高校生チャンピオンとなった。前日と合わせた7階級のうち日本は4階級を制した。
棟田は決勝で昨年の欧州チャンピオンのトメノフ(ロシア)と対戦。巧みに抑え込んでの技ありなどで優勢勝ちした。
100キロ級では井上智和(太平工業)が1996年アトランタ五輪、97年世界選手権覇者(ともに当時は95キロ級)のナストラ(ポーランド)を下して優勝。弟の井上康生(東海大)は初戦で敗れ、敗者復活戦を勝ち上がって3位だった。90キロ級決勝に進んだ中村佳央(旭化成)はホイジンガ(オランダ)に敗れた。《共同通信》
【自由党・小沢一郎党首】連立発足に協議不十分
自由党の小沢一郎党首は10日、自自連立に向けた政策協議をめぐる自民党の姿勢について「改革の政策を実行しないなら(連立政権は)最初からあり得ない。(内閣改造は)いつでもいい」と批判し、連立政権を発足させるには政策協議の現状は不十分だとの見解を表明した。
小沢氏は、野中広務官房長官が衆院比例代表の定数削減に関する合意に対して難色を示したことを取り上げ「不見識だ」と非難した。
小沢氏の発言は、内閣改造時期にこだわらない姿勢を示して14日改造を目指す政府、自民党をけん制し、政策協議で大幅譲歩を引き出す狙いがあるとみられる。フジテレビやNHKの番組での発言。
小沢氏は野中氏について「総裁(小渕恵三首相)が合意し、まとまったことを変だというのは党幹部としておかしい」「政府の要職にある人が国会議員固有の問題にいちゃもんをつけるのは考えられない」と指摘。自民党に対しても「組織としてめちゃくちゃだ」と述べた。
自らの入閣問題については「僕個人は大臣なんて窮屈なものにはなりたくないが、一般論としては政党と政党の協力関係であり、責任者が入るのが常識だろう」と、可能性を否定しなかった。《共同通信》
【高村正彦外相】パレスチナで演説
高村正彦外相は10日午後(日本時間同日夜)、ヨルダン川西岸のラマラのパレスチナ評議会で、日本の中東政策に関し演説した。
外相は、イスラエルとパレスチナなどの中東和平プロセスへの日本の貢献策として、二国間関係や地域間協力を同時に前進させる「重層的パートナーシップの構築」を掲げ①和平当事者との政治的対話の活性化②日本・アラブ・イスラエル三者間の信頼醸成促進③持続的経済開発への協力―の三本柱を打ち出した。
イスラエルが実効支配を続ける南レバノン問題について、イスラエル軍の即時、無条件撤退など四原則に基づいて解決を図るよう提案。パレスチナ支援のため、年内に東京で支援調整会合を開く考えも表明した。パレスチナ自治政府の国会に当たる同評議会で日本の閣僚が演説したのは初めて。《共同通信》
【小渕恵三首相】ポンペイ遺跡を訪問
イタリア訪問中の小渕恵三首相は10日(日本時間同)、日曜日を利用して千鶴子夫人とともにナポリ郊外の古代都市ポンペイの遺跡を訪れた。
紀元79年、ベズビオ山の噴火で一瞬にして灰の中に消え、廃虚と化した遺跡を回り、首相は記者団に「いっときのあれ(仕事)を忘れるよ。質問はなしだ」。説明員に「降ってきた灰はどのくらいまで積もったのか」などと質問しながら熱心に見学し、2000年の歴史の重みに思いをはせていた。
首相夫妻は25年ほど前にナポリを訪れたが、時間の都合でポンペイまで足を運べず、同遺跡訪問は首相にとって夫人への長年の“宿題”だった。《共同通信》
【民主党・菅直人代表】鹿児島のハンセン病療養所を訪問
菅直人代表が10日、鹿児島県鹿屋市の国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」を訪れ、入所者と交流し、一緒に夕食や入浴を楽しんだ。地元の川内博史衆議院議員が同行した。
菅代表は96年4月、ハンセン病患者の長期隔離などの人権侵害を生んだ「らい予防法」が廃止されたときの厚生大臣。今回の訪問は、予防法廃止後の療養所入居者の生活や施設の状況を把握することが狙い。1800人余りが眠る納骨堂に献花した菅代表は、病棟を訪れた後、夜には園内の公会堂での交流会にのぞんだ。
入所者からは、国立病院や療養所の統廃合など将来の施設運営への不安の声や、ハンセン病国会賠償請求訴訟の受け止め方などの質問が出た。
菅代表は「予防法という国の間違いによって大変な人権じゅうりんが行われた。高齢化している入所者が最後の一人まで安心して生活できる体制の維持が政治の責任だ」と答え、訴訟については「個人的な意見」とした上で、「国が犯した間違いに対して裁判による責任の取らせ方もある。そのことが歴史の検証にもつながる」と理解を示した。
菅代表はこの後、園内の共同浴場に入り、入所者の背中を洗いながら懇談し、そのまま園内の宿泊施設に宿泊した。《民主党ニュース》