平成3656日目

1999/01/11

この日のできごと(何の日)

【中川昭一農相】「堺屋長官はバカ」

エジプト訪問中の中川昭一農相は11日、邦人記者団との懇談で、堺屋太一経済企画庁長官がパリで行ったコメ関税化に関する発言について「農政が全く分かっていない。憤りを通り越してあきれる。はっきり言ってバカだ」と痛烈に批判した。

堺屋長官は7日、パリの大学での講演、質疑応答の中で「高い関税を考えているようだが、世界に通用するわけない」などと発言した。

これについて中川農相は「国際ルールに基づいたもので、閣議でも承認されている」と指摘。以前にも堺屋長官が「経済は回復する。私の勘はよく当たる」などと発言した例を挙げ「見識を疑う。選挙の洗礼を経た大臣にはできない無責任な発言」と厳しく非難した。

さらに「事情も分からず勘だけでものを言う人は、はっきり言ってバカだ」と、怒りはおさまらなかった。

日本はコメ関税化を今年4月から導入することを決定、1キロ当たり351円の従量税をかける方針だが、高すぎるとして米国などが懸念を強めている。《共同通信》

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【井原鉄道】開業

岡山県総社市と広島県神辺町の41.7キロを結ぶ井原鉄道が11日、開業した。旧国鉄が1966年に着工、32年ぶりの開通にこぎつけた。「平成11年」から「1」が並ぶ1月11日午前11時11分11秒に合わせ、一番列車が総社駅と神辺駅に向け走りだした。《共同通信》

【大相撲初場所】2日目

大相撲初場所2日目(11日・両国国技館)横綱貴乃花が初日から2連敗を喫した。貴乃花は元気のない相撲で平幕の土佐ノ海に一方的に押し出された。土佐ノ海は6個目の金星。横綱若乃花は巧妙なけ返しで小結出島を下し、白星を重ねた。大関陣は武蔵丸が平幕の貴闘力に勝ったが、貴ノ浪は小結栃東に押し出された。栃東は初日に続いて大関を倒した。大関昇進の期待がかかる関脇千代大海は玉春日を押し出し、連勝スタート。先場所平幕優勝を果たした小結琴錦は蒼樹山の引き落としに屈し、1勝1敗となった。《共同通信》

【野中広務官房長官】小沢発言に不快感

野中広務官房長官は11日午前の記者会見で、自由党の小沢一郎党首が10日のテレビ番組で連立政権樹立に向けた政策協議に対する自民党の対応を批判したことに「誠に残念に思う」と不快感を表明するとともに、自民党側は12日の総務会で政策協議に関する党内手続きを終え、予定通り14日の内閣改造を目指す考えを強調した。

野中長官は、先月19日の党首会談で確認した安全保障など3項目の政策協議を誠実に進めていることを指摘した上で「小沢党首は自ら提案した政策への思い込みが強すぎる」と、不快感を示した。

また小沢氏の一連の発言について「自分たちの原点の政策が満たされないからといって、もう連立(解消)を考えなくてはいけないと言うのは残念だ」と強調した。衆院定数の削減に関する野中長官の発言に対し小沢党首が反発したことについても「(議員同士の討論を目指す)小沢党首の国会運営の理念とかけ離れている」と指摘した。

野中長官は連立に伴う内閣改造に触れて「6日予定の内閣改造が先送りされ、14日の改造もまた先送りされる懸念がテレビを通じて流れている」として、小沢党首の発言が与える内閣改造への影響に懸念を示した。《共同通信》

【小渕恵三首相】伊・スカルファロ大統領と会談

イタリア訪問中の小渕恵三首相は11日午前(日本時間同日夜)、スカルファロ大統領とローマ市内の大統領府で会談し、両国が政治や経済、文化など幅広い分野で協力関係を拡大していくことで一致した。

大統領は日本の経済危機に関連して「日本の力、経済再生の措置を評価している。再生に成功することを確信している」と期待を表明。首相は「悲観主義ではなく、楽観主義であらゆる措置を講じている。日本経済は必ず再生する」と説明した。

首相は欧州単一通貨ユーロの誕生を踏まえ、円、ドル、ユーロの三極通貨体制の構築のために「日本、米国、欧州でよく協議していくべきだ」と訴えた。《共同通信》

【小渕恵三首相】独・ヘルツォーク大統領と会談

ドイツを訪問した小渕恵三首相は11日夕(日本時間12日未明)、ベルリン市内のベルビュー宮でヘルツォーク大統領と会談し、深刻な経済危機に見舞われているロシアを両国が引き続き支援していくことで一致した。

ロシア情勢で大統領は、「ロシアの将来は不透明だが、ロシアを支えていくことが必要だ。ドイツはロシアに協力していく方針だ」と強調。首相も対ロ支援を強化する考えを示した上で「北方四島を解決しないといけない」と述べ、領土問題解決に努力する意向を示した。両首脳は、国連安全保障理事会改革でも日独が共同歩調をとることを確認した。

首相が「ユーロが安定通貨になることを期待している。円が国際通貨になるよう努力している」と述べたのに対し、大統領は「統一通貨の議論が行き過ぎた面がある。じっくり、ゆっくりと(ユーロの)展開をみるべきだ」と指摘した。《共同通信》

【高村正彦外相】イスラエル首脳と会談

高村正彦外相は11日午前(日本時間同日夕)、イスラエルのエルサレムでネタニヤフ首相、シャロン外相と相次いで会談し、南レバノンからのイスラエル軍撤退問題に関連して中東政策演説(10日)で表明した「即時、無条件」などの四原則提案を説明した。

ネタニヤフ首相は「イスラエルの政策にも合致するもので評価する」と歓迎。シャロン外相も「問題解決のため、積極的に仲介の労をとってほしい」と、和平達成に向けた日本の側面支援を要請した。

首相は昨年10月のヨルダン川西岸からの軍追加撤退を柱とする合意について、パレスチナとイスラエルが義務を果たすべきだと指摘。武器回収などをめぐる「パレスチナの対応は問題が多い」と批判しながら、現段階での合意実施に消極姿勢を見せた。

また、首相はパレスチナ自治政府のアラファト議長が5月に独立宣言を行う構えを見せていることに対し、強い懸念を示した。

今回の中東歴訪に際し、高村外相はシリアのアサド大統領らにも交渉再開を求めたことを表明、イスラエルの一層の努力を求めた。特にヨルダン川西岸からの追加撤退は無条件で実施するよう要望し、占領地での入植地の新設・拡大にも慎重な対応を求めた。《共同通信》



1月11日 その日のできごと(何の日)