平成3616日目

1998/12/02

この日のできごと(何の日)

【古都奈良の文化財】世界遺産登録決定

世界遺産委員会京都会議は2日、後世に残すべき貴重な文化遺産として日本が推薦していた東大寺、薬師寺を含む「古都奈良の文化財」を世界遺産に登録することを決定した。8世紀に大陸から伝わり日本で独自の発展をした木造の仏教建造物などが評価された。日本の世界遺産としては広島の原爆ドームなどに続き9件目となる。

日本以外では、トロイ遺跡(トルコ)など文化遺産26件、ニュージーランドの亜南極諸島など自然遺産3件が新たに登録され、世界遺産は計582件となった。一方、危険にさらされている世界遺産は23件となった。

「古都奈良の文化財」は、奈良公園周辺に広がる東大寺、興福寺、元興寺、春日大社、西ノ京地区の薬師寺と、唐招提寺の6社寺、遺跡の平城宮跡、春日山原始林の計8つの遺産群からなる。「奈良の大仏」で親まれる東大寺の盧舎那仏や、薬師寺東塔など国宝25棟、重要文化財53棟が含まれる。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

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【プロ野球・阪神】藤川球児投手と仮契約

阪神は2日、ドラフト1位指名した高知商高・藤川球児投手(18)=183センチ、73キロ、右投げ左打ち=と契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸700万円で仮契約した。背番号は30に決定。この日、谷本、切通両スカウトが高知市内のホテルで本人、母親、高知商高の正木監督と交渉した。

速球と切れのいいスライダーが武器で、将来性を買われている藤川は「厳しい世界に入るので、自分に負けないように頑張りたい。一日でも早く甲子園のマウンドに立ちたい」と抱負を話した。(金額は推定)《共同通信》

【プロ野球・ダイエー】スパイ疑惑発覚

プロ野球ダイエーホークスの選手、球団職員らが公式戦で、相手バッテリーのサインを盗む「スパイ行為」にかかわっていたことが2日、明らかになった。村上弘球団社長はこの日早朝に「詳しいことは調査中だが、(不正が)あったらしい」とスパイ行為の事実」をほぼ認める発言をしている。

球団では1日に関与していたと思われる球団職員から事情を聴いており、ある程度の状況は把握しているもよう。

2日午前、福岡市内の球団事務所で記者会見した中内正オーナー代行は「実際どうなのか、事実関係は知らない。調査委員会を設置し、調査してから一週間をめどに報告したい」と話すにとどまった。

スパイ行為があったとみられるのは昨年からことしのシーズン途中まで本拠地の福岡ドームでの試合。球団職員が球場内のモニターテレビで相手バッテリーのサインを解読し、無線機を使って外野席の学生に球種を伝え、学生がメガホンを立てるなどして打席の主力選手に合図を送っていたという。《共同通信》

【Jリーグ】1部参入決定戦

Jリーグの1部(J1)参入決定戦、アビスパ福岡−コンサドーレ札幌第1戦は2日、福岡市の博多の森球技場で行われ、福岡が1−0で先勝し、勝ち点3を挙げた。来季のJ1、16チームの最後の座を懸けた試合は、福岡が前半途中から押し気味に進めた。後半16分、右サイドを攻め上がったデュカノヴィッチが中央にセンタリング。上野がヘディングでゴールを決めた。

第2戦は5日正午から北海道・室蘭で行われ、福岡は90分間以内で勝つか、同点ならJ1部参入が決定。札幌が90分以内で勝ち1勝1敗となった場合、2年間の総合順位ポイントで上回る札幌のJ1参入が決まる。《共同通信》

【小渕恵三首相】「PKF検討も」

小渕恵三首相は2日の参院本会議で、国連平和維持活動(PKO)協力法改正について「国連中心の国際平和に積極的に貢献するため、憲法の理念に基づいて本法(PKO法)の在り方を検討することはあり得るものと考える」と述べ、同法で凍結されている国連平和維持軍(PKF)への参加問題を検討する可能性を示唆した。

これまでの政府答弁は「国会の意志として参加をやめた。解除するかどうかは国会で議論すべきだ」(久間章生元防衛庁長官)との姿勢で一貫している。今回の首相の発言は、自自連立合意で国連軍への参加を求める自由党への配慮を示したものとみられるが、これまでの政府答弁から一歩踏み込んだ内容だけに、大きな論議を呼びそうだ。《共同通信》

【アルゼンチン・メネム大統領】来日

国賓として来日したアルゼンチンのメネム大統領を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会が2日夜、皇居・宮殿の「豊明殿」で開かれた。アルゼンチン側からは大統領、大統領の長女スレマさんら、日本側からは両陛下、皇太子ご夫妻や今秋、アルゼンチンを公式訪問した秋篠宮ご夫妻、小渕恵三首相ら約150人が出席。

晩さん会の冒頭で陛下が「修好100周年を記念して両国でさまざまな事業が行われ、両国民の相互理解と友好関係のさらなる増進に寄与することを期待しております」と述べられた。続いて大統領が「この100年は友情と相互尊重の原則を両国代々の政府が栄えあるものとしてきた実り豊かな年月でした」とスピーチした。《共同通信》

【織田幹雄さん】死去

日本人初のオリンピック金メダリストで日本陸連名誉会長の織田幹雄氏が2日午後7時15分、動脈瘤破裂のため神奈川県鎌倉市の病院で死去した。93歳。広島県出身。

広島一中(現国泰寺高)時代に全日本中学大会で100メートル、200メートルのほか、走り高跳び、走り幅跳び、三段跳びに優勝。早大に進み、大正13年パリ五輪の三段跳びで6位。続く昭和3年アムステルダム五輪では15メートル21を跳んで優勝、日本にオリンピックで初めての金メダルをもたらした。6年には15メートル58世界新を樹立した。

陸上の主将として参加した7年のロサンゼルス五輪は足を痛めて入賞を逸したが、南部忠平氏、大島鎌吉氏らの活躍で「跳躍日本」といわれた時代の基礎づくりに大きな役割を果たした。

現役引退後は朝日新聞記者(のちに運動部長)として取材に当たる一方、指導者としてヘルシンキ五輪へッドコーチ、アジア大会監督などを務めた。

39年の東京五輪では陸上総監督を務めたが、大会後、成績不振を理由に日本陸連から離れ、早大体育局教授に。国際陸連評議員、同技術委員、日本オリンピック委員会(JOC)委員などを歴任。54年には国際オリンピック委員会(IOC)から五輪功労章銀章を贈られた。34年紫綬褒章受章。63年、文化功労者に選ばれた。《共同通信》



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